不在時の連絡を受ける人と受け方を決める
商談先からの急ぎの連絡は、担当者が不在でも届きます。受け付けてから折り返すまでの役割を、あらかじめ決めておきます。
- 受ける役割を決める 不在の予定を共有し、連絡を受ける人と手段、聞き取る項目を決めます。
- 回答と相談の範囲を決める 受けた人が答えてよい範囲と記録の閲覧範囲を定め、担当者へ用件を伝える手段と、営業責任者へ相談する手段を決めます。
- 折り返しと記録を決める 折り返す人と、受けた連絡から対応結果までを残す営業管理表を決めます。
受付から折り返しまでの役割を決める
受け方が決まっていないと、確認前に約束したり、用件を伝え損ねたりします。受け付けた後に誰が動くかまで決めておきます。
- 受付で判断しない 急ぎと言われても、条件変更や対応の可否は決めません。回答できる人へ確認します。
- 用件と期限を残す 急ぎという言葉だけでは、必要な対応が分かりません。何をいつまでに求めているか記録します。
- 折り返す人を決める 伝言を送っただけで対応を終えず、誰が折り返しを引き受けたかを確認します。
受け方が未定のときに起きること
| 起きること | 相手に起きること | 防ぎ方 |
|---|---|---|
| 受付で約束する | 未確認の条件で準備を進めてしまいます。 | 回答できる範囲を決めます。 |
| 用件が伝わらない | 同じ説明を繰り返すことになります。 | 用件と期限を記録して渡します。 |
| 誰も折り返さない | 回答を待ち続けることになります。 | 誰が折り返しを引き受けたかを確認します。 |
不在時に受ける人と受け方を先に決める
休みや外出が分かった段階で、連絡を受ける役割を割り当てます。受ける手段と不在の予定を共有し、受付役が不在の場合に代わりに受ける人も決めます。
- 受付役を割り当てる その場にいる人任せにせず、受ける人を氏名で決めます。受付役も不在になる場合は代わりを指定します。
- 受ける手段を決める 電話や共有メールなど、受付に使う手段を決めます。共有メールなどに届いた連絡を確認する人も決めます。
- 不在の予定を共有する 不在の予定と連絡を確認できるかどうかを共有します。変更があれば受付役へ知らせます。
受付前に決めること
| 決めること | 選択肢 | 注意 |
|---|---|---|
| 受ける人 | 営業事務、同僚、営業責任者 | 役割名だけでなく、受ける人を氏名で指定します。 |
| 受ける手段 | 電話、共有メール、問い合わせ窓口 | 窓口ごとに確認する人を決めます。 |
| 受付役の代わり | 別の同僚、営業責任者 | 通常の受付役が不在でも受けられるようにします。 |
| 不在予定の共有 | 予定表、社内の連絡欄 | 不在の予定を、受付役が確認できる場所に残します。 |
受けた人は条件変更や対応の可否をその場で判断しない
急ぎの連絡でも、受けた人に判断する権限がない条件変更や対応の可否は、その場で決めません。確認が必要な用件は預かり、確認して折り返すことを伝えます。
- 答える範囲を決める 回答してよいと決められた情報だけを答えます。記録に書かれていても、回答してよいとは限りません。
- 条件を約束しない 納期や条件の変更、対応できるかどうかは、その場で判断しません。希望として聞き取ります。
- 確認して折り返すことを伝える 確認して折り返すことを伝えます。確認できていない回答内容や折り返しの期限は約束しません。
受付で行うことと控えること
| 相手の用件 | 受けた人がすること | 受けた人がしないこと |
|---|---|---|
| 案内済み事項の確認 | 回答してよいと決められた内容を確認して案内します。 | 記録から推測して補足しません。 |
| 条件の変更 | 希望する条件と回答が必要な期限を聞きます。 | 条件の変更や維持を約束しません。 |
| 納期の変更 | 希望する納期と事情を聞きます。 | 変更できると答えません。 |
| 急ぎの対応依頼 | 必要な対応と期限を聞き、確認して折り返すことを伝えます。 | 対応の可否や未確認の折り返し期限を約束しません。 |
用件と期限と折り返し先を聞き取る
折り返す人が確認に着手できるよう、用件と求められている回答を聞き取ります。期限と折り返し先は、曖昧なまま担当者へ伝えないようにします。
- 求める対応を確かめる どの商談について、何を確認・変更したいのか聞きます。相手の希望と確定済みの事実を分けて残します。
- 期限の意味を確かめる 回答が必要な期限か、対応を終える期限かを確認します。期限が決まっていなければ、その旨を残します。
- 折り返し先を確かめる 連絡してきた人と、回答を届ける相手が同じかを確認し、希望する連絡手段と電話番号やメールアドレスを記録します。
受付で聞き取る項目
| 聞き取る項目 | 確かめ方 | 記録 |
|---|---|---|
| 会社名と氏名 | 会社名、氏名、必要に応じて部署を確かめます。 | 連絡をくれた相手の情報を書きます。 |
| 用件の要点 | 対象の商談と求める回答・対応を確かめます。 | 対象案件と依頼内容を書きます。 |
| 必要な期限 | 何をいつまでに必要としているか確かめます。 | 期限と、その期限までに必要なことを書きます。 |
| 折り返す相手 | 誰に回答を届ければよいか確かめます。 | 折り返す相手の氏名と部署を書きます。 |
| 連絡手段と宛先 | 希望する手段と、電話番号やメールアドレスを確かめます。 | 手段と、電話番号やメールアドレスを書きます。 |
伝える経路と受領を確認する方法を決める
連絡を送ったことと、内容が伝わったことは別です。担当者へ伝える手段に加え、受領の確認方法と確認できない場合の相談経路を決めます。
- 伝える経路を決める 社内連絡や電話など、担当者へ伝える手段を決めます。用件と期限、折り返し先をまとめて渡します。
- 受領の返答を確かめる 担当者から受領した旨の返答を確認します。閲覧した表示だけでは、担当者が折り返しまで引き受けたとは扱いません。
- 確認できなければ相談する 担当者と連絡が取れないと分かった場合や、相手の期限に間に合う見通しが立たない場合は、営業責任者へ相談します。
伝達と確認の進め方
| 場面 | すること | 確認 |
|---|---|---|
| 用件を受けた | 決めた経路で聞き取った内容を送ります。 | 伝えた相手と手段を記録します。 |
| 受領の返答がある | 担当者に、不足している情報の有無と折り返しを引き受けるかを確かめます。 | 折り返す人が決まったか確認します。 |
| 受領が未確認 | 決めた別経路で確認します。 | 確認できなければ営業責任者へ相談します。 |
| 期限が迫っている | 回答の見通しが立たなければ営業責任者へ相談します。 | 営業責任者が、次に商談先へ連絡する人を決めます。 |
連絡がつかない場合の相談先を決める
担当者に連絡がつかない場合、受けた人は営業責任者へ相談します。代わりに折り返す人と、その人が答えられる範囲を営業責任者が決めます。
- 営業責任者への経路を決める 営業責任者へ相談する手段を決めます。営業責任者も不在の場合に相談を受ける代理者も指定します。
- 代わりの対応者を決める 受けた人は用件と期限を営業責任者に渡し、代わりに折り返す人の指定を受けます。その人が引き受けたことまで確認します。
- 代わりに折り返す人の回答範囲を決める 営業責任者は、確認済みの事実と判断が必要な事項を分け、代わりに折り返す人が回答してよい範囲を決めます。代わりの人は、権限のない条件変更を約束しません。
担当者不在時の相談と対応
| 場面 | 相談先 | 代わりの人がすること |
|---|---|---|
| 担当者が連絡不能 | 営業責任者 | 用件と期限を確認し、指定された範囲で折り返します。 |
| 商談先が条件変更を求めている | 営業責任者 | 希望条件を整理し、権限のある人の判断を求めます。 |
| 回答が未確定 | 営業責任者 | 何が確認中かと、次に誰がいつ連絡するかを商談先に伝えます。 |
| 営業責任者も不在 | あらかじめ指定した営業責任者の代理 | 任された範囲を確認して対応します。 |
商談の記録を見られる範囲を決める
受付に必要な記録を確認できるよう、見られる範囲を決めます。閲覧できる情報でも、そのまま商談先へ伝えてよいとは限りません。
- 受付に必要な情報を選ぶ 案件名、担当者、案内済みの内容など、用件の確認に必要な情報を選びます。
- 不要な情報は見ない 社内の条件の検討や他社案件など、受付に不要な情報は閲覧対象から外します。
- 決めた手順で確認する 会社名と案件名で対象を確かめ、閲覧してよい記録を開きます。記録が最新か分からなければ、その内容を回答に使いません。
受付役が閲覧する情報の範囲
| 情報の種類 | 受けた人が見られるか | 理由 |
|---|---|---|
| 案件名と担当者 | 受付対象の案件に限り見られます。 | 連絡の対象と伝達先を確認するため |
| 案内済みの内容 | 受付用に指定した部分を見られます。 | 相手が何を確認したいか把握するため |
| 未確定の条件 | 原則として受付の閲覧対象にしません。 | 確定事項と取り違えるのを防ぐため |
| 社内の検討記録 | 受付に必要と決めた部分だけ見られます。 | 未確定の検討内容を相手に伝えるのを防ぐため |
| 他社案件の情報 | 受付の閲覧対象にしません。 | 今回の用件と関係がないため |
折り返す人と伝える内容を決める
担当者が折り返すか、代わりの人が折り返すかを確定します。回答できる内容と確認中の内容を分けて、折り返す人へ社内で引き継ぎます。
- 引き受けを確認する 折り返す人を指定するだけでなく、対応を引き受けたことを確認します。変更時も引継ぎを確認します。
- 商談先に確認済みの内容を伝える 折り返す人は、確認済みで回答してよいと決められた内容を商談先に伝えます。推測した事情や、承認のない条件は伝えません。
- 未回答の用件を残す 回答が確定していなければ、商談先に確認中の点と、次に誰がいつ連絡するかを伝え、記録します。
折り返す人と回答内容
| 場面 | 折り返す人 | 商談先に伝えること |
|---|---|---|
| 担当者が対応可能 | 引き受けを確認した担当者 | 依頼への回答を伝え、追加で確認したい事項を尋ねます。 |
| 担当者が対応不可 | 営業責任者が指定し、引き受けた人 | 確認済みで回答してよいと決められた内容を伝えます。 |
| 回答が未確定 | 引き受けを確認した折り返し担当 | 確認中の点と、次に誰がいつ連絡するかを伝えます。 |
| 対応者を変更する | 引継ぎを受け、引き受けた人 | 担当が変わったことを伝え、引き継いだ用件に回答します。未確定なら確認中と伝えます。 |
受付から折り返しの結果まで記録する
受けた連絡は、伝言だけで終わらせず営業管理表に残します。伝達したこと、引き受けたこと、回答したことを分けて記録します。
- 受けた内容を残す 受付日時と受けた人、相手の情報、用件、期限、折り返し先を書きます。
- 伝達と引き受けを残す 誰に用件を伝え、受領の返答を得たか、誰が折り返しを引き受けたかを書きます。営業責任者へ相談した内容も残します。
- 結果と残る対応を書く 折り返した結果と未回答の用件を追記します。連絡がつかなかった場合はその旨を書き、回答済みとは扱いません。
営業管理表に残す内容
| 記録項目 | 書くこと |
|---|---|
| 受付日時と人 | 連絡を受けた日時と、受けた人の氏名を書きます。 |
| 相手と対象案件 | 会社名、氏名、部署、対象の商談を書きます。 |
| 用件と期限 | 依頼内容、必要な期限、その期限までに求められていることを書きます。 |
| 折り返し先 | 回答を届ける相手と、連絡手段・宛先を書きます。 |
| 伝達と確認 | 伝えた相手、受領の返答の有無、相談した内容、折り返しを引き受けた人を書きます。 |
| 折り返しの結果 | 連絡日時、回答内容、不通や未回答の用件、次に対応する人を書きます。 |
不在時の受け方を自社の担当者名と手段で書く
自社の担当者名と実際に使う連絡手段を入れ、受け方を文章にします。空欄が残った項目は、運用を始める前に決めます。
- 役割と経路を書き込む 受ける人、伝える相手、相談先、折り返す人を書きます。不在の予定を共有する場所も指定します。
- 回答と閲覧の範囲を書く 答えてよい情報と見てよい記録を具体的に書きます。判断に迷ったときの確認先も明記します。
- 受付から記録まで試す 急ぎの用件を想定し、聞き取りから折り返しの記録までたどります。迷う箇所があれば決め直します。
不在時の受け方を決める記入表
| 決める項目 | 自社の決め方を書き込む |
|---|---|
| 受ける人と手段 | 担当者の不在時に届く連絡はがで受けます。受付役が不在の場合はが代わりに受けます。不在予定はで共有します。 |
| 回答と聞き取り | 受けた人はについて回答できます。の変更や対応の可否は判断・約束しません。用件・期限・回答を届ける相手・連絡手段と宛先を聞き取ります。 |
| 伝達経路と相談先 | 担当者へで伝え、で受領と引き受けを確認します。連絡不能時は営業責任者のへ相談します。営業責任者の代理はです。 |
| 記録の閲覧範囲 | の記録をの手順で見ます。は見ません。不明点はへ確認します。 |
| 折り返しの担当 | 通常はが折り返します。対応できない場合はが代わりを指定し、引き受けと回答範囲を確認します。 |
| 記録先 | の営業管理表に受付内容と伝達・確認を残します。折り返した人が結果と残る対応を追記します。 |
