強調する言葉は、相手の判断に必要かどうかで選べる

商品説明では、目立たせたい言葉と、判断に必要な言葉が異なることがあります。声で示す要点を選び、条件を含めてどう伝わったかを確認します。

  • どの言葉を選ぶか 同じ調子で続く箇所を見つけ、相手が判断するために必要な言葉を強調の候補にします。
  • どう目立たせるか 条件や例外を弱く言わず、強調する言葉の数と強め方、前後の間を決めます。
  • 何を確認して残すか 相手の言い換えや質問から伝わり方を確かめ、次に変えることを記録します。

同じ調子が続く箇所は、強調の見直しの候補になる

声の変化が乏しい箇所では、何を要点として話したかを振り返ります。相手の反応がないことだけで、強調不足とは判断しません。

  • 説明の並びを見る 特徴や補足が同じ調子で続く箇所を探し、相手の判断に必要な言葉が埋もれていないか見ます。
  • 条件の聞こえ方を見る 利点のあとに添えた条件が、付け足しのように弱く聞こえていないか確認します。
  • 反応がない理由を決めつけない 反応がないときは、理解や関心、聞こえ方を確認してから強調を見直します。

強調を見直す箇所

場面起きていること注意
説明が続く特徴と補足が同じ調子で並んでいます。長さだけでなく、要点の聞こえ方を見ます。
条件が埋もれる条件が周囲の説明と区別しにくくなっています。利点だけを強めていないか見ます。
反応がないどこまで理解されたか分かりません。声の問題だと決めつけません。
表は編集部作成の例です。

相手が判断する内容によって、強調する言葉は変わる

商品の特徴をすべて目立たせる必要はありません。対象、できること、条件のうち、相手が判断するために欠かせない言葉を選びます。

  • 対象を候補にする 相手の会社が対象に含まれるかを判断する場面では、対象の範囲を示す言葉を候補にします。
  • できる範囲を候補にする 希望する使い方ができるかを判断する場面では、機能名よりも実際にできる範囲を示します。
  • 条件を候補にする 利用の可否が条件で変わる場面では、その条件を強調の候補から外しません。

判断する内容と言葉の選び方

言葉の種類選び方注意
対象対象に含まれるかを分ける言葉を選びます。相手の状況を推測だけで決めません。
できること希望する使い方に関わる言葉を選びます。できる範囲を実際より広く受け取られる言い方にしません。
条件利用の可否を左右する言葉を選びます。利点より弱く聞こえる言い方にしません。
表は編集部作成の例です。

条件付きの説明では、条件まで聞き取れる必要がある

利点だけが目立つと、条件なしで利用できると解釈されるおそれがあります。強調する言葉と、その言葉に付く条件を一緒に扱います。

  • 条件との関係を保つ 条件がどの内容にかかるかを確認し、強調した言葉との関係が分かるように話します。
  • 例外も弱く言わない 例外の説明で声を弱めたり、流すように話したりせず、対象外になる範囲を示します。
  • 否定を落とさない できない場合は、否定を示す言葉まで聞き取れるようにし、機能名だけを目立たせません。

説明の意味を保つ扱い方

場面すること避けること
条件の前後条件と対象の関係が分かる強め方にします。利点だけを独立した結論に聞かせません。
例外の説明何が対象外になるかを聞き取れるようにします。例外を付け足しとして弱く言いません。
できない場合否定を示す言葉まで明瞭に伝えます。できる内容の説明と混同させません。
表は編集部作成の例です。

強調する言葉を増やしても要点が残るとは限らない

あちこちを強めると、どの言葉を要点として示したいのかが曖昧になることがあります。まずは一つの説明で中心にする言葉を一つ選びます。

  • 中心を選ぶ その説明で相手に判断してほしいことから、中心となる言葉を選びます。必要な条件は省きません。
  • 反復の目的を見る 同じ言葉が出るたびに強めず、聞き返しへの対応など、繰り返す目的がある箇所に絞ります。
  • 候補を減らす 強調候補が多いときは、なくても今回の判断が変わらない言葉を候補から外します。

強調候補を絞る方法

すること方法注意
中心を選ぶ今回の判断に直結する言葉を残します。条件まで削らないようにします。
反復を減らす同じ言葉を強める目的を見直します。理解の確認に必要な反復は残します。
全部を強めない中心以外は通常の調子で説明します。通常の調子でも明瞭に伝えます。
表は編集部作成の例です。

声の強調は音量以外の方法からも選べる

強調には、言葉の前で区切る、その部分をゆっくり言う、必要に応じて言い直す方法があります。聞き取りにくかった理由に合わせて選びます。

  • 前で区切る 周囲の説明に埋もれる言葉は、その前で区切って示します。条件との関係は切り離しません。
  • 選んだ部分をゆっくり言う 聞き分けにくい言葉は、その部分をゆっくり言います。全体の速さは、聞き取りにくさに応じて決めます。
  • 必要な箇所を言い直す 聞き落としには同じ言葉を、意味の取り違えには補足を添えて伝え直します。条件も一緒に伝え直します。

強め方を選ぶ目安

強め方向く場面注意
前で区切る要点が周囲の説明に埋もれています。条件から独立した意味に聞かせません。
ゆっくり言う選んだ言葉が聞き分けにくくなっています。その後の条件を急いで話しません。
言い直す聞き落としや意味の取り違えがあります。同じ強調を理由なく繰り返しません。
表は編集部作成の例です。

強調する言葉の前後で、間の位置を決める必要がある

強調のために置いた間が、条件を別の話に聞かせることがあります。言葉の前後で何を区切り、何を続けて伝えるかを決めます。

  • 前の間を選ぶ 選んだ言葉へ注意を向けたい箇所で間を置きます。直前の条件との関係が薄れない位置を選びます。
  • 後ろの間を選ぶ 言葉を示したあとも、意味に欠かせない条件は続けて伝えます。そのまとまりの後ろで間を置きます。
  • 反応を待つ 要点と条件を伝えたところで反応を待ちます。沈黙だけで、理解されたとは判断しません。

強調する言葉を基準にした間の位置

区切りすること注意
言葉の前注目してほしい言葉の前で間を置きます。直前の条件との関係を保ちます。
言葉の後必要な条件まで伝えてから間を置きます。条件なしの結論に聞かせません。
反応を待つ位置要点と条件への反応を待ちます。反応を待つ間に、次の強調を始めません。
表は編集部作成の例です。

電話での強調には資料に頼らない言葉選びが必要だ

電話では、視線や指さしで強調する場所を示せません。資料を見ているかを確認し、耳で聞くだけでも対象と条件が分かる言葉を選びます。

  • 声の反応だけで決めない 表情が見えないため、声の反応だけで理解を決めず、要点と条件への認識を確認します。
  • 指示語に頼らない 資料が手元にないときは、指示語だけで示さず、何の対象や条件か分かる言葉を使います。
  • 聞き返しを分ける 音が届かなかったのか、意味が分からなかったのかを確認し、繰り返す範囲を決めます。

電話で強調するときの確認

場面すること注意
顔が見えない言い換えや質問から理解を確認します。相づちだけで理解済みとしません。
資料がない対象や条件を名称で示します。見た目の位置だけで説明しません。
聞き返された聞き返しの理由に合う部分を伝え直します。聞こえ方の問題を音量だけで解決しません。
表は編集部作成の例です。

強調した言葉が相手に残ったとは限らない

強調したつもりでも、相手には別の言葉だけが残っていることがあります。言葉の一致だけでなく、対象や条件を含めた意味を確認します。

  • 言い換えを見る 相手自身の言葉で説明された内容を見ます。用語が違っても、対象と条件が保たれていれば、伝わったと見ます。
  • 質問の前提を見る 質問に含まれる前提を見ます。条件なしで使えるという前提があれば、その点を説明し直します。
  • メモは共有範囲で見る メモを共有してもらえた場合は、条件の記載も確認します。記載がないだけで理解不足としません。

言葉と意味が残ったかを見る方法

確かめ方分かることずれていたとき
相手の言い換えどの意味として理解されたかの手掛かりになります。異なる部分を特定して説明し直します。
相手の質問質問の前提や未確認の点が分かります。誤った前提に関わる条件を伝え直します。
共有されたメモ書き留められた言葉が分かります。抜けた条件の認識を口頭でも確認します。
表は編集部作成の例です。

見直しには、話した言葉と反応を分けて残す必要がある

強調した内容と相手の反応を混ぜて書くと、何を根拠に見直すのかが曖昧になります。話したこと、確認できたこと、次に変えることを分けます。

  • 強調した内容を残す 選んだ言葉と条件、実際の強め方を記録します。予定と違った場合は、その違いも残します。
  • 反応と推測を分ける 言い換えや質問の内容を記録し、理解されたはずという推測とは分けて書きます。
  • 次の変更を具体化する 次に変える言葉や間の位置と、その理由を残します。声が反応の原因だったとは断定しません。

次の説明で使える記録

記録項目書くこと理由
強調した言葉言葉、条件、強め方、間の位置を書きます。実際にどう説明したかを振り返れます。
相手の反応言い換えや質問と、未確認の点を書きます。確認できた内容と推測を分けられます。
次に変えること変更する箇所と、その根拠を書きます。次の説明で試す内容が具体的になります。
表は編集部作成の例です。

確認表には、条件と相手の理解の欄を置く必要がある

強調する言葉だけを記録しても、説明の意味が保たれたかは分かりません。説明前の予定と説明後の確認を、同じ表に残します。

  • 説明前に記入する 説明の項目ごとに、判断に関わる言葉から区切りと間までを記入し、条件の抜けを確認します。
  • 説明後に追記する 相手の言い換えと、次に変えることを記入します。確認できなかった内容は未確認と書きます。
  • 記録先を決める 説明の記録を保存する場所を記入し、次に話す前に今回の表を読み返せるようにします。

説明前後に記入する強調の確認表

説明の項目相手の判断に関わる言葉強調する言葉条件や例外強め方間を置いた位置相手の言い換えや質問次に変えること記録先
記入欄です。説明の項目ごとに記入します。