商品名が同じでも同じ商品とは限らない

自社商品にない機能や別の提供元の情報が出たら、説明の対象を確認する必要があります。相手が示した情報と自社の資料を照らし、今回扱う商品を一緒に特定します。

  • 照合する情報を決める 相手が見た情報の出所と、提供元・用途・型式など、商品を識別する表記を確認します。
  • 話を整理し直す 特定した商品について何を説明し、それまでの質問・要望・条件のどれを確認し直すかを決めます。
  • 記録と見直しを決める 取り違えの元になった情報の記録先と、自社の資料や案内で見直す表記を決めます。

情報の出所で照合に使う資料が変わる

機能の説明を始める前に、相手がどこでその情報を得たかを確認します。検索結果、知人の話、過去の資料では、照合できる根拠が異なります。

  • 見た情報を特定する ページ名や資料名だけでなく、商品について判断した箇所まで確認します。
  • 出所までたどる 検索結果は掲載ページを、知人の話は知人が何を見て話したかを確認します。分からない部分は未確認とします。
  • 確認できた範囲を書く 相手の記憶による情報と、実際に閲覧できた情報を区別して記録します。

出所ごとの確認事項

出所確かめること記録
検索結果表示された説明と掲載ページの提供元を確認します。検索語、ページ名、URL、該当箇所を残します。
知人の話聞いた商品名と、知人が見た資料があるかを確認します。聞いた内容と、出所が不明な部分を分けて残します。
過去の資料発行元、発行時期、商品名の記載箇所を確認します。資料名、版、該当ページを残します。
表は編集部作成の例です。

商品の特定には名前以外の表記が要る

商品名が一致しても、提供元や型式が違えば別の商品かもしれません。相手の情報と自社の資料にある識別表記を、項目ごとに照らします。

  • 提供元と用途を照らす 提供元の正式表記と、何に使う商品かを確認します。販売窓口の名称と提供元の名称は区別します。
  • 型式と版を照らす 型式・版・対象プランなど、説明する商品を区別できる記号や名称を確認します。
  • 表記の揺れを調べる 略称や旧名称の可能性も確認します。表記が違うだけで別商品と決めず、同じ商品かどうかを正式な資料で裏づけます。

商品を識別する表記

識別する要素照らし方一致しないとき
提供元両方の資料で提供元の正式表記を照らします。販売窓口との違いや名称変更の有無を確認します。
用途対象業務と利用目的の記載を照らします。同じ名称で別の用途の商品がないか確認します。
型式・版型式、版、対象プランの表記を照らします。説明対象に含まれる型式・版か確認します。
表記の揺れ正式名称、略称、旧名称の対応を照らします。同じ商品を指す根拠がなければ未確認とします。
表は編集部作成の例です。

説明する商品は相手との照合で決まる

自社の資料を送っただけでは、説明する商品が共有できたとは限りません。相手の情報と並べて識別表記を照らし、今回扱う商品を一緒に確認します。

  • 識別箇所を示す 自社資料の提供元・用途・型式が分かる箇所を示します。商品名だけのページで済ませません。
  • 同じ項目を並べる 相手の情報にも同じ識別項目を探します。一致する箇所と一致しない箇所を、表示された表記で確認します。
  • 説明する商品を定める 今回扱う商品の提供元・正式名称・型式などを記録します。根拠が足りなければ、説明対象を確定しません。

双方で対象を特定する手順

場面すること確かめること
自社資料を示す識別表記のある箇所を示します。相手が同じ箇所を確認できているか確かめます。
相手の情報と照合提供元・用途・型式を並べます。各表記がどの商品を指すか確かめます。
説明対象を定める今回扱う商品を識別表記付きで記録します。双方がその商品を対象として認識しているか確かめます。
表は編集部作成の例です。

取り違えの原因は相手の読み違いとは限らない

商品名しか書かれていない案内では、提供元や用途を判断できない場合があります。相手の理解を問題にする前に、自社の表記や渡した資料も確認します。

  • 案内の見え方を調べる 相手が最初に見た案内を確認します。商品名の近くに、提供元や用途が書かれていたかを調べます。
  • 同名商品を疑う 相手の情報が同名の別商品を指す可能性を確認します。名称の一致だけで自社商品と判断しません。
  • 不足した情報を補う 識別に必要な資料を渡していなければ補います。自社の案内が取り違えを招いた可能性も記録します。

自社側にも原因を探す観点

疑うこと確かめること対応
表記の分かりにくさ商品名だけが目立ち、提供元や用途の記載が離れた場所にないか確認します。商品名の近くに識別表記を追記します。
同名の別商品相手の情報に別の提供元や型式がないか確認します。識別できる表記を示し、説明対象を定めます。
案内資料の不足識別表記のある資料を相手に渡したか確認します。不足した資料と見るべき箇所を案内します。
表は編集部作成の例です。

気づく前の質問や要望は確認し直しが要る

商品を特定できても、それまでの質問や要望が自社商品についての話とは限りません。別商品の情報を前提にしていた部分を分け、扱いを確認し直します。

  • 質問の前提を確認する どの商品の、どの情報から出た質問かを確認します。自社商品についても答える必要がある内容に回答します。
  • 要望の中身を確認する 別商品への期待と、相手が実現したいことを分けます。自社商品に対しても同じ要望があるかを確認します。
  • 条件を確認し直す 仕様や条件が何を前提にした話かを調べます。自社商品についても相手が求める条件かを確かめ、確かめられない条件は未確認として残します。

気づく前に出た話の整理

話の種類確かめること扱い
質問どの商品の情報を前提にした質問か確認します。自社商品についても答える必要がある質問かを相手に確かめて回答します。
要望商品を特定した後も同じ要望があるか確認します。残る要望について自社で対応できるか判断します。
条件仕様や条件の前提を確認します。確認前の条件を合意済みとして引き継がないようにします。
表は編集部作成の例です。

別商品への関心には自社の対応範囲の明示が必要だ

相手の関心が別の商品そのものにあるなら、自社商品の説明を続けても、相手の知りたいことに答えられないおそれがあります。関心の中身を確認し、自社で対応できる範囲を伝えます。

  • 関心の対象を分ける 別の商品そのものを求めているのか、ある用途に使える商品を探しているのかを確認します。取り違えが解けた後の希望を基に、対応できる範囲を判断します。
  • 対応できる範囲を示す 自社の仕様や提供範囲で対応できるかを確認します。対応できる部分とできない部分を明示します。
  • 対象外を明確に伝える 別商品の購入やサポートが目的で、自社で扱っていなければ、その旨を伝えます。自社商品の案内を続ける前に希望を確認します。

関心に応じた対応範囲

相手の関心確かめること伝えること
別商品そのものその商品の購入・利用が目的か確認します。自社でその商品を扱っているかを確認して伝えます。
実現したい用途必要な作業や利用条件を確認します。自社で対応できる範囲と対象外の範囲を伝えます。
別商品のサポート問い合わせ対象の提供元・型式を確認します。自社でそのサポートに対応できるかを確認して伝えます。
表は編集部作成の例です。

他社商品については識別の根拠だけ示せば済む

取り違えを解くために必要なのは、どの商品について話しているかの確認です。他社商品の性能や使いやすさの評価へ話を広げず、識別に必要な表記を示します。

  • 識別の根拠を示す 提供元や型式など、見た資料で確認できる表記を示します。表記から分からない特徴を推測しません。
  • 自社の情報で答える 自社商品の仕様や提供範囲は自社資料に基づいて答えます。他社商品と比べた優劣の説明に置き換えません。
  • 不明な点を区別する 手元の資料では分からない他社商品の点は、分からないと伝えます。名前が似ている理由も推測しません。

取り違えの確認で答える範囲

求められること答える範囲注意
同じ商品かの確認資料にある提供元・用途・型式の表記を示します。名称の一致だけで同じ商品と断定しません。
他社商品の評価識別に必要な表記の確認までにとどめます。性能や使いやすさの優劣を述べません。
自社仕様の確認自社資料で確認できる仕様と提供範囲を答えます。他社商品の仕様を推測して説明しません。
表は編集部作成の例です。

取り違えの記録は経緯まで残して初めて見直しに効く

別商品との取り違えだったという結論だけでは、同じ場面で何を直すべきか分かりません。相手が見た情報、自社の表記、確認結果をたどれる形で残します。

  • 参照元を残す URLや資料名と、取り違えにつながった箇所を記録します。閲覧できなかった情報は相手から聞いた内容と明記します。
  • 自社の案内も残す 渡した資料や案内の版と、その時点の表記を残します。見直し後も、当時の案内で何が分かりにくかったかをたどれるようにします。
  • 確認結果を残す 特定した商品と判断の根拠を記録します。確認済みの事項と、未確認の事項を分けて書きます。

取り違えをたどれる記録

記録項目書くこと理由
相手が見た情報出所、確認日、該当箇所、確認できた範囲を書きます。取り違えの元になった情報を再確認できるようにします。
自社の表記案内した資料の版と、提供元・用途・型式の記載を書きます。当時の案内で商品を識別できたか検討できます。
確認結果特定した商品、識別の根拠、未確認事項を書きます。別の担当者も判断の根拠を確認できます。
話の整理結果残った質問・要望・条件と、対象外と伝えた内容を書きます。気づく前の話をそのまま引き継がずに済みます。
表は編集部作成の例です。

商品名だけの案内には識別表記の追加が必要だ

取り違えの元になった案内に識別情報が足りなければ、その箇所を見直します。相手が最初に見る資料や案内でも、提供元と用途が分かる表記にします。

  • 名前の近くに追記する 商品名の近くに提供元と用途を書きます。型式・版で内容が異なる場合は、その表記も添えます。
  • 案内文だけで分かる形にする 資料を紹介する案内文にも識別表記を入れます。リンク先を開くまで何の商品か分からない状態を見直します。
  • 説明にも反映する 冒頭で伝える提供元・用途・型式を決めます。名称変更がある場合は、旧名称との関係も資料に明記します。

取り違えの元を直す観点

見直す対象確かめること直し方
資料の表記表紙や商品名の近くに識別情報があるか確認します。提供元・用途を追記し、必要なら型式・版も示します。
案内の表記案内文だけで何の商品か判別できるか確認します。商品名に提供元と用途を添え、略称だけの案内を直します。
営業時の説明商品名だけで説明を始めていないか確認します。説明の冒頭で示す識別項目を資料に記載します。
表は編集部作成の例です。

確認の完了には商品の特定と話の整理が必要だ

商品を特定した後は、残る質問や自社で対応できる範囲まで書き出します。出所から表記の見直しまで、自分の言葉で記入できるかを確かめます。

  • 根拠付きで記入する どの資料のどの表記から商品を特定したかを書きます。分からない項目には未確認と書き、確認先も記入します。
  • 残る話を明確にする 引き続き扱う質問・要望・条件と、自社の対象外の内容を書きます。他社商品の評価は記入しません。
  • 見直し先を決める 経緯の記録先と、直す資料・案内・説明箇所を書きます。見直しの担当と確認時期も決めます。

取り違えに気づいたときの確認表

確認項目書く内容記入欄
情報と出所相手が示した情報、出所、該当箇所、未確認の部分を書きます。
識別表記の照合提供元・用途・型式・版・表記の揺れを照らした結果を書きます。
特定した商品双方で確認した商品の正式表記と、特定した根拠を書きます。
整理し直した話質問・要望・条件について、残る内容と再確認が必要な内容を書きます。
関心と自社の対応相手の関心、自社で対応できる範囲、対象外と伝えた内容を書きます。
記録先と表記見直し記録先と、自社側で直す表記・掲載箇所・担当・確認時期を書きます。
確認表は編集部作成の例です。実際に確認した内容を記入します。