実演が動かないときは起きたことと確認の約束を伝える
実演が予定どおりに動かない場合、その後の進め方に迷います。営業担当者は起きたことを伝え、相手が商品の利用を判断するために必要な確認を決めます。
- その場の説明を決める 起きたことと、まだ分からないことを分けて伝える方針を決めます。
- 商談の続け方を決める 相手が確かめたかったことを聞き直し、その場で示す内容を決めます。
- 確認後の対応を決める 後で確かめる内容、連絡方法と期限、営業管理表に残す内容を決めます。
実演が動かない場面では起きた事実の説明が必要だ
予定どおりに動かない場面では、操作を続ける前に状況を説明します。何が起き、何をまだ示せていないかを短く伝えます。
- 見えた事実を伝える 行った操作と画面の状態を説明し、示す予定だった結果が出ていないことを伝えます。
- 取り繕わず説明する 実際には予定と違う動きをした場合、その違いを伝え、実演で確認できていない点を明らかにします。
- 相手を待たせている間の進め方を相談する 相手を待たせていることをお詫びし、操作を続けるか、説明へ移るかを相談します。
その場の対応
| 場面 | すること | 避けること |
|---|---|---|
| 結果が出ない | 行った操作と現在の状態を伝えます。 | 結果が出たように説明します。 |
| 表示が違う | 予定した表示との違いを伝えます。 | 違いに触れず話を進めます。 |
| 相手を待たせる | 待たせていることをお詫びし、続け方を相談します。 | 説明せず操作を続けます。 |
原因の説明は確認で裏付けられた内容に限られる
動かなかった事実だけでは、原因までは分かりません。環境や商品に原因があると決めつけず、確認してから伝えます。
- 環境のせいにしない 利用場所や端末などを原因と決めつけず、確認する条件として扱います。
- 商品と断定しない 商品に原因があるかも未確認です。過去の経験だけで説明を決めません。
- 未確認と明示する 原因はまだ確認できていないと伝え、調べる内容と連絡の約束を説明します。
原因を説明する際の整理
| 言いがちなこと | なぜ避けるか | 代わりに言うこと |
|---|---|---|
| 環境への断定 | 裏付けがないまま、原因を利用環境のせいにしてしまいます。 | 環境との関係はまだ確認していないと伝えます。 |
| 商品への断定 | 動かなかった部分と商品全体を混同してしまいます。 | 確認できた動きと確認できていない動きを分けて伝えます。 |
| 経験による推測 | 以前と同じ原因とは限りません。 | 今回の状況を調べてから伝えると説明します。 |
| 回復の断言 | 動く条件や見通しを確認できていません。 | 確認後にどの方法でいつ報告するかを伝えます。 |
切り替え先は相手が見たい内容と示せる範囲で決まる
資料や保存してある画面の画像・動画で示せる内容は、実演と同じではありません。代わりに何を示せるかを説明し、切り替えてよいかを相手に確かめます。
- 示せる範囲を伝える 資料、保存してある画面の画像や動画、別の機能で説明できることと、確認できないことを伝えます。
- 切り替えの意向を聞く 提示できる内容を知らせ、相手がその説明を希望するかを確かめます。
- 中断も選択肢にする 代わりの内容では確かめたい点を示せない場合、実演を中断するか相談します。
切り替え先の選び方
| 切り替え先 | 向く場合 | 相手に確かめること |
|---|---|---|
| 資料での説明 | 機能の説明や処理の流れを知りたい | 動作の確認を後にして説明を聞くか |
| 保存した画面の画像や動画 | 表示内容や出力の形を見たい | 記録したときの利用環境や設定が今回と違うことを前提に見るか |
| 別の機能 | 相手が確認したい別の機能をその場で示せる場合 | 予定を変えて先にその機能を見るか |
| 実演の中断 | 代わりの内容では判断に役立ちません。 | 実演を止め、残りの議題を扱うか |
代わりの確かめ方は相手が判断に要る内容で変わる
実演を見る目的は、画面の動きを見ることだけとは限りません。相手が何を確かめて判断したかったのかを聞き直し、別の確かめ方を検討します。
- 見たかった点を聞く 操作のしやすさ、処理結果、業務の流れなど、実演で見たかった点を聞き直します。
- 判断への影響を聞く 確認できないままでは何を決められないのかを聞き、後で確かめる内容を決めます。
- 代わりの方法を選ぶ 資料で足りるか、動作を見る必要があるかを相手に確かめ、方法を決めます。
確認目的と方法
| 確かめたかったこと | 代わりの確かめ方 | 注意 |
|---|---|---|
| 操作のしやすさ | 画面の記録で操作の流れを確認します。 | 実際の操作感まで確認できたとは扱いません。 |
| 処理結果の内容 | 出力の記録で項目や形式を見ます。 | 相手の条件でも同じ結果になるとは限りません。 |
| 業務の流れ | 資料で前後の作業と担当範囲を見ます。 | 処理が動くことを示したことにはなりません。 |
| 利用条件での動作 | 条件を整理し、後で動作を確認します。 | 別の条件での結果を代用しません。 |
確認を持ち帰るときは連絡方法と期限の約束が必要だ
確認するとだけ伝えると、相手は何をいつ報告してもらえるのか分かりません。確かめる内容、連絡する人、連絡方法と期限を決めます。
- 確認の対象を決める 動かなかった操作と、相手の判断に必要な点を、後で確認する対象として明らかにします。
- 連絡する人を決める 相手への連絡を担当する人を決め、相手のどの宛先に連絡するかを確かめます。社内で調べる人と同じでも構いません。
- 途中でも報告する 連絡方法と期限を約束し、期限までに確認が終わらない場合も状況を伝えます。
持ち帰る前の約束
| 約束すること | 内容 | 確かめること |
|---|---|---|
| 確認の対象 | 調べる操作と条件、相手の判断に必要な点を伝えます。 | 相手が求める確認を含んでいるか |
| 連絡する人 | 相手への報告を担当する人 | 社内の調査結果を受け取れるか |
| 連絡の方法 | 相手が希望する連絡手段と宛先 | 相手が受け取れる方法か |
| 連絡の期限 | 報告する日付と必要に応じた時刻 | 調査の完了期限と混同していないか |
| 未完了時の連絡 | 期限までに終わらなければ、分かったことと残る確認を報告します。 | 次の報告予定も伝える方針か |
実演が動かなかったことと商品の評価とは違う
動かなかった事実は、商品の検討に関わる情報です。ただし、今回の実演で分かったことと、実際の利用で確認が必要なことは分けて説明します。
- 条件の違いを示す 実演と実際の利用で条件が異なる場合、確認できた違いを示し、影響は別に調べます。
- 確認済みの範囲を示す 動いた箇所も動かなかった箇所も、確認した条件と範囲を添えて説明します。
- 利用時の動きを断言しない 実際の利用で動くとは言い切らず、相手の条件で未確認の点が残ることを伝えます。
評価に関わる説明の範囲
| 場面 | 話すこと | 話さないこと |
|---|---|---|
| 利用条件が違う | 確認できた条件の違いと、影響がまだ未確認であることを伝えます。 | 条件が違うから利用時には動くという断言 |
| 別の機能は動く | 動いた機能と、動いた条件を伝えます。 | 商品全体の動作を請け合う説明 |
| 判断材料が不足 | 確認できなかった点と、追加で確認する方法を伝えます。 | 実演の失敗は評価に関係しないという説明 |
原因が分からない場合も確認結果の報告が必要だ
原因が分かった場合も、分からない場合も、約束した期限に報告します。調べた条件、確認できた結果、残る疑問を分けて伝えます。
- 根拠と結果を伝える 何をどの条件で調べたかを示し、確認結果から説明できる範囲を伝えます。
- 分からない点も伝える 調べても原因が分からなければ、そのまま伝えます。同じ状態が起きなかった場合も解消したとは断定しません。
- 次の確認を相談する 残る確認が相手の判断に必要かを聞き、調査を続ける内容と次の連絡予定を相談します。
結果に応じた報告
| 確認の結果 | 伝えること | 次の提案 |
|---|---|---|
| 原因が分かった | 原因と判断した根拠、行った対応、対応後の確認結果を伝えます。 | 相手が未確認の点を確かめる方法を相談します。 |
| 原因が分からない | 調べた範囲、分かった事実、残る疑問を伝えます。 | 追加で調べる内容と報告予定を相談します。 |
| 同じ状態が起きない | 確認した条件と、その条件では動いた事実を伝えます。 | 商談時との条件の違いを調べるか相談します。 |
再実演を提案するかは相手の意向で決まる
確認結果を伝えた後も、再実演を希望するとは限りません。相手が何をまだ確かめたいかを聞き、その意向に合う方法を相談します。
- 再実演の希望を聞く 動作を改めて見たい場合は、確認したい点と示せる内容を照らして再実演を提案します。
- 別の方法も尊重する 資料や確認結果の説明で足りる場合は、その方法で必要な情報を届けます。
- 実演を条件にしない 実演なしで判断する意向なら尊重します。未確認の点は伝え、再実演を押しつけません。
意向に応じた進め方
| 相手の意向 | すること | 注意 |
|---|---|---|
| 再実演を望む | 見たい点と示せる内容を確認して提案します。 | 自社への印象を取り戻すことだけを目的にしません。 |
| 別の方法でよい | 希望する方法で確認結果や資料を届けます。 | 動作を見たこととして扱いません。 |
| 実演なしで判断 | 残る未確認事項を伝え、判断を尊重します。 | 再実演を商談継続の条件にしません。 |
事実と対応を記録しなければ約束が残らない
実演が動かなかったという記録だけでは、次に必要な対応が分かりません。起きたことから確認結果までを、相手との約束とともに残します。
- 事実と対応を分ける 操作や画面の状態と、その場で説明したことや切り替えた内容を分けて記録します。
- 約束と結果を残す 確認内容、連絡する人、方法、期限を残し、確認結果と相手への報告状況を追記します。
- 反応を推測で書かない 相手の質問や希望を記録します。表情や沈黙だけで、購入の意向を決めつけません。
営業管理表の記録項目
| 記録項目 | 書くこと |
|---|---|
| 起きたこと | 実演時の条件、行った操作、表示された状態、示せなかった内容 |
| その場の対応 | 説明した事実、切り替えた内容、中断した内容 |
| 約束した確認 | 確認する内容、相手が確かめたかった点 |
| 連絡方法と期限 | 連絡する人、宛先、方法、期限 |
| 確認結果と報告 | 調べた条件、結果、未確認事項、報告した内容と日付 |
| 相手の反応 | 相手が述べた質問や希望、再実演の意向、合意した次の対応 |
確認表を埋めれば準備を見直す条件が分かる
確認表に自社の対応を書き、営業管理表の記録先を明らかにします。同じ失敗が続く場合は記録を比べ、繰り返し現れる条件から実演の準備を見直します。
- 自社の対応を書く 事実の説明から確認結果の連絡まで、自社で実行できる対応の方針を書き込みます。
- 対応の抜けを見つける 未記入の欄を確認し、まだ決まっていない連絡の約束や、聞けていない相手の意向を明らかにします。
- 記録から準備を見直す 同じ失敗が続くなら条件と対応を比較し、事前確認や代わりに示す資料の見直しを決めます。
実演が動かなかったときの確認表
| 確認項目 | 自社の対応を書く欄 |
|---|---|
| 事実と説明 | 起きたこと:/その場で伝えたこと: |
| 切替と確認目的 | 切り替えた内容:/相手が確かめたかったこと: |
| 確認と連絡の約束 | 約束した確認:/連絡する人・方法・期限: |
| 確認結果 | 分かったこと・未確認の点:/相手への報告状況: |
| 再実演と記録先 | 再実演の意向:/営業管理表の記録先: |
| 準備の見直し | 同じ失敗が続く条件:/見直す準備・担当・期限: |
