古い営業資料の送付を防ぐ手順を決める

提供条件を変更しても、手元に残った古い資料から案内が続くことがあります。配ってよい版と、変更時に差し替える手順を決めます。

  • 配る版と場所を決める 配ってよい版を決め、作成中や過去の資料を保管する場所と分けます。
  • 差し替えの担当を決める 変更の受付から差し替えの連絡までの担当と、手元に残る資料の回収方法を決めます。
  • 送付前後の対応を決める 送る前の確認と、古い資料が届いた相手への対応を決めます。資料の一覧と変更履歴も作ります。

手元に保存した資料を使うと古い版が届く

配布用の置き場所が決まっていないと、手元の写しや過去のメールから資料を選びがちです。元の資料を直しても、手元の写しを送れば相手には古い条件の資料が届きます。

  • 写しが残る場所を探す 保存したファイルや印刷物など、配るための写しがどこに残っているかを調べます。
  • 案内との違いを調べる 口頭で案内した提供条件と、送った資料に書かれた条件が違っていないかを確認します。
  • 相手の読み方を考える 受け取った相手は、資料の記載を正しい条件として読むことがあります。口頭の補足だけで済ませず、資料も直します。

古い資料の送付で起きること

起きることそのときの状況
古い写しを送る手元に保存した資料を、そのまま添付している。
案内と食い違う提供条件の変更が、配る資料に反映されていない。
古い条件で話が進む届いた資料の条件を前提に、検討が進んでいる。
編集部作成の例。

資料ごとに配ってよい版を決める

現行の版とは、内容を確認し、配ってよいと決めた版です。更新日時だけで選ばず、資料ごとに現行の版を指定します。

  • 現行の版を指定する 資料名と版を組み合わせて、どのファイルを配ってよいかを示します。
  • 現行以外は配らない 作成中や過去の版は配布対象から外します。個別に直した資料も、確認を受けてから配ります。
  • 版を決める人を置く 資料ごとに、内容を確認して現行の版を決める人を指定します。判断に迷う場合の相談先も明記します。

資料ごとに配布前の確認事項を決める

資料の種類決めること
サービス案内配ってよい版と、その版を決める人を指定する。
提供条件の案内条件の適用対象と適用時期を確認して、現行の版を決める。
個別の提案資料共通資料からの変更点を確認して、送付の可否を決める。
編集部作成の例。

保管する場所と配布用の置き場所を分ける

作成中や過去の版を、配る資料と同じ場所に置くと選び間違えやすくなります。営業で使う資料を取り出す配布用の置き場所を決め、現行の版だけを置きます。

  • 保管場所を分ける 作成中のファイルと過去の版は、編集や参照のための保管場所に置きます。
  • 配布用の置き場所から取り出す 送付や印刷に使う資料は、指定した配布用の置き場所から取り出します。その場所のリンクや開き方も共有します。
  • 現行の版だけを置く 配布用の置き場所の更新を担う人を決めます。差し替える際は、古い版をその場所から外します。

場所ごとの用途を決める

場所置くもの使う人
作成中の保管場所編集中や確認待ちの資料を置く。作成と確認を担う人が使う。
過去版の保管場所配布を終えた版を置く。変更内容を調べる人が使う。
配布用の置き場所配ってよい現行の版だけを置く。送付や印刷をする人が使う。
編集部作成の例。

資料に版と更新日を入れる

ファイル名だけでは、印刷した資料やファイル名を変えた添付資料がどの版か分かりません。表紙か末尾に版と更新日を入れ、受け取った相手も確認できるようにします。

  • 版の表記を決める 資料の種類ごとに版の付け方を決めます。「最新版」という名前だけで区別しないようにします。
  • 更新日を記載する 内容を更新した日を、版と同じ場所に記載します。閲覧した日や送った日とは区別します。
  • 変更点を添える 何を変更したかが分かる一覧を添えます。社内だけで通じる略語を避け、変更した箇所を示します。

相手が版と変更点を確認できる表記にする

記載する項目書き方(架空の例)
資料名資料名:サービス案内
版版:改訂A
更新日更新日:○年○月○日
変更点変更点:提供条件の適用対象を「」から「」に変更しました。
編集部作成の例。版と日付の表記は架空です。

差し替える手順と担当を決める

変更を知った人から資料を直す人へ連絡が届かなければ、古い内容が残ります。受付から配布用の置き場所の差し替えまで、各工程の担当と完了の条件を決めます。

  • 変更の連絡先を決める 変更を知った人は、決めた連絡先へ内容と適用時期を伝えます。連絡先を資料の一覧にも記載します。
  • 工程ごとに担当を置く 修正、内容の確認、配布用の置き場所の更新を担う人を指定します。確認が終わってから現行の版に切り替えます。
  • 完了を営業担当者に知らせる 資料を使う営業担当者に、差し替えた版と変更点を知らせます。古い写しの削除・回収と現行の版の取得も、同じ連絡で依頼します。

担当を決めて差し替えを進める

  1. 変更を受け付ける
  2. 資料を直す
  3. 内容を確認する
  4. 配布用の置き場所の資料を差し替える
  5. 営業担当者に知らせる
新しい版の準備が間に合わない場合は、古い条件を含む資料の配布を止め、案内方法を決めます。

社内に残る古い資料を回収する

配布用の置き場所を更新しても、営業担当者の手元に保存済みのファイルや印刷物は残ります。回収の対象と方法を決め、営業担当者に現行の資料を取り直してもらいます。

  • 写しを取り直す 営業担当者は古いファイルを削除し、印刷物を返します。必要な資料は配布用の置き場所から取り直し、対応の完了を報告します。
  • 送信済みの添付を調べる 送信済みメールの添付は差し替えられません。古い資料を送った相手を調べ、訂正の連絡が必要かを判断します。
  • 手元に置く場合の決まりを作る 持ち出しなどで保存する場合は、保存先と使う人を記録します。使う前に配布用の置き場所の版と比べます。

残る場所に応じて削除・回収・連絡を判断する

手元に残る場所対応
端末の保存先古いファイルを削除し、現行の版を取り直す。
メールの下書き添付を外し、現行の資料を添付し直す。
送信済みメール添付を再利用せず、送付先への対応を判断する。
印刷物の置き場古い印刷物を回収し、配布用の束から外す。
持ち出す端末保存先を記録し、使う前に配布用の置き場所の版と比べる。
編集部作成の例。記録として残す資料は、配布用から外して保管します。

送る前に資料の版を確かめる

以前に使った資料でも、送る時点では現行の版ではないことがあります。実際に送るファイルを開くか印刷物を手に取り、配布用の置き場所の版と比べます。

  • 送る資料を開く 添付するファイルや渡す印刷物で、資料名・版・更新日を見ます。名前が似ているだけで判断しないようにします。
  • 確認する人を決める 送付する人が確認することを基本にします。資料の作成と送付を別の人が分担する場合も、送る直前の確認を誰が担うか決めます。
  • 確認した記録を残す 送付先、資料名、版、確認日、確認した人を記録します。版の違いに気づいたら、送付を止めて現行の版を取り直します。

送付や配布の直前に確認する

場面確かめること
メールに添付する実際の添付を開き、配布用の置き場所の版と比べる。
過去メールを使う古い添付を残さず、現行の資料を取り直す。
印刷して渡す印刷物にある版と更新日を確認する。
代理で送付する送付する人が版を確認し、その記録を残す。
編集部作成の例。

古い資料が届いた相手への対応を決める

古い資料の送付が分かったら、相手に届いた版と現行の版を比べます。提供条件の違いと検討の状況を確認し、訂正する内容と連絡する人を決めます。

  • 届いた版を特定する 送信履歴や送付の記録から、相手に届いた資料を調べます。提供条件のどこが違うかを確認します。
  • 違いと訂正を伝える 古い資料を送ったことと変更箇所を伝え、現行の資料を送ります。相手が古い条件を前提に検討を進めていた場合の対応は、責任者と相談して決めます。
  • 連絡後の記録を残す 連絡した相手、訂正内容、送った版、相手の返答を残します。返答待ちの事項ごとに、次に連絡する人を記録します。

相手の状況に合わせて訂正する

状況対応
届いた版が不明送信履歴を調べ、分からなければ相手に版を確認する。
提供条件が違う違う箇所と適用時期を伝え、現行の資料を送る。
古い条件で検討中検討への影響を聞き、責任者と対応を決めて連絡する。
相手の返答待ち未確認の事項と、次に連絡する人を記録する。
編集部作成の例。

資料の一覧と変更履歴を残す

資料の一覧には、現行の版と担当を記載します。変更履歴には、いつ何を変えたかを残し、過去に送った資料との違いを調べられるようにします。

  • 現行の版を一覧にする 資料名、現行の版、更新日、担当、配布用の置き場所を記載します。配ってよい資料を一覧から探せるようにします。
  • 変更の経緯を残す 変更日、変更箇所、変更理由、確認した人を残します。過去の履歴を消さず、差し替えの記録を追加します。
  • 見る人と更新者を決める 営業と資料を管理する人が見られる場所に置きます。更新する人を決め、配布用の置き場所の資料を差し替えるときに一覧と履歴も更新します。

現行の情報と変更の経緯を記録する

一覧の項目書くこと
資料名他の資料と区別できる正式な名前を書く。
現行の版・更新日配ってよい版と、内容を更新した日を書く。
担当・連絡先現行の版を決める人と、変更の連絡先を書く。
配布・保管場所現行の資料と過去の版を、それぞれどこに置くかを書く。
変更履歴変更日、変更内容、理由、確認した人を書く。
一覧の利用者一覧を見る人と、更新を担う人を書く。
編集部作成の例。

自社の資料を管理する決まりを書く

営業で配っている資料を一つ選び、その管理方法を下の表に記入します。未定の欄には、決める人と期限を書き、運用を始める前に確認します。

  • 実際の名前で書く 資料名、場所、担当者名を具体的に書きます。「営業で管理する」だけで済ませず、誰が何をするかを決めます。
  • 送付までを試す 変更の連絡から差し替え、手元に残る古い資料の削除・回収、送付前の確認までを一度試します。迷った箇所への対応を下の表に追記します。
  • 訂正の対応も書く 古い資料が届いた相手への連絡担当、訂正内容の確認者、対応記録の置き場所も記入します。

自社で使う決まりを記入する

決める項目自社の決め方
配る資料資料名:/現行の版:/版を決める人:
保管場所と配布用の置き場所作成中・過去版の保管場所:/配布用の置き場所:
版と更新日版の表記:/更新日の表記:/記載する位置:
変更と差し替え変更の連絡先:/修正・確認・差し替え・完了連絡の担当と手順:
回収・確認・訂正手元の回収方法:/送付前の確認者と記録先:/訂正の連絡担当・確認者・記録先:
一覧と変更履歴置き場所:/更新する人:/見る人:
編集部作成の例。資料によって担当や手順が異なる場合は、資料ごとに記入します。