会合の呼び名は、話す目的で決まる

この資料では、記録を揃えるために、商談・打ち合わせ・面談・交渉を会合の主な目的で呼び分けます。社内の決まりを作るための一例です。呼び名と記録する内容を結び付けると、報告を読む人にも会合の中身が伝わります。

  • 呼び名の違いを決める 目的・相手の立場・決めること・記録に残るものから、会合をどう呼ぶかを決めます。
  • 呼び名の変わり目を決める 同じ会合でも、話す目的が変わったところで記録を分け、その部分に呼び名を付けます。
  • 記録と数え方を決める 社内の呼び名を対応表にまとめ、記録する項目と営業活動として数えるものを決めます。

呼び名の区別で、報告の取り違えを防げる

同じ会合を違う名前で記録すると、報告から想像する中身も変わります。営業活動の数を比べる前に、何をどの呼び名に含めるかを決めます。

  • 同じ会合の名前がずれる 会った相手で名付ける人と、話した目的で名付ける人がいると、同じ会合にも違う名前が付きます。
  • 読む人が中身を取り違える 商談と記すだけでは、状況を聞いただけか、提案まで話したかが読む人に伝わりません。
  • 数える対象を決める この資料の例では、提案の検討や条件の調整をした会合を営業活動として数えます。何を数えるかは、集計の目的に合わせて自社で決めます。

呼び名の混在で起きること

起きること原因先に決めること
記録の名前が違う人によって名付ける着眼点が違います。会合の目的から呼び名を選びます。
中身を取り違える同じ呼び名に違う目的の会合が入ります。呼び名ごとに記録する項目を決めます。
活動数を比べられない数える会合の範囲が人によって違います。営業活動として数える会合の範囲を決めます。
表は編集部作成の例です。営業活動の数え方は、この資料で提案する社内ルールです。

会合の呼び名は、目的を含む四つの点で決まる

目的・相手の立場・決めること・記録に残るものを見ると、呼び名の違いが分かります。相手の肩書だけで決めず、その場で何を話す関係にあるかを見ます。

  • 目的から違いを見る 提案について話すのか、作業を決めるのか、状況を聞くのか、条件を詰めるのかを分けます。
  • 相手の立場を見る 提案を検討する相手、作業を担う相手、状況を話してくれる相手、条件を調整する相手として見ます。
  • 決めることと記録を見る 会合で決めたいことと、終えた後に残す内容を結び付けます。何も決めずに状況を聞く場もあります。

呼び名と会合の中身の対応

呼び名目的決めること記録に残るもの
商談提案を検討する相手と内容を話します。提案の話を次に進めるかを決めます。提案した内容と相手の反応が残ります。
打ち合わせ作業を担う相手と進め方を揃えます。作業・担当・期日を決めます。決めた作業と進め方が残ります。
面談会った相手から状況を聞きます。結論を決めず、状況を聞くこともあります。聞いた状況と相手の意向が残ります。
交渉条件を調整する相手と内容を詰めます。受け入れられる条件を話し合い、合意した点と残る違いを分けます。双方が示した条件と、合意した点が残ります。
表は編集部作成の例です。

商談かどうかは、提案について話す目的で決まる

商談は、提案について相手と話す場です。状況を聞くことも含みますが、その話を提案の検討に結び付けているかで、面談との違いが見えてきます。

  • 提案に関わる状況を聞く 提案を考えるために、相手が困っていることや望むことを聞きます。聞いた内容と提案との関係を残します。
  • 提案を伝えて反応を聞く 提案の内容を伝え、関心を持った点や気になった点を聞きます。説明した事実だけで終えず、反応を残します。
  • 次に進めるかを決める 提案の話を続けるか、何を確かめてから進めるかを話します。決まらなかったことも記します。

商談と呼ぶ場面と記録

場面すること記録
状況を聞く提案を考えるために困りごとや希望を聞きます。聞いた状況と提案に関わる点を記します。
提案を伝える提案の内容を伝えて反応を聞きます。提案した内容と関心・懸念を記します。
次の話を決める提案の検討を続けるかを話します。次に話すことと未決のことを記します。
表は編集部作成の例です。

打ち合わせの中心は、提案ではなく進め方だ

この資料では、作業の進め方・担当・期日を関係者で確かめる場を打ち合わせと呼びます。受注後の会合でも、何を誰がいつまでに進めるかが中心なら、打ち合わせとして記録します。

  • 進め方を具体的にする 実施することを前提に、作業の順序や連絡する場面を決めます。新たな提案の話とは分けて記します。
  • 作業と担当を結び付ける 誰がどの作業を進めるかを話します。担当の名前だけでなく、その人が行う作業を残します。
  • 期日と前後の作業を見る いつまでに進めるかを確かめます。先に終える作業があるときは、その関係も記します。

打ち合わせと呼ぶ場面と記録

場面すること記録
受注後に進める実施する作業の順序を話します。決めた順序と連絡する場面を記します。
役割を分ける作業ごとに担当を決めます。作業と担当を組にして記します。
期日を確かめる作業を終える期日を確かめます。期日と先に終える作業を記します。
表は編集部作成の例です。

面談かどうかは、会う相手ではなく目的で決まる

面談は、人と会って状況を聞く場です。経営者との会合でも、提案について話すことが中心なら商談となり、相手の肩書だけでは呼び名は決まりません。

  • 紹介から状況を聞く 紹介をきっかけに会っても、提案の話に進むとは限りません。相手の仕事や関心を聞いた場として記します。
  • 肩書で商談と決めない 経営者と会ったことだけで商談にはしません。経営の状況や考えを聞くことが中心なら、面談と呼びます。
  • 交代した相手の話を聞く 担当が替わったときは、担う仕事や現在の状況を聞きます。作業の分担を決める話に移れば、打ち合わせです。

面談と呼ぶ場面と記録

場面すること記録
紹介で会う相手の仕事や関心を聞きます。聞いた状況と関心のあることを記します。
経営者と会う経営の状況や今後の考えを聞きます。聞いた状況と意向を記します。
担当が替わる新たに担う仕事や現在の状況を聞きます。担当する仕事と聞いた状況を記します。
表は編集部作成の例です。

交渉かどうかは、条件を詰める目的で決まる

交渉は、双方が受け入れられるように条件を詰める場です。提案への感想を聞くだけでなく、双方が望む条件の違いを具体的に話すことが中心になります。

  • 提案の範囲を詰める 提案にどこまで含めるかについて、双方の希望を出し合います。双方が示した範囲と、合意した範囲を分けて残します。
  • 進め方の条件を詰める 進め方について双方が望む条件を話します。実施を前提に作業を決める打ち合わせとは、目的が違います。
  • 譲る点と残る違いを記す 双方が変更できる点を話します。譲ると伝えた点と、まだ合意していない点を分けて記します。

交渉と呼ぶ場面と記録

場面すること記録
提案の範囲を詰める提案に含める範囲を話します。双方が示した範囲と、合意した点を記します。
進め方を詰める進め方について双方が望む条件を話します。双方が示した条件と、合意していない点を記します。
譲る点を話す双方が変更できる点を話します。変更した点と残っている違いを記します。
表は編集部作成の例です。

同じ会合でも、呼び名が同じままとは限らない

会合の途中で目的が変われば、その部分の呼び名も変わります。招待時の名前を全体に当てはめず、何を話す場に変わったかを記録に残します。

  • 面談から商談に変わる 状況を聞く話から、提案について話す場に変わったら、聞いた状況と提案への反応を分けて記します。
  • 商談から交渉に変わる 提案の検討から条件を詰める話に移ったら、提案の記録と条件の記録を分けます。
  • 打ち合わせから話が広がる 作業の話の途中で新たな提案を検討し始めたら、その部分は商談です。会合の総数では一つとして数え、呼び名ごとの集計は主な目的で分けます。

目的が変わった部分の記録

場面呼び名の変わり目記録の分け方
面談から商談へ状況を聞く話から提案の検討に移ります。聞いた状況と、提案・反応を分けて記します。
商談から交渉へ提案の検討から条件を詰める話に移ります。提案・反応と、条件・合意した点を分けて記します。
打ち合わせ中の商談作業の話から新たな提案の検討に移ります。決めた作業と、新たな提案・反応を分けて記します。
表は編集部作成の例です。記録を分けても、同じ会合を重ねて数えません。

記録に残す項目は、会合の目的と引き継ぐ仕事で変わる

呼び名を揃えても、残す内容がばらばらでは会合の中身を読み取れません。呼び名ごとに記録する項目を決め、読む人が知りたい内容と結び付けます。

  • 商談と交渉を書き分ける 商談には提案と反応を、交渉には条件と合意した点を残します。提案したことと決まったことを混ぜません。
  • 作業と状況を書き分ける 打ち合わせには決めた作業と担当を、面談には聞いた状況を残します。会った事実だけの記録にしません。
  • 読む人に届くかを見る 記録を読んで提案を続ける人、作業を進める人、状況を知る人、条件を詰める人に、要る内容が届くかを見ます。

呼び名ごとの記録項目

呼び名記録する項目読む人
商談提案した内容と反応、次に話すことを記します。提案の検討を相手と続ける人が読みます。
打ち合わせ決めた作業と担当、期日を記します。決まった作業を進める人が読みます。
面談聞いた状況と相手の意向を記します。相手の状況を知っておく人が読みます。
交渉提示した条件と合意した点、残る違いを記します。条件の調整を続ける人が読みます。
表は編集部作成の例です。

呼び名の対応表で、報告の読み違いを防げる

今使っている呼び名を集め、それぞれが指す会合の目的を並べます。目的から呼び名を分け、記録する項目まで決めると、社内の対応表になります。

  • 今の名前と目的を集める 記録や報告に出てくる名前と、実際に何を話したかを集めます。同じ名前で違う目的の会合がないかを見ます。
  • 目的から呼び名を決める 集めた会合を商談・打ち合わせ・面談・交渉に分けます。同じ呼び名が複数の目的を指す場合は、目的ごとに分けます。
  • 報告の様式に反映する 対応表で決めた呼び名と記録項目を、報告に使う様式へ反映します。営業活動として数える範囲も様式に書きます。

呼び名の対応表を作る流れ

  1. 今の呼び名を集める
  2. 目的で分ける
  3. 記録の項目を決める
  4. 報告の様式に反映する

呼び名の対応表で、記録と数え方のずれを防げる

自社で使っている名前を、会合の目的と結び付けて書き込みます。呼び名が変わる場面や数える対象も記すと、記録と報告で同じ対応表を使えます。

  • 自社の場面を書き込む 今の呼び名と実際の目的を添え、商談・打ち合わせ・面談・交渉に当たる場面を記します。
  • 変わり目と項目を書く 目的が変わったときの呼び名と、分けて残す項目を書きます。会合全体の名前だけで終えません。
  • 数え方と決めた人を書く 営業活動として数える会合の範囲と、同じ会合は重ねて数えないことを記します。対応表の内容を決めた人も残します。

自社の呼び名と記録を結び付ける確認表

確認する項目記入する内容確認する項目記入する内容
商談の場面を書く。今の呼び名と、提案について相手と話す場面を記します。打ち合わせの場面を書きます。今の呼び名と、進め方や作業を決める場面を記します。
面談の場面を書く。今の呼び名と、人と会って状況を聞く場面を記します。交渉の場面を書きます。今の呼び名と、相手と条件を詰める場面を記します。
呼び名の変化を書く。目的が変わる場面と、変わる前後の呼び名を記します。記録する項目を書きます。提案と反応、作業と担当、聞いた状況、条件と合意した点を呼び名ごとに記します。
数える会合を書く。営業活動として数える会合の範囲と、同じ会合を重ねて数えないことを記します。決めた人を書きます。呼び名・記録項目・数え方を決めた人の名前を記します。
表は編集部作成の例です。各欄には、自社で決めた内容を書き込みます。