依頼先の選び方は任せる仕事で決まる

営業代行と販売代理店では、営業する名前や顧客との関わり方が違います。任せる仕事と自社に残る情報を比べ、依頼先との話を進めます。

  • 任せる仕事を決める 接触から取引後の対応までのうち、外へ任せる仕事と自社で担う仕事を書き出します。
  • 顧客との関わりを決める 誰の名前で営業し、誰が商談を進め、誰が顧客と取引を結ぶかを分けます。
  • 受け取る情報を決める 営業先の反応や商談の内容について、自社に何を戻してもらうかを確認表に記します。

同じ呼び名でも任せられる仕事は同じとは限らない

営業代行でも、接触まで担う形と商談まで進める形があります。販売代理店にも紹介にとどまる形があるため、呼び名だけで役割を決めると想定がずれます。

  • 代行の範囲を分ける 営業先への接触と商品の提案を分け、どこまで任せられるかを聞きます。
  • 代理店の役割を分ける 紹介だけをするのか、自ら売って顧客と取引を結ぶのかを聞きます。
  • 比べる対象を定める この資料では、自らの名前で売り、顧客と取引を結ぶ販売代理店を中心に比べます。

呼び名から生まれる想定のずれ

起きること原因先に決めること
商談が進まない接触の依頼に提案も含むと思っています。接触後に誰が商談を進めるかを決めます。
紹介で終わる紹介する代理店に販売まで期待しています。紹介と販売のどちらを任せるかを決めます。
情報が戻らない営業の報告に何が含まれるかが曖昧になっています。自社へ戻してもらう情報を決めます。
表は編集部作成の例です。呼び名が同じでも、依頼先によって仕事の範囲は異なります。

顧客に見える売り手は、営業する名前と取引を結ぶ会社で変わる

自社の名前で営業を任せると、顧客には自社からの案内として届きます。代理店が自らの名前で売ると、代理店からの提案として届きます。

  • 自社の名前で営業する 営業代行に任せても、自社の商品を自社から案内する形になります。
  • 代理店の名前で売る 販売代理店からの商品提案として、自社の商品を紹介してもらいます。
  • 名乗り方を確認する 商品を作る会社と売る会社が違うときは、それぞれの立場が顧客に伝わる説明にします。

営業する名前と顧客からの見え方

区分営業代行販売代理店
営業する名前自社の名前で営業します。代理店自身の名前で営業します。
案内の見え方自社からの商品案内として届きます。代理店からの商品提案として届きます。
立場の説明自社の営業を代わりに進める立場を伝えます。自社の商品を販売する立場を伝えます。
表は編集部作成の例です。ここでの自社は、営業を依頼する側を指します。

請求と問い合わせの窓口には、取引を結ぶ会社ごとの決めが要る

営業代行に営業を任せても、顧客と取引を結ぶのは自社です。販売代理店が顧客と取引を結ぶ形では、請求や取引後の連絡も代理店を軸に考えます。

  • 営業と取引を分ける 営業した人が、そのまま顧客と取引を結ぶとは限りません。誰が結ぶかを先に確かめます。
  • 請求の窓口を決める 顧客への請求をどちらから行うかを、取引を結ぶ側とあわせて整理します。
  • 取引後の窓口を決める 商品の質問と取引についての連絡を分け、自社が直接受け付ける連絡の種類も決めます。

顧客と取引を結ぶ側と連絡の窓口

区分営業代行販売代理店
取引を結ぶ側自社が顧客と取引を結びます。代理店が顧客と取引を結びます。
顧客への請求自社が請求し、その窓口を決めます。代理店が請求し、自社は代理店との取引を決めます。
取引後の連絡自社で受ける窓口を案内します。代理店で受ける窓口を案内します。
商品の質問自社で回答する範囲を決めます。代理店から自社へ取り次ぐ質問を決めます。
表は編集部作成の例です。紹介後に自社が顧客と取引を結ぶ形もあるため、依頼先に確かめます。

商談を進める人は接触を任せた相手とは限らない

接触までを営業代行に任せる形では、その後の商談を自社で進めます。販売代理店に販売を任せる形では、代理店が提案から取引まで進めます。

  • 接触後の担当を決める 関心を示した相手の希望に沿って、誰がいつ次の連絡をするかを決めます。
  • 提案する人を決める 商品の説明や相談への回答を、自社と依頼先のどちらが担うかを分けます。
  • 依頼内容で見直す 代行に商談も任せる場合や、代理店の商談に自社が加わる場合も、担当する仕事を記します。

接触から取引までを進める人

場面営業代行販売代理店
営業先への接触依頼した範囲で接触します。自ら売る相手へ接触します。
商品の提案接触までの依頼なら自社が引き継ぎます。代理店が提案を進めます。
詳しい相談自社で答える内容と代行へ任せる内容を分けます。代理店で答えられない内容を自社が補います。
取引へ進む自社が顧客と取引を結びます。代理店が顧客と取引を結びます。
表は編集部作成の例です。営業代行へ商談まで任せる場合は、提案する人も変わります。

自社に残る顧客の情報は任せ方で違う

代行から営業の記録を戻してもらう形なら、自社で反応を追えます。代理店が顧客と取引を結ぶ形では、顧客とのやり取りが代理店の手元に残ります。

  • 営業先の記録を受け取る どこへ接触したかが分かるよう、営業した会社と進み具合を戻してもらいます。
  • 反応の中身を受け取る 関心の有無だけでなく、営業先からの質問や営業先が断った理由も共有されるかを聞きます。
  • 取引後の情報を分ける 代理店の顧客から届いた相談について、自社まで伝わる内容と伝わらない内容を確かめます。

情報が残る場所と自社への戻り方

情報営業代行販売代理店
営業先の記録接触した会社の記録を自社へ戻してもらいます。代理店の営業先のうち共有される範囲を聞きます。
反応の記録顧客の発言や質問を報告に含めてもらいます。代理店が聞いた反応をどこまで共有するかを聞きます。
商談の記録自社で進めた商談は自社で記録し、代行が進めた商談は報告を受け取ります。代理店が進めた商談の内容を共有してもらいます。
取引後の情報自社に届く相談を記録します。代理店に届く相談のうち自社へ伝える内容を決めます。
表は編集部作成の例です。依頼しただけで営業先や顧客の情報がすべて戻るとは限りません。

商品の説明を確かめる方法は、営業代行と販売代理店で変わる

営業代行にも販売代理店にも説明する内容を渡し、実際の案内が渡した内容と合っているかを確かめます。代理店が自ら売る形では、変更の伝わり方も確かめます。

  • 説明する内容を渡す 商品の特徴に加え、できることとできないことを伝えます。自社へ取り次ぐ質問も決めます。
  • 実際の説明を聞く 代理店の商品紹介や商談での説明を見聞きできる方法を決め、伝わり方を確かめます。
  • 変更後の説明を確かめる 商品が変わったときの連絡先を決め、古い説明が残っていないかを確かめます。

説明を渡してから変更を伝えるまで

場面営業代行販売代理店
説明を渡す自社の案内として説明する内容を渡します。代理店の商品提案に使う説明を渡します。
説明を聞く渡した内容と実際の説明を比べます。代理店が加えた説明も含めて聞きます。
質問に答える答えられない質問を自社へ取り次いでもらいます。代理店で答える質問と自社へ聞く質問を分けます。
変更を伝える営業を進める人へ新しい説明を渡します。代理店内で説明する人まで変更が届いたかを聞きます。
表は編集部作成の例です。説明を渡すだけでなく、顧客へどう伝わるかを確かめます。

両方を同時に使うなら、営業先の分け方と記録の突き合わせが要る

営業代行と販売代理店を同時に使うと、同じ会社へ接触することがあります。営業先の分け方と、接触前に記録を突き合わせる方法を決め、共有できない情報があれば重なりを確かめる方法も話し合います。

  • 担当する相手を分ける 地域や業種で担当を分けます。すでに商談中の相手を誰が担当するかも決めます。
  • 接触前に記録を見る 接触した会社と商談中の会社を突き合わせ、同じ相手へ連絡する前に重なりを見つけます。
  • 重なった後の窓口を決める 重なりが分かったら、次に連絡する側を決め、もう片方からの接触を止めます。

営業先を分けるときに決めること

決めること内容注意
地域で分ける営業する地域をそれぞれに割り当てます。本社と支店の地域が違う会社も考えます。
業種で分ける担当する業種をそれぞれに割り当てます。異なる事業を営む会社の担当も決めます。
商談先を分けるすでに商談中の会社の担当を記します。新しく連絡する前に商談の有無を調べます。
記録を比べる接触先と商談先の記録を突き合わせます。会社名だけで見分けにくいときは所在地も見ます。
次の連絡を決める重なった相手へ次に連絡する側を決めます。決めた内容を両方へ伝えます。
表は編集部作成の例です。記録を共有できる範囲も依頼先と確かめます。

合う依頼先は任せる仕事と取引の形で決まる

まず、接触から取引後の対応までのうち、外へ任せたい仕事を書きます。そのうえで営業する名前と顧客と取引を結ぶ側を決めると、比べる相手が見えてきます。

  • 接触と商談を分ける 接触だけを任せるのか、商品の提案まで任せるのかを書きます。商談を自社で担えるかも考えます。
  • 取引とその後を分ける 顧客と取引を結ぶ側を決め、請求や取引後の相談をどこまで任せたいかを書きます。
  • 望む形と比べる 自社の名前で営業を任せたいか、相手の名前で売ってほしいかを、実際の仕事とあわせて比べます。

呼び名を選ぶ前に決める順序

  1. 任せる範囲を書く
  2. 誰の名前で営業するか決める
  3. 顧客と取引を結ぶ人を決める
  4. 合う依頼先を選ぶ
任せたい範囲と依頼先が担える範囲に差があれば、自社で担う仕事を見直します。

任せられる仕事は、呼び名だけでは分からず依頼先への確認が要る

代行や代理店という呼び名だけでは、実際に任せられる範囲まで分かりません。する作業、戻す情報、重なりの防ぎ方を聞き、自社の想定と比べます。

  • 実際の作業を聞く 接触後に何をするかまで聞きます。自社へ引き継ぐ場面と、引き継いだ後の仕事を確かめます。
  • 戻る情報を聞く 報告するという説明だけで終えず、接触先や顧客の反応のどこまで受け取れるかを聞きます。
  • 重なりへの対応を聞く 営業先をどう分け、接触前に何を確認するかを聞きます。重なった後の連絡役も確かめます。

依頼先の説明で確かめたい内容

確かめること営業代行に聞く販売代理店に聞く
実際の作業接触から提案までのうち、担う仕事を聞きます。紹介から販売までのうち、担う仕事を聞きます。
自社への引継ぎ商談を自社へ引き継ぐ場面を聞きます。自社に商品の説明を求める場面を聞きます。
戻す情報接触先と反応の記録をどこまで戻すかを聞きます。商談や取引後の情報をどこまで共有するかを聞きます。
説明の確認実際の説明を自社で確認する方法を聞きます。代理店内に変更を伝える方法を聞きます。
営業先の重なり接触前に自社の営業先と比べる方法を聞きます。自社や営業代行の営業先との重なりを見つける方法を聞きます。
表は編集部作成の例です。依頼先の答えを、自社で書いた任せる仕事と突き合わせます。

確認表に書き出すと、依頼先との役割のずれが分かる

任せたい仕事と依頼先に確かめた内容を、自社の言葉で記します。答えが曖昧な項目があれば、その内容を聞いてから依頼先を選びます。

  • 自社の希望を書く 外へ任せる仕事と自社で担う仕事を分け、望む営業と取引の形を記します。
  • 聞いた内容と比べる 依頼先から聞いた内容と希望を比べ、違う部分には実際に誰が何をするかを書きます。
  • 確認した日を残す 依頼先に確かめた日を記します。仕事の範囲が変わったら、影響する項目も書き直します。

営業代行と販売代理店を選ぶ確認表

確認する項目記入する内容確認する項目記入する内容
任せる範囲を書く。接触、商談、取引、取引後の対応のうち、任せる仕事と自社で担う仕事を記します。営業の名義を書きます。自社と依頼先のどちらの名前で営業するかを記します。
取引する側を書く。自社と依頼先のどちらが顧客と取引を結ぶかを記します。商談の担当を書きます。提案を進める人と、詳しい質問に答える人を記します。
情報の残り方を書く。営業先、反応、取引後の情報がどこに残り、自社に何が戻るかを記します。説明の管理を書きます。説明を渡す相手、実際の説明を確かめる方法、変更の伝え方を記します。
営業先の分け方を書く。営業先の分け方、記録の突き合わせ方、重なった後の連絡役を記します。確かめた日を書きます。依頼先と役割や仕事の範囲を確かめた日を記します。
表は編集部作成の例です。依頼先ごとに記入すると、任せられる仕事の違いを比べられます。