知人との付き合いと会社への提案を分ける

親しく話せることと、会社として購入を検討できることは別です。この資料では、営業の話を始める前から結果が出た後まで、私的な付き合いと商談を分けて扱う方法を整理します。

  • 営業を始める条件を決める 私的な会話から商談へ進む前に、営業の話をしてよいか確かめます。
  • 説明と確認の範囲を決める 現在の役割や会社の手続きを確認し、知人にも商品の説明を省きません。
  • 結果の扱い方を決める 購入に至らなくても、会社の判断を私的な付き合いの評価にしません。

親しさを営業の話を聞く承諾と取り違えない

親しい相手でも、営業の話を聞きたいとは限りません。営業の話をしてよいかを確かめずに進めると、相手が断りにくい状況になることがあります。

  • 会話の目的を確かめる 近況を話すつもりの相手に、そのまま商品の提案を始めないようにします。
  • 好意と判断を分ける 応援や励ましがあっても、会社として検討する意思は別に確認します。
  • 断れる余地を残す 購入しない判断も選べるようにし、断られた後に私的な付き合いで不満を示しません。

親しさによる混同を防ぐ

取りがちな対応起きること防ぎ方
雑談で売り込む私的な会話が突然商談になります。営業の話をしてよいか確かめます。
好意を承諾と読む会社の判断を待たずに進めてしまいます。社内での検討状況を確認します。
断りに不満を示す私的な付き合いでも気まずさが残ることがあります。購入の判断と付き合いを分けます。
表は編集部作成の例です。

営業の話は了承を得てから場を分ける

私的に会う約束は、営業の話をする了承ではありません。仕事の話が出ても提案を始めず、営業の話をしてよいか先に確かめます。

  • 先に了承を確かめる 商品を説明したい意図を明らかにし、その話を聞く意思があるか確認します。
  • 時間と場を分ける 了承があっても、その場で長く説明せず、商談の時間と場を別に決めます。
  • 商談の窓口へ移す 商談として進めることを確かめたうえで、商談の窓口となる担当者と業務用の連絡先を確認し、そこへ改めて連絡します。

会話から商談へ進む前に確認する

場面することしないこと
私的な食事営業の話をしてよいか確かめます。突然、資料を見せて説明を始めません。
仕事の話題商品の話を聞く意思を確認します。仕事の話題が出ただけで提案しません。
話を聞く了承商談の日時と場を別に決めます。了承を購入の意思と解釈しません。
会社への連絡商談の窓口となる担当者の業務用連絡先へ連絡します。雑談の続きを商談として扱いません。
表は編集部作成の例です。

現在の仕事と判断に関わる範囲を確かめる

以前の部署や働き方を知っていても、現在の役割は同じとは限りません。今の担当業務と会社の検討手順を、相手が話せる範囲で確認します。

  • 今の担当業務を確かめる 昔の印象で課題を決めず、現在の部署と担当している仕事を確認します。
  • 判断への関わりを知る 商品を使う立場なのか、比較や購入の判断に関わる立場なのかを確かめます。
  • 検討の手順を確かめる 会社で誰が何を確認するのかを聞き、知人だけで話を進められると思い込まないようにします。

以前の印象を現在の事実に置き換える

確かめること確かめ方注意
現在の部署今の所属と担当業務を確認します。以前の担当業務を前提にしません。
商品との関わり利用や比較に関わるか確認します。関心があっても担当とは限りません。
判断できる範囲どの判断に関わるか確認します。役職だけで購入の権限を決めつけません。
検討の進め方確認する部門と手順を聞きます。社内事情を無理に聞き出しません。
表は編集部作成の例です。

私生活で聞いた話を提案の根拠にしない

私生活で聞いた仕事の悩みは、会社として確認された課題ではありません。提案には、商談で確認した内容や、出典を確かめた公開情報を使います。

  • 私的な話を持ち込まない 飲食の席などで聞いた悩みを、断りなく提案書や営業管理表に記載しません。
  • 商談で改めて確認する 会社として検討したい課題は何かを確認し、私的な話と一致する答えを求めません。
  • 事実と推測を分ける 公開情報から考えた課題は推測として扱い、会社が認めた課題のように書きません。

情報の出どころで扱いを分ける

情報の型扱い理由
私的な悩みそのまま提案や営業記録に使いません。会社としての説明ではありません。
以前の業務情報現在も同じか商談で確認します。担当業務や状況が変わり得ます。
会社の公開情報出典と時点を確認して使います。提案に必要な個別の課題までは分からないことがあります。
商談での説明会社の説明として確認できた範囲と、個人の見解を分けて記録します。個人の見解が含まれる場合もあります。
営業側の推測未確認と明記し、商談で確かめます。確認済みの事実とは区別が必要になります。
表は編集部作成の例です。

知人にも商品の説明と検討に必要な確認を省かない

自分をよく知っている相手でも、商品の機能や利用条件を知っているとは限りません。会社で検討できるよう、必要な説明と確認を行います。

  • 機能と条件を説明する 何ができる商品かに加え、利用条件、対応範囲、導入までに必要な作業を説明します。
  • できないことも伝える 対象外の機能や対応できない条件を明らかにし、期待との違いを確認します。
  • 社内確認の手順を守る 相手の会社で必要な資料や確認手順を聞き、知人だからと説明を省略しません。

親しくても説明を省かない

省きがちなこと起きることすること
機能の説明相手が想定する機能と実際の機能が食い違うことがあります。利用したい業務と機能を照合します。
利用条件社内の比較や承認に必要な情報が足りなくなります。検討に必要な条件を書面で示します。
対応の限界提供範囲を超える対応を期待されることがあります。対象外の機能や条件も説明します。
社内の確認必要な確認が後から判明します。確認する部門と必要資料を確かめます。
表は編集部作成の例です。

好意的な反応と会社の購入の承諾を分ける

知人から好意的な反応があっても、会社として購入を決めたとは限りません。反応が好意的かどうかではなく、社内でどの確認が済んだかで検討状況を判断します。

  • 個人の感想として扱う 励ましや商品の感想は、その人の反応として扱い、会社の賛成に置き換えません。
  • 済んだ確認を確かめる 社内で検討する予定なのか、必要な承認が済んだのかを区別します。
  • 次に進む条件を決める 次の対応は確認できた手順に従って決め、曖昧な反応のまま申し込みの準備を進めません。

反応だけで購入を判断しない

反応の型意味することすること
応援や励まし個人的な好意が示されています。検討の意思は別に確かめます。
商品への関心商品に興味を持っています。会社で検討する対象か確認します。
資料の受領相手が資料を受け取った事実だけが分かります。購入の承諾として記録しません。
社内検討の意向社内で検討する意思が示されています。社内検討に必要な確認事項と、次に連絡する時期・相手・内容を決めます。
承認済みの説明承認が済んだと伝えられています。承認の範囲と正式な手続きを確認します。
表は編集部作成の例です。

親しさを理由に約束や手続きを変えない

知人を助けたい気持ちがあっても、未確認の対応は約束できません。相手の社内手続きを尊重し、共通の知人の存在を購入の後押しに使わないようにします。

  • 自社で確認して答える 条件の変更、納期、追加対応は自社の確認を経て回答します。相手の希望に応えたい気持ちだけで約束しません。
  • 相手の手続きを守る 比較、審査、承認などの手続きを省くよう頼まず、必要な資料を提出します。
  • 共通の知人を使わない 共通の知人の名前を出して断りにくくしません。共通の知人から購入を促してもらうことも頼みません。

親しさで判断を変えない

場面することしないこと
条件の変更の要望自社で認められる条件を確認します。確認前に特別な条件を約束しません。
納期の相談対応できる日程を自社で確認します。自社で確認する前に、希望日に間に合うと答えません。
追加対応の相談対応範囲と条件を確認して答えます。未確認の作業を引き受けません。
社内審査の段階必要な資料と手順を確認します。知人であることを理由に省略を頼みません。
共通の知人の存在提案内容と条件で検討してもらいます。名前や働きかけで購入を促しません。
表は編集部作成の例です。

提案と記録は他の営業先と同じ基準で行う

知人の会社への提案でも、説明や記録の基準は他の営業先と同じです。提案内容は会社の状況に合わせ、確認した事実と未確認の事項を分けて残します。

  • 提案書に必要事項を書く 確認した課題、提案内容、利用条件、対応範囲を記載し、私的な事情は持ち込みません。
  • 条件の変更を記録する 条件や納期などを変更する場合も、自社で確認して変更内容を記録し、相手に明示します。
  • 商談の事実を記録する 確認内容と次の対応を営業管理表に残し、親しさを理由に受注の見込みを高く扱いません。

提案と営業記録の基準を保つ

項目他の営業先と同じにすること注意
提案書確認した課題と提案内容を書きます。私的に聞いた悩みを根拠にしません。
条件の説明利用条件、納期、対応範囲を明示します。親しいから分かるはずと考えません。
条件の変更自社の確認を経て変更内容を残します。口頭だけで曖昧に決めません。
検討状況社内で実際に済んだ確認を記録します。好意的な反応だけで承認済みと記録しません。
次の対応合意した内容と時期を記録します。私的に会う約束を、相手の了承なく商談の場にしません。
表は編集部作成の例です。

購入の結果を私的な付き合いの評価にしない

購入に至らなかったという会社の判断を、私的な付き合いの評価に結び付けません。理由は答えられる範囲で確認し、次の営業連絡は意思を確かめて決めます。

  • 会社の判断として扱う 購入しない判断を、応援してくれなかった証拠や、親しさが足りなかった結果にしません。
  • 理由を無理に聞かない 説明してもらえた理由だけを記録し、答えたくない事情を聞き出そうとしません。
  • 次の連絡を確認する 再提案を望むか確かめ、希望がなければ営業の連絡を終えます。私的な集まりで購入の話を持ち出しません。

結果と次の対応を分けて残す

場面すること記録
購入の見送り会社の判断として扱います。見送りの事実を記録します。
理由の説明答えられる範囲で確認します。説明された理由だけを書きます。
理由の回答なし追加の説明を迫りません。理由は未確認と記録します。
再提案の希望連絡の時期と扱う内容を決めます。合意した時期と内容を書きます。
再提案の希望なし営業の連絡を終えます。希望がないことを記録します。
表は編集部作成の例です。

確認できた事実を書いて営業の準備を整える

知っているつもりの内容を、確認できた事実に置き換えて記入します。分からない欄は未確認とし、営業の話をする前、商談の前、商談の後のそれぞれで確かめます。

  • 了承と役割を記入する 営業の話をする了承、現在の役割、会社の検討手順について、相手に確認できた内容を記入します。
  • 説明と約束を点検する 説明の省略や未確認の約束がないかを見直し、必要な確認の相手を決めます。
  • 事実と次の対応を残す 私的な悩みや好意を提案の根拠にせず、商談で確認した事実と次の対応を記録します。購入の結果を私的な付き合いの評価にしません。

知人の会社に営業するときの確認表

確認項目確認する内容記入欄
営業の話の了承営業の話をする了承を得て、時間と場を分けたか。確認した内容:/未確認:
知人の現在の役割現在の部署、担当業務、判断に関わる範囲を確かめたか。確認した内容:/未確認:
会社の検討手順必要な確認と承認を聞き、省略を頼んでいないか。確認した内容:/未確認:
説明と確認の省略機能、利用条件、対応できないことを説明し、相手の理解を確認したか。説明済み:/残る確認:
約束と働きかけの点検未確認の対応を約束していないか。共通の知人に後押しを頼んでいないか。未確認の対応:/確認先:
営業の記録私的な話や好意を根拠にせず、事実と次の連絡を残したか。商談の事実:/次の対応:
記録商談の事実と次の対応を営業管理表に記入したか。記録日:/次の対応:
表は編集部作成の例です。