建設業の営業リストの作り方|都道府県別データで解説
建設業は全業種で2番目に法人数が多く、神奈川県が東京都とほぼ並ぶなど地域偏りが少ないのが特徴。電話番号を確認できた10.2万社という実測値をもとに、建設業向け営業リストの作り方を解説します。
建設業界をターゲットに営業リストを作ろうとすると、「どの都道府県から手をつければいいか」「テレアポ用に電話番号は集まるのか」といった疑問に直面しがちです。ここでは、法人データベースの実測値をもとに、建設業の営業リストを効率よく作るためのポイントを整理します。
建設業は全業種で2番目に法人数が多い
全国の法人データベースを業種大分類で見ると、建設業は829,078社で、卸売業,小売業(1,010,997社)に次いで2番目に多い業種です。不動産業,物品賃貸業(532,788社)やサービス業(他に分類されないもの)(492,081社)、製造業(460,585社)を上回っており、営業リストの母集団として十分な厚みがあります。
なお業種が未登録の法人が全体で約32万社あるため、業種別の合計は総法人数(5,321,656社)とは一致しません。この点は前提として押さえておいてください。
都道府県別に見る建設業リストの特徴——東京一極集中が起きていない
建設業の都道府県別上位は以下の通りです。
- 東京都 68,688社
- 神奈川県 68,651社
- 大阪府 43,025社
- 埼玉県 37,766社
- 愛知県 32,834社
- 千葉県 31,121社
- 北海道 29,168社
- 福岡県 24,041社
- 兵庫県 21,019社
- 静岡県 15,174社
注目すべきは、神奈川県(68,651社)が東京都(68,688社)にわずか37社差まで迫っている点です。他の業種、たとえば情報通信業や学術研究,専門・技術サービス業では東京都への集中が顕著に見られますが、建設業ではこうした一極集中は起きていません。
これは建設業が地場産業としての性格を強く持ち、地域の需要に応じて各エリアに満遍なく事業者が存在していることを示しています。営業リストを作る際も、東京都だけに絞らず、神奈川県・大阪府・埼玉県といった近隣の主要エリアを含めて設計したほうが、母集団を取りこぼしにくくなります。
電話番号の保有率45.8%——テレアポリストとして作りやすい業種
法人データベース全体では、電話番号を確認できた法人は13.1%(695,135社/5,321,656社)にとどまります。約7割の法人は電話番号が登録されていないというのが実情です。
一方で建設業に限ると、電話番号を保有している法人は379,553社で、829,078社中45.8%に達します。全体平均より10ポイント以上高く、建設業は他業種と比べてテレアポ用リストを作りやすい業種だといえます。
ただし裏を返せば、残り54.2%は電話番号が登録されていないということでもあります。リストを作る際は「電話番号あり」の条件で絞り込むことで、架電できない企業を事前に除外し、テレアポの稼働効率を上げることができます。
中分類・小分類でさらに絞り込む
建設業は大分類の中に、総合工事業(土木工事業・建築工事業など)、職別工事業(大工工事業・とび・土工工事業など)、設備工事業(電気工事業・管工事業など)といった中分類・小分類が存在します。法人データベースでは、これらの中分類・小分類でも絞り込みが可能です。
たとえば「東京都・神奈川県の設備工事業」「大阪府の職別工事業のうち従業員10名以上」といった条件を組み合わせれば、自社の商材(資材・保険・システムなど)に合った、より精度の高いターゲットリストを作ることができます。
従業員規模でターゲットを絞り込む視点
法人データベース全体では、従業員1〜5人未満の法人が3,213,585社と全体の約6割を占め、5〜10人未満(572,490社)、10〜20人未満(234,150社)と続きます。300人以上の法人は合計でも1万6千社程度しかなく、法人全体で見ても小規模事業者が圧倒的多数です。
この分布は業種を問わない全体傾向ですが、建設業も一人親方や数名規模の工事店が多いという業界の実態と重なる部分が大きいと考えられます。建設資材や工具、保険商材のように広く小規模事業者にもニーズがある商材であれば従業員規模を絞らずに広くアプローチし、業務システムや融資商材のようにある程度の事業規模を前提とする商材であれば、従業員数の実数を保有している2,476,637社の中から「従業員10名以上」などの条件で絞り込む、という使い分けが現実的です。
建設業をターゲットにする商材の例
建設業向けに営業をかける企業としては、建設資材・工具メーカー、労働保険や工事保険を扱う保険代理店、建設業向け会計・原価管理システムのSaaS企業、人材紹介・派遣会社などが代表的です。いずれも「地域」「事業規模」「工事の種類(中分類・小分類)」の3つの軸で対象を絞り込むことで、闇雲な架電や郵送DMより高い反応率が期待できます。
建設業の営業リストを作る方法
建設業の営業リストを作る方法は、大きく分けて次の3つです。
- 自力で集める:業界団体の名簿や求人サイト、企業のWebサイトを一件ずつ調べて手作業でリスト化する方法です。コストはかかりませんが、数百〜数千件規模になると時間がかかりすぎるのが難点です。
- 名簿業者から購入する:まとまった件数を一括で購入できますが、更新頻度が低く、閉鎖済みの法人が含まれているケースもあります。
- 法人データベースを活用する:都道府県・従業員規模・電話番号の有無といった条件で絞り込んで、必要な件数だけを抽出する方法です。
自社の営業リソースやアプローチ方法(テレアポ中心か、郵送DM中心かなど)に応じて、電話番号・郵便番号・従業員規模などの保有条件を組み合わせて選ぶのが現実的です。
まとめ
建設業は829,078社と全業種で2番目に法人数が多く、神奈川県が東京都にほぼ並ぶなど、地域に偏りなく事業者が分布しているのが特徴です。建設業として業種を確認できた209,159社のうち102,363社(48.9%)に電話番号があり、単独の業種としては最大の母数を確保できるため、テレアポ用のリストを作りやすい業種といえます。
「営業GO!」では、こうした法人データを都道府県・業種の中分類小分類・従業員規模・電話番号の有無などの条件で絞り込み、CSVで出力できます。データは国税庁が公表する法人番号情報などの公的なオープンデータを毎日反映したもので、独自にクローリングしたものではありません。電話番号の保有率が13.1%、メールアドレスは4.4%にとどまるなど、データにはまだ限界もありますが、建設業のように母数が厚い業種であれば、条件を試してみる価値はあります。