商談と案件の数え方は社内の線引きで決まる

話す場を持ったことと、相手が検討を始めたことを分けて考えます。商談と案件を数える条件を揃えると、担当者ごとの記録を同じ条件で比べられます。

  • 商談と案件を分ける どこから商談と呼び、どこから案件と呼ぶかを、自社の言葉で書けます。
  • 境目と日付を残す 境目を越えた日と、案件に進まなかった商談の残し方を決められます。
  • 社内外で呼び名を揃える 社内と外注先で使う呼び名を揃え、止まった案件の状態まで書けます。

同じ商談という呼び名でも同じ状態とは限らない

話す約束をした時点と、実際に話した時点が混ざると、商談の数を比べられません。集計する前に、呼び名と相手の状態を結び付けます。

  • 呼び名の中身を見る 商談と書かれていても、約束なのか、実際に話した場なのかを読み分けます。
  • 担当ごとの差を確かめる 活動の差を考える前に、どこから数え始めたかの違いを確認します。
  • 外注先の報告を読む 報告にある商談という言葉だけで、自社の商談の数に足さないようにします。

呼び名がずれる場面

起きること原因先に決めること
同じ状態で名が違う検討が始まったかを、各自が共通の条件なしに判断しています。案件と呼ぶ相手の状態を決めます。
担当ごとに数が違う約束と実際に話した場が混ざっています。商談として数え始める境目を決めます。
外注報告と合わない外注先と自社で商談の意味が違います。報告名と自社の呼び名の対応を決めます。
表は編集部作成の例です。

案件は話す場ではなく、相手の検討が始まった提案だ

話す場を持っても、そのまま相手の検討が始まるとは限りません。商談を開いた事実と、案件になった事実を分けて残します。

  • 商談は話す場を指す 相手の状況や相談内容について話した場を捉えます。実際に話したことが記録の中心です。
  • 案件は検討を指す 相手が検討を始めた提案を捉えます。こちらの期待だけでは案件と呼びません。
  • 場と状態を分ける 案件になった後も商談は開かれます。話すたびに新たな案件になったとは数えません。

商談と案件の見分け方

区分商談案件
相手状況や相談内容について話す場に参加しています。こちらの提案について、社内で検討を始めています。
こちら相手の状況や相談内容を聞き、こちらの用件を話します。相手の検討内容に沿って提案を進めます。
記録に残るもの話した日と内容が残ります。検討の意思が分かる発言と日付が残ります。
表は編集部作成の例です。

商談かどうかは約束ではなく話した内容で決まる

日時の約束だけでは、話す場を持ったことにはなりません。用件を伝えるだけで終わらず、相手の状況や相談内容について話したかを境目にします。

  • 話した事実を起点にする 約束した時点は予定として残し、実際に話した内容から商談かどうかを決めます。
  • 用件の伝達と分ける 電話がつながっても、用件を伝えただけなら商談として数えません。
  • 送付だけでは数えない 資料を送った事実と、相手と話した事実を分けて記録します。

商談と呼ぶ境目

場面商談に数えるか理由
日時を決めて話した相談内容まで話せたら数えます。相手の状況や相談内容について話す場を持ったためです。
電話で用件を伝えた伝えただけなら数えません。相手の状況や相談内容については話していないためです。
資料を送った送っただけなら数えません。相手と話す場をまだ持っていないためです。
表は編集部作成の例です。

案件の始まりは相手の検討意思で決まる

こちらが提案したいと思っても、相手の検討が始まったとは限りません。検討する対象と、次に進めることが相手の発言から分かったときを境目にします。

  • 検討する対象を押さえる 関心があるという返答で止めず、何について検討を始めたかを確かめて残します。
  • 持ち帰る中身を聞く 持ち帰るという言葉だけで数えず、社内で何を話すのかを確認します。
  • 提案の依頼を読み解く 提案の依頼があっても、情報を集めるためか、具体的な検討のためかを確かめます。

案件と呼ぶ境目

場面案件に数えるか理由
検討の意思がある対象と次に進めることが分かれば数えます。相手の検討が始まったことを発言から読めるためです。
社内へ持ち帰る返答だけでは数えません。何を社内で検討するかがまだ分からないためです。
提案の依頼がある検討する対象と結び付いていれば数えます。相手が次に進めることとして提案を求めているためです。
表は編集部作成の例です。

線引きを書いても、読み方が違えば数え方は変わる

線引きを書いても、使う説明が人によって違うと数え方はまた分かれます。決める人、参照する場所、変えるときの手順まで書き残します。

  • 決める人を定める 営業全体を見る人を決め、迷った場面を集めて線引きの言葉に反映します。
  • 参照する場所を定める 商談と案件の説明を同じ場所に置き、記録するときに読めるようにします。
  • 変える手順を定める 変えた理由と使い始める日を残し、過去の記録を読み直す範囲も決めます。

線引きを共有する決め事

決めること内容注意
決める人迷った場面を集めて線引きを決める人を記します。記録する人だけで意味を変えないようにします。
書いておく場所商談と案件の説明を参照する場所を記します。古い説明と今の説明を見分けられるようにします。
変える手順変更理由を残し、関わる人へ伝える手順を記します。使い始める日と過去の記録への対応を明記します。
表は編集部作成の例です。

境目を越えた日があれば、動きの前後が分かる

今の呼び名だけでは、いつ商談になり、いつ検討が始まったかを読めません。記録を入力した日とは別に、境目を越えた日を残します。

  • 商談になった日を残す 予定を決めた日ではなく、商談の線引きを満たす話をした日を書きます。
  • 案件になった日を残す 検討の意思が分かる発言を聞いた日を、発言の内容とともに書きます。
  • 止まった日も残す 検討の終了を確かめた日や、返答がなく状況が分からないと判断した日を、根拠とともに残します。

境目と日付の記録

記録項目書くこと読む場面
商談になった日線引きを満たす話をした日と、その内容を書きます。予定と実際に話した場を分けて振り返るときに読みます。
案件になった日検討意思を確認した日と、相手の発言内容を書きます。商談から案件へ進んだ境目を振り返るときに読みます。
止まった日止まったと判断した日と、その根拠を書きます。検討が終わったのか、状況が分からないのかを読むときに使います。
表は編集部作成の例です。

案件に進まなかった商談にも、営業先を見直す材料が残る

案件になった商談だけを残すと、話した後に検討が始まらなかった場面が見えません。案件に進まなかった理由と、その後に接触する場面を残します。

  • 進まない理由を分ける 検討しない意思が分かった場合と、意思を確認できなかった場合を分けて書きます。
  • 接触する場面を残す 何が変わったら連絡するかを記し、相手が接触を望まない場合も残します。
  • 営業先の条件を見直す 検討に進まなかった理由を振り返り、営業先を絞る条件を見直します。

案件に進まなかった商談の記録

残すこと書き方次の対応
進まなかった理由検討しない意思と、意思を確認できない状態を分けて書きます。相手の意思が分からないまま、検討の終了と決めないようにします。
接触する場面連絡のきっかけとなる変化と、相手の希望を書きます。記した変化と接触の希望を読み返してから連絡します。
リストへの反映営業先を絞った条件と、話して分かった違いを書きます。次に営業先を選ぶときの条件を見直します。
表は編集部作成の例です。

外注先が報告する商談は、自社の線引きを満たすとは限らない

代行の報告では、話す約束を商談と呼ぶことがあります。名前だけを突き合わせず、相手と何を話し、どこまで進んだかを読みます。

  • 報告名の意味を聞く 外注先が商談と呼ぶのは、約束した時点か、実際に話した後かを確認します。
  • 自社の境目を伝える 商談と案件の線引きを渡し、報告に残してほしい相手の発言や日付を伝えます。
  • 場面ごとに突き合わせる 報告された内容を自社の線引きに当てはめ、呼び名が違う場面を共有します。

外注先との呼び名の確認

場面揃えること確かめ方
代行からの商談報告報告の商談が指す相手の状態を揃えます。約束だけか、相談内容まで話したかを読みます。
自社で商談を数える自社の商談として数え始める境目を揃えます。報告内容が自社の線引きを満たすかを確認します。
報告と記録を比べる同じ場面に付ける呼び名を揃えます。相手の発言と日付を突き合わせ、違いの理由を確かめます。
表は編集部作成の例です。

連絡が途絶えた案件でも検討終了とは限らない

返答がないことと、相手が検討を終えたことは違います。連絡が途絶えた場合、検討が終わった場合、担当が替わった場合を分けて残します。

  • 返答の有無を分ける 返答がないときは、検討の状況が分からない状態として残します。
  • 検討の終了を残す 検討を終えたと確かめられたら、採用か見送りかの結果と確かめた日を書きます。
  • 担当の変更を分ける 担当が替わっただけでは終了とせず、検討が続いているかを新たな相手に確認します。

止まった案件の状態

場面案件の状態記録
連絡が途絶えた連絡が途絶え、検討の状況は分かっていません。最後に分かった検討内容と、連絡が途絶えたと判断した日を書きます。
検討が終わった相手が検討を終えています。採用か見送りかの結果と、確かめた日を書きます。
別の担当に移った窓口が替わり、検討が続いているかはまだ分かっていません。担当の変更を知った日と、検討について分かったことを書きます。
表は編集部作成の例です。

呼び名に迷ったとき、読み直せる文章が要る

自社で使う言葉に置き換えると、まだ決めていない境目が見えてきます。迷った商談を思い浮かべながら、呼び名と記録の残し方を書きます。

  • 境目を文章にする 何が起きたら商談や案件と呼ぶのかを、記録する人が読める文章にします。
  • 進まない場合も書く 案件に進まなかった商談や、動きが止まった案件も同じ確認表に書きます。
  • 迷いを見直しに使う 社内や外注先で呼び名が分かれた場面を、線引きを読み直すきっかけにします。

商談と案件の線引きの確認表

確認する項目記入する内容確認する項目記入する内容
商談の線引きを記す。どのような話をしたら商談と数えるかを記します。案件の線引きを記します。相手のどのような発言から検討の始まりを捉えるかを記します。
決めた人を記す。社内で使う線引きを決めた人と、参照する場所を記します。境目の日を記します。商談になった日と案件になった日を、どの発言や根拠とともに残すかを記します。
商談の残し方を記す。案件に進まなかった理由と、次に接触する場面の残し方を記します。外注先との揃え方を記します。外注先の報告と自社の呼び名を、どの内容で突き合わせるかを記します。
止まった状態を記す。連絡が途絶えた場合、検討が終わった場合、担当が替わった場合の呼び名を記します。見直す場面を記します。どのような迷いが出たら線引きを読み直し、変更をどう伝えるかを記します。
表は編集部作成の例です。