営業会議は、参加者が一緒に判断する必要があることに使う
報告を読み上げても、決めるべきことが明確でなければ議論は進みません。会議で扱う議題と文章で共有する情報を分け、決定を実行に移すための決まりを作ります。
- 会議で扱う範囲を決める 参加者が一緒に判断する必要があることを会議に出し、報告や連絡は文章で共有します。
- 議題の出し方を決める 議題ごとに決めることを一文で書き、判断に必要な情報と提出の締め切りを決めます。
- 決定後の行動を決める 決定後の作業を担当と完了期限つきで残し、未決定の議題と、文章で共有した情報の確認方法も決めます。
報告と判断が混ざると決めることが埋もれる
参加者が何を決める議題かを確認しないまま議論を始めると、報告と相談が混ざり、何を決める会議なのかが曖昧になります。説明を急ぐ前に、議題の目的と事前に必要な情報を決めます。
- 報告と判断を分ける 状況を知らせるだけの情報と、参加者の判断を求める議題を分けます。
- 決めることを明記する 話題の名前だけでは議論の終わりを判断できません。会議で決定する内容を書きます。
- 判断材料を先に共有する 会議で初めて資料を見せると、その場で確認が始まります。判断に必要な情報は事前に共有します。
判断が報告に埋もれる対応を見直す
| 取りがちな対応 | 起きること | 防ぎ方 |
|---|---|---|
| 順番に報告する | 判断が必要な話が報告に埋もれます。 | 報告は文章にし、判断を求める議題を選びます。 |
| 話題だけを並べる | 何を決めれば終わるのか分かりません。 | 議題ごとに決めることを書きます。 |
| その場で資料を出す | 内容の確認から始めることになります。 | 判断に必要な情報を事前に共有します。 |
参加者の判断が必要なことを会議で扱う
情報が重要という理由だけで、会議の議題にする必要はありません。参加者が一緒に判断する必要があるかで、共有方法を分けます。
- 判断の必要性を確かめる 複数の営業活動の優先順位など、参加者の判断が必要なことを会議に出します。
- 意見の違いを明らかにする 方針や担当範囲で意見が分かれる場合は、相違点を事前に書き、会議で調整します。
- 報告と連絡は文章にする 営業活動の数字や、すでに決まった事項は文章で共有します。数字を受けて判断が必要なら、その判断を議題にします。
情報の目的に合わせて共有方法を分ける
| 区分 | 会議で扱う | 文章で共有する |
|---|---|---|
| 参加者の判断 | 優先順位や担当の配分を決めます。 | 判断の前提と選択肢を知らせます。 |
| 意見の調整 | 異なる意見を比較し、方針を決めます。 | それぞれの案と相違点を知らせます。 |
| 報告・連絡 | 報告を受けて必要になった判断を扱います。 | 状況や決定済みの事項を知らせます。 |
| 数字の共有 | 数字を踏まえて対応を変える必要があるかを判断します。 | 数字と集計条件を知らせます。 |
議題ごとに決めることを一文で書く
議題には、会議を終えるときに決まっていてほしいことを書きます。決定する人と、未決定のままだと止まる行動も添えます。
- 何を決めるかを書く 対象と決定する内容を一文にします。異なる判断が含まれる場合は、議題を分けます。
- 誰が決めるかを書く 意見を求める相手と、最終的に決定する人を区別します。決定する人が参加できるかも確認します。
- 止まる行動を書く 決まらないと着手できない行動と、その着手期限を書きます。議題の優先順位を決める根拠になります。
話題名だけの議題を、決めることが分かる議題に直す
| 議題の書き方 | 良くない例の型 | 直し方 |
|---|---|---|
| 決める内容を書く | 話題の名前だけを書きます。 | 対象と、選ぶ方針や承認する内容を書きます。 |
| 決める人を書く | 誰がどの方法で決めるかを書きません。 | 最終的に決定する人と決め方を明記します。 |
| 止まる行動を書く | 急ぐ理由を示しません。 | 未決定で止まる行動と着手期限を書きます。 |
決定に必要な情報を提出前に用意する
判断材料は、議題で決めることから逆算して用意します。事実と見込みを区別し、情報が足りない部分も事前に知らせます。
- 事実と数字を確かめる 判断に関係する事実と数字に絞り、出典や集計条件を添えます。確認済みの内容と見込みを分けます。
- 選択肢と推奨案を書く 選択肢ごとの利点と懸念を書きます。担当者の推奨案と、その理由も添えます。
- 不足する情報を示す 未確認の内容と判断への影響を書き、調べる人と期限を決めます。推測で空欄を埋めないようにします。
情報ごとに準備する人と期限を決める
| 情報の種類 | 誰が用意するか | 期限 |
|---|---|---|
| 事実と数字 | 議題を出す人が、情報を持つ人に確認します。 | 議題の提出締め切りまでに確認します。 |
| 選択肢 | 議題を出す人が、関係者と案を比較します。 | 議題の提出締め切りまでにまとめます。 |
| 担当者の案 | 実行を担う人が、推奨案と理由を書きます。 | 議題の提出締め切りまでに添えます。 |
| 不足する情報 | 議題を出す人が調査担当者を決め、未確認の内容と担当者名を議題に書きます。 | 未確認の内容をいつまでに確認するかを提出時に記載します。 |
議題を出す条件と締め切りを決める
議題の提出先と締め切りを決め、参加者が事前に確認できるようにします。議題にならない相談にも、内容に合う相談先を設けます。
- 提出する条件を決める 議題を出せる人と提出先を明記します。受付後は、会議で扱う基準と必要な情報の有無を確認します。
- 締め切り後の扱いを決める 事前確認ができる提出期限を定めます。締め切り後は、判断を待てない理由を確認して扱いを決めます。
- 相談先を案内する 事実の確認は情報を持つ人へ、担当範囲内の判断は決定できる人へ相談します。報告は文章で共有します。
議題の提出から採否までの決まりを作る
| 決めること | 内容 | 注意 |
|---|---|---|
| 提出できる人 | 営業活動の関係者から議題を受け付けます。 | 役職だけで提出の可否を決めません。 |
| 提出先 | 受付担当と提出場所を決めます。 | 提出先が分散しないようにします。 |
| 締め切り | 提出期限と事前確認の期限を定めます。 | 提出締め切りの後に、参加者が資料を読む期間を置きます。 |
| 採否の連絡 | 扱うかどうかと理由を提出者に知らせます。 | 情報不足なら補足する内容を伝えます。 |
| 期限後の提出 | 次の判断機会まで待てるかを確認します。 | 急ぐ理由と決定できる人を確かめます。 |
| 議題以外の相談 | 内容に応じた相談先を案内します。 | 受付を断るだけで終わらせません。 |
決めることを確認してから議論を始める
議題は、判断を急ぐ理由と営業活動への影響を踏まえて並べます。各議題の冒頭で決めることを確認し、最後に決定内容を読み上げます。
- 判断の順番を決める 着手期限が迫る議題や、他の判断の前提になる議題を先に扱います。提出順だけで並べないようにします。
- 説明する範囲を絞る 事前資料を共有した後に変わった内容と、判断する前に解消する疑問を短く確認します。議論が広がったら、決める内容に戻します。
- 決定の認識を合わせる 決定内容と担当、期限をその場で読み上げます。認識の違いがあれば、その場で修正します。
議題の開始から終了までの進め方を決める
| 場面 | すること | しないこと |
|---|---|---|
| 議題を並べる | 期限と判断の前後関係を確認します。 | 提出順だけで優先順位を決めます。 |
| 議論を始める | 決めることと決定する人を確認します。 | 目的を確認せず意見を募ります。 |
| 情報を確認する | 変更点と、判断の前に解消する疑問を確認します。 | 事前資料を最初から読み上げます。 |
| 意見を比較する | 選択肢の利点と懸念を比べます。 | 議題と関係のない話を続けます。 |
| 議題を終える | 決定内容と担当、期限を読み上げます。 | 決まったか曖昧なまま次へ進みます。 |
決定後の作業を担当と完了期限つきで営業管理表に残す
会議で決めたことは、実行する内容まで明らかにして残します。営業管理表の該当箇所へ反映し、誰がいつまでに行うかを確認できるようにします。
- 決定内容を具体的に残す 採用した方針と、実行する行動を書きます。条件つきの決定なら、その条件も残します。
- 担当と期限を確定する 行動ごとに実行担当と完了期限を決めます。共同作業でも、完了を確認する人を明記します。
- 管理表への反映を確かめる 記録する人と反映期限を決めます。営業管理表への反映後は、実行担当が内容を確認します。
決定を実行できる形で営業管理表に反映する
| 記録項目 | 書くこと | 反映先 |
|---|---|---|
| 決定の内容 | 採用した方針と適用する条件を書きます。 | 営業管理表の該当する活動欄に残します。 |
| 実行する行動 | 着手する作業と完了の条件を書きます。 | 営業管理表の行動欄に残します。 |
| 担当 | 実行する人と完了を確認する人を書きます。 | 営業管理表の担当欄に残します。 |
| 期限 | 行動ごとの完了期限を書きます。 | 営業管理表の期限欄に残します。 |
| 反映の確認 | 反映する人、反映期限、確認結果を書きます。 | 営業管理表の該当する決定内容に確認結果を追記します。 |
決まらない理由から次の行動を決める
決まらなかった議題は、そのまま次の会議へ持ち越しません。決定を妨げた理由を確認し、追加の準備と次に判断する方法を決めます。
- 不足を具体的に残す 足りない情報や比較できなかった点を書きます。追加で調べる内容と、その担当を決めます。
- 次の判断時期を決める 情報が届く時期と着手期限を確認し、次に決める時期を定めます。再び議題に出す条件も残します。
- 会議外の判断も選ぶ 意見の調整が済み、権限のある人が判断できるなら、追加情報を文章で確認して決める方法も選びます。
未決定の理由に合わせて対応を変える
| 決まらなかった理由 | 扱い | 次の行動 |
|---|---|---|
| 情報が足りない | 不足する情報が届くまで判断を保留します。 | 調査担当と期限、判断日を決めます。 |
| 比較条件が違う | 選択肢を同じ条件で比較し直します。 | 比較項目と再提出の期限を決めます。 |
| 決定する人が不在 | 決定できる人に判断を求めます。 | 判断材料を渡し、回答期限を決めます。 |
| 意見がまとまらない | 対立点を絞って再び議論します。 | 判断の基準と次に決める時期を定めます。 |
| 追加確認だけが残る | 意見の調整が済み、追加情報を確認できれば会議外で決めます。 | 決定する人と期限、結果の共有先を決めます。 |
文章の確認と質問の受け方を決める
文章で送っただけでは、必要な相手が読んだか分かりません。確認期限と質問先を明記し、まだ読んでいない相手には個別に確認を促します。
- 確認の方法を決める 確認する相手と期限、確認済みを示す方法を決めます。読んだことと、内容への同意は区別します。
- 質問先を明記する 質問を受ける場所と回答する人を決めます。他の人にも関係する回答は、元の共有情報に追記します。
- 毎回の会議で再説明しない まだ読んでいない相手には個別に確認を促します。参加者に共通の誤解がある場合は、必要な箇所だけを会議で確認します。質問から新たな判断が必要になった場合は、議題として提出します。
共有後の確認と質問への対応を決める
| 場面 | すること | 注意 |
|---|---|---|
| 文章を共有する | 確認する相手と期限、質問先を添えます。 | 誰に確認してほしいかを曖昧にしません。 |
| 読んだと知らせる | 決めた方法で確認済みを示します。 | 確認済みを賛成や承認と扱いません。 |
| 質問を受ける | 回答する人を決め、文章で回答します。 | 他の参加者にも関係する回答は、元の共有文書にも追記します。 |
| 読んでいない人が残る | 該当する相手に個別に確認を促します。 | 会議で全文を再説明しません。共通の誤解がある箇所だけ確認します。 |
| 判断が必要になる | 決めることを書いて議題に提出します。 | 情報の質問と方針の判断を分けます。 |
議題の確認表に自社の決まりを書き込む
会議の準備から共有後の確認まで、自社の決まりを記入します。曖昧な欄があれば、運用を始める前に関係者と決めます。
- 扱う基準を文章にする 会議で判断することと、文章で共有することの境界を書きます。議題を採用する人も決めます。
- 担当と期限を埋める 議題の提出、情報の準備、決定の反映、共有の確認について、担当と期限を記入します。
- 迷った箇所を見直す 実際に使って判断に迷った欄を修正します。未決定の議題や確認漏れにも対応できるか確かめます。
営業会議の議題を整理する確認表
| 項目 | 記入する内容 | 自社の決まり |
|---|---|---|
| 会議の基準 | 会議で扱う条件、文章で共有する範囲、議題を会議で扱うか判断する人を書きます。 | |
| 議題の書き方 | 決めること、決定する人、未決定で止まる行動を書きます。 | |
| 事前の情報 | 必要な事実・数字・選択肢・推奨案、不足情報の担当と期限を書きます。 | |
| 提出と締め切り | 提出できる人、提出先、締め切り、期限後の扱い、相談先を書きます。 | |
| 決定と未決定 | 決定後の作業の担当者・完了期限・記録先と、未決定の理由・次の判断時期・方法を書きます。 | |
| 文章共有の確認 | 確認する相手、期限、確認方法、質問先、未確認への対応を書きます。 |
