商品を試した結果を確かめて提案を判断する

使えなかったという報告だけでは、期待と違った理由は分かりません。相手が商品で行おうとした作業と試した条件をたどり、提案を続けるか、保留するか、見送るかを判断するための情報を整理します。

  • 確認する内容を決める 相手が商品で行おうとした作業を起点に、期待した動きと実際の結果、試した条件を確認します。
  • 結果の扱いを決める 観察された事実と解釈を分け、自社で再現を試します。原因が分かるまでは断定しません。
  • 確認結果と判断を記録する 確認できたことと残る疑問を整理し、次の確認と提案を続けるかどうかの判断を営業管理表に残します。

使えなかったという結論だけで判断しない

相手から同じように使えなかったという報告を受けても、試した作業や条件、評価の理由は異なります。相手にかかった負担への対応と、結果の確認を分け、試した内容を先に聞き取ります。

  • 結論の範囲を確かめる 作業全体ができなかったのか、一部で期待と違う結果になったのかを分けて確認します。
  • 負担と原因を分ける 試すためにかかった手間や業務への影響を確認します。その負担にどう対応するかと、期待どおりにならなかった原因の判断は分けて考えます。
  • 判断を急がない 追加の提案や見送りを決める前に、判断に足りない情報を明らかにします。

結論への対応を見直す

取りがちな対応起きること防ぎ方
謝って終える何が期待と違ったかが記録に残らないことがあります。負担への対応と結果の確認を分けます。
すぐに反論する試した事実を相手から十分に聞けないことがあります。作業と結果を先に確認します。
別案を急ぐ結果に影響する条件が変わらなければ、別案でも同じ結果になることがあります。別案で何が変わるかを確かめます。
提案を取り下げる判断に必要な情報が欠けたままになることがあります。確認済みと未確認を分けて判断します。
表は編集部作成の例です。報告の内容に応じて確認する項目を選びます。

相手が商品で何をしようとしたかを聞く

結果を読み解くには、今回どの作業を確かめようとしたのかを知る必要があります。実際の業務との関係をたどり、試した範囲を明らかにします。

  • 作業の目的を聞く どの作業で、商品で何ができるかを試そうとしたのかを確認します。商品への感想だけで終えません。
  • 実務との関係を聞く 業務のどの場面で使い、商品が出した結果を業務の何に使う予定だったのかを確認します。
  • 試した範囲を区切る 着手した部分、完了した部分、試していない部分を分けます。未実施の作業まで結論を広げません。

試した作業をたどる

聞くこと確かめ方記録
作業の目的商品で何ができるかを試そうとしたかを聞きます。試そうとした内容を書きます。
業務との関係業務のどの場面に当たるかを確認します。前後の作業と、出力の使い道を書きます。
試した範囲どこからどこまで進めたかを確認します。開始・終了・中断した箇所を書きます。
未実施の範囲予定していても試していない部分を聞きます。今回判断できない作業を書きます。
表は編集部作成の例です。すでに行われたテストの内容を振り返るための表です。

期待した動きと実際の結果を並べる

期待と違う結果を説明するには、同じ作業について期待と実際を比べます。動きや出力を具体的に並べ、どの箇所で違いが生じたかを確かめます。

  • 期待を具体的にする どの操作の後に、何が表示・出力されると考えていたのかを確認します。
  • 実際の結果を残す 表示された内容や出力された情報、途中で止めた箇所を、確認できる範囲で記録します。
  • 同じ箇所で比較する 期待と実際を同じ作業段階で比較します。記録がない箇所は、違いの有無も未確認とします。

期待と実際を記入する

項目期待した動き実際の結果
操作後の動き操作の後に商品がどう動くと考えていたかを書きます。実際にどう動いたかを書きます。
画面の表示表示されると考えた内容を書きます。確認できた表示内容を書きます。
出力された情報必要としていた項目や内容を書きます。実際の項目や内容を書きます。
作業の完了どの状態を完了と考えたかを書きます。到達した状態と止めた箇所を書きます。
表は編集部作成の例です。違いがあった箇所に印を付けます。

結果が出たときの条件を確かめる

同じ作業でも、設定や使った情報、操作の順番によって結果が変わることがあります。現在の状態と取り違えず、試した時点の条件を確認します。

  • 試した時点を確認する 当時の商品や設定の状態を確かめます。試した後に変更した内容があれば分けて残します。
  • 情報と手順をたどる 使った情報と操作の順番を確認します。途中で変更した条件も、分かる範囲で記録します。
  • 普段との違いを残す 普段の業務と異なる条件を確認します。違いが見つかっても、それだけで原因とは決めません。

試した条件を確認する

条件の種類確かめること注意
商品の仕様利用した機能と、その時点の仕様を確認します。現在の仕様と混同しません。
設定試した時点で有効だった設定を確認します。設定の違いを、誰が悪いかの判断に使いません。
使った情報情報の内容・形式・対象範囲を確認します。相手に共有を頼む情報は、結果の確認に必要な範囲に絞ります。
操作の順番開始から結果が出るまでの操作をたどります。記憶だけの箇所はその旨を残します。
普段との違い普段と異なる情報や作業環境を確認します。結果への影響は別途確かめます。
表は編集部作成の例です。分からない条件は推測で埋めず、未確認と記入します。

観察された事実と評価した人の解釈を分ける

画面や出力で確認できたことと、それをどう評価したかは別の情報です。さらに原因の推測を分けると、次に何を確かめるべきかが明確になります。

  • 事実の根拠を残す 何が表示・出力されたかを記録し、画面の記録や出力物など、確認に使った根拠を添えます。
  • 評価の理由を残す 誰が、業務で必要な何ができなかったために使えないと評価したのかを確認します。
  • 推測に印を付ける 原因として考えたことは仮説として残します。観察された事実と同じ扱いにはしません。

情報の性質を分けて記録する

区分内容扱い
記録で確認できた事実画面の記録・出力物・操作記録で確認できたことを書きます。相手から受け取った記録も含みます。確認日時と根拠を添えます。
記録のない報告相手が口頭やメールで報告した、記録で確認できていない内容を書きます。記録で確認できた事実と区別します。
評価した人の解釈結果をどう評価し、何を理由としたかを書きます。評価した人と業務上の理由を残します。
推測した原因結果を説明できそうな要因を書きます。仮説と明記し、確認方法を添えます。
表は編集部作成の例です。解釈も判断に必要な情報として残し、事実と区別します。

同じ条件で自社でも結果を確かめる

聞き取った条件を使い、自社でも同じ作業を試します。同じ結果が出たかに加え、相手の条件と一致した部分、合わせられなかった部分を記録します。

  • 条件を合わせて試す 設定、使った情報、操作の順番を合わせます。変更が必要な条件は、試す前に記録します。
  • 再現の結果だけで決めない 再現できても原因が確定したとは限りません。再現できなくても、相手の報告を否定できません。
  • 必要な情報を頼む 不足する情報は、確認の目的と必要な範囲を示して相手に依頼します。共有できる方法も確認します。

再現の状況に応じて確認する

場面すること相手に伝えること
試す前聞き取った条件と自社の条件を比較します。一致する条件と異なる条件を伝えます。
再現できた場合同じ結果が出た条件と記録を残します。再現した範囲と原因の確認状況を伝えます。
再現できない場合条件の差と未確認の情報を調べます。今回の確認条件では再現していないと伝えます。
情報が足りない場合必要な画面の記録や出力物を特定します。必要な理由・範囲・共有方法を伝えます。
表は編集部作成の例です。相手に伝えることの列は内容の整理であり、文面例ではありません。

原因が分かるまで断定しない

商品の仕様、試した設定、操作手順の違いは、原因の候補です。見つかった違いが結果を説明できるかを確認し、根拠のある説明と未確認の内容を分けます。

  • 仕様と期待を照合する 仕様どおりの動きかを確認します。仕様どおりでも、相手が商品を使って必要な作業を行えるかは別に判断します。
  • 条件の影響を確かめる 条件を変えて比べる際は、何を変えたかを記録します。操作した人の慣れや理解の度合いから原因を推測しません。
  • 未確認を明示する 結果は確認できても原因を説明できない場合は、原因を未確認として残します。確認の期限と担当を決め、途中経過も共有します。

考えられる要因を検証する

考えられる要因確かめ方伝え方
仕様どおりの動き仕様の説明と観察された結果を照合します。仕様で説明できる範囲と期待との差を伝えます。
設定の違い対象の設定を変え、結果の変化を比べます。確認した設定と結果の関係を伝えます。
使い方の違い入力する情報や操作の順番を変え、変更前後の結果を比べます。確認した手順と結果を伝え、操作した人の評価はしません。
未確認の要因既存の説明で足りない箇所を調べます。未確認の範囲と次の確認を伝えます。
表は編集部作成の例です。複数の条件が関係する場合も、根拠を確認して判断します。

分かった範囲を伝えて提案の継続を相談する

確認結果は、分かったことと分からないことを分けて伝えます。相手の業務への影響と残る疑問を踏まえ、追加確認や提案の継続を相談します。

  • 根拠と範囲を示す 確認した条件と結果を示します。今回確かめていない条件にも同じ説明が当てはまるとは限りません。
  • 次の確認を明確にする 残る疑問ごとに、確認する内容、担当、期限を示します。追加確認のために相手へ依頼する作業も整理します。
  • 続ける条件を相談する 相手が商品を使って必要な作業を行える見込みと、追加確認の負担から、継続・保留・見送りを相談します。

確認結果を伝える順序を整理する

伝える内容書き方の方針注意
分かったこと条件・結果・根拠を対応させて書きます。確認した範囲を超えて断定しません。
分からないこと未確認の点と判断できない理由を書きます。推測を確定した説明に変えません。
次に確かめること確認内容・担当・期限を書きます。相手の作業が必要なら負担も確認します。
提案の継続継続・保留・見送りの判断材料を書きます。原因の説明だけで継続を求めません。
表は編集部作成の例です。表は伝える内容の整理であり、文面例ではありません。

結果と確認の経緯を営業管理表に残す

結論だけを記録すると、後から判断の理由をたどれません。相手の報告から再現の結果、次の確認までを残し、確認が進むたびに更新します。

  • 報告と確認を分ける 相手の報告と自社で確認した内容を区別します。誰から、いつ得た情報かも残します。
  • 根拠を参照できる形にする 画面の記録や出力物の保管先を記載します。営業管理表には、判断に必要な要旨を残します。
  • 判断の更新を残す 原因や提案の判断が変わったら、変更日と根拠を追記します。次の確認の担当と期限も更新します。

営業管理表に記録する

記録項目書くこと
相手の結論報告された結論、評価した人、報告日を書きます。
商品で行おうとした作業商品で行おうとした作業、実務との関係、試した範囲を書きます。
期待・結果・条件期待した動き、実際の結果、設定、使った情報、操作の順番を書きます。
事実と解釈観察された事実、根拠の保管先、評価と原因の仮説を分けて書きます。
再現と原因自社の条件と結果、相手の条件との差、要因ごとの確認状況を書きます。
共有と次の確認共有した内容、提案の判断と理由、次の確認の担当・期限を書きます。
表は編集部作成の例です。既存の営業管理表の項目に合わせて使います。

確認表を書いて次に確かめることを決める

商談先から報告された結果を、下の確認表に書き込みます。分からない箇所は未確認とし、提案の判断に必要な確認を決めます。

  • 確認済みから書く 手元にある報告と記録から記入します。相手への追加確認が必要な箇所を明らかにします。
  • 確認できた点と残る点を分ける 相手が必要な作業を行えるかについて、確認できた点と、まだ確認できていない点を分けます。空欄を推測で埋めません。
  • 次の行動を記録する 相手に伝える内容と次の確認を決めます。担当と期限を含めて営業管理表に記録します。

商品テストの結果を確かめる確認表

確認する項目記入欄
結論と作業相手の結論:/商品で行おうとした作業:/実務との関係・試した範囲:
期待と実際期待した動き:/実際の結果:/違う箇所:
試した条件仕様・設定:/使った情報:/操作の順番:/普段との違い:
事実と解釈事実・根拠:/評価した人・解釈:/考えられる要因と確認状況:
再現結果自社で試した条件:/相手の条件との差:/結果:/未確認の点:
共有と記録相手に伝えること:/提案の判断・理由:/次の確認・担当・期限:/営業管理表の記録先:
表は編集部作成の例です。未確認の箇所には、確認方法も書き添えます。