経営者との面談には日程より先に目的の確認が必要だ

経営者との面談を求められても、相手が何を確かめたいのかは依頼の文面だけでは分からないことがあります。目的と社内での対応を決めてから、日程を返します。

  • 出席の必要性が決まる 相手の確認事項から、経営者本人の判断が必要か、担当部署の説明で足りるかを整理できます。
  • 面談で答える範囲が決まる 商談の経緯を経営者に伝え、経営者が答えることと、その場では答えないことを決められます。
  • 面談後の担当が決まる 出席者と進行役に加え、面談後の確認・連絡・記録を誰が担うかを決められます。

経営者が出るかは相手の確認事項と自社の対応方針で決まる

相手が会社の方針を知りたいのか、提供が続くかを知りたいのかで、準備は変わります。相手の経営者が面談を望む場合も、その意向の中身を先に聞きます。

  • 確認したい中身を聞く 面談を希望する理由だけでなく、何が分かれば相手の検討が進むのかを把握します。
  • 本人への確認かを分ける 会社としての説明を求めているのか、経営者本人の考えや判断を求めているのかを分けます。
  • 目的が曖昧なら整理する 面談の希望だけでは出席を決めず、具体的な確認事項を聞いてから社内で検討します。

目的と出席の必要性を整理する表

相手の目的確かめ方経営者が出る必要があるか
会社の方針知りたい方針と、その確認が必要な理由を聞きます。既存の説明で足りるか、本人の判断が要るかで決めます。
提供の継続心配している状況と、確認したい期間を聞きます。現在の体制の説明か、将来の方針判断かで分けます。
相手の経営者の希望相手の経営者が何を確かめたいのかを聞きます。面談希望の伝達だけでは決めません。
表は編集部作成の例です。目的が複数ある場合は、確認事項ごとに整理します。

回答する人は判断が必要な内容と権限で決まる

経営者に聞きたいという希望と、経営者本人の判断が必要な事項は別です。決まっている内容の説明と、会社として新たに決める内容を分けます。

  • 未決定の方針を分ける 事業方針や提供の継続、大きな変更でも、既に決まった方針の説明で足りるのか、会社として新たに判断するのかを区別します。
  • 確認済みの内容を分ける 仕様・通常の提供条件・手順は、担当部署が確認済みの内容を答えられるかを調べます。
  • 判断の材料を渡す 本人の判断が必要なら、相手の質問に加え、現在の状況と、判断が影響する範囲を渡します。

事項ごとに回答者を決める表

事項答える人経営者に渡す情報
会社の方針未決定の方針は、自社の権限に沿って判断する人が答えます。既存の方針と、今回判断が必要な点を書きます。
提供の継続現在の体制は担当部署が説明し、未決定の方針は経営者が判断します。提供状況と、相手が懸念する点を書きます。
大きな変更担当部署が影響を調べ、自社の権限に沿って判断する人に判断を求めます。変更の内容と、影響する範囲を書きます。
仕様・条件・手順担当部署が確認済みの内容を答えます。説明済みの内容と、確認が残る点を書きます。
表は編集部作成の例です。回答者は自社の権限と確認状況に合わせて決めます。

経営者との面談希望は購入の意思とは限らない

面談を望む理由には、不安な点の確認や相手の社内手続きもあります。経営者への面談依頼だけで、購入の意思や案件の重要性を判断しません。

  • 希望と購入意思を分ける 面談を希望した事実と、購入に向けて相手が決めたことを別々に確認します。
  • 出席の効果を決めつけない 経営者が出席しても、相手の懸念や未決定の事項がなくなるとは限りません。
  • 相手の社内事情を聞く 誰の判断に何が必要なのかを聞き、面談後に相手の社内で残る検討を把握します。

面談希望から早合点しないための表

思い込み実際にあり得ること確かめること
購入が近い購入を決める前に、不安を解消したい場合があります。購入について決まったことと、残る検討を聞きます。
重要案件である相手の社内手続きとして面談を求める場合があります。自社の案件評価に必要な事実を別に確認します。
出席すれば進む面談後も比較や社内確認が残る場合があります。面談で何を判断し、その後に何が残るかを聞きます。
表は編集部作成の例です。相手が述べた事実と、自社の見立てを分けます。

商談の経緯を先に渡さなければ説明の食い違いが残る

面談依頼だけを取り次ぐと、これまでの説明を知らないまま経営者が話すことになりかねません。相手への説明と未決定の事項を、出席判断の前に渡します。

  • 説明済みの内容を渡す 提示した資料と説明内容を示し、相手が了承した点と、まだ反応を確認できていない点を分けます。
  • 要望と合意を分ける 相手の希望を自社の約束として書かず、要望・自社の回答・合意の有無を区別します。
  • 未決定の事項を示す 相手の質問と社内確認の状況を添え、経営者に何を判断してほしいのかを明記します。

経営者に渡す情報を整理する表

渡すもの書き方渡す時期
商談の経緯相談の発端と、現在までの検討経緯を書きます。出席を判断してもらう前に渡します。
これまでの説明使用した資料と、説明済みの内容を示します。出席判断前に渡し、変更があれば更新します。
要望と条件相手の要望と、自社が了承した内容を分けます。面談の目的と回答範囲を決める前に渡します。
未決定事項相手の質問、確認状況、必要な判断を書きます。出席判断前に渡し、面談前に更新します。
表は編集部作成の例です。相手の発言と営業側の推測は区別して記載します。

面談の目的と答える範囲は日程を返す前に決める必要がある

確認事項が分かっても、その場で答えられるとは限りません。経営者と関係部署で面談の目的と答える範囲を決めてから、日程を返します。

  • 目的を一文で決める 相手のどの確認事項に対応する面談なのかを、自社の言葉で書きます。
  • 回答の範囲を決める 経営者が答える内容と担当部署が説明する内容を、確認事項ごとに決めます。
  • その場で答える範囲を絞る 未確認の内容や共有できない情報を整理し、その場で回答や約束をしない範囲を決めます。

面談前に合意しておく範囲の表

区分内容面談前に決める人
面談の目的相手のどの確認事項に対応するかを決めます。営業担当者が案を作り、経営者と関係部署が合意します。
経営者の回答本人の考えや判断を伝える範囲を決めます。経営者が関係部署の確認結果を踏まえて決めます。
担当部署の回答確認済みの事実を説明する範囲を決めます。担当部署で決めます。
その場では答えない未確認事項と、共有しない情報を区別します。経営者と関係部署で決めます。
表は編集部作成の例です。日程の回答前に、目的と答える範囲を社内で合意します。

出席者は経営者が答える範囲と補う役割で決まる

経営者が出席しても、商談の経緯や細かな事実まで説明できるとは限りません。本人が答える内容を支えられる人を選び、進行と記録の担当を決めます。

  • 経緯を補う人を決める 過去の説明や相手の要望を把握する人が、経営者の回答に必要な背景を補います。
  • 部署の出席要否を決める 当日に専門的な確認が必要かで判断します。担当部署の説明が事前資料で足りる場合は、その部署が出席しないときの確認先を決めます。
  • 進行と記録を決める 経営者への質問と部署への確認を分けて進め、発言を記録する担当も決めます。

経営者の回答を支える出席体制の表

出席者役割出席しない場合の扱い
経営者本人の考えや判断が必要な事項に答えます。本人への確認が必要なら、面談の実施方法を再検討します。
営業担当者過去の説明と今回の質問の関係を補足します。経緯を説明できる代理者に資料を渡します。
担当部署の人経営者の回答に必要な事実を補足します。事前確認した資料と、面談後の確認先を用意します。
進行・記録担当回答範囲を確認し、発言と未回答事項を残します。出席者の中で担当を決め、兼務できるか確認します。
表は編集部作成の例です。経営者が出席することだけを理由に人数を増やしません。

経営者が出席してもすべての質問に答えられるとは限らない

経営者でも、事実確認や担当部署の検討が必要な質問には即答できません。後日回答する事項と回答しない事項を分け、扱いを面談前に決めます。

  • 後日回答の条件を決める 何を社内で確認するかを明らかにし、確認担当と回答時期を決める手順を用意します。
  • 部署への引き継ぎを決める 専門的な質問は、質問の背景も添えて担当部署に渡し、相手への連絡担当を決めます。
  • 回答しない事項を分ける 共有しない情報を、確認中の情報として扱いません。回答しない理由のうち相手に伝える内容と、説明する範囲を決めます。

回答できない場面への対応表

場面面談で伝えることその後の対応
事実が未確認未確認であることと、確認する対象を明示します。確認担当を決め、回答時期を確認して連絡します。
部署の検討が必要担当部署の検討が必要な理由と、検討事項を示します。質問の背景を添えて引き継ぎ、連絡担当を決めます。
回答時期が未定回答時期も確認が必要であることを伝えます。次に状況を連絡する期限を決めます。
情報を共有しない回答しない範囲と、相手に伝える理由を示します。回答しない判断と、相手に説明した内容を記録します。
表は編集部作成の例です。面談で伝えることの列は伝える内容の整理で、会話例ではありません。

経営者の約束にも実行する担当と期限が必要だ

経営者が約束しただけでは、誰が対応するかは決まりません。約束・社内確認・相手への連絡を分け、それぞれの担当と期限を決めます。

  • 約束の中身を確認する 経営者の発言が、実施の約束なのか検討の約束なのかを確認し、対応する内容を明記します。
  • 実行する担当を決める 担当部署の長に対応内容を渡し、誰が確認や実行を担うのかを確定します。
  • 連絡期限を決める 回答まで時間が必要なら、完了期限とは別に、相手へ状況を連絡する期限を決めます。

面談後の担当と期限を決める表

面談で決まったこと担当期限の決め方
実施を約束した実行する部署と担当者を確定します。面談で伝えた期限を確認し、実行担当と共有します。
検討を約束した検討担当と、判断する人を決めます。検討に必要な情報と確認時間から決めます。
部署で確認する該当部署の確認担当を決めます。相手が必要とする時期を伝え、回答可能な時期を確認します。
相手へ連絡する社内の確認結果を伝える担当を決めます。回答が未確定でも、次に連絡する日を決めます。
表は編集部作成の例です。面談での約束と社内の認識が違う場合は、営業担当者が経営者と担当部署に確認します。

発言と決定を分けた記録で面談後の課題が分かる

経営者が出席したという記録だけでは、次に何をすべきか分かりません。双方の発言と決定事項を分け、未決定の事項に担当と期限を付けて残します。

  • 目的と出席者を残す 何を確認する面談だったかと、実際に誰が出席したかを記録します。
  • 発言者を区別する 経営者の説明と相手の発言を分けます。相手の発言がない点を、了承した内容として記録しません。
  • 決定と予定を分ける 決まったこと、未決定のこと、次の対応を別々に書き、面談希望だけで商談の評価を変えません。

営業管理表に残す内容の表

記録項目書くこと理由
目的・出席者相手の確認事項と、実際の出席者を書きます。誰が何を確認した面談か分かるようにします。
経営者の発言説明・判断・約束・検討予定を区別します。発言の意味を後から広げて解釈するのを防ぎます。
相手の発言質問・要望・了承した内容を区別します。自社の推測と相手の意思を混同するのを防ぎます。
決まったこと決定内容と、双方で確認できた範囲を書きます。合意した内容を引き継げるようにします。
未決定のこと残る質問と、決まっていない理由を書きます。未解決の事項を把握できるようにします。
次の対応確認・実行・連絡の担当と期限を書きます。面談後の対応の担当と期限を確認できるようにします。
表は編集部作成の例です。詳しい議事録が別にある場合は、その保存先も記載します。

調整前の確認表で社内の未決定事項が分かる

今回の依頼について、自社の言葉で記入します。空欄が残る項目は、確認する人と確認時期を決め、面談の調整に必要な判断を済ませます。

  • 相手の目的から書く 面談希望を購入意思と置き換えず、相手が経営者に何を確かめたいのかを書きます。
  • 日程を返す前に確認する 目的・答える範囲・出席者を社内で合意し、未確認事項と回答しない事項の扱いを決めます。
  • 面談後の対応まで書く 確認・実行・連絡・記録の担当を事前に置き、面談後に実際の決定内容で更新します。

経営者との面談を調整するときの確認表

確認項目記入する内容自社の記入欄
相手の目的相手が経営者に確かめたいことと、自社がこの面談で対応する範囲を書きます。
判断・回答の区分経営者の判断が要る事項と、担当部署が答える事項を書きます。
渡す経緯説明済みの内容、相手の要望、未決定事項、資料の保存先を書きます。
出席者と進行役経営者、経緯を補う人、必要な部署の人、進行役を書きます。
後日回答・回答しない事項後日確認する事項と、回答しない事項それぞれの扱いを書きます。
面談後・記録先確認・実行・連絡・記録の担当、期限、営業管理表の記録先を書きます。
表は編集部作成の例です。未決定の欄には、確認する人と確認時期も書き添えます。