社内確認で得られる指摘は、依頼する観点で変わる

提案書だけを渡すと、見た目や好みへの感想が返ることがあります。聞き取りから提案に至る理由を添え、確認してほしい点を先に示します。

  • 確認する観点が決まる 提案のどこに迷いがあり、何を点検してほしいかを示します。
  • 確認する人と範囲が決まる 聞き取りの解釈、根拠、提供条件を、誰にどこまで見てもらうか決めます。
  • 指摘への対応が決まる 提案への反映、見送る理由、相手への確認事項を記録に残します。

迷っている箇所を示すと、指摘が具体的になる

完成したように見える提案書でも、判断に迷っている箇所はあります。要点と迷いを先に示すと、確認してほしい問題を共有できます。

  • 提案の要点を示す 相手のどの課題に、何を提案するのかを短く書きます。提案全体の狙いを先に伝えます。
  • 迷っている箇所を示す 該当箇所と、判断できていない理由を書きます。資料の場所だけでなく、迷いの中身も示します。
  • 見てほしい観点を絞る 要望の解釈や根拠の不足など、指摘してほしい問題を指定します。

確認を依頼する前に示す内容

示すこと内容注意
提案の要点相手の課題と提案内容を対応させます。商品の説明だけで終えません。
迷っている箇所該当箇所と迷っている理由を書きます。提案全体が不安だ、という書き方にしません。
見てほしい観点判断してほしい点を指定します。読みやすさの確認と根拠の確認は、別の観点として書きます。
表は編集部作成の例です。

聞き取りと提案の間には、理由の説明が必要だ

聞き取った内容を載せても、その提案を選んだ理由が伝わるとは限りません。聞き取り、判断、提案を順に示し、説明が飛んでいる箇所を見てもらいます。

  • 聞き取りを起点にする 提案の判断に使った聞き取り内容を示します。関連する記録を参照できるようにします。
  • 選んだ理由を書く 聞き取った課題に対して、提案内容がどう役立つと考えたかを書きます。
  • 説明の飛躍を探す 聞き取りから導けない判断や、理由を省いた提案がないかを見てもらいます。

聞き取りから提案までの点検

見てもらうこと方法注意
聞き取った内容提案の起点となる情報を示します。提案に都合のよい情報だけを選びません。
提案に至る理由課題と提案内容の関係を説明します。商品の特徴だけを理由にしません。
飛躍している箇所判断の途中で説明が抜けた箇所を挙げてもらいます。提案への賛否だけで終えません。
表は編集部作成の例です。

別の解釈を並べると、相手に確かめる点が分かる

聞き取りの記録と、自分が読み取った要望は同じではありません。相手の発言を別の意味に取れないかを見てもらい、未確認の前提を探します。

  • 言葉と解釈を分ける 相手が伝えた内容と、そこから自分が推測した要望を分けて示します。
  • 未確認の前提を探す 優先順位や希望時期など、確認していないのに決まったものとして扱う前提を探します。
  • 別の読み方を挙げる 同じ聞き取りから別の要望が考えられるかを見てもらいます。解釈が分かれる点は相手への確認事項にします。

要望の読み違いを探す観点

探すこと方法注意
言葉と解釈の混同聞き取りの記録と要望の整理を照合します。自分の解釈を相手の意向として扱いません。
未確認の前提提案の判断に使った前提を洗い出します。異論が出なかっただけで確認済みにしません。
別の読み方同じ発言から異なる要望を読み取れるか検討します。社内の一致を、相手への確認の代わりにしません。
表は編集部作成の例です。

もっともらしい説明でも、提案の根拠とは限らない

筋の通った説明でも、出どころが曖昧なら、判断の根拠としては弱くなります。提案の判断に使った情報をたどり、事実と推測の境目を見てもらいます。

  • 事実と推測を分ける 確認できた内容と、そこから考えた見込みを分けます。推測を確定した事実として書いていないか点検します。
  • 出どころを示す 根拠にした記録や資料を示します。出どころを確認できない情報は、その情報が提案の判断にどう影響するかも書きます。
  • 確認が要る点を絞る 不足する情報のうち、分かると提案が変わる点を挙げます。相手に確認する内容を具体化します。

根拠が足りない箇所の見分け方

挙げてもらうこと見分け方注意
事実と推測記録で確かめられる部分を区別します。見込みを確定事項として扱いません。
出どころの不明点情報の参照先をたどれるか見ます。出どころが不明な情報を、別の推測で補いません。
相手への確認事項回答によって提案が変わる点を探します。提案に影響しない質問を増やしません。
表は編集部作成の例です。

相手の希望だけでは、提供できる範囲は決まらない

相手が求めている内容でも、そのまま約束できるとは限りません。提案の記載を提供条件と照合し、対応できる範囲を超えていないか見てもらいます。

  • 提供範囲と照合する 提案に含めた作業や成果物を、実際に提供できる内容と照合します。別途調整が要る部分も示します。
  • 約束できない点を分ける 相手の協力や外部の事情に左右される事項を分けます。自社だけでは決められない結果を約束しません。
  • 言い切りの表現を点検する 条件を省いた表現が、対応範囲を広く見せていないか確認します。必要な条件を該当箇所に書きます。

提供条件と記載内容の照合

見てもらうこと方法注意
提供範囲提案内容を提供条件と照合します。調整が必要な内容を確定扱いしません。
約束できない事項自社で決められない条件を挙げます。希望する結果と約束できる内容を分けます。
記載の表現条件を省いた言い切りを探します。離れた注記だけで条件を補いません。
表は編集部作成の例です。

社内で通じる説明が、相手にも通じるとは限らない

提案内容を知る人には、説明の不足が見えにくいことがあります。相手が持つ情報だけで読めるかを見てもらい、理解に必要な説明を補います。

  • 社内の言葉を探す 略語や社内だけの呼び方を挙げてもらいます。相手が分かる言葉に直すか、意味を説明します。
  • 前提の説明を補う 自社内の会議や過去の社内資料を知らないと分からない箇所を探します。提案の理解に必要な前提を書きます。
  • 結論の位置を見直す 何を提案しているかが、理由や詳細より先に分かるか見てもらいます。

相手が読んで理解できるかの点検

見てもらうこと方法注意
社内の言葉説明なしでは分からない用語を探します。言い換えで意味を曖昧にしません。
前提の説明相手が知らない情報を補う箇所を挙げます。不要な経緯まで追加しません。
結論の位置冒頭から読んで提案内容を説明してもらいます。確認者が見出しだけ読んで、分かると判断しないようにします。
表は編集部作成の例です。

確認を頼む相手は、見てもらう内容で分かれる

商品に詳しい人と、商談先の事情を知る人では、見つけられる問題が違います。確認する範囲と期限を決め、必要な観点に確認漏れがないか見ます。

  • 商品に詳しい人へ頼む 提供範囲や条件を見てもらいます。提案の表現が、実際の対応内容を超えていないか確認します。
  • 相手を知る人へ頼む 要望の解釈や提案の理由を見てもらいます。その人が相手の事情を知ったのはいつで、どこまで知っているかも確認します。
  • 範囲と期限を決める 見る箇所と観点を割り当てます。修正や相手への確認に使う時間を残して、回答期限を決めます。

知っている内容に応じた確認の分担

確認する人見てもらう範囲注意
商品に詳しい人提供範囲と条件の記載を見てもらいます。相手の要望まで確認済みとは扱いません。
相手を知る人要望の解釈と提案の理由を見てもらいます。過去の事情を現在の前提にしません。
商談に未同席の人前提の説明と読みやすさを見てもらいます。相手が持つ情報の範囲を伝えます。
依頼をまとめる人依頼全体の観点の漏れと回答期限を見ます。回答がない項目を確認済みにしません。
表は編集部作成の例です。

社内の指摘と相手の要望は、同じとは限らない

返ってきた指摘には、修正できるものと相手への確認が必要なものがあります。提案の根拠や提供条件に照らし、対応とその理由を決めます。

  • 反映する内容を決める 根拠の誤りや条件の抜けは、修正箇所を決めます。関連する記載にも同じ問題がないか見ます。
  • 反映しない理由を残す 指摘を採用しない場合は、判断の根拠を残します。好みの違いか、内容上の問題かを分けます。
  • 相手への確認を決める 要望や優先順位が未確認なら、質問する内容を決めます。回答を得るまで、該当部分を確定しません。

指摘の内容に応じた対応

指摘の種類対応注意
根拠や条件の誤り裏付けを確認し、記載を修正します。修正後の内容も点検します。
判断が異なる点提案の目的と根拠に照らして採否を決めます。反映しない場合も理由を残します。
要望の未確認点相手に確認する内容を決めます。社内の多数意見で要望を確定しません。
表は編集部作成の例です。

確認済みの記録だけでは、判断の理由が残らない

確認したという記録だけでは、何を見てどう直したかを後から追えません。依頼した観点、指摘、対応を提案書の同じ箇所に結び付けて残します。

  • 依頼した観点を残す 対象の提案書と該当箇所、依頼先、確認する観点を残します。確認範囲を後から区別できるようにします。
  • 指摘と理由を残す 修正案だけでなく、問題とされた理由も記録します。どの情報を根拠にした指摘かを添えます。
  • 対応と未解決点を残す 反映内容や見送る理由、相手への確認待ちを記録します。修正後の提案書を参照できるようにします。

判断をたどれる確認記録

記録項目書くこと理由
対象資料確認時の提案書と該当箇所を記録します。どの記載への指摘か区別できます。
依頼した観点確認してほしい観点と、確認する人、範囲、期限を書きます。確認を頼んでいない範囲が分かります。
指摘問題の内容と判断の根拠を残します。修正が必要な理由をたどれます。
対応反映内容や見送る理由、未解決点を書きます。対応漏れや確認待ちを見分けられます。
修正後の資料対応を反映した提案書の保存先を残します。指摘が反映された箇所を確認できます。
表は編集部作成の例です。

依頼表には、提案の理由と未確認点の記入が必要だ

提案書と一緒に依頼表を渡し、見てもらう内容を共有します。まだ確認できていない項目の欄は空白にせず、何が分かっていないかを書いて使います。

  • 依頼前に書き込む 提案の要点と確認してほしい観点を先に書きます。根拠となる記録や提案書の該当箇所も添えます。
  • 人と期限を割り当てる 各観点を誰にいつまでに見てもらうか書きます。誰にも割り当てていない観点が残っていないか確認します。
  • 回答後も書き足す 指摘への対応と判断の理由を追記します。未解決の項目には、次に確認する相手と内容を残します。

営業先を絞って実施を依頼する流れ

記入項目記入する内容記入項目記入する内容
提案の要点相手の課題と提案内容を書きます。確認してほしい観点迷っている箇所と判断してほしい点を書きます。
聞き取りと提案聞き取った内容と、そこから提案に至った理由を書きます。要望の解釈聞き取った内容、自分の解釈、未確認の前提を書きます。
根拠が足りない箇所不足する情報と提案への影響を書きます。提供条件との照合照合する条件と、約束できるか不明な点を書きます。
読みやすさ用語、前提の説明、結論の位置で見てほしい箇所を書きます。確認する人と期限観点ごとの依頼先と回答期限を書きます。
指摘と対応指摘、採否の理由、修正内容、確認待ちを書きます。記録先確認記録と修正後の提案書の保存先を書きます。
依頼表は編集部作成の例です。