切り替えの作業と分担を説明する

商品に関心があっても、切り替えの作業が分からず検討を進められないことがあります。何を誰が行い、何を確認するかを説明するための資料です。

  • 作業と分担を決める 切り替えで発生する作業を洗い出し、顧客と相談して分担を決めます。
  • 事前に確かめる 現在の契約・データ・手順を確認し、並行して使う期間の扱いを決めます。
  • 説明する内容を決める 対応しない作業と切り替え後に困る場面を明らかにし、社内で説明内容を確認します。

商品の説明に切り替えの作業を加える

商品の説明だけでは、切り替えに伴う負担は分かりません。今の取引をやめ、新しい取引を始めるために必要な作業も示します。

  • 関心と進められるかを分ける 商品を使いたいという関心と、切り替えを進められるかという判断を、別々に確かめます。
  • 今の業務から考える 相手は、今使っている資料や慣れた手順をどう変える必要があるのかを知りたがっています。
  • 判断できる形で示す 必要な作業と分担を示し、社内で対応できるかを確認してもらいます。

相手が気にする負担を、説明する作業に置き換える

相手が気にしている負担説明で示すこと
契約の確認現在の契約について確認してほしい項目を伝えます。
資料の移し替え移す資料と、準備・移行・確認の分担を示します。
手順の変更変わる手順と、使い始める前に必要な準備を示します。
社内への説明周知する内容と、説明が必要な関係者を示します。
表は編集部作成の例です。

導入手順と過去の対応から作業を洗い出す

使い始めるための準備に加え、現在の業務を変える作業も書き出します。契約・データ・手順・周知の観点で抜けを探します。

  • 導入手順書を読む 自社の導入手順書から、資料の受領、設定、確認などの作業を拾います。
  • 過去の対応を調べる 過去の切り替え記録があれば、追加で発生した作業や確認も書き加えます。
  • 関係する人を書く 各作業に関係する部署や利用者を記し、顧客側の窓口担当者だけで対応できるか、他の部署の協力が要るかを確かめます。

切り替えで発生する作業を書き出す

作業誰に関係するか
契約を確認する現在の契約を管理している部署に関係します。
データを移すデータを管理する部署と、自社の導入部署に関係します。
手順を変える実際に使う人と、業務の責任者に関係します。
関係者に知らせる利用する部署と、関連する業務を行う部署に関係します。
動作を確かめる顧客の利用者と、自社の導入部署に関係します。
表は編集部作成の例です。実際の商品や取引に合わせて作業を追加してください。

顧客と自社が担当する作業を分ける

「導入を支援します」だけでは、任せられる範囲が伝わりません。作業ごとに、顧客が行うことと自社が行うことを書き分けます。

  • 代行する範囲を書く 切り替えの作業を「支援します」とまとめず、どの作業を自社で代行できるかを示します。
  • 顧客が行う作業を明記する 社内の承認など顧客自身の対応が必要な作業も明記します。利用者への周知は、どちらが行うか相談します。
  • 未定の分担を決める どちらでも対応できる作業は、着手前に担当を決めて作業表へ記入します。

作業ごとに分担を記入する

作業顧客自社備考
契約を確認する契約内容を確認します。確認を依頼します。確認先も決めます。
資料を準備する必要な資料を用意します。必要な形式を案内します。受け渡し方法を決めます。
データを移す移す対象を決めます。合意した対象を移します。対応範囲を先に確認します。
内容を確認する業務で使えるか確かめます。設定内容を確かめます。確認する項目を決めます。
社内に知らせる関係者へ周知します。変更点を説明します。周知する相手を決めます。
表は編集部作成の例です。自社が実際に対応できる分担に書き換えてください。

切り替え前の確認事項と確認先を伝える

切り替えの進め方は、現在の契約・データ・利用中の手順によって変わります。確認してほしい内容と、確認する相手を具体的に伝えます。

  • 契約内容を確認する 現在の契約内容を確認してもらい、切り替えを希望する時期も聞きます。
  • データと手順を聞く 移すデータの有無と形式、利用中の手順で残したいものを確認します。
  • 確認先を決める 顧客の窓口担当者が判断できない項目は、顧客の社内の誰に確認してもらうかを決めます。

相手に頼む確認を具体的に書く

確かめる条件相手に頼む確認
現在の契約窓口の方から契約を管理する部署に、現在の契約内容を確認してください。
希望する時期関係部署に、切り替えを希望する時期を確認してください。
データの有無データを管理する部署に、移す必要があるものを確認してください。
データの形式移したいデータを、どの形式で取り出せるか確認してください。
残したい手順利用する部署に、続けたい手順とその理由を確認してください。
表は編集部作成の例です。未確認の項目は、確認先とともに記録してください。

並行利用の有無と終了の条件を決める

一斉に切り替えるか、部署や業務ごとに順に切り替えるかを決め、途中で新旧を並行して使うかも確かめます。どの場合も、新しい商品の利用を始める条件と、旧の利用を終える条件を決めます。

  • 並行利用を選ぶ 新旧を同時に使えるかを確認します。業務を続けながら確かめたい内容があるときに、並行利用を選びます。
  • 確認と記録を決める 確認する人と項目、記録を残す場所を決め、並行利用を終える条件も共有します。
  • 切り替え日を決める 並行利用しない場合は、必要な準備と事前の動作確認を終え、関係部署が対応できる日を選びます。

確認したい内容から進め方を選ぶ

進め方向く場合注意
一斉に切り替える事前に動作を確かめられ、新旧の同時利用を必要としない場合に向きます。開始を判断する人と、支障が出た際の対応を決めます。
部署や業務ごとに順に切り替える部署や業務を分けて切り替えられる場合に向きます。切り替え済みの範囲を関係者へ知らせます。
切り替えの途中で新旧を並行して使う同時に利用でき、実際の業務で確かめたい内容がある場合に向きます。新旧のどちらに何を入力するかと、旧の利用を終える判断に使う確認結果を決めます。
表は編集部作成の例です。並行利用が可能かどうかも事前に確認してください。

対応できない作業を先に説明する

支援できる内容と一緒に、対応しない作業も伝えます。「相談に応じます」で終えず、自社に任せられる作業と顧客が行う作業の境目を説明します。

  • 対応しない作業を書く 自社で対応しない作業は、顧客側での準備が必要だと分かるように書きます。
  • 支援の境目を示す 形式の案内までか、実際の移行までかなど、支援する作業を具体的に区切ります。
  • 未確認なら約束しない 対応できるか分からない依頼は、社内で確認してから回答すると伝えます。

支援範囲を伝える答え方を用意する

聞かれること答え方の例(架空)
全部任せられるか設定は代行します。社内の承認と利用者への周知はお願いします。
資料を取り出せるか現在の環境からの取り出しは対応しません。必要な形式はご案内します。
どこまで移せるか事前に合意した項目のデータを、指定の形式で受け取って移します。受け渡し前の元データの修正はお願いします。
独自手順も頼めるかその手順への対応は未確認です。導入部署で確認してから回答します。
表は編集部作成の例です。架空の回答であり、自社の支援範囲を示すものではありません。

使い始めてから困る場面を先に伝える

切り替えの後も、手順が変わって操作や確認の方法に迷うことがあります。変わる操作や確認方法と、困ったときの問い合わせ先を伝えます。

  • 変わる手順を示す 入力する場所や承認の順序など、今の手順と変わる箇所を示します。
  • 最初の確認を伝える 移した内容の見え方や利用権限など、使い始めに確認してほしい項目を伝えます。
  • 問い合わせ先を示す 顧客の社内で確認することと、自社へ問い合わせてもらうことを分け、連絡先と伝える情報を案内します。

困る場面と確認方法を対応させる

場面先に伝えること
入力場所が変わる入力する場所と、以前の場所への入力を終えるタイミングを伝えます。
資料が見つからない移した資料の保存先と、移していない資料の確認方法を伝えます。
操作ができない利用権限を確認する、お客様の社内の窓口を伝えます。
承認の順序が変わる新しい承認手順と、社内で確認する相手を伝えます。
解決方法が分からない問い合わせ先と、操作内容や表示内容など連絡時に必要な情報を伝えます。
表は編集部作成の例です。自社の商品で実際に想定される場面へ置き換えてください。

説明する作業と支援範囲を社内で確認する

営業で使う説明は、実際に導入や問い合わせ対応を行う部署で確認します。過去にできたことも、今回の条件で対応できるとは限りません。

  • 導入部署に確認する 作業の抜け、顧客との分担、対応できるデータや設定の範囲を確認します。
  • 経験だけで約束しない 過去の対応と条件が違う場合は、同じ支援ができるかを改めて確認します。
  • 確認の記録を残す 確認者と確認日を説明資料に残し、条件や支援内容が変わったら見直します。

説明に使う前の確認先を決める

確認する項目確認先
作業と分担導入を担当する部署に確認します。
移せるデータデータの移行を担当する部署に確認します。
並行利用の扱い導入部署と、利用開始後の支援部署に確認します。
対応しない作業支援範囲を判断する責任者に確認します。
問い合わせ対応利用開始後の問い合わせを受ける部署に確認します。
説明資料の更新営業資料の管理担当者に、変更を資料へ反映する人と手順を確認します。
表は編集部作成の例です。確認先は自社の部署名や氏名に置き換えてください。

商談の段階に合わせて作業を説明する

最初の連絡では商品への関心を確かめます。相手が切り替えの負担を気にしていれば、作業の概要もその場で伝えます。関心が確かめられてから作業表を示し、条件の確認を依頼します。

  • 最初は関心を確かめる 現在の課題を聞き、商品で対応できることを伝え、詳しい説明を希望するか確かめます。
  • 作業と条件を伝える 切り替えの検討に入ったら作業と分担を示し、契約・データ・手順の確認を頼みます。
  • 作業表を見積もりに添える 確認結果を反映した作業表を見積もりと一緒に渡し、未確定の項目も明記します。

関心を確かめてから作業表を渡す

  1. 関心を確かめる
  2. 切り替え作業を説明する
  3. 条件を確認してもらう
  4. 作業表と見積もりを渡す
確認が済んでいない作業や支援は、確定した約束として説明しないでください。

自社の切り替え説明をメモに書く

提案中の商品を想定し、切り替えの説明を下の欄に書きます。未確認の内容は推測で埋めず、確認する相手を記入してください。

  • 作業と分担を書く 発生する作業を書き出し、顧客が行うことと自社が行うことを分けます。
  • 条件と注意点を書く 事前の確認事項、並行利用の扱い、対応しない作業、使い始めて困る場面を書きます。
  • 社内で説明を確かめる 確認先と確認日を記録し、このメモだけで何を誰が行うか伝わるかを確かめます。

自社の切り替え説明を記入する

記入する項目自社の説明記入する項目自社の説明
発生する作業必要な準備・移行・確認はです。顧客の作業をお願いします。
自社の作業に対応します。確かめる条件契約・データ・手順のうち、を確認してください。
並行期間の扱い新旧の並行利用は(有無)とし、がを確認したら旧の利用を終えます。対応しない作業には対応しません。
切り替え後に困る場面で迷ったら、に確認してください。社内の確認先に説明内容を確認します。確認日はです。
記入欄は編集部作成の例です。未確認の項目には、確認先も書き添えてください。