担当交代の案内と引き継ぎの進め方を決める

担当交代の案内では、次の連絡先と進行中の依頼の扱いを伝えます。取引中の顧客への案内を、P11のメモに書き出して準備します。

  • 知らせる相手と順番を決める 進行中の依頼を確認し、誰に、どの順番で交代を知らせるかを決めます。
  • 案内で伝える内容を決める 交代の時期、後任、連絡先、引き継ぐ依頼を整理し、紹介の方法を決めます。
  • 交代後の対応を決める 前任宛の連絡への対応、営業管理表への記録、後任からの最初の連絡を決めます。

交代の案内は顧客の依頼を止めないために行う

交代の案内が届いていないと、問い合わせ先や依頼の状況が分からなくなる場合があります。担当が変わる事実とあわせて、今後の対応を伝えます。

  • 次の連絡先を知らせる 名前だけでなく、交代後に使う連絡先と、いつから連絡できるかを伝えます。
  • 依頼の引き継ぎ先を伝える 対応中の依頼について、誰が引き継ぎ、次に何をするかを示します。
  • 知る順番にも配慮する 別の人から交代を聞いて戸惑わないよう、日頃の窓口と決裁者への案内順を決めます。

案内の有無による違い(編集部作成の例)

確認する点案内がない場合案内がある場合
連絡先誰に問い合わせるか分からなくなります。後任の連絡先を確認できます。
依頼の状況引き継がれたかが分からず、確認が要ります。次の対応と回答予定を確認できます。
交代を知る順番別の人から先に聞く場合があります。直接説明を受け、気になる点を確認できます。

知らせる相手と順番は依頼の期限と影響で決める

進行中の依頼の期限と、交代が及ぼす影響から案内の順番を考えます。日頃の窓口と決裁者への伝え方を確認し、社内の関係部署にも共有する時期を決めます。

  • 依頼がある顧客を先にする 回答や対応を待っている顧客を先に挙げ、依頼の期限と影響の大きさで順番を決めます。
  • 窓口と決裁者に知らせる 日頃の窓口に案内方法を相談し、決裁者にも伝わるよう、宛先と紹介の場を決めます。
  • 関係部署に伝える時期を決める 請求や納品などの関係部署にも、顧客への案内と前後して交代の時期と後任の連絡先を共有します。

知らせる相手と順番(編集部作成の例)

相手順番理由
依頼がある顧客期限や影響の大きい依頼から順に案内します。対応や回答を待っているためです。
日頃の窓口決裁者への案内前に、伝え方を相談します。日々の連絡と社内への伝達を担うためです。
決裁者窓口との相談に沿って案内します。契約や継続中の商談について確認が要る場合があるためです。
社内の関係部署顧客への案内と前後して共有します。問い合わせ先の案内や依頼への対応を続けるためです。

交代の時期、後任、依頼の扱いを伝える

案内には、交代の時期、後任の名前と役割、連絡先、進行中の依頼の扱いを入れます。交代の理由は詳しく伝えず、今後のやり取りに必要な内容を記します。

  • 交代の時期を明記する いつから後任が窓口になるかを示し、交代までの問い合わせ先も分かるようにします。
  • 後任と連絡先を示す 後任の名前、担当する役割、交代後に使うメールアドレスや電話番号を伝えます。
  • 依頼の扱いを具体的にする 引き継ぐ依頼と次の対応を記します。未定の事項には、確認して回答する予定を添えます。

案内に入れる要素(編集部作成の例)

伝えること書き方の要素
交代の時期後任が窓口になる日と、それまでの連絡先を書きます。
後任の紹介名前と、今後担当する業務の範囲を書きます。
交代後の連絡先連絡に使うメールアドレスや電話番号を書きます。
進行中の依頼依頼の内容、引き継ぐ人、次の対応と予定を書きます。
案内の範囲交代の理由は詳しく書かず、今後の対応に必要な事実を書きます。

進行中の依頼と約束を前任と後任で洗い出す

顧客に案内する前に、進行中の依頼と約束を前任と後任で確認します。記録を読むだけで終えず、口頭で交わした約束も聞き取ります。

  • 未完了の依頼を挙げる 対応中の依頼と回答待ちの事項を分け、次に動く人と約束した期限を確認します。
  • 経緯と注意点を聞く 提案や条件が今の内容になった経緯と、顧客が重視している点を確認します。
  • 口頭の約束も記録する 訪問や電話で約束した対応を聞き取り、不明な点は顧客にも確認して記録します。

依頼と約束の確認項目(編集部作成の例)

洗い出す項目確かめ方
対応中の依頼依頼の内容と対応済みの範囲を、記録と照らして確認します。
回答待ちの事項誰から何の回答を待っているかを確認します。
約束した期限回答や納品などの期限と、間に合う見込みを確認します。
経緯と注意点条件を決めた経緯や、過去に指摘された点を聞き取ります。
口頭の約束記録にない対応や期限を聞き取り、確認できた内容を残します。

後任の紹介は前任の同席を基本に進める

後任の紹介は、前任が同席する場を設けるのが基本です。前任からこれまでの経緯を説明し、後任から引き継ぐ依頼と今後の対応を伝えます。同席できない場合の進め方も決めておきます。

  • 訪問かオンラインかを決める 顧客の希望と確認する内容に合わせて、紹介の方法、参加者、日程を決めます。
  • 話す内容を分担する 前任から経緯と約束を説明した後、後任から次の対応と連絡先を伝えます。
  • 同席できない場合の進め方 前任から事前に紹介の連絡を入れ、後任が説明する場を設けます。前任から連絡できない場合は上司が紹介します。

紹介の場での進め方(編集部作成の例)

場面進め方
訪問で紹介する前任が後任を紹介し、依頼と約束の認識に違いがないか確かめます。
オンラインで紹介する参加者を確かめ、前任の説明の後に後任から今後の対応を伝えます。
前任が同席できない前任から事前に紹介の連絡を入れ、後任が依頼の状況を説明します。
前任から連絡できない上司が交代と後任を紹介し、引き継いだ内容を後任から説明します。

前任に届く連絡の確認と返答の方法を決める

交代を案内しても、前任の連絡先に問い合わせが届く場合があります。会社で管理する連絡先について、受信の確認と後任からの返答の方法を決めます。

  • 前任の連絡先の扱いを決める 会社で管理するメールや電話を、誰がいつまで確認し、自動返信や電話の案内をいつ後任向けに切り替えるか決めます。
  • 転送と折り返しを使い分ける 転送できる連絡は後任へ渡し、折り返す場合は返答する人と予定を伝えます。
  • 交代後に届く連絡も社内で対応する 前任が対応できなくなった後に届いた連絡は、社内の確認役から後任へ伝え、後任から返答します。

前任宛の連絡への対応(編集部作成の例)

前任宛に届いた連絡社内での対応
前任が直接受けた後任へ引き継ぐことを伝え、依頼内容と返答の予定を後任に共有します。
メールで届いた内容を確かめて後任へ転送し、後任から受領の連絡をします。
電話で届いた用件と連絡先を記録し、後任から折り返す予定を伝えます。
交代後に届いた社内の確認役が内容を後任へ伝え、対応したかを確かめます。
連絡先を終了する終了前に顧客への案内状況を確かめ、会社の窓口を知らせます。

交代の案内と依頼の記録を営業管理表に残す

営業管理表には、交代日と後任に加え、誰に何を案内したかを残します。引き継いだ依頼と顧客の反応も記録し、次の対応を確認できるようにします。

  • 案内した事実を残す 案内した相手、日付、方法を記録し、まだ伝えていない相手も分かるようにします。
  • 依頼と次の対応を残す 引き継いだ依頼ごとに、対応する人、期限、次に行うことを記録します。
  • 顧客の反応を残す 質問や要望と、その場で答えた内容を記録します。未回答の事項は担当と回答予定も書きます。

営業管理表に残す内容(編集部作成の例)

記録項目書くこと
交代日と後任交代日、後任の名前と役割、交代後の連絡先を書きます。
案内の履歴案内した相手、日付、方法と、案内が済んでいない相手を書きます。
引き継いだ依頼依頼の内容、対応する人、期限、次の対応を書きます。
顧客の反応質問や要望、回答済みの内容、未回答の事項を書きます。
次の連絡後任から連絡する予定と、伝える内容を書きます。

後任からの最初の連絡で依頼の状況を伝える

交代後の最初の連絡は、挨拶に加えて、引き継いだ依頼の状況を伝える機会にします。紹介の場で、次に連絡する時期と内容を決めておきます。

  • 連絡の予定を決める 依頼の期限と確認事項に合わせて、後任から最初に連絡する時期を決めます。
  • 依頼の状況を説明する 対応済みのこと、確認中のこと、次に行うことを伝え、依頼内容に変更がないか尋ねます。
  • 希望する連絡手段を聞く メールや電話など、希望する連絡手段を確認します。連絡の内容と次の予定も記録します。

交代の案内から最初の連絡まで

  1. 交代を案内する
  2. 後任を紹介する
  3. 後任から最初に連絡する
  4. 依頼の状況を伝える
  5. 営業管理表に記録する

交代の案内に入れる要素を確かめる

案内に入れる要素は、お礼、交代の時期、後任、連絡先、進行中の依頼の扱い、確認のお願いです。伝える媒体に関わらず、抜けがないかを確かめます。

  • お礼と交代の時期を入れる これまでのやり取りへのお礼と、いつから担当が変わるかを伝えます。交代の理由は詳しく書きません。
  • 後任と依頼の扱いを入れる 後任の名前、役割、連絡先と、引き継ぐ依頼と次の対応を伝えます。
  • 確認のお願いを入れる 今後の連絡先を示し、依頼内容に認識の違いがあれば知らせてほしいことを伝えます。

案内の要素と順番(編集部作成の例)

要素伝えること注意
お礼これまでのやり取りへのお礼。前置きは簡潔にします。
交代の時期担当が変わる日。交代の理由は詳しく書きません。
後任名前と担当する役割。どの依頼を担当するかが分かるようにします。
連絡先交代後のメールアドレスや電話番号。いつから使う連絡先かも示します。
依頼の扱い引き継ぐ内容と次の対応。未定の事項は回答予定を添えます。
確認のお願い今後の連絡先と、認識の違いがあれば知らせてほしいこと。質問を受ける先も示します。

取引中の顧客への交代案内をメモに書く

案内する顧客を選び、P11のメモに交代の案内と引き継ぎの予定を書きます。未定の項目には、確認する相手と決める時期を書き添えます。

  • 宛先と案内の内容を書く 日頃の窓口と決裁者への案内順を決め、交代の時期、後任、連絡先を書きます。
  • 依頼と紹介の予定を書く 進行中の依頼と約束を挙げ、紹介の方法と日程、後任からの最初の連絡を決めます。
  • 交代後の対応まで書く 前任宛の連絡を確認する人と返答の方法、営業管理表の記録先を決めます。

顧客ごとの交代案内メモ(編集部作成の例)

項目記入欄
顧客と案内順顧客名:/窓口:/決裁者:/知らせる順番:/社内共有先:
交代と後任交代の時期:/後任の名前・役割:/交代後の連絡先:
依頼と約束進行中の依頼:/回答待ち:/約束した対応・期限:/次の対応:
紹介と初回連絡紹介の方法・日程・同席者:/最初の連絡の時期・内容:/希望する連絡手段:
前任宛の連絡連絡先の扱い:/交代後の確認役:/転送・折り返しの方法:
記録先営業管理表の記録先:/記録する人:/顧客の反応・追加確認:
記入後は前任と後任で読み合わせ、確認が残る項目には回答予定を添えます。