担当者の異動に備えて引き継ぐ内容を決める
提案中に異動の予定を聞いたら、現担当者の異動時期、引き継ぎに対応できる期間、後任が決まっているかを確認します。これまでの合意と残る検討事項を整理し、後任への説明と資料の渡し方を決めます。
- 引き継ぐ内容を決める 異動の時期と後任の有無を確かめ、合意済みの内容と検討中の内容を整理します。
- 説明と資料の渡し方を決める 後任への説明を誰が行うか決め、確認に必要な資料を渡します。
- 後任との確認事項を決める 担当者の交代で合意内容や進め方に変更があるかと、前任への連絡範囲を確かめ、営業管理表に残します。
異動の時期と引き継ぎに関われる期間を確認する
異動日と、この案件の引き継ぎに関われる最終日は分けて確認します。後任が未定なら、決まる見込みと次に確認する時期を相談します。
- 案件を扱える期間を聞く 異動予定に加え、資料の確認や後任への説明を頼める期間を確かめます。
- 後任が決まっているか聞く 決定済みか未定かを確認します。未定なら、決定時期の見込みを分かる範囲で聞きます。
- 次に確認する時期を決める 未確定の事項には、次に確認する時期と連絡先を決めます。
異動を告げられたときの確認事項
| 確かめること | 聞き方の方針 | 注意 |
|---|---|---|
| 異動の時期 | 案件を引き継ぐ準備に必要な予定を確認します。 | 確定した予定と見込みを分けます。 |
| 後任の有無 | 決定状況と紹介を受けられるかを確認します。 | 決定前に紹介を急がせません。 |
| 後任の決定時期 | 未定なら、決まる見込みを確認します。 | 分からない場合は次の確認時期を相談します。 |
| 関われる期間 | 資料確認と説明を頼める期間を確認します。 | 異動日まで対応できると決めつけません。 |
合意済みの内容と検討中の内容を分ける
これまでの提案を、決まった内容と未決定の内容に分けます。現担当者と認識を確かめ、根拠を確認できる資料や記録を添えます。
- 合意の範囲を確かめる 何について、誰と、どの条件で合意したかを確認します。商談先の社内承認が済んでいない内容は明記します。
- 保留の理由を残す 検討が止まっている理由と、判断に必要な情報を整理します。
- 必要な経緯を選ぶ 現在の提案内容になった理由など、後任の理解に必要な経緯を残します。
現担当者と整理する内容
| 区分 | 整理すること | 根拠の所在 |
|---|---|---|
| 合意済み | 決まった内容、合意した相手、条件を記します。 | 確認済みの議事録やメールを示します。 |
| 承認待ち | 合意した範囲と、商談先で残っている承認手続きを分けます。 | 承認待ちと確認した記録を示します。 |
| 検討中 | 未決定の内容と保留の理由を記します。 | 質問事項や検討資料を示します。 |
| 必要な経緯 | 提案を変更した理由や、別の案を見送った理由を記します。 | 過去の提案書や打ち合わせ記録を示します。 |
後任への説明を誰が行うか決める
商談先の社内で現担当者から後任へ説明してもらうか、自社から後任へ説明するかを現担当者と相談します。両者が分担する場合は、それぞれが伝える内容を決めます。
- 社内での説明を相談する 商談先の社内での検討経緯は、現担当者から後任へ伝えてもらえるかを確認します。
- 自社の説明範囲を決める 提案の詳細や未回答の質問など、自社から後任に説明する内容を決めます。
- 説明後の確認方法を決める 説明した内容と残る疑問をどう確認するか、現担当者と相談します。
後任への説明の進め方
| 進め方 | 向いている場合 | 自社がすること |
|---|---|---|
| 現担当者が説明 | 社内の検討経緯を中心に伝える必要があります。 | 合意内容と未決事項を整理した資料を渡します。 |
| 自社が直接説明 | 提案の詳細を説明し、疑問に答える必要があります。 | 紹介や連絡方法を相談し、説明範囲を決めます。 |
| 現担当者と自社で分担 | 現担当者が社内の検討経緯を、自社が提案の詳細を説明する場合に向いています。 | 説明する内容を分担し、重複や抜けを確認します。 |
後任が合意の根拠を確認できる形で資料を渡す
提案書だけでは、何が決まり、何が残っているかを読み取れない場合があります。合意内容の一覧と経緯を添え、必要な箇所を確認できる形にします。
- 一覧から根拠をたどれるようにする 合意内容ごとに、提案書や議事録の該当箇所を示します。
- 最新版を明示する 使ってほしい提案書の更新日と版を記します。過去の資料には、参照用であることを示します。
- 社内資料との対応を記す 共有可能な範囲で、商談先の社内資料のどこに提案内容が引用されているかを現担当者と確認します。
後任へ渡す資料と確認事項
| 渡すもの | 内容 | 注意 |
|---|---|---|
| 合意内容の一覧 | 合意した範囲、条件、根拠の所在を記します。 | 検討中の内容を合意済みに含めません。 |
| 提案書の最新版 | 現在検討している提案と条件を示します。 | 更新日と版を明記します。 |
| 経緯の要約 | 提案の変更理由と保留の理由を記します。 | 判断に必要な経緯に絞ります。 |
| 社内資料との対応 | 提案内容を引用している商談先の社内資料の名称と箇所を記します。 | 共有できない資料の提出を求めません。 |
担当者の交代で合意内容や進め方に変更があるかを確かめる
過去の合意を説明しても、そのまま検討が進むとは限りません。引き継ぐ内容と再確認する内容を分け、優先度や判断する人の変更を確かめます。
- 合意済みとして扱えるか確かめる 合意を示す記録を後任に提示し、合意済みとして認識が一致している内容と、再確認が必要な内容を分けます。
- 検討の優先度を聞く 現在も検討を進める予定かを確認します。優先度が変わった場合は、進め方を相談します。
- 判断する役割を確認する 判断する人や承認の手順に変更があるかを聞き、追加で必要な説明を整理します。
引き継ぎ後に変わり得る点
| 確かめること | 考えられる変化 | 対応 |
|---|---|---|
| 合意の扱い | 合意の一部を再確認する必要が生じることがあります。 | 引き継ぐ内容と再確認する内容を分けます。 |
| 検討の優先度 | 商談先での他の案件との優先順位や、この提案を検討する予定が変わることがあります。 | 変更後の予定に合わせて、次の確認時期を相談します。 |
| 判断する人 | 承認する人や必要な手順が変わることがあります。 | 追加で必要な資料と説明を確認します。 |
後任の認識と不明点から次の進め方を決める
初回は、引き継いだ内容をどのように理解しているか確かめます。認識の違いと不明点を整理してから、次に確認する内容を決めます。
- 理解した範囲を聞く 資料を受け取ったかに加え、提案の目的や合意内容をどこまで把握しているか聞きます。
- 不明点を具体的にする 分かりにくい点と判断に不足する情報を分け、補足する内容を決めます。
- 次の確認を相談する 希望する進め方を聞き、次に扱う内容、対応する人、確認時期を相談します。
後任との初回確認で聞くこと
| 聞くこと | 確かめ方 | 記録 |
|---|---|---|
| 合意内容の理解 | 合意内容の一覧を後任と確認し、後任の理解と一覧の内容の違いを聞きます。 | 確認できた内容と未確認の内容を分けます。 |
| 不明点 | 説明が必要な点と不足する情報を聞きます。 | 質問と回答状況を残します。 |
| 進め方の希望 | 次に検討したい内容と連絡方法を聞きます。 | 希望と、相談して決めた進め方を残します。 |
| 次回の確認 | 対応する人と確認時期を相談します。 | 次の行動と確認予定を残します。 |
前任への連絡は希望と引き継ぎ後の役割で決める
異動後の連絡は、相手の希望と案件への関わり方に沿って決めます。案件の相談は商談先が指定した窓口(多くは後任)に行い、前任への報告が必要な場合は範囲を確かめます。
- 連絡の希望を確かめる 異動後も連絡してよいかを確認し、希望する内容や連絡方法に沿って対応します。
- 案件は指定された窓口に相談する 検討や判断の相談は、商談先が指定した窓口に行います。前任の了解だけで話を進めません。
- 必要な報告の範囲を決める 前任への報告が必要な場合は、報告する内容と時期を後任も含めて確認します。
異動後の連絡で決めること
| 場面 | すること | しないこと |
|---|---|---|
| 異動後の連絡 | 連絡の希望と方法を確認します。 | 了承なく案件の情報を送り続けません。 |
| 案件の相談 | 指定された窓口に相談し、必要な確認を進めます。 | 後任を飛ばして前任に判断を頼みません。 |
| 経緯の補足 | 後任と相談し、前任に確認する範囲を決めます。 | 後任に知らせず条件を調整しません。 |
| 前任への報告 | 必要性と共有する内容を確認します。 | 以前と同じ範囲の情報を、確認せずに共有しません。 |
引き継ぎが止まった箇所を確認して対応を決める
話が進まないときは、後任の決定、後任への説明、合意の扱いのどこで止まっているかを確認します。状況に応じて、次に確認する内容と相手を決めます。
- 未定なら確認先を決める 後任が決まるまでの連絡先と、次に状況を確認する時期を相談します。
- 資料の受領と説明の実施を分けて確かめる 後任が資料を受け取ったかと、後任へ説明が行われたかを分けて確認し、不足する説明を誰が行うか決めます。
- 再検討の範囲を聞く 後任から再検討の意向が示されたら、対象となる内容と理由を確認します。過去の合意記録を一緒に確認し、今後の扱いを相談します。
引き継ぎが止まったときの対応
| 場面 | すること | 注意 |
|---|---|---|
| 後任が未定 | 暫定の連絡先と次の確認時期を相談します。 | 後任の決定を急がせません。 |
| 説明が行われていない | 資料の受領と説明の実施を確かめ、説明する人を決めます。 | 送付済みを説明済みと扱いません。 |
| 再検討を求められた | 再検討する範囲と理由を聞き、過去の合意記録を一緒に確認します。 | 以前の合意だけを理由に判断を迫りません。 |
引き継ぎの事実と未確認の内容を営業管理表に残す
担当者名の更新だけでは、引き継ぎの状況を把握できません。確認できた事実、後任の認識、変更点を分け、次の対応が分かるように記録します。
- 確認元と確認日を残す 誰に、いつ確認した情報かを記します。予定や見込みには、未確定であることを添えます。
- 資料と認識を分けて残す 渡した資料と、後任が確認した内容を分けます。認識の違いも記録します。
- 変更前の経緯も残す 変わった内容と理由を追記します。次に対応する人と確認時期も記します。
営業管理表の記録項目
| 記録項目 | 書くこと |
|---|---|
| 異動の時期 | 異動予定、引き継ぎに関われる期間、確定状況を記します。 |
| 後任 | 氏名、役割、連絡先を記します。未定なら暫定の連絡先を残します。 |
| 説明・資料 | 説明した人と日付、渡した相手、資料名と版、保存先を記します。 |
| 後任の認識 | 引き継ぐと確認した内容、不明点、未確認の内容を記します。 |
| 変わった点 | 変更前後の内容、変更理由、確認した相手と日付を記します。 |
| 次の対応 | 対応内容、対応する人、確認時期、前任への報告の要否を記します。 |
確認表に引き継ぎの決定事項と次の対応を書く
これまでの確認結果を記入し、決まった内容と未定の内容を見渡せるようにします。分からない欄は未確認と書き、次に何を誰に確認するかを添えます。
- 分かっている内容を書く 現担当者や後任と確認できた内容を記入します。資料の所在も添えます。
- 未定の項目に対応を書く 未定と記したうえで、確認先、確認する内容、次の確認時期を書きます。
- 初回確認後に更新する 後任との確認で変わった内容を追記し、営業管理表にも反映します。
相手の担当者交代への対応を決める確認表
| 確認する項目 | 確認結果を書き込む | 未定の場合の対応を書く |
|---|---|---|
| 時期・後任 | 異動時期:/関われる期間:/後任の氏名(未定なら決定時期の見込み): | 確認先:/次の確認時期: |
| 合意済み・検討中 | 合意と根拠:/検討中の内容と保留理由: | 追加で確かめる内容:/確認先: |
| 説明・渡す資料 | 説明する人と範囲:/資料名・版・渡し先: | 説明や受領の確認方法: |
| 変更点・初回確認 | 合意の扱い・優先度・判断する人の変更:/認識・不明点・希望: | 次に扱う内容:/対応する人・時期: |
| 前任との関係 | 連絡の希望:/報告の要否と範囲: | 後任と相談する内容: |
| 記録 | 営業管理表の保存先:/確認元・確認日: | 更新する内容:/対応する人・時期: |
