繁忙時の提案は、増える仕事と変える対応で分かれる
忙しいという説明だけでは、必要な提案は決まりません。増える仕事と繁忙時に普段と変える対応を分け、支援が必要になる場面を整理します。
- 仕事の増え方を捉える 仕事が増える時期ときっかけを捉え、増える仕事と変わらない仕事を分けます。
- 対応の変化を捉える 進め方の変更、後回しや省略、応援の範囲を整理し、繁忙後に残る作業まで把握します。
- 提案する範囲を決める 商品で支援できる範囲と人の判断が残る範囲を分け、未確認の点とともに記録します。
仕事が増える時期だけでは、原因が分かるとは限らない
同じ時期に忙しくなっても、仕事が増えるきっかけは異なります。直近の繁忙を起点に、何が始まり、どの仕事が増えたかをたどります。
- 時期と出来事を分ける 季節や月内の時期に加え、商談先の取引先の動きや商談先の社内行事を記録します。
- 始まりの合図を捉える 依頼の到着や行事の準備など、仕事が増え始める出来事を特定します。
- 予測できる範囲を分ける 事前に分かる予定と、発生してから分かる変化を分けます。
繁忙の時期ときっかけを整理する表
| 確かめること | 方法 | 注意 |
|---|---|---|
| 季節や月内の時期 | 直近の繁忙が始まった時期と、重なった出来事をたどります。 | 時期が同じでも原因が同じとは決めません。 |
| 取引先の都合 | 発注や納品の予定変更と、増えた仕事を対応させます。 | 取引先の予定と実際の依頼を分けます。 |
| 商談先の社内行事 | 行事の準備から終了後まで、仕事が増える箇所をたどります。 | 開催中だけを繁忙の範囲にしません。 |
繁忙時でも、すべての仕事が増えるとは限らない
忙しさには、件数が増える場合と、同じ件数でも手間が増える場合があります。変わらない仕事も記録し、変化が起きる箇所を絞ります。
- 件数の変化を捉える 同じ作業を繰り返す回数が増えるのかを、普段の状態と比べます。
- 手間の変化を捉える 追加の確認や修正など、一件の処理に加わる作業を挙げます。
- 変わらない仕事も記録する 件数も手間も変わらない仕事を分け、提案の対象を広げすぎないようにします。
仕事の増え方を分ける表
| 区分 | 見分け方 | 扱い |
|---|---|---|
| 件数が増える | 同じ内容の依頼や処理が、普段より増えています。 | 増える作業が何を受けて始まり、何を終えれば完了するかを記録します。 |
| 手間が増える | 一件の処理に、確認や修正が加わっています。 | 追加される作業と発生条件を記録します。 |
| 変わらない | 件数と一件あたりの作業内容が、普段と変わりません。 | 繁忙時も同じ進め方を続けられるかを確認します。 |
繁忙時の進め方は、普段と比べて変える作業に限られる
仕事が増えると、処理の順番や確認の入れ方が変わる場合があります。変更した箇所と、その変更を終える条件を対にして整理します。
- 普段との差を示す 同じ仕事について、普段の進め方と繁忙時の進め方を並べます。
- 変更の条件を残す どの状態になったら進め方を変えるのか、変更のきっかけを記録します。
- 元に戻す条件を残す 繁忙が収まったと判断する条件と、普段の進め方に戻す箇所を記録します。
繁忙時に普段と変える進め方の整理表
| 変え方 | 聞くこと | 注意 |
|---|---|---|
| 順番を変える | 普段より先に行う作業と、その変更条件を聞きます。 | 後になった作業の扱いも残します。 |
| 確認を減らす | 減らす確認と、繁忙時も残す確認を聞きます。 | 確認を後に移す場合と、省く場合を分けます。 |
| まとめて行う | 繁忙時だけ一緒に処理する作業と、戻す条件を聞きます。 | まとめるために着手を待たせる作業と、後の工程への影響も残します。 |
作業を後回しにしても、不要になったとは限らない
繁忙時に本人が行わなくなった作業にも、後で行うもの、省くもの、別の人に頼むものがあります。作業が消えたと捉えず、その後の扱いを分けます。
- 延期と省略を分ける 後で行う予定がある作業と、今回は行わないと決めた作業を区別します。
- 依頼後の状態を残す 別の人に頼んだ作業は、引き受けられた状態と完了した状態を分けます。
- 扱いが未定なら残す 後で行うか省くかが決まっていない作業は、未決定と記録します。
繁忙時に本人が行わない作業の整理表
| 区分 | 聞くこと | 注意 |
|---|---|---|
| 後で行う | 再開する条件と、再開まで保管する情報を聞きます。 | 後回しを完了として記録しません。 |
| 今回は行わない | 省くと決めた作業と、その扱いが適用される条件を聞きます。 | 必要性がなくなったとは決めません。 |
| 別の人に頼む | 依頼した作業と、終了を知る方法を聞きます。 | 依頼した時点で完了とみなしません。 |
応援に任せる作業と判断の範囲は、同じとは限らない
繁忙時の応援では、作業を任せても、例外の判断は元の担当者に残る場合があります。応援が入る場合の作業範囲と、元の担当者に確認する境目を整理します。
- 参加する条件を残す どの部署や役割から、どの状態になったら応援に入るかを記録します。
- 任せる区間を区切る 準備から完了までのうち、応援に任せる開始箇所と終了箇所を示します。
- 判断の境目を残す 応援に入った人がそのまま進められる条件と、元の担当者に確認する条件を分けます。
繁忙時の応援範囲を整理する表
| 確かめること | 方法 | 注意 |
|---|---|---|
| 応援に入る人 | 部署や役割と、応援が始まる条件を記録します。 | 応援が入ることを前提にしません。 |
| 任せる作業 | 受け取る情報と、作業後に渡すものを対応させます。 | 作業名だけで任せる範囲を表しません。 |
| 判断できる範囲 | 応援だけで進められる場合と、元の担当者に確認する場合を分けます。 | 判断待ちの作業を誰が管理し、どこに記録するかも残します。 |
繁忙時の取り違えは、進め方を変えた箇所から探すことになる
進め方を変えた箇所では、作業の状態が伝わらなくなる場合があります。実際に起きたことと懸念を分け、どの変更と重なったかを整理します。
- 発生した事実を残す 直近の繁忙で起きた出来事を記録し、起きそうという見込みと分けます。
- 変更との関係をたどる 順番や確認の変更前後で、作業の状態が伝わらなくなった箇所を探します。
- 気づいた後もたどる 取り違えに気づいたきっかけと、誤りを直すために行った作業を記録します。
取り違えが起きた場面の整理表
| 場面 | 聞くこと | 注意 |
|---|---|---|
| 順番の取り違え | 変更した順番と、実際に進んだ順番の差を聞きます。 | 順番を変えたこと自体を問題と決めません。 |
| 連絡の抜け | 作業の変更や完了が、どこまで伝わったかを聞きます。 | 連絡した状態と、相手が把握した状態を分けます。 |
| 記録の遅れ | 実際の進み具合と記録が食い違った場面を聞きます。 | 記録がないだけで未着手と判断しません。 |
繁忙が終わっても、延期した作業や記録の整理は残るとは限らない
新しい依頼が落ち着いても、延期した作業や記録の整理が残る場合があります。繁忙の終わりと、関連する作業が完了する状態を分けます。
- 残る作業を追う 後回しや確認の変更によって、繁忙後に必要になる作業を挙げます。
- 終わりの状態を示す 何を済ませれば完了なのかを、作業ごとに記録します。
- 次の繁忙への残りを示す 未完了の作業が次の繁忙まで残る場合は、通常の仕事と分けて記録します。
繁忙後に残る作業の整理表
| 作業 | 確かめること | 注意 |
|---|---|---|
| 後回しの作業 | 再開の条件と、完了を判断できる状態を記録します。 | 繁忙が終われば自動で再開すると考えません。 |
| 記録の整理 | 実際の処理内容を、どの情報から記録へ反映するかを記録します。 | 記憶だけで補う箇所があれば分けて残します。 |
| 確認のやり直し | 再確認する対象と、確認後に必要な対応を記録します。 | すべての作業に再確認が必要とは決めません。 |
商品の支援範囲は、機能と業務の条件で分かれる
進み具合の共有や記録の整理を支援できても、順番の判断まで任せられるとは限りません。確認済みの機能を、繁忙時の具体的な作業に対応させます。
- 作業と機能を対応させる 増える仕事や変更箇所に対し、どの機能がどの作業を支援するかを示します。
- 利用する条件を残す 必要な入力情報や更新の担当など、機能を使うための条件を記録します。
- 人の判断を分ける 例外への対応や優先順の変更など、人が決める範囲と判断に必要な情報を残します。
商品と人が担う範囲の整理表
| 区分 | 扱い | 注意 |
|---|---|---|
| 進み具合の共有 | 必要な状態を表示できる機能があれば、支援候補にします。 | 更新される条件と、記録が遅れた場合の見え方を確認します。 |
| 記録の整理 | 必要な情報を整理できる機能があれば、対象作業を示します。 | 情報が欠けた場合の補足や確認は別に扱います。 |
| 順番の判断 | 条件による処理と、例外を人が判断する部分を分けます。 | 表示や整理ができても、判断まで任せられるとはしません。 |
繁忙の記録には、増えた仕事と変えた対応の対応が要る
聞いた項目を別々に残すだけでは、どの変化から作業が生じたかを追えません。同じ繁忙の出来事に結び付け、普段との差と未確認の点を記録します。
- 出来事を混ぜずに残す 異なる繁忙の話が出たら、時期ときっかけを分けて記録します。
- 変化の順に結び付ける 仕事の増加、進め方の変更、繁忙後に残る作業を対応させます。
- 根拠と未確認を残す 説明の出どころと参照した記録先を添え、不明な箇所は未確認と明記します。
聞き取った内容の記録表
| 記録項目 | 書くこと | 理由 |
|---|---|---|
| 時期ときっかけ | 繁忙の時期と、仕事が増え始めた出来事を書きます。 | 別の繁忙の話と混同しないため。 |
| 増える仕事 | 件数と手間のどちらが増えるか、変わらない仕事も書きます。 | 支援を検討する対象を絞るため。 |
| 変える進め方 | 普段との差と、変更を始める条件・戻す条件を書きます。 | 対応が必要になる場面を示すため。 |
| 後回しの作業 | 再開条件を書き、省く作業や別の人に頼む作業と分けます。 | 未完了の作業を見失わないため。 |
| 残る作業 | 繁忙後に行う作業と、完了を判断できる状態を書きます。 | 繁忙の終了と作業の完了を区別するため。 |
繁忙時の確認表には、未確認の点も書くことになる
確認表は、繁忙の始まりから終了後までを見渡すために使います。分かった内容を短く記入し、分からない点は次に確認する対象として残します。
- 同じ繁忙について書く 対象とする繁忙を決め、増える仕事から終了後の作業まで記入します。
- 判断が残る箇所を書く 応援や商品に任せられる範囲に加え、人への確認が必要な条件も記入します。
- 空欄の意味を明らかにする 該当しない項目と未確認の項目を分け、確認する相手と記録先を残します。
営業先を絞って実施を依頼する流れ
| 確認項目 | 記入する内容 | 確認項目 | 記入する内容 |
|---|---|---|---|
| 増える時期ときっかけ | 時期と、増加が始まる出来事を書きます。 | 増える仕事 | 件数が増える仕事と、手間が増える仕事を書きます。 |
| 増えない仕事 | 件数と手間が変わらない仕事を書きます。 | 変える進め方 | 普段との差と、変更・復帰の条件を書きます。 |
| 後回しにする作業 | 再開条件を書く。省く作業は区別して書きます。 | 応援に入る人と範囲 | 部署や役割、任せる作業、判断を戻す条件を書きます。 |
| 起きた取り違え | 実際に起きた取り違えを書く。懸念は事実と分けます。 | 終わった後に残る作業 | 残る作業と、完了を判断できる状態を書きます。 |
| 商品で支援できる範囲 | 確認済みの機能と対象作業、人の判断が残る部分を書きます。 | 未確認の点と記録先 | 不明な点、確認する相手、参照する記録先を書きます。 |
