連絡と商談の役割分担を決める

営業先への連絡に追われ、商談の準備が後回しになっていませんか。同じ人が担う場合と分ける場合を比べ、自社の進め方を決めます。

  • 担当の決め方を選ぶ 同じ人が担うか、社内で分けるか、外部に依頼するかを決めます。
  • 受け渡しの条件を決める 営業先の対応を商談側へ引き継ぐ条件と、連絡から商談までに残す記録を決めます。
  • 役割分担をメモに残す 担当する人、情報を戻す方法、記録を一緒に見る日を書き出します。

連絡と商談は求められる準備が違う

連絡では、予定した件数への対応と正確な記録が必要です。商談では、相手の業務を理解し、提案を準備する時間が必要です。

  • 連絡の準備をする 営業先の情報と過去の連絡履歴を確認し、伝える用件と結果の記録欄を用意します。
  • 商談の準備をする 引き継いだ記録や相手の事業に関する資料を読み、提案に必要な情報と資料を整理します。
  • 両方の時間を確保する 同じ人が担う場合は、連絡と商談準備の時間を予定に入れ、どちらかが後回しになるのを防ぎます。

連絡と商談で準備するもの

役割主な作業準備するもの
連絡手紙・電話・フォームで連絡し、結果を記録する営業先のリスト、用件、連絡履歴、記録欄
商談業務や要望を聞き、提案する相手の事業情報、引き継ぎ記録、提案資料
表は編集部作成の例です。

同じ人が担うか分けるかは人数と商材で決める

同じ人が担えば、連絡時の会話を踏まえたまま商談を進められます。役割を分ければ、連絡を続ける時間と商談を準備する時間を確保しやすくなります。

  • 会話の続けやすさを見る 同じ人が担うと、言葉の背景を引き継ぐ手間がなく、連絡時の話を提案に生かせます。
  • 時間の確保しやすさを見る 分けると、連絡の量を保ちながら、商談の準備に集中する時間を取りやすくなります。
  • 人数と商材から選ぶ 担当できる人数と、連絡の段階で必要な商品知識や説明の深さを照らして決めます。

同じ人が担う場合と分ける場合

進め方利点起きやすいこと
同じ人が担う相手の言葉を直接聞けて、引き継ぎが要らない連絡が重なると商談準備が後回しになる
役割を分ける連絡を続けながら商談準備の時間を確保できる記録が足りないと会話の背景が伝わらない
表は編集部作成の例です。

分けるなら受け渡しの基準を先に決める

どの状態になったら商談側へ渡すかを、仕事を分ける前に決めます。資料送付の了承や担当者の特定は、面談の約束とは区別して扱います。

  • 渡す状態を言葉にする 面談の約束ができてから引き継ぐのか、資料送付や日程調整の段階から引き継ぐのかを書きます。
  • 次の対応も決める 資料送付の了承だけで引き継ぐ場合も、面談の約束ができたとは扱わず、次に誰が何をするかを決めます。
  • 基準を全員で確認する 管理表に条件と受け取りの記録欄を設け、引き継いだかどうかの認識の食い違いを防ぎます。

受け渡しの基準として決めること

受け渡しの基準の例連絡側が確かめること
面談の約束相手が了承した用件、日時、参加者、実施方法を確認する
資料送付の了承送る資料と送付先を確認し、送付後の対応を誰が担うか決める
担当者の特定担当する業務と連絡先を確認し、面談の了承は未確認と記す
表は編集部作成の例です。すべての条件を採用する必要はありません。

連絡の記録には感想より事実を残す

「興味がありそう」だけでは、商談の準備に必要な内容が伝わりません。相手の言葉と約束を分けて、営業管理表に残します。

  • 相手の言葉を残す 発言を引用するときは実際の言葉を使います。要約や自分の受け取り方は、発言と区別します。
  • 約束と資料を残す 了承された内容と送った資料名を記し、これから送る資料と区別します。
  • 次の予定を残す 次の対応内容、期限、対応する人を記します。未定の項目は未定と書きます。

連絡側が営業管理表に残す項目

項目書くこと
相手の言葉発言の内容と、その発言があった話題を記す
約束したこと双方が了承した用件と対応内容を記す
送った資料資料名と送付日を記し、未送付と区別する
次の予定対応内容、日時や期限、対応する人を記す
氏名と役割相手の氏名、部署、担当する業務を記す
連絡の履歴連絡日、手段、伝えた用件、結果を記す
表は編集部作成の例です。

商談の結果を連絡側に戻して説明を見直す

商談で分かったことを連絡側に共有しないと、連絡時の説明を見直せません。結果だけでなく、断られた理由や相手が気にした点も共有します。

  • 結果と理由を分ける 相手が次の打ち合わせを希望したか、断ったか、保留したかに加え、相手が述べた理由を残します。不明な理由は推測で埋めません。
  • 気にした点を共有する 相手が期待していた内容と連絡時の説明に違いがあった場合は、どの内容で違いが生じたかを書きます。
  • 共有する期限と場所を決める 商談後の記入期限と共有する管理表を決め、次の連絡前に読める状態にします。

商談側が戻す情報と使い道

戻す情報連絡側が使う場面
商談の結果連絡を続けるか、保留するか、終えるかを確認する
断られた理由営業先の選び方や説明内容を見直す
相手が気にした点連絡時に伝える範囲や説明の順番を見直す
説明との食い違い誤解を招いた表現を修正する
次の約束重複した連絡を避け、約束した対応を進める
表は編集部作成の例です。

社内で分けるか外部に頼むかは不足する仕事で決める

まず、営業先への連絡が足りないのか、商談を担う余裕が足りないのかを確かめます。社内の人数と準備時間を見て、任せる範囲を決めます。

  • 足りない仕事を確かめる 連絡が止まる場面と商談準備が遅れる場面を確認し、助けが必要な仕事を絞ります。
  • 社内で担えるかを見る 担当を置くだけでなく、商材と説明内容を理解する時間と、引き継ぎを確認する時間も確保します。
  • 依頼の条件を自社で決める 外部に依頼する場合も、受け渡しの基準、記録の形、外部の担当者が答えてよい範囲と自社に確認する範囲を決めます。

不足する仕事から役割を考える

状況考え方
社内に余力がある連絡と商談の担当を置き、準備と共有の時間も確保する
連絡が滞っている社内で連絡の時間を取れるかを確認し、外部への依頼も検討する
商談が滞っている商談準備や提案を担う体制を整えてから、連絡を増やす
専門説明が多い連絡側で答える範囲と、商談側に確認する範囲を決める
外部に依頼する連絡の範囲と、自社が引き継ぎを確認する担当を決める
表は編集部作成の例です。

分けたあとの食い違いは記録と確認で防ぐ

役割を分けると、約束や対応状況が途中で伝わらなくなることがあります。食い違いが起きた箇所を確認し、記録する項目と読むタイミングを直します。

  • 約束を読んでから話す 商談前に、相手が了承した用件と約束を確認します。不明点は連絡側に確かめます。
  • 聞き直す理由を伝える 記録済みの話を繰り返し尋ねず、確認が必要な場合は、引き継いでいる内容と改めて確認する理由を伝えます。
  • 結果が届いたか確認する 商談結果の記入と連絡側の確認を管理表に残し、届いていない情報を見つけます。

起きやすい食い違いと防ぎ方

食い違い防ぎ方
約束を知らない約束を専用の欄に残し、商談前に読む
同じ話を尋ねる相手の発言を読み、追加で確認する内容を整理する
断りが届かない断られた理由の記入期限と確認する人を決める
引き継ぎが未確認商談側が受け取ったことを管理表に記す
連絡が重複する次に連絡する人と予定を管理表に記す
表は編集部作成の例です。

担当が変わっても会社としての説明をそろえる

担当が変わるたびに用件が変わると、相手は何の話か確かめ直すことになります。名乗り方と説明内容を共有し、それまでの会話を踏まえて話します。

  • 名乗りと用件を共有する 会社名、担当する役割、連絡の目的を共有します。外部に頼む場合も、どの会社の依頼で連絡しているかを正確に伝えます。
  • 伝えた内容を読む 案内した内容と約束した範囲を確認してから商談に臨み、説明の食い違いを防ぎます。
  • 担当の変更を知らせる 次に対応する人の名前と役割を伝え、これまでの話を引き継ぐことも知らせます。

担当が変わる前後で確認すること

場面そろえること
最初の連絡会社名、所属、担当する役割、連絡の用件を共有する
担当の変更次に対応する人の名前、役割、引き継ぐ内容を伝える
商談の冒頭前の連絡で伝えた用件と、今回話す内容が合っているか確認する
説明の訂正以前の説明から変わった内容と、その理由を伝える
表は編集部作成の例です。

役割を分けたら、決めた日に一緒に記録を読む

連絡側と商談側で営業管理表を読み、引き継ぎの不足を確かめます。確認する日を決め、実際の記録から受け渡しの基準を見直します。

  • 実際の記録を読む 連絡から商談結果までをたどり、約束と次の対応が記録だけで分かるか確かめます。
  • 食い違いの箇所を探す 引き継ぐ条件の認識の違いなのか、記入漏れなのか、確認漏れなのかを分けて整理します。
  • 記録欄を先に変える 役割を変更するときは、記録欄と記入する人を更新してから、新しい分担を始めます。

記録から受け渡しの基準を見直す

  1. 連絡側と商談側で記録を一緒に読む
  2. 約束・説明・次の対応の食い違いを拾う
  3. 受け渡しの基準と記録欄を見直す
図は編集部作成の例です。変更した基準には適用する日を残します。

役割分担と受け渡しの約束をメモに残す

ここまでの内容を、自社の役割分担として書き出します。同じ人が両方を担う場合も、名前と記録する内容を記入します。

  • 担当する人を書く 連絡と商談を担う人を記入します。外部に依頼する場合は、自社の確認担当も添えます。
  • 渡す条件を具体的にする 受け渡しの基準と双方が残す情報を書き、情報を戻す期限と管理表の場所も添えます。
  • 見直す日を決める 記録を一緒に見る日と、分担を見直す日を書きます。外部に依頼しない場合は「なし」と記します。

役割分担を決めるメモ

決めること記入欄決めること記入欄
連絡を担当する人商談を担当する人
受け渡しの基準連絡側が残す記録
商談側が戻す情報外部に依頼する範囲
記録を一緒に見る日見直し日
記入シートは編集部作成の例です。記入後は関わる人全員で内容を確認します。