提案の前提は、自社と別の取り組みが変える作業の関係で分かれる

商談先で別の業務改善が進んでいても、提案全体の検討を止める必要があるとは限りません。自社の提案と別の取り組みが変える作業を比べ、検討を進められる範囲を示します。

  • 取り組みとの関係を定める 目的と対象の作業を並べ、自社の提案と別の取り組みが同じ作業を変えるかを判断します。
  • 決定を待つ範囲を定める 別の取り組みの結論に左右される部分と、決定を待たずに検討できる部分を分けます。
  • 提案書の前提を定める 別の取り組みによる変更と自社商品による変更を分け、提案の前提として記録します。

提案との関係を知るには目的と対象作業が必要だ

別の取り組みの概要だけでは、提案との接点を判断しにくいことがあります。目的、変える作業、進める人を分けて記録します。

  • 目的を作業と結び付ける 解消したい業務上の問題と、そのために変える作業を対応させます。
  • 作業の範囲を書き出す 作業の開始から完了までをたどり、変更の対象に含む範囲を記録します。
  • 確認先を記録する 取り組みを進める人と、対象作業の実態を説明できる人を区別します。

取り組みについて聞くこと

聞くこと方法注意
取り組みの目的解消したい問題と変更する作業を対応させます。大きな方針だけで記録を終えません。
対象の作業開始、処理、完了の流れに変更箇所を記します。対象外の作業まで含めません。
進める人取り組みを進める人と作業の確認先を記します。窓口だけで詳細が分かると考えません。
表は編集部作成の例です。

取り組みの名称が違っても対象作業が違うとは限らない

似た名称の取り組みでも、変える作業が異なる場合があります。名称の近さではなく、実際に変更する箇所を比べます。

  • 似た名称でも作業を比べる 同じ業務改善を掲げていても、対象の作業が別なら、提案への影響も分けて考えます。
  • 別の名称でも接点を探す 名称が違っても、同じ書類の確認や承認を変えるなら、相互の影響を調べます。
  • 名称から内容を補わない 説明されていない変更を推測で追加せず、不明な対象作業は未確認と記します。

名称と対象作業の確認

場面すること避けること
名称が似ているそれぞれが変える作業を比べます。同じ取り組みだと扱いません。
名称が違う対象の書類や処理の接点を探します。無関係だと決め付けません。
名称しか分からない対象作業を未確認として残します。名称から変更内容を補いません。
表は編集部作成の例です。

双方が変える作業を並べると提案との関係が分かる

商品の機能と取り組みの方針を並べただけでは、関係が見えにくくなります。同じ細かさで作業を書き、変更する箇所を対応させます。

  • 提案を作業で書き表す 商品の機能名ではなく、現在のどの作業をどう変える提案なのかを書きます。
  • 取り組みも作業で表す 別の取り組みについても、変更する作業と変更内容を同じ書き方で記します。
  • 共通する作業を対応させる 呼び方が違う作業は内容を照合し、同じ作業なら表の同じ位置に並べます。

変更する作業の書き出し方

区分書き出すこと注意
提案で変わる作業対象作業と商品による変更内容を書きます。機能名だけで済ませません。
別の取り組み対象作業と取り組みによる変更内容を書きます。方針と個別の作業を混ぜません。
両方に関わる作業同じ作業に対する双方の変更を書きます。作業名の表記だけで照合しません。
表は編集部作成の例です。

対象作業が別でも提案に影響しないとは限らない

同じ作業を変える場合に加え、前後の作業を通じて影響する場合があります。変更の重なりと、作業間で受け渡す内容を調べます。

  • 同じ作業の変更を比べる 同じ確認作業でも、双方が変えるのは対象、手順、判断基準のどこなのかを分けます。
  • 受け渡す内容をたどる 別の取り組みで作る情報を商品が使うなら、項目や形式の変更が関係します。
  • 変更する順番を比べる 先に変える作業によって後の作業の条件が変わる場合は、その関係を記録します。

作業間の関係の確認項目

関係の種類確かめること注意
同じ作業を変える双方が変える対象、手順、判断基準を比べます。同じ作業でも変更箇所は分けます。
結果を受け渡す受け渡す情報の項目と形式を調べます。直接変更しない作業もたどります。
順番が影響する先行する変更で後続の条件が変わるか調べます。予定時期だけで順番を決めません。
表は編集部作成の例です。

別の取り組みが検討中でも、提案全体の検討を止めるとは限らない

別の取り組みが検討中でも、結論に左右されない説明は進められます。説明が成立する条件を比べ、保留する部分を絞ります。

  • 結論に左右されないか見る 別の取り組みの結論が変わっても成り立つ商品説明は、先に検討できます。
  • 条件ごとに説明を分ける 取り組み側の選択によって内容が変わる場合は、条件を添えて説明します。
  • 成り立たない説明を保留する 別の取り組みで内容が決まるまで定められない説明は、その箇所を示して保留します。

検討を進める範囲の分け方

区分扱い注意
結論によらない成立する説明の検討を進めます。実施の合意とは区別します。
条件で変わる条件ごとに説明を分けて示します。未決定の条件を確定扱いしません。
決定が必要になる該当する説明を保留します。関係のない説明まで止めません。
表は編集部作成の例です。

提案の保留箇所には再開に必要な決定の明示が必要だ

別の取り組みが終わるまで待つという記録では、再開の条件が分かりません。必要な決定と、それが影響する提案箇所を対応させます。

  • 必要な決定を絞る 取り組み全体の完了ではなく、提案の内容を定めるために必要な決定を記します。
  • 決定の見込みを区別する 決まる予定と次に状況を確認する時点を分け、予定が不明ならそのまま記します。
  • 未決定時の扱いを示す 決定が得られない場合は、保留を続ける箇所と、検討を続けられる箇所を示します。

決定待ちの記録項目

示すこと方法注意
必要な決定決定内容と影響する提案箇所を結び付けます。必要な決定が先に得られるなら、取り組み全体の終了を待ちません。
決まる時期決定予定と次の確認時点を分けて記します。確認時点を決定期限と扱いません。
未決定時の扱い保留する箇所と継続する検討を記します。仮定を黙って採用しません。
表は編集部作成の例です。

双方が決定を待つ場合は先に決める内容の合意が必要だ

提案が別の取り組みを待ち、その取り組みも提案を待っている場合があります。互いに必要としている決定を並べ、先に決められる内容を探します。

  • 双方が待つ内容を並べる 提案側が必要とする決定と、取り組み側が必要とする決定を対応させます。
  • 先に決める内容を絞る もう一方の結論がなくても決められる条件があれば、その条件を先に扱います。
  • 社内で決める材料を渡す 切り離せない決定は、双方への影響を示し、商談先の社内で決定順を判断してもらいます。

双方が決定を待つときの対応

場面すること注意
双方が待っている双方が待つ決定の内容を並べます。片方の説明だけで待ち続けません。
先に決められる独立して決められる条件を切り出します。必要以上に決定範囲を広げません。
切り離せない双方への影響を示し、社内判断を求めます。提案側だけで決定順を固定しません。
表は編集部作成の例です。

並行する取り組みの成果は自社商品の効果とは限らない

同じ作業に関わっていても、商品が変える内容と別の取り組みが変える内容は異なります。成果を説明するときも、その違いを残します。

  • 商品が変える範囲を示す 商品が直接変える作業と変更内容を示し、別の取り組みによる変更を混ぜません。
  • 別の取り組みを明記する 取り組み側で変更する手順や判断基準は、その取り組みによる変更として説明します。
  • 分けられない成果を断定しない 商品の変更と取り組みの変更のどちらによるかを分けられない成果は、自社商品だけの効果として説明しません。

変更と成果の説明の分け方

区分説明の仕方避けること
商品による変更直接変える作業と変更内容を示します。作業の変更だけで成果を断定しません。
別の取り組み取り組みによる変更として明記します。自社商品の効果に含めません。
双方による変更双方の変更内容と分けられない部分を記します。成果全体を自社商品に帰属させません。
表は編集部作成の例です。

提案書には、前提にした変更とその決定状況を記すことになる

取り組みの名称だけを提案書に書いても、どの変更を前提にしたかは伝わりません。変更内容、決定状況、影響する箇所をまとめて記録します。

  • 前提の変更内容を書く どの取り組みの、どの作業の変更を前提にした提案なのかを具体的に記します。
  • 決定状況を添える 決定済みと検討中を区別し、内容を確認した相手と時点を添えます。
  • 影響する箇所を書く 前提が変わった場合に見直す提案箇所を記し、変更後も使える説明と区別します。

提案書に残す前提の項目

記録項目書くこと理由
前提の変更内容取り組み名、対象作業、前提にした変更を書きます。名称だけでは前提を特定できません。
決定状況決定済みか検討中かと、確認相手・時点を書きます。検討中の内容と確定した内容を区別できます。
変更時の扱い前提が変わると見直す提案箇所を書きます。影響する説明の範囲が分かります。
表は編集部作成の例です。

取り組みごとの整理表で、検討の再開に必要な決定が分かる

取り組みごとに記録すると、提案との接点と決定待ちを見渡せます。不明な項目は未確認とし、確認後に同じ表を更新します。

  • 目的と対象作業を書く 名称、目的、対象の作業、進める人を記し、名称だけの記録にしません。
  • 関係と待つ範囲を書く 共通する作業、双方が待つ決定、待たずに検討できる部分を分けて書きます。
  • 提案書の記録と対応させる 明記した前提と記録先を記し、整理表と提案書の内容が一致しているかを確認します。

営業先を絞って実施を依頼する流れ

取り組みの名称目的対象の作業進める人自社の提案との関係両方が変える作業決定を待つ箇所待たずに検討できる部分提案書に明記した前提記録先
確認手順の見直し確認する項目を定めます。申込内容を確認する作業を変えます。業務部門が進めます。取り組み側の確認項目を商品側で使います。申込内容の確認作業を双方が変えます。使用する項目は取り組み側の決定を待ちます。取り組み側が提案を待っているかは未確認です。項目の結論によらない基本操作を説明します。確認項目の変更を前提とする。検討中のため、項目に関する提案は保留します。提案書の前提欄と商談記録に残します。
表は編集部作成の例です。