資料だけの説明と実演は分けて準備する必要がある

通信が使えない訪問先では、資料で説明できる内容を事前に選びます。その場で見せられない動きは、理由と後日の確認方法を決めておきます。

  • 説明する内容を選ぶ 相手が知りたいことから、資料で示せる内容と、動作を見せる必要がある内容を分けます。
  • 資料の役割を決める 動作を見せられない理由を整理し、持参する資料の役割と説明の仕方を決めます。
  • 確認と記録を準備する 質問の持ち帰り方と後日の確認方法を決め、説明の記録先と準備の確認表を用意します。

相手の疑問には資料で答えられるものと動作が要るものがある

相手が知りたいことを書き出し、持参する資料でどこまで答えられるかを照合します。実際の動きを見なければ判断できない点は、後日に確認する内容として分けておきます。

  • 相手の疑問から選ぶ 商品全体を順に説明する前に、相手が今回の訪問で知りたい内容を選びます。
  • 根拠のある内容を残す 資料の記載を根拠に答えられる内容を残し、説明に使う箇所を決めます。
  • 動作が必要な点を分ける 実際の反応を見なければ答えられない点は、後日に確認する内容として扱います。

説明する範囲の整理

説明の内容その場でできるか注意
商品の用途資料に記載があれば説明できます。相手の業務でも使えるとは断定しません。
利用の流れ図に沿って説明できます。実際に操作した結果とは分けます。
利用の条件確認済みの条件は説明できます。資料にない条件は確認して回答します。
操作後の反応資料だけでは確かめられません。後日に動作を見て確認する内容にします。
表は編集部作成の例です。実際の説明範囲は商品の条件に合わせて決めます。

資料で示せる内容は記載された範囲に限られる

画面の写しや流れの図には、それぞれ示せる内容があります。動作の速さや操作への反応まで、その場で確認したことにはできません。

  • 画面の写しを使う 項目の配置や表示内容を示します。操作すると同じ表示になるかは別に確認します。
  • 流れの図を使う 作業の順序や分岐を説明します。相手の利用条件で同じ流れになるかは、別に確認する点として残します。
  • 速さや反応を分ける 資料に示された結果から、実際の動作の速さや操作への反応を断定しません。

資料が示せる内容

資料の種類示せること示せないこと
画面の写し画面を保存した時点の表示内容を示せます。操作に応じた表示の変化は確かめられません。
流れの図図に含めた順序や分岐を示せます。実際に処理が進む様子は確かめられません。
機能の説明資料記載された機能や条件を示せます。相手の条件での速さや反応は確かめられません。
表は編集部作成の例です。資料の作成時点と説明対象の条件も確認します。

見せられない理由は通信の制約と準備の不足に分かれる

通信が必要な処理と訪問先の条件を照合し、何を見せられないかを整理します。準備ができていない内容もある場合は、通信の制約と分けて伝えます。

  • 対象の処理を絞る 通信が必要な処理を特定し、その処理を見せられないことを伝えます。
  • 訪問先の条件を伝える 事前に分かっている通信の制約を説明します。通信が要る処理だけの話を、商品全体が使えない話にしません。
  • 準備の事情を分ける 必要な準備が未完了なら、その事実を伝えます。通信だけを理由にしません。

理由の伝え方

理由伝え方注意
通信が要る処理対象の処理と、通信が必要な条件を説明します。対象外の機能まで使えないとは断定しません。
訪問先の条件通信を使えないため、対象の動作を示せないと伝えます。原因や制約は確認できた事実に限ります。
準備の都合動作を示すための準備が整っていないと伝えます。訪問先の条件のせいにしません。
表は編集部作成の例です。理由が未確認なら、原因を推測して断定しません。

持参する資料は説明に使うものと渡すものを分ける必要がある

持参する資料には、説明を進めるための資料と、相手が後から読み返すための資料があります。自分が説明中に参照する情報も分け、各資料を使う場面を決めます。

  • 説明の順序を決める 相手の疑問、資料で示せる内容、後日の確認事項の順に、使う箇所を決めます。
  • 渡す資料を決める 説明後に読んでも、資料で示した範囲と未確認の点が分かる内容にします。
  • 自分の参照先を決める 補足の根拠と質問の記録欄を用意し、説明中に参照する場所を決めます。

資料に持たせる役割

資料の役割中身注意
説明を進める相手の疑問に対応する図や説明を載せます。使う箇所と順序を事前に決めます。
相手に渡す説明した内容と、動作を確認していない点を載せます。説明を聞いていない人にも区別が伝わるようにします。
自分が参照する補足の根拠と質問の記録欄を用意します。相手に渡す必要のある情報は渡す資料にも記載します。
表は編集部作成の例です。同じ資料に複数の役割を持たせる場合は、どの部分がどの役割かを記載します。

言葉や図の説明は動作の確認とは違う

動作を見せられなくても、処理の内容や順序は言葉や図で説明できます。実際の速さや反応が判断に必要な場合は、後日の確認事項として残します。

  • 言葉で内容を説明する 何をすると何が起こるかを、確認済みの条件とともに説明します。
  • 図で順序を示す 操作と結果の関係や途中の分岐を示します。実際の動作を確認した扱いにはしません。
  • 後日確かめる点を残す 速さや反応を見なければ判断できない点は、説明だけで判断せず、後日の確認事項にします。

動きを説明する方法

説明の仕方向く内容注意
言葉で説明する処理の目的や、確認済みの動作条件を説明します。条件が違う場合の結果までは言い切りません。
図で示す操作の順序と結果、途中の分岐を示します。図で省略した条件があれば補足します。
後日に確認する実際の速さや反応、条件による違いを確かめます。何を見れば判断できるかを記録します。
表は編集部作成の例です。言葉や図による説明と実際の動作確認を区別します。

資料で裏付けられない質問は持ち帰って答える必要がある

質問は、その場で答えられるものと、確認が必要なものに分けます。持ち帰る際は、質問の背景と知りたい条件も記録し、回答の方法を決めます。

  • 根拠があれば答える 資料で裏付けられる内容は、該当箇所と成立する条件を示して答えます。
  • 調べる内容を記録する 根拠が不足する質問は、知りたい条件と確認先、回答を担当する人を記録します。
  • 実演の目的を残す 動作を見る必要がある質問は、後日の実演で何を確認したいかまで記録します。

質問への対応の分け方

質問の扱いすること注意
その場で答える根拠のある記載と条件を示して答えます。資料から推測した内容を事実として答えません。
確認して答える質問の背景と条件を記録し、確認先を決めます。答えられる部分と未回答の部分を分けます。
後日の実演で示す見たい動作と判断したい点を記録します。実演が可能か確認してから方法を案内します。
表は編集部作成の例です。質問の意図が不明なまま、回答内容を決めません。

後日の確認方法は相手が確かめたい動きによって変わる

後日の確認方法は、見せられなかった内容に合わせて提案します。動きを見たいのか、相手が自分で操作したいのかを分け、実施できる条件も確認します。

  • 実演で動きを示す 操作から結果までを見たい場合は、対象の動作を示せる別の場所での実演を提案します。
  • 共有で表示を見せる 操作に伴う表示の変化を見たい場合は、後日の画面の共有を提案します。
  • 試用で操作を確かめる 相手が自分で使い方を確かめたい場合は、試用の可否と利用条件を確認して案内します。

後日の確認方法の選び方

確認の方法向く場合注意
別の場所で実演操作から結果までの動きを見たい場合に向きます。示す動作と実施条件を事前に決めます。
画面の共有操作による表示の変化を見たい場合に向きます。画面の共有では表示の遅れが出ることがあるため、商品の実際の速さの確認には使いません。
試用自分で操作して使い方を確かめたい場合に向きます。試用できる範囲と、実際の利用条件との差を示します。
表は編集部作成の例です。各方法を利用できるかは、商品や相手の条件によります。

説明が伝わったことと動作を確認したことは別に扱う必要がある

説明を理解したことと、実際の動作を確認したことは分けて扱います。見せた内容と見せていない内容を振り返り、相手の認識との違いを確認します。

  • 示した範囲を振り返る 画面の写しや図で何を示したかを確認し、実際に動かした範囲と分けます。
  • 未確認の動きを伝える どの動きをまだ確認していないかを伝え、確認済みと伝わっていないかを説明の終わりに確かめます。
  • 理解した内容を確かめる 分かった点と残る疑問を確認します。質問がないことだけで、理解や合意を判断しません。

説明後に確認する区別

区別する点確かめることずれていたとき
見せた内容資料で示した内容と実演した内容を区別できているか確認します。何をどの方法で示したかを説明し直します。
見せていない内容動作を確認していない点が伝わっているか確認します。未確認の動きと後日の確認方法を示します。
相手の理解分かった点と残る疑問を確認します。分かりにくかった箇所を補足し、残る質問を記録します。
表は編集部作成の例です。資料の受領だけで、理解や動作確認を済ませた扱いにしません。

説明した方法まで記録して提案書に反映する必要がある

説明の記録には、内容だけでなく、何を使って示したかも残します。提案書にも未確認の点と後日の確認方法を反映し、説明済みと動作確認済みを区別します。

  • 説明の根拠を残す 説明した内容と使用した資料を記録し、資料で示した範囲を後から確認できるようにします。
  • 未確認の点を記載する 見せられなかった動きと理由を残します。提案書でも確認済みの事項に含めません。
  • 後日の対応を記載する 確認する内容、方法、担当を記載します。相手と未調整の内容は、提案中と明記します。

提案書に反映する記録

記録項目書くこと理由
説明した内容説明した範囲と成立する条件を書きます。説明していない範囲まで伝えた扱いにしないためです。
使った資料資料名と参照箇所、作成時点を書きます。何を根拠に説明したかを確認できるためです。
見せられない内容対象の動きと見せられなかった理由を書きます。動作確認済みとの誤認を防ぐためです。
残る質問質問の内容と相手が知りたい条件を書きます。質問の意図に沿って回答するためです。
後日の確認方法と担当、合意済みか提案中かを書きます。実施が決まった内容を区別するためです。
表は編集部作成の例です。提案書を更新するときも、未確認の点を省かず記載します。

準備の確認表を書くと未定と未確認の点が分かる

説明する内容ごとに、資料で示せる範囲から後日の確認方法まで記入します。決まっていない項目は未定、決まっていても準備が済んでいない項目は準備中と書きます。

  • 内容ごとに記入する 説明する内容に対応する資料と説明方法を記入し、示せない部分も書きます。
  • 質問の扱いを記入する 想定される質問と、その場で答えずに持ち帰る基準を書きます。後日の確認方法は、提案中か確定かも記します。
  • 訪問後に記録を補う 実際に説明した範囲と残った質問を記録先に追記し、提案書へ反映します。

説明準備の確認表

確認する項目記入欄確認する項目記入欄
説明する内容相手が知りたい内容を書きます。資料で示せるか示せる範囲と示せない範囲を書きます。
見せられない理由確認できた理由を書きます。持参する資料資料名と使う箇所を書きます。
説明の仕方言葉や図のどれで示すかと、後日の確認へ回す点を書きます。持ち帰る質問想定する質問と、持ち帰る基準を書きます。
後日の確認方法方法と担当、調整の状況を書きます。未確認の点まだ確かめていない内容を書きます。
記録先説明と質問を残す場所を書きます。
表は編集部作成の記入欄です。空欄のままにせず、未定・準備中・未確認・該当なしを区別します。