導入の説明は、作業が増える部署に確かめてもらうことになる
商品の利点を説明できても、他部署に増える作業まで説明できるとは限りません。なくなる作業と残る作業、追加や移管で増える作業を分けて提案に記します。
- 部署別の変化を分ける なくなる作業、新しく必要になる作業、別の部署へ移る作業を区別します。
- 確認する事項を決める 作業を引き受ける部署に確かめてもらう事項と、窓口だけでは判断できない事項を示します。
- 未定の事項を記録する 担当が未定の作業や受け渡しの変更を、部署別の確認表に残します。
作業の削減と追加には別々の整理が必要だ
導入前後の業務を、作業の単位で書き出します。なくなる作業、新しく必要になる作業、形が変わって残る作業を分けると、削減だけでは説明できない変化が分かります。
- なくなる範囲を絞る 一部の手順が不要になっても、確認や修正が残るなら作業全体がなくなるとは記しません。
- 新しい作業を加える 導入後に必要な登録、点検、不備への対応も記します。導入準備と日常業務は区別します。
- 形が変わる作業を残す 目的が同じでも手順や扱う情報が変わる作業は、導入前後の違いを書きます。
作業の分類
| 区分 | 整理すること | 注意 |
|---|---|---|
| なくなる作業 | 不要になる手順と、その条件を書きます。 | 確認や例外対応が残らないかを調べます。 |
| 新しい作業 | 導入によって初めて必要になる作業を書きます。 | 準備だけの作業か、継続する作業かを分けます。 |
| 形が変わる作業 | 残る目的と、変わる手順や情報を書きます。 | 手順の変更を作業の消滅として扱いません。 |
作業の移管は作業の削減とは限らない
ある部署で不要になる作業が、別の部署で続くことがあります。作業名だけで判断せず、導入前後の内容と担当部署を対応させて移管を見つけます。
- 現在の担当部署を記す 通常の処理に加え、不備の修正や例外対応を実際に行っている部署も記します。
- 導入後の担当と比べる 同じ確認や入力が別の部署に残る場合は、作業が移るものとして扱います。
- 移る理由を明らかにする 商品の仕様による変更か、提案上の運用案かを区別します。運用案を確定事項にしません。
作業の移管の見つけ方
| 確かめること | 方法 | 注意 |
|---|---|---|
| 現在の担当 | 実際の業務手順に担当部署を書き添えます。 | 窓口の把握だけで確定しません。 |
| 導入後の担当 | 導入後の手順に同じ作業が残るかを照合します。 | 名称が変わっても内容が同じ場合があります。 |
| 移る理由 | 仕様上の条件と運用上の選択を分けて記します。 | 移管先が未定なら推測で埋めません。 |
作業を引き受ける判断には現在の業務の確認が必要だ
似た業務を担当しているだけで、新しい作業も引き受けられるとは限りません。現在の業務との関係や、作業を追加できる条件を確かめます。
- 現在の業務を具体化する 処理の内容、発生するきっかけ、完了条件を整理します。部署名から業務を推測しません。
- 既存業務との関係を見る 既存の確認に追加できるか、別の手順が必要かを分けます。重なる入力や確認も調べます。
- 実務と管理の両面を見る 実際に作業する人には手順を、業務を管理する人には既存業務への影響を確かめてもらいます。
引受部署の現状確認
| 確かめること | 方法 | 注意 |
|---|---|---|
| 現在の担当業務 | 業務手順と使っている情報を確認します。 | 通常時だけでなく、不備への対応も含めます。 |
| 増える作業との関係 | 既存業務に追加する箇所を示します。 | 似た作業でも、必要な知識や権限が異なることがあります。 |
| 確かめる相手 | 実務を知る人と業務を管理する人を記します。 | 作業内容の確認と引受可否の判断を分けます。 |
全社で作業が減っても各部署で減るとは限らない
ある部署の作業が減ることは、別の部署に増える作業の説明にはなりません。会社全体の利点を示す場合も、部署別の増減を省略せずに記します。
- 減る部署を明記する 不要になる作業と、その作業を行っている部署を対応させます。削減の条件も添えます。
- 増える部署を明記する 新しく必要になる作業と移管される作業を、それぞれ引き受ける部署の欄に記します。
- 増える作業を差し引かない 全社の利点を理由に、引受部署の確認を省きません。増える作業への対応は別に示します。
作業の増減の示し方
| 場面 | すること | 避けること |
|---|---|---|
| 部署で増減が違う | 減る部署と増える部署を別々に記します。 | 会社全体の利点だけで説明を終えません。 |
| 同じ部署で増減する | なくなる作業と追加する作業を併記します。 | 内容が違う作業を差し引いて省略しません。 |
| 全社の利点を示す | 部署別の変化と引受条件も添えます。 | 全社で減ることを引受可能の根拠にしません。 |
作業の開始には引き受ける部署の確認が必要だ
追加する作業を伝えるだけでは、実際に行えるかは判断できません。作業手順、必要な情報や権限、開始に必要な準備を確認事項として示します。
- 実行できる条件を示す 通常の処理と不備への対応を示し、現在の業務の中で実行できるかを確認してもらいます。
- 情報と権限を洗い出す 閲覧、入力、修正に必要な情報と権限を記します。足りないものと、それを用意する担当も残します。
- 開始の前提を明記する 手順の確認や権限の設定など、作業を始める前に完了が必要な準備を示します。
引受部署に示す確認事項
| 確かめてもらうこと | 方法 | 注意 |
|---|---|---|
| 作業を行えるか | 実際に扱う情報と処理手順で確認してもらいます。 | 通常の処理ができるだけで判断しません。 |
| 情報や権限 | 作業に必要な閲覧・入力・修正の条件を示します。 | 権限があることを推測で記しません。 |
| 開始の前提 | 必要な準備と、その完了条件を示します。 | 商品を使い始める日と、その部署が作業を始められる時点を分けて確認します。 |
他部署の作業変更にはその部署の確認が必要だ
窓口で了承された提案でも、他部署の作業変更まで確認済みとは限りません。影響を受ける作業ごとに、窓口だけでは判断できない範囲と確認先を示します。
- 他部署の作業を切り分ける 手順や使用する情報が変わる作業を抜き出します。実行できるかの確認先を付けます。
- 確認担当の変更を記す 確認や差し戻しの担当部署が変わる場合は、処理の手順とは別に変更点を記します。
- 確認範囲を明らかにする どの部署が何を確認したかを記します。窓口の了承を、関係部署すべての了承としません。
窓口だけでは判断できない事項
| 区分 | 示すこと | 注意 |
|---|---|---|
| 他部署の作業変更 | 変わる作業と、実行条件を確認する部署を示します。 | 商品への評価と作業の引受判断を分けます。 |
| 確認担当の変更 | 確認や差し戻しを担う部署の変更を示します。 | 入力担当の変更だけで説明を終えません。 |
| 確認先の部署 | 変更内容ごとに確認先と未確認事項を記します。 | 確認先が不明なら、その状態を残します。 |
受け渡しの変更は、情報・順番・確認者の三つで示すことになる
部署内の作業が明確でも、受け渡しの条件が曖昧だと次の作業を始められません。情報の内容、渡す順番、受け取った後の確認を導入前後で比べます。
- 渡す情報の違いを示す 追加や不要になる項目、形式の変更を記します。受け取る側が処理できる内容かを確認します。
- 渡す順番の違いを示す どの作業が終わったら渡すかを記します。前後が入れ替わる処理や差し戻し先も示します。
- 受領後の確認を示す 受け取った情報を誰が確認するかを記します。通知の到着だけで確認完了とは扱いません。
受け渡しの変更点
| 変わる箇所 | 伝えること | 注意 |
|---|---|---|
| 受け渡す情報 | 必要な項目、形式、保管先の変更を示します。 | 送る側だけで必要な内容を決めません。 |
| 受け渡す順番 | 渡す前の完了条件と次の処理を示します。 | 通常時に加え、不備がある場合も記します。 |
| 確認する人 | 受領後の確認者と確認内容を示します。 | 送信や通知を確認完了とみなしません。 |
担当が未定の作業は、決定を前提とする案として残ることになる
必要な作業が分かっていても、引き受ける部署が決まっていない場合があります。担当未定と明記し、その作業に依存する提案の部分を確定事項から分けます。
- 未定の対象を特定する 作業名と、部署・実務担当のどちらが未定かを記します。候補を確定した担当として扱いません。
- 決める人を別に記す 作業を行う人と担当を決める人を分けます。決める人も不明なら、誰が決めるかが未定だと記し、問い合わせる先を別に確かめます。
- 提案への影響を明記する 担当が決まらないと成立しない運用や作業の削減を示します。決定を前提とした案として扱います。
担当未定の扱い
| 場面 | すること | 避けること |
|---|---|---|
| 引受部署が未定 | 作業と決定に必要な確認を記します。 | 関係が深そうな部署を担当欄に入れません。 |
| 実務担当が未定 | 部署は決定済み、実務担当は未定と分けます。 | 部署名だけで担当決定済みとしません。 |
| 提案が未定に依存 | 担当決定を前提とする箇所を明示します。 | 作業の削減や開始を確約しません。 |
部署ごとの記録で、どの部署に何が増えるかが分かる
会社全体の説明だけを残すと、どの部署に何が増えるかが見えなくなります。部署を単位に作業の変化と確認結果を記録し、提案の根拠をたどれるようにします。
- 部署別に増減を残す なくなる作業と増える作業を別欄に記します。増減がないことと、未確認であることも区別します。
- 移管の両側を記す 移管元と移管先に同じ作業名を使います。相手部署を添え、記録の対応を確認します。
- 確認結果に条件を添える 確認した部署、結果、引受条件、未解決事項を残します。提案側の想定と確認済みの内容を分けます。
部署別に残す記録
| 記録項目 | 書くこと | 理由 |
|---|---|---|
| 部署 | 影響を受ける部署名を記します。 | 増減を会社全体の話にまとめないためです。 |
| なくなる作業 | 不要になる作業と成立条件を記します。 | 残る作業まで削減扱いにしないためです。 |
| 増える作業 | 新しく必要になる作業を記します。 | 追加される処理や確認を残すためです。 |
| 移る作業 | 作業名、移管元、移管先を記します。 | 作業の削減と移管を区別するためです。 |
| 確認結果 | 確認した部署、結果、条件、未解決事項を記します。 | 確認済みの範囲をたどれるようにするためです。 |
部署別の確認表で、引受先が未定の作業が分かる
部署ごとに確認表を作り、作業の変化と確認状況を書き込みます。移る作業は相手部署の記録とも照合し、引受先や受け渡しの記載漏れを見つけます。
- 現状から変化を書き込む 現在の業務を起点に、なくなる作業と新しい作業を記します。移管は方向ごとに分けます。
- 確認前と確認後を分ける 確認前の事項は、確かめてもらう事項の欄に残します。確認後は結果と条件を記録先に追記します。
- 相手部署の記録と照合する 作業名、移管先、受け渡しの変更を照合します。担当の決定状況と確認結果の記録先も残します。
営業先を絞って実施を依頼する流れ
| 部署 | 現在の業務 | なくなる作業 | 新しく必要になる作業 | 別の部署から移る作業 | 別の部署へ移る作業 | 受け渡しが変わる箇所 | 確かめてもらう事項 | 担当の決定状況 | 記録先 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 営業部 | 申請内容を確認し、管理部へ送ります。 | 管理部への送付操作が不要になります。 | 送信エラーの通知を確認します。 | 該当する作業はありません。 | 申請の必須項目の確認を管理部へ移します。 | 管理部へ届いた後に必須項目を確認します。 | 送信エラーへの対応手順を確認してもらいます。 | エラー対応の実務担当は未定です。 | 業務変更記録の営業部欄に残します。 |
| 管理部 | 届いた申請を受け付けます。 | 該当する作業はありません。 | 移管以外の追加作業は未確認です。 | 申請の必須項目の確認を営業部から引き受けます。 | 該当する作業はありません。 | 必須項目が未確認の申請を受け取ります。 | 確認に必要な情報と差し戻し先を確認してもらいます。 | 必須項目の確認担当は未定です。 | 業務変更記録の管理部欄に残します。 |
