現場の困りごとの提案は、本人への確認で変わる

現場の人と直接話せないまま提案を求められると、相談内容のどこまでを前提にできるか迷います。この資料では、本人への確認が必要な箇所と、その確認方法を整理します。

  • 誰の話かを分ける 困っている本人と相談を伝えた人を分け、直接見聞きした範囲を整理します。
  • 確認する箇所を絞る 困りごとと解決案を分け、本人の回答によって提案が変わる箇所を選びます。
  • 確認方法と前提を決める 本人への確認方法を相談者と決め、確認できない条件を提案の前提として残します。

相談を伝えた人が現場の代表とは限らない

相談を伝えた人と、困っている本人は同じとは限りません。誰の作業で困りごとが起きているかと、相談者がその作業にどう関わっているかを分けて整理します。

  • 本人の仕事を特定する 困りごとが起きている作業と、その作業を担う人を結び付けて残します。部署名だけで本人を特定した扱いにしません。
  • 相談者の関わりを残す 同じ作業を担うのか、報告を受けるのかで、知っている範囲が変わります。役職だけで判断しません。
  • 代弁できる範囲を分ける 本人から相談を託されているかも確認します。立場が不明なまま、現場全体の意向として扱いません。

本人と相談者の整理

確かめること方法注意
困っている本人困りごとが起きている作業と、その作業を担う人を対応させます。部署に所属する全員が困っているとは扱いません。
相談者の関わり作業への参加、報告の受領など、関わり方を確認します。役職から見聞きした範囲を推測しません。
本人からの依頼相談を伝えるよう本人から頼まれたかを確認します。相談を託されたことと、解決案への賛同は分けます。
表は編集部作成の例です。本人を特定できない場合は、作業と役割を残し、氏名は未確認と記します。

相談内容の扱いは、見聞きした経路で分かれる

本人から聞いた内容、作業を見た内容、別の人を通じて聞いた内容では、確認できることが違います。相談全体をまとめず、内容ごとに経路を付けます。

  • 本人から聞いた範囲 本人から直接聞いた部分を確認します。相談者の説明すべてを、本人が話した内容として扱いません。
  • 作業を見た範囲 見た作業と起きた出来事を残します。見たことだけで、本人の負担感や希望まで判断しません。
  • 別の人を経た範囲 誰を通じて届いた内容かを残します。途中の経路が不明なら、その部分も未確認として扱います。

見聞きした経路の整理

経路確かめること扱い
本人から聞いたどの内容を、どの場面で本人から聞いたかを確認します。直接聞いた部分に限り、本人から聞いた内容として残します。
作業を見たどの作業で、何が起きるところを見たかを確認します。観察した出来事として残し、本人の意向とは分けます。
別の人から聞いた誰から聞いたかと、その人が本人にどう関わるかを確認します。伝わった経路を残し、本人の発言とは断定しません。
表は編集部作成の例です。経路の確認は、相談者の説明を責めるためではなく、本人への確認箇所を選ぶために行います。

本人の発言と相談者の説明は区別が必要だ

本人から直接聞いた話でも、説明の中には相談者による要約や解釈が含まれます。本人の言葉として確認できる部分と、それ以外を区別して残します。

  • 発言の根拠を残す 発言の記録がある場合は、確認できる箇所と出所を残します。記録にない言葉を補いません。
  • 説明の主体を残す 相談者が言い換えた部分は、相談者による説明として残します。本人が同じ表現を使ったとは扱いません。
  • 不明な言葉を作らない 元の言葉が残っていなければ、その旨を記します。本人への確認では、言葉の再現より内容の確認を優先します。

発言と説明の残し方

区分残し方注意
確認できる発言本人の発言として確認できる内容と、確認に使った記録を残します。発言の前後を省くことで意味が変わらないようにします。
相談者の説明相談者による要約や解釈であることを付記します。本人の発言を記す欄へ、そのまま移しません。
言葉が残らない元の表現は不明と記し、伝わっている内容の要旨を残します。要旨を本人の正確な言葉として扱いません。
表は編集部作成の例です。本人から聞いたという経路と、本人の言葉を正確に確認できることは別です。

相談者の解決案が本人の希望とは限らない

相談には、現場で起きた困りごとと、それを解消するために考えた案が一緒に含まれます。案を提案の出発点にする前に、誰が考え、本人がどう考えているかを分けます。

  • 起きたことを分ける どの作業で何が起きたかを、解決案とは別に残します。案の内容から困りごとを逆算しません。
  • 案を考えた人を残す 本人が出した案か、相談者が考えた案かを確認します。相談者の案も、検討する候補として残せます。
  • 本人の希望を確認する 案を本人に伝えたかと、本人が希望したかを分けます。本人が案の説明を聞いただけでは、希望しているとは判断できません。

困りごとと解決案の整理

区分確かめること注意
困りごとどの作業で何が起き、本人の仕事にどう関係するかを確認します。解決案が必要だという説明だけで済ませません。
相談者の解決案誰が考え、どの困りごとへの対応として挙げたかを確認します。本人から求められた案と混同しません。
本人の希望本人に案を伝えたか、どのような回答があったかを確認します。案への賛否が不明なら、希望は未確認と残します。
表は編集部作成の例です。本人が希望する案でも、困りごとへの対応になるかは提案時に別途検討します。

本人への確認範囲は、提案への影響と確認できるかで変わる

伝わった話のすべてを本人に尋ねる必要はありません。回答によって提案対象や担当する作業が変わる箇所を選び、確認する目的を明確にします。

  • 対象が変わる箇所を選ぶ 本人の回答によって、対応する困りごとや提案の範囲が変わるなら、確認項目に入れます。
  • 作業が変わる箇所を選ぶ 本人に新たな作業を求める案では、担当できるかの確認が必要です。相談者の見込みだけで決めません。
  • 使わない話は尋ねない 今回の提案に使わず、回答が変わっても判断に影響しない話は、確認項目から外します。

提案を変える確認箇所

場面すること注意
提案対象が変わる回答によって対象に含める作業がどう変わるかを記します。確認前に対象の作業を確定しません。
担当作業が変わる本人が担う予定の作業と、確認が必要な条件を記します。相談者の想定を本人の了承として扱いません。
提案に使わない今回の判断に影響しない内容を確認項目から外します。背景を知るためだけに確認を増やしません。
表は編集部作成の例です。各項目に、回答が変わると提案の何が変わるかを添えると、確認する理由を説明できます。

本人への確認方法は相談者との相談が必要だ

本人に確認したい内容が決まっても、直接話せるとは限りません。確認内容の用途を共有し、取り次いでもらうか、相談者を通じて確認するかを決めます。

  • 確認の用途を共有する 確認したい内容と、回答を提案のどこに使うかを伝えます。必要な範囲を相談者と相談します。
  • 回答の経路を決める 本人に取り次いでもらう方法と、相談者が確認して返す方法を検討します。直接話せる前提で進めません。
  • 難しい条件を残す どちらの方法でも確認できなかった項目は、未確認の条件として残します。確認できたものとして提案に使いません。

確認方法の選び方

方法すること注意
共通の準備確かめたい内容と、提案での用途を共有します。相談者に確認方法を任せきりにしません。
本人への取り次ぎ共有してよい相談内容と、本人に確認する範囲を決めます。本人との面談を決定事項として扱いません。
相談者による確認確認項目を渡し、本人の回答と補足説明を分けて返してもらいます。回答が届いたら、誰が答えた内容かも残します。
確認を見送る確認できない項目と、その項目に依存する判断を残します。未回答を承諾として扱いません。
表は編集部作成の例です。確認方法が決まったら、誰が本人へ確認し、誰が回答を受け取るかも記します。

本人への確認では、補足や否定ができる尋ね方が要る

伝わった内容を正しい結論として示すと、異なる事情を拾いにくくなります。確認の経緯を説明したうえで、本人の認識と希望を回答から整理します。

  • 確認の経緯を説明する 相談者と決めた共有範囲で、相談の概要と確認の目的を伝えます。伝聞であり、未確認の内容を含むと示します。
  • 補足と否定を残す 本人が把握する状況を確認し、伝わった内容と異なる点も記録します。相談内容への賛同だけを求めません。
  • 希望を回答から整理する 望む対応を本人の回答から確認します。相談者の解決案を希望しない場合も、そのまま残します。

本人に確認する際の扱い

場面すること避けること
経緯を伝える相談の概要、情報の経路、確認の目的を説明します。現場の困りごとが確定済みであるかのように伝えます。
状況を確認する本人の認識を確認し、補足や否定も記録します。伝聞の内容を認める回答だけを求めます。
対応を確認する本人が望む対応と、希望しない対応を区別します。相談者の案を本人の希望として提示します。
表は編集部作成の例です。相談者を通じて確認する場合も、補足や否定を省かずに返してもらうよう依頼します。

未確認の条件を使う提案には、前提の明記が要る

本人に確認できない内容が残っていても、説明をすべて止める必要はありません。確認済みの範囲、保留する判断、商品共通の説明を分けて進めます。

  • 確認済みの範囲を示す 誰に何を確認できたかを記します。相談者に確認した内容を、本人にも確認済みと読める書き方にしません。
  • 条件に依る判断を保留する 未確認の条件を仮に置く場合は、提案の前提に明記します。その条件に依存する範囲や担当は確定を保留します。
  • 共通の説明は進める 本人の回答に依存しない商品説明は進められます。ただし、その現場の困りごとを解消できるとは断定しません。

確認状況に応じた提案の扱い

区分扱い注意
確認できた範囲確認相手と確認内容を示して説明に使います。確認していない人の認識まで含めません。
確認できない条件未確認と明記し、条件が違えば変更する提案箇所を示します。仮の条件を現場の事実として記しません。
保留する判断未確認の条件に依存する対象範囲や作業分担の確定を保留します。確認後に見直す箇所を曖昧にしません。
商品共通の説明現場の条件に左右されない機能や利用手順を説明します。共通の説明から、現場での効果を断定しません。
表は編集部作成の例です。提案の前提には、未確認の条件と、条件が異なる場合に変更する箇所を併記します。

確認の経緯がないと、伝聞が本人の話として残ることになる

回答だけを残すと、誰の発言をどの経路で確認したかが後から分からなくなります。元の相談と確認結果を対応させ、提案を変更した理由まで記録します。

  • 元の相談を残す 相談者と本人の関係、見聞きした経路、発言と説明の区別を残します。本人への確認後も元の相談を消しません。
  • 確認の経過を追記する 誰が誰に、どの方法で確認したかを記します。確認した時点と、本人による補足や否定も追記します。
  • 提案への反映を記す 確認結果によって変更した箇所と、未確認のため保留した判断を残します。後から変更理由をたどれる形にします。

確認の経緯を残す項目

記録項目書くこと理由
相談を伝えた人相談者と困っている本人、その仕事への関わりを記します。誰の困りごとを誰が伝えたかが分かります。
見聞きの経路本人から聞いた、作業を見た、別の人から聞いた範囲を記します。直接見聞きした内容と伝聞を区別できます。
発言と説明本人の発言として確認できる部分と、相談者の説明を分けます。相談者の解釈を本人の発言として引き継がずに済みます。
確認の経過確認した人、相手、方法、時点を記します。どの回答が本人への確認によるものかをたどれます。
確認の結果本人の回答、補足、否定、未回答の項目を記します。元の相談との違いと、残る不明点が分かります。
提案への反映変更した提案箇所と、保留する判断を記します。確認結果をどう判断に使ったかが分かります。
表は編集部作成の例です。相談内容と確認結果が異なる場合は、片方を消さず、違いと提案で採用した根拠を残します。

本人への確認表で提案に残る未確認条件が分かる

相談を受けた時点で分かる範囲を記入し、本人への確認後に結果を追記します。空欄のままにせず、未確認の項目と提案への影響を残します。

  • 相談の内容を分けて記す 人、経路、発言、説明、解決案を分けて記入します。本人の言葉が確認できなければ、その旨を記します。
  • 確認項目に用途を添える 本人に確かめることには、回答によって変わる提案箇所を添えます。確認方法は相談者と決めて記します。
  • 結果と前提を追記する 確認結果を記録し、未確認の条件を更新します。提案を引き継ぐ際は、この表と記録先を共有します。

営業先を絞って実施を依頼する流れ

記入項目記入欄記入項目記入欄
相談を伝えた人氏名・役割・仕事への関わりを記入:困っている本人氏名または役割・困りごとが起きる作業を記入:
相談者が情報を得た経路直接聞いた内容・見た作業・別の人を通じた内容を記入:本人の発言確認できる発言の内容と出所、不明な部分を記入:
相談者の説明相談者による要約や解釈を記入:相談者の解決案案の内容と、本人の希望を確認できたかを記入:
本人に確かめること確認項目・提案への影響・確認結果を記入:確認方法誰が誰にどう確認し、誰が回答を受け取るかを記入:
確認できない条件未確認の条件・保留する判断・提案への記載内容を記入:記録先確認の時点と経緯を追記する場所を記入:
表は編集部作成の例です。相談者が情報を得た経路には、相談者が見聞きした経路を記入します。複数ある場合は内容ごとに分けます。