商談後のメールで、認識の違いを確かめる

商談で決まったと思ったことも、相手には違って伝わっているかもしれません。確認したことと未確定のことを分けて書き、認識が違えば相手に訂正してもらうメールを組み立てます。

  • 内容を分けて書く 双方が確認したことと未確定のことを分けて書きます。相手の発言は、条件や留保を省かずに書きます。
  • 次の対応を明示する 誰が何をいつまでに行うかを書き、相手に確認してほしい点を示します。
  • 送信前後を確認する 送る前に社内で条件を確かめ、送った後は返信の有無と内容を記録します。

確認メールは、相手と同じ理解になるために送る

お礼だけのメールでは、商談で理解が食い違っていても双方が気づけないことがあります。商談で話した内容を確認メールに書き、相手が訂正できる機会を作ります。

  • お礼だけで終えない 時間をいただいたお礼に加え、商談で何を確認したかを書きます。
  • 決まったつもりを疑う 前向きな返事だけで、条件への合意があったと判断しないようにします。
  • 訂正を頼む 理解が違う箇所を知らせてもらい、訂正された内容を次の対応に反映します。

お礼だけのメールと確認メールを比べる

比べる点お礼だけのメール確認メール
目的が違う商談の時間への感謝を伝えます。感謝を伝え、話した内容の確認を頼みます。
内容が違うお礼や今後の挨拶を書きます。確認したことと未確定のことを書きます。
依頼が違う内容の確認を頼んでいません。理解が違う箇所の訂正を頼みます。
編集部作成の例です。

確認したことと、未確定のことを分けて書く

商談で話題に出たことが、すべて決定事項とは限りません。双方が合意したことと、それぞれが持ち帰ったこと、まだ決まっていないことを分けます。

  • 合意した範囲を書く 双方が同意したと確かめられた内容だけを、合意したこととして書きます。
  • 持ち帰った側を書く こちらが調べることと、相手が社内で確認することを分けます。
  • 未確定と明記する 答えが出ていない条件は未確定と書き、確認を担う側が決まっていれば添えます。

商談の内容を区分して書く

区分書くこと
双方で合意した次回は運用の流れを確認することで合意しました。
こちらが持ち帰る既存の契約条件で対応できるか、社内で確認します。
相手が持ち帰る次回の参加者について、社内で確認いただくことになりました。
まだ決まっていない導入時期は未確定です。
編集部作成の架空の例です。持ち帰り事項の結論は、確認が済むまで未確定として扱います。

相手の言葉を使い、自分の解釈を混ぜない

相手が話した条件は、意味を強めずに書きます。こちらの推測を添える場合は、発言とは分けて確認を頼みます。

  • 条件をそのまま書く 「できれば」「社内確認後」などの条件も残し、都合のよい部分だけを抜き出しません。
  • 推測だと示す 推測は「〜という意味だと受け取りましたが、この理解で合っていますか」と発言と分けて書き、相手に確かめます。
  • 曖昧な記憶で書かない 言葉を正確に覚えていない場合は引用せず、確認が必要な点として書きます。

相手の発言より強い表現に変えない

解釈が混ざった文相手の言葉で書いた文
導入が決まった。「社内で導入を検討します」と伺いました。
予算は確保済み。「予算を確保できるか確認します」と伺いました。
早期開始を希望。「できれば早めに始めたい」と伺いました。
編集部作成の架空の例です。右欄の発言を商談で聞いた場合を示しています。

次の対応は、誰が何をいつまでに行うかを書く

次の対応は、こちらが行うことと相手が引き受けたことを分けます。返答をもらっていない依頼は返答待ちと書き、担当と期限は決まっていなければ未定と書きます。

  • 対応する側を分ける こちらの対応と、商談で相手が引き受けた対応を区別します。
  • 担当と作業を書く 名前や部署と、送付・確認などの具体的な作業を書きます。
  • 合意した期限を書く 期限は商談で合意したものだけを書きます。希望する期限は、合意済みの期限と分けて相談します。

対応・担当・期限を並べて確かめる

対応担当期限
資料を送るこちらの営業窓口が送付します。商談で合意したとおり、次回の商談が始まる前までに送ります。
参加者を確認する相手の窓口に確認いただきます。期限は未定です。
条件を確認するこちらの営業窓口が担当部署へ確認します。回答期限は未定です。
編集部作成の架空の例です。実際には商談で決めた担当名と期限を記入します。

相手に確認してほしい点を明示する

確認を頼むときは、どの箇所を見てほしいかを示します。返信してほしい内容まで書くと、何を答えればよいかが伝わります。

  • 確認する箇所を示す 「次の対応」「未確定の条件」など、本文の見出しを使って確認箇所を示します。
  • 訂正してもらう 「認識が違う点があれば教えてください」と添え、訂正を頼みます。
  • 返信の要否を書く 相違がなくても返信が必要かを書きます。返事がないことを合意の代わりにしません。

確認のお願いに必要な要素を書く

要素書き方
箇所を示す「次の対応」の担当と期限をご確認ください。
訂正を頼む認識が違う点があれば教えてください。
返信を求める相違がない場合も、その旨をご返信ください。
訂正があるときだけ返信を求める訂正がある場合にご返信ください。
編集部作成の例です。返信の頼み方は、確認したい内容に応じて選びます。

お礼と営業の案内は短くする

確認メールの中心は、商談で話した内容と確認のお願いです。お礼や案内を短くし、見てほしい箇所を探しやすくします。

  • お礼を短く書く 商談の時間へのお礼は、冒頭の一文で伝えます。
  • 新しい提案を分ける 商談で話していない提案は、商談内容の確認と区別して書きます。説明が長くなるなら別のメールで送ります。
  • 添付する資料を絞る 資料を添えるなら、商談で約束したものと内容の確認に必要なものにします。何を確認してほしい資料かも書きます。

確認に必要な内容を選ぶ

入れるもの入れないもの
お礼を短く書く長い挨拶や、重ねてのお礼は入れません。
商談の内容を書く商談で話していない新しい提案は入れません。
約束した資料と確認に必要な資料を添える商談と関係のない案内資料は添えません。
確認のお願いを書く返答を急がせるだけの売り込みは入れません。
編集部作成の例です。

送る前に、社内で内容を確かめる

商談で伝えた条件のうち、自分で判断できないものや社内の承認が要るものは、送信前に担当部署へ確認します。確認できていない条件を、対応できると断定して書かないようにします。

  • 約束した条件を確かめる 価格、納期、対応範囲などを、判断できる部署や責任者に確認します。
  • 未確認の条件を分ける 社内で確認中の条件は、何を確認中かを書きます。商談での説明に修正が必要なら、その点も相手に伝えます。
  • 確認する人を決める 社内の誰が内容を確認するかを決め、回答をメールへ反映します。回答を待たずに送るときは、その項目が確認中だと書きます。

条件ごとの社内の確認先を決める

確かめること確認先
価格を確かめる価格を判断する責任者に確認します。
納期を確かめる作業や提供の日程を管理する部署に確認します。
対応範囲を確かめる実際の作業を担う部署に確認します。
契約条件を確かめる契約内容を確認する部署や責任者に確認します。
記載内容を確かめる商談の同席者や、メールの確認者に確認します。
編集部作成の例です。確認先は自社の役割分担に合わせて決めます。

返信の有無と内容を、営業管理表に残す

確認メールを送った後は、返信の有無と内容を営業管理表に記録します。訂正された点や返答待ちの点を、次の連絡で確認できるようにします。

  • 訂正された点を残す どの内容がどう訂正されたかを書き、次の対応にも変更を反映します。
  • 返信なしを区別する 返信がなければ「返信なし」と記録します。相違がない、合意したとは扱いません。
  • 次の連絡へ引き継ぐ 返答待ちの内容と次に連絡する人を残し、次回も確認が必要な点を明らかにします。

次の連絡に必要な内容を記録する

記録項目書くこと
送信を記録する送信日、宛先、送った確認内容を残します。
返信を記録する返信の有無と、返信があった日を残します。
訂正を記録する訂正前と訂正後の内容を残します。
未回答を記録するまだ答えがない確認事項を残します。
対応を記録する次の対応、担当、合意した期限を残します。
編集部作成の例です。返信があっても、触れられていない項目は未回答として区別します。

確認メールは、お礼・確認したこと・次の対応・お願いの順に組み立てる

書く内容を整理したら、相手が確認しやすい順に並べます。冒頭のお礼に続けて商談の要点を短く示し、確認したことから書き始めます。

  • 話した内容から書く お礼の後に商談の要点を添え、双方が確認したことと未確定のことを分けます。
  • 次の対応を続ける こちらと相手の対応を分け、担当と期限を書きます。決まっていない項目は未定と記します。
  • 確認のお願いで結ぶ 確認してほしい箇所と返信の要否を書き、何を答えてほしいかを示します。

必要な要素を順に並べる

  1. お礼
  2. 確認したこと
  3. 未確定のこと
  4. 次の対応
  5. 確認のお願い
「確認したこと」の冒頭に商談の要点を添えます。各項目には、直近の商談の内容を入れます。

直近の商談を振り返り、確認メールを組み立てる

直近の商談のメモを見ながら、下の欄を埋めます。記憶が曖昧な内容は推測で補わず、確認が必要な点として書き、確認先を決めます。

  • 相手の言葉で記入する 商談のメモを見ながら、確認した条件や相手の発言を書きます。
  • 未定の項目を残す 担当や期限が決まっていなければ、未定と書きます。確認してほしい点も選びます。
  • 確認先と記録先を決める 送信前の社内確認先と、返信を残す営業管理表の記録先を記入します。

直近の商談の内容を書き込む

記入項目記入欄記入項目記入欄
商談の相手と日付確認したこと
未確定のこと確認してほしい点
こちらの対応と期限担当:/対応:/期限:相手の対応と期限担当:/対応:/期限:
社内の確認先返信の記録先
編集部作成の記入用シートです。記入後は前ページの順に並べ、社内で確認してから送ります。