冒頭で伝える内容と順番を決める

電話の冒頭で、何をどの順番で話すかを整理します。読みながら、自社で使う名乗り方や用件の伝え方を書き留めてください。

  • 名乗りと用件を決める 会社名と名前を伝え、案内するサービスが何の業務に使うものかを説明します。
  • 説明の前に確認する 用件を伝えたら、続けて聞けるかを尋ね、返答を待ちます。
  • 自社用のメモを作る 連絡した理由や情報源も確認し、冒頭で伝える要素を記入します。

誰から何の電話かを伝えてから聞けるか尋ねる

電話を受けた相手は、誰から何の案内が来たのかを確かめ、このまま聞くかを判断します。その判断に必要な情報から順に伝えます。

  • 誰からの電話かを伝える 会社名と自分の名前を伝え、連絡した側の身元を明らかにします。
  • 何の案内かを伝える 関係する業務と、案内するサービスの種類を短く説明します。
  • このまま聞けるか尋ねる 詳しい説明へ進む前に、続けて聞けるかを確認します。

冒頭ではこの順に伝えます

  1. 誰から:会社名と名前を伝える
  2. 何の案内:業務と営業の用件を伝える
  3. このまま聞けるか:続けてよいか尋ねる

会社名と自分の名前を省略せずに名乗る

初めて電話を受ける相手は、略称だけではどの会社からの電話か分からないことがあります。会社名と自分の名前を、聞き取れる速さで伝えます。

  • 会社名を省略しない 社内で使う略称やサービス名だけで済ませず、会社名を伝えます。
  • 初めての連絡だと伝える 以前に話したことや取引があるような言い方をせず、初めて連絡することを伝えて名乗ります。
  • 聞き取れる速さで名乗る 会社名と名前の間に区切りを置きます。聞き返されたら、落ち着いて伝え直します。

編集部作成の例:名乗り方で伝わる内容が変わります

名乗り方相手にどう聞こえるか
略称だけで名乗るどの会社からの電話か分からないことがあります。
会社名と名前を言う会社と電話をかけた人を確認できます。
知り合いのように話す以前に接点があったと誤解されるおそれがあります。
早口で名乗る会社名や名前を聞き取れないことがあります。

商品名だけでなく関係する業務を伝える

初めて聞く商品名だけでは、何に使うものか分からないことがあります。関係する業務と、何をするサービスかを添えて説明します。

  • 業務の言葉に置き換える 請求書の発行や勤怠の管理など、利用する場面が分かる言葉を使います。
  • サービスの種類を添える システムなのか代行サービスなのかを添え、案内の内容を具体的にします。
  • 今回の用件に絞る 会社全体の事業や全商品の説明をせず、今回案内する内容を伝えます。

編集部作成の例:商品名に業務を添えます

言い方の例伝える要素相手が分かること
商品名だけ商品名を伝えます。名前は分かっても、使う業務は分からないことがあります。
業務を添える(例1)商品名を伝えたうえで、請求書を発行するシステムだと説明します。請求業務に関するシステムの案内だと分かります。
業務を添える(例2)商品名を伝えたうえで、求人への応募受付を代行するサービスだと説明します。採用業務に関する代行サービスの案内だと分かります。

営業の案内であることを隠さずに伝える

営業の電話を調査や事務連絡のように説明すると、用件が誤って伝わります。案内する内容と、営業の案内であることを短く伝えます。

  • 別の目的だと言わない 販売や契約の案内が目的なら、調査への協力依頼だけであるかのように伝えません。
  • 曖昧な前置きで済ませない 「大切なお知らせ」だけでは内容が分かりません。何を案内する電話かを説明します。
  • 案内する内容を短く言う 関係する業務とサービスの種類に、営業の案内であることを添えます。

編集部作成の例:営業の目的が分かる説明に直します

避ける言い方言い換えの例
調査だと言う請求書を発行するシステムのご案内でお電話しました。
事務連絡だと言う新しいサービスのご案内のためにお電話しました。
大切なお知らせ請求業務に関するシステムのご案内です。

連絡した理由には確認できる事実だけを使う

連絡した理由を添える場合は、公式サイトなどで実際に確認した事実を使います。公表された内容と、そこから考えた推測を分けて扱います。

  • 公表された事実を使う 公式サイトに載っている事業や拠点など、確認した内容の範囲で理由を伝えます。
  • 困りごとを推測しない 公開情報だけで、社内の課題やサービスの必要性まで分かったことにしません。
  • 個別の理由を作らない 個別の事実に基づく理由がなければ、無理に付け足さず、案内する用件を伝えます。

編集部作成の例:公表された事実と推測を分けます

確認した項目相手が公表している事実営業側の推測(伝えない)
事業の紹介公式サイトに、複数の店舗を運営していると書かれています。その業務に課題があると推測します。
拠点の開設公式サイトで、新しい拠点の開設が発表されています。新しいサービスを必要としていると推測します。
採用の案内公式サイトに、営業職の募集が掲載されています。掲載内容だけで社内の困りごとを推測します。

詳しく説明する前に聞けるか尋ねて返答を待つ

電話に出てもらえたことだけで、説明を聞ける状態だとは判断できません。名乗りと用件を伝えたら、続けてよいかを尋ねます。

  • 先に用件を伝える 何の電話か分からないまま時間を求めず、名乗りと短い用件を先に伝えます。
  • 説明の前に尋ねる 機能や利点を詳しく話し始める前に、このまま案内を続けてよいかを確認します。
  • 返答を待って進める 尋ねただけで説明を続けず、聞けると答えてもらってから詳しい説明に進みます。

確認したら、返答を待ちます

  1. 会社名と名前を名乗る
  2. 営業の用件を短く伝える
  3. 続けてよいか尋ねる
  4. 返答を待つ

受付にも用件を判断できる言葉で伝える

受付は、取り次ぐかを判断するために用件を確かめます。担当者本人に伝える内容と同じ用件を、業務が分かる言葉で短く説明します。

  • 業務と案内の種類を言う 商品名や専門用語だけで済ませず、何の業務に関する営業案内かを伝えます。
  • 受付にも営業の案内だと伝える 受付には事務連絡、担当者本人には営業案内というように、相手によって用件の伝え方を変えません。
  • 取引があるように言わない 過去の取引や約束がないのに、既に関係があるような言い方で取り次ぎを求めません。

編集部作成の例:受付と担当者本人に同じ用件を伝えます

相手伝えること避けること
受付会社名と名前、関係する業務、営業の用件を短く伝えます。用件を伏せたり、取引があるように言ったりしません。
担当者本人同じ名乗りと用件を伝え、続けて聞けるかを尋ねます。受付に伝えた用件と違う目的の電話にしません。

連絡先を知った経緯は事実どおりに答える

通話中に、電話番号をどこで知ったのか尋ねられることがあります。実際の情報源を確認しておき、聞かれたら事実どおりに答えます。

  • 架電前に情報源を確認する 公式サイトや利用した名簿など、電話番号を取得した元を確認します。
  • 実際の経緯を説明する 答えやすい情報源に置き換えず、今回の番号を知った経緯を伝えます。
  • 不明な点はそのまま伝える 確認できていなければ、その旨を伝えます。紹介者や情報源を推測で挙げません。

編集部作成の例:質問に備えて情報源を確認します

相手の質問事前に確認しておくこと答え方
番号はどこで?番号を取得したサイトや名簿を確認します。実際に取得した情報源を答えます。
紹介ですか?実際に紹介を受けた経緯があるか確認します。紹介の有無を事実どおりに答えます。
どのページですか?サイトから取得した場合は、掲載ページを確認します。確認できたページを答え、不明ならその旨を伝えます。

聞けないと言われたら説明を止める

聞けないという返答があったら、その場の商品説明を止めます。通話を終える意向が示された場合は、それに沿って終えます。

  • 商品説明を重ねない 忙しいと言われた後に、機能や利点を追加して話し続けません。
  • 返答に応じて説明を止める 準備した内容を最後まで読み上げる運用にせず、終了の意向に沿って通話を終えます。
  • 返答を管理表に残す 「今は忙しい」「案内は不要」などの返答と、その場で説明を止めたことを営業管理表に記録します。

編集部作成の例:返答に応じて説明を止めます

相手の返答その場でする対応
今は忙しい説明を止め、引き止めずに通話を終えます。
案内は不要です追加の提案をせず、通話を終えます。
電話を終えたい新たな話題を出さずに通話を終えます。

自社の電話の冒頭で話す内容をメモに書き出す

ここまでの内容を、自社の言葉で記入します。名乗り、用件、聞けるかの確認を軸に、必要な事実と終え方も準備します。

  • 話す要素を順に書く 会社名と名前、業務と営業の用件、続けてよいかの尋ね方を書きます。
  • 確認した事実だけを書く 連絡した理由と情報源には、確認できた内容を記入します。相手を選んだ個別の理由がなければ「なし」とします。
  • 受付への説明と終え方を書く 受付にも伝わる用件と、聞けないと言われたときに説明を止めて終える言葉を考えます。

編集部作成の例:電話の冒頭を組み立てるメモです

確認する項目記入欄確認する項目記入欄
会社名と名前の言い方関係する業務の言い方
営業案内の伝え方連絡した理由に使う事実
続けてよいかの尋ね方受付への伝え方
連絡先の情報源聞けない場合の終え方
編集部作成の例(名乗りの部分):「[自社名]の[氏名]と申します。」