外部へ移す仕事の提案には、社内に残る仕事の確認が必要だ

社内の作業を初めて外部へ移す商談では、今の進め方に隠れた前提を聞き取ります。代行の説明に入る前に、渡す作業と依頼元に残る仕事を整理します。

  • 渡したい作業を絞る 業務名から実際の作業へ掘り下げ、外部へ移したい範囲を整理します。
  • 依頼元に残る仕事を知る 説明に足す情報、途中の判断、出来上がりの確認など、社内に残る仕事を整理します。
  • 提案できる範囲を分ける 商品の支援範囲と人の判断が残る範囲を分け、未確認の点を確認表に記録します。

移す作業の範囲を定めるには、開始と完了の条件の確認が要る

業務名だけでは、どの作業を外部へ渡したいのか読み取れません。最近の作業をたどり、着手のきっかけから終わったと扱う状態まで聞き取ります。

  • 実際の作業を聞く 業務名を聞いたら、直近に扱った仕事で何をしたかを聞き、移したい作業を抜き出します。
  • 始まる場面を聞く 何が届くと始めるのか、誰からの知らせを待つのかを聞き、作業の入口を記録します。
  • 終わる状態を聞く 何が出来上がり、誰へ渡すと作業を終えるのかを聞き、前後の仕事との境目を記録します。

作業の範囲を聞く整理表

確かめること方法注意
実際の作業最近の仕事をたどり、行った動きを聞きます。業務名だけで移す範囲を決めません。
作業の始まり着手のきっかけになる出来事を聞きます。着手前に社内で済ませる準備も聞きます。
作業の終わり何を誰へ渡すと終わるのかを聞きます。出来上がった物を使って行う次の作業も、移す範囲に含むかを分けて聞きます。
表は編集部作成の例です。現在の作業範囲と、外部へ移したい範囲を区別して記録します。

社内で通じる依頼が、外部でも伝わるとは限らない

普段の依頼に書かれていない情報を、作業する人の経験や、依頼する人の口頭の説明で補っていることがあります。依頼を受けてから着手するまでに足している情報を聞き取ります。

  • 不足の補い方を聞く 依頼だけでは分からなかった内容と、作業する人がその情報をどこから得たかを聞きます。
  • 社内の前提を聞く 過去の経緯や社内での呼び方など、説明せずに通じている前提を聞きます。
  • 口頭の補足を聞く 依頼する人が後から口頭で付け足した内容を聞き、作業を進めるために使った情報を記録します。

説明の補足を聞く整理表

区分聞くこと注意
不足の補足依頼に足りなかった内容と、補った情報の出どころを聞きます。経験で補った部分を、依頼に書かれた内容と混ぜません。
社内の前提経緯や呼び方を知っていたために省けた説明を聞きます。外部でも同じ前提を知っていると見なしません。
口頭の補足後から伝えた内容と、伝える必要が生じた場面を聞きます。最初の依頼に含まれていた情報と区別します。
表は編集部作成の例です。説明が十分かを評価する前に、今の作業が何の情報で成り立っているかを聞きます。

作業を外部へ移しても、依頼元の判断が要る場合が残る

作業の途中には、進め方や例外への対応を決める場面があります。外部へ任せたい判断と、依頼元で決めたい判断を分けて聞き取ります。

  • 今の判断を拾う 進め方を選んだ場面や、いつもと違う扱いを決めた場面を聞きます。
  • 任せたい範囲を聞く 外部で決めてよいと考える内容と、その考えが社内で確認されているかを聞きます。
  • 境目を決める人を聞く 依頼元に残す判断の範囲を誰が決めるのかを聞き、商談相手の希望と分けて記録します。

判断の所在を聞く整理表

区分見分け方扱い
今の判断決まった手順を進めた場面と、選択した場面を分けて聞きます。選んだ内容と、そのときの判断材料を記録します。
任せたい判断外部で決めてよいと考える内容を聞きます。希望段階か、社内で決まっているかを記録します。
残す判断依頼元で決めたい内容と、その範囲を決める人を聞きます。実際に判断する人と、範囲を決める人を区別します。
表は編集部作成の例です。現在の担当者が決めていることを、そのまま外部へ任せる前提にしません。

外部での着手には、依頼が確定する条件の確認が必要だ

社内では、依頼の内容が確定する前でも、周囲の状況を見て着手できることがあります。外部へ渡す情報や物に加え、着手してよいと分かる条件を聞き取ります。

  • 渡す情報と物を聞く 作業に使う情報や物のうち、依頼時に渡せるものと、後から渡るものを聞きます。
  • 確定する場面を聞く 依頼の内容を誰が確定し、何をもって着手してよいと伝える想定かを聞きます。
  • 不足時の扱いを聞く 着手前に不足が分かった場合、誰が補い、着手できる範囲を誰が決めるかを聞きます。

着手の条件を聞く整理表

区分確かめること注意
渡す情報と物作業に使う情報や物と、依頼時に渡せる状態を聞きます。社内で閲覧できるだけのものと区別します。
依頼の確定内容を確定する人と、着手してよいと分かる知らせを聞きます。相談中の内容を確定済みとして扱いません。
着手前の不足不足を補う人と、着手の可否を決める人を聞きます。外部で不足を補えると推測しません。
表は編集部作成の例です。依頼内容の作成手順ではなく、社内の補足なしで着手できる条件を聞きます。

質問を受ける窓口が、すべての質問に答えられるとは限らない

連絡する窓口が決まっていても、その場で答えられない内容が残ることがあります。質問の種類ごとに答えを出す相手と、回答待ちの扱いを聞き取ります。

  • 最初の連絡先を聞く 作業中に分からない点が出たとき、外部から誰へ連絡する想定かを聞きます。
  • 答えられる範囲を聞く 窓口だけで答えられる内容と、別の人への確認が必要な内容を分けて聞きます。
  • 回答待ちの扱いを聞く 答えが出るまで止める部分と進めてよい部分を、誰が判断する想定かを聞きます。

質問の経路を聞く整理表

区分聞くこと注意
最初の窓口質問を受ける相手と、不在時の連絡先を聞きます。今の社内の連絡先を、そのまま使えると見なしません。
回答する相手窓口で答えられない内容を、誰へ確認するかを聞きます。質問を受ける人と、答えを決める人を区別します。
回答待ち回答前に進めてよい範囲を、誰が決めるかを聞きます。連絡できることと、答えが出ることを混同しません。
表は編集部作成の例です。まだ経路が決まっていない場合は、決める人を未確認の点とともに記録します。

出来上がりの受け取りだけでは、確認済みとは限らない

届いたものを受け取ることと、依頼に沿っているかを見ることを分けて聞きます。受け取る形、確かめる人と見る点、直しを頼む経路を整理します。

  • 受け取る形を聞く 何が届く想定かを聞き、次の仕事で使うために必要な状態を記録します。
  • 確認する人と点を聞く 受け取る人と内容を確かめる人が同じかを聞き、依頼のどの点に照らして見るかを記録します。
  • 直しの経路を聞く 直しが必要な場合、誰が内容をまとめ、外部へ伝え、直ったものを確かめるかを聞きます。

出来上がりの確認を聞く整理表

区分確かめること注意
受け取る形届くものと、次の仕事で使える状態を聞きます。受け取った時点で確認も終わるとは見なしません。
確認する人内容を見る人と、確認に使う依頼内容を聞きます。今の担当者の感覚で見ている点も聞きます。
直しの経路直しを伝える相手と、直った後に見る人を聞きます。依頼の内容に合わせるための直しと、後から加える希望を分けて聞きます。
表は編集部作成の例です。今は作業した本人が確かめている場合も、外部へ移した後の想定を別に聞きます。

作業を外部へ移しても、社内に準備や受け取りの仕事が残る

移したい作業だけを見ると、依頼前の準備や出来上がりを使う仕事が抜けます。移した後も社内で続ける仕事と、それを担う想定の人を聞き取ります。

  • 依頼前の仕事を聞く 依頼を出すための情報集めや社内の確認を、誰が続ける想定かを聞きます。
  • 受け取り後を聞く 出来上がりを何に使うのかを聞き、利用前に社内で加える作業を記録します。
  • やり取りの担い手を聞く 依頼後の補足や質問への回答、変更の連絡を、誰が担う想定かを聞きます。

社内で続ける仕事の整理表

場面確かめること注意
依頼を出す前情報を集め、依頼を出せる状態にする人を聞きます。移す作業に含まれない準備を拾います。
出来上がりの利用出来上がりの用途と、社内で加える作業を聞きます。受け取り後の仕事が消えると見なしません。
外部との連絡補足、回答、変更の連絡を担う人を聞きます。今の作業担当者が続ける前提にしません。
表は編集部作成の例です。社内に残る仕事の進め方を提案する前に、想定している担い手を聞きます。

商談相手が移したいと考えていても、社内で決定済みとは限らない

外部へ移したい意向があっても、作業に関わる人との相談が残っていることがあります。相談する相手、決める人、社内で続けると判断する条件を聞き取ります。

  • 相談する相手を聞く 今の作業を担う人や出来上がりを使う人など、移す前に相談が必要な相手を聞きます。
  • 決める人を聞く 外部へ移すかを決める人と、その人が判断するために確認したい内容を聞きます。
  • 移さない条件を聞く どのような点が解消されなければ社内で続けるのかを聞き、未確認の点と分けます。

社内の相談を聞く整理表

区分聞くこと注意
相談する相手移すことで仕事が変わる人と、相談の状況を聞きます。説明済みと、考えが一致している状態を区別します。
決める人移すかを決める人と、判断前に知りたい内容を聞きます。商談相手が決められるとは見なしません。
移さない場合社内で続ける判断になる条件を聞きます。聞き取れていないことを、反対の意思と見なしません。
表は編集部作成の例です。依頼先の選び方ではなく、社内の作業を初めて外部へ移す判断までを聞きます。

支援を約束できる範囲は、確かめた機能に限られる

聞き取った仕事を、提案する商品の機能と照らし合わせます。記録を扱えることと、その内容を人に代わって判断できることを分けて整理します。

  • 依頼と出来上がりを見る 依頼の受け渡しと出来上がりの確認に要る作業を聞き、商品の機能で扱える範囲を確認します。
  • 質問と回答を見る 質問と回答を誰が見返すかを聞き、その用途に必要な記録を扱えるか確認します。
  • 人の判断を分ける 依頼の確定や例外への対応など、商品を使っても人が決める内容を記録します。

支援範囲を分ける整理表

区分扱い注意
依頼と出来上がり残したい内容を聞き、記録できる機能と照らします。記録できても、内容の確認まで済むとは扱いません。
質問と回答見返したい内容と利用場面を聞き、扱える範囲を調べます。記録する機能から、回答を決める機能を推測しません。
残す判断依頼元で決める内容と、決める人を記録します。未確認の機能を支援できる範囲に含めません。
表は編集部作成の例です。商談先の希望、確認できた機能、人が決める内容を分けて提案に使います。

確認表には、未確認の点と次に聞く相手の記録が必要だ

聞き取った内容を、移す作業から社内の相談まで並べて見返します。分からない欄を推測で埋めず、未確認の内容と次に聞く相手、記録先を残します。

  • 事実と希望を分ける 現在の進め方、外部へ移した後の希望、社内で決まった内容を区別して記録します。
  • 前後の食い違いを見る 依頼時に渡せる情報と着手の条件、出来上がりと社内での使い方に食い違いがないか見ます。
  • 次に聞く点を残す 未確認の内容ごとに聞く相手と記録先を残し、提案の前提として使える内容を分けます。

営業先を絞って実施を依頼する流れ

確認する項目記入する内容確認する項目記入する内容
移す作業実際の動きと始まり、終わりを書きます。足している情報補う内容と情報の出どころを書きます。
残す判断依頼元で決める内容と人を書きます。依頼の形渡す情報や物と着手の条件を書きます。
質問の経路窓口、回答する人、回答待ちの扱いを書きます。受け取りと確認受け取る形、見る人と点、直しの経路を書きます。
社内で続ける仕事依頼前と受け取り後の仕事、担う人を書きます。決めるまでの相談相談相手、決める人、移さない条件を書きます。
支援できる範囲確認した機能と人に残る判断を書きます。未確認の点と記録先未確認の内容、次に聞く相手、記録先を書きます。
表は編集部作成の例です。未確認と記した内容は、確認できるまで提案の前提に含めません。