商談の日程調整は、伝える要素と順番を決める

商談の了承を得たら、日時と参加方法を具体的に伝えます。候補の提示から変更の連絡まで、自社で使う型を決めましょう。

  • 候補の出し方を決める 自社から候補を出し、日付・曜日・開始と終了の時刻、参加方法を一緒に伝えます。
  • 確定と変更の型を決める 確定時に伝える項目と、変更・取り消しが起きたときの連絡順を決めます。
  • 確認と記録の型を決める 前日に確認連絡を送る条件と社内への記録方法を決め、日程調整のメモに書き残します。

行き違いは、書いていないことから起きる

日付だけ伝えても、商談の予定を十分に共有したことにはなりません。読み手が推測しなくて済むように、抜けている項目を確かめます。

  • 日時を具体的に書く 日付と曜日を併記し、開始から終了までの時刻を書きます。
  • 参加方法を書き添える 相手が訪問先や接続方法を分からないまま、当日を迎えないようにします。
  • 参加者を明記する 双方の誰が参加する予定かを書き、相手側の追加や変更があれば知らせてもらいます。

記載漏れによる行き違い(編集部作成の例)

抜けやすい要素起きること
曜日がない日付の読み違いや入力間違いに気づきにくくなります。
所要時間がない開始時刻だけでは、相手はいつ終わるか分からず、後の予定を決めにくくなります。
参加方法がないどこへ行くか、どう接続するかを確認し直す必要があります。
参加者がない誰との商談か分からず、社内で案内を共有しにくくなります。

候補日は、相手の指定がなければ自社から出す

「ご都合のよい日を」だけでは、候補を考える作業を相手に任せてしまいます。自社の予定を確認し、選べる候補を先に示します。

  • 社内の予定を確かめる 参加予定者の空き時間と、移動や準備に必要な時間を確認してから候補を出します。
  • 候補から選んでもらう 対応できる候補を示し、合わなければ別の日程も調整できると添えます。
  • 相手の指定を優先する 希望の日時や時間帯を受け取っている場合は、その条件で候補を考えます。

頼み方と相手の作業(編集部作成の例)

頼み方相手の負担
希望日を尋ねる予定を見ながら候補を考え、日時を書き出す必要があります。
候補を提示する示された候補と予定を照らし合わせて返答できます。
指定に沿って出す伝えた希望を説明し直さず、具体的な日時を選べます。

候補は日付・曜日・開始と終了の時刻で書く

候補日時は、日付・曜日・開始時刻・終了時刻をまとめて書きます。「午後」だけで済ませず、数字で時刻を示します。

  • 日付に曜日を添える 日付と曜日が一致しているかを確認します。翌年の候補には年も書きます。
  • 終了時刻まで書く 開始と終了の時刻を示し、相手がどれだけ予定を空ける必要があるかを伝えます。
  • 時刻の表記を統一する 午前と午後を取り違えない表記を使い、候補ごとに書き方を変えないようにします。

候補日時の書き方(編集部作成の例)

確認する項目悪い例直した例
日付と曜日○月○日○月○日(○曜日)
時刻の指定午後午後○時○分〜午後○時○分
終了の明記○月○日(○曜日)午後○時○分から○月○日(○曜日)午後○時○分〜午後○時○分
○は記入位置です。日付と時刻には実際の数字を、曜日には該当する曜日を入れます。

場所か接続方法は、候補と一緒に伝える

参加方法によって、移動や接続の準備が変わります。日時を選ぶ段階で、相手が場所や接続方法も含めて判断できるようにします。

  • 形式を先に示す 訪問・オンライン・電話のどの形式かを、候補日時と一緒に伝えます。
  • 参加までの手順を書く 住所と受付方法、接続先と手順、電話をかける側など、当日の動きが分かる情報を書きます。
  • 選べる形式を示す 参加方法を選んでもらう場合は、対応できる形式を示し、日時と合わせて返答を求めます。

形式ごとの案内項目(編集部作成の例)

形式伝えること
訪問で行う訪問する側を明記し、住所・建物名・受付方法を伝えます。
オンラインで行う接続先と接続手順を伝えます。接続先が未発行なら、いつどの方法で送るかを書きます。
電話で行うどちらからかけるかと、使用する電話番号を確認します。
形式を選んでもらう対応できる形式を示し、希望する日時と形式を選んでもらいます。

確定は、相手の返事を受けて自社から伝える

候補への返事を受けたら、確定した予定を一通にまとめて送ります。相手が過去のメールを探さずに、当日の参加に必要な情報を確認できる形にします。

  • 返事だけで終えない 選ばれた候補を確認し、自社から確定の連絡を出します。どの候補で合意したか曖昧なら、先に確認します。
  • 必要な情報をまとめる 日時・場所・参加者・所要時間・当日の内容・持ち物を、確定の連絡にまとめます。
  • 返信がないことを合意としない 返信がなく相手の意向が分からないときは、電話で確かめます。返答がないまま確定扱いにしません。

確定連絡に入れる項目(編集部作成の例)

確定連絡の要素書くこと
日時を示す確定した日付・曜日・開始時刻・終了時刻を書きます。
参加方法を示す場所と受付方法、または接続先と手順、電話をかける側を書きます。
参加者を示す双方の参加予定者の会社名・氏名を、確認できた範囲で書きます。
所要時間を示す移動や準備を含め、相手が空けておく時間を明記します。
当日の内容を示す商談の目的と、当日に扱う内容の概要を書きます。
持ち物を示す必要な資料や持ち物を書きます。特に必要なければ、その旨を伝えます。

日程を組み直すときは、新しい候補を先に出す

元の予定を変更・取り消して組み直すときは、理由より先に代わりの候補を示します。商談自体を取り消す場合は、再調整しないことを明記します。

  • 詫びと理由は短くする 自社都合なら短く詫び、対応できる別の候補を示してから、理由を簡潔に添えます。
  • 相手の変更を了承する 変更の申し出を快く了承し、希望を踏まえて候補を出します。決まったら同じ形式で確定し直します。
  • 元の予定を明記する 変更・取り消しの対象となる日時を書きます。元の予定日時が迫っていて返信がなければ、電話で確認します。

変更・取り消しの連絡順(編集部作成の例)

場面伝える順番
自社から変更する対象の日時と変更のお願いを示す→短く詫びる→代わりの候補を示す→理由を添える
相手から変更する変更を了承する→新しい候補を示す→返事を受けて確定し直す
予定を取り消して組み直す元の日時を取り消す旨を伝える→新しい候補を示す→理由を添える
商談を取り消す対象の日時と取り消しを伝える→再調整しない旨を示す→理由とお詫びを添える

前日の確認連絡は、送る条件を決める

前日に予定を確認する連絡を送るかどうかは、自社の方針として決めます。不要との希望がある場合は送らず、その希望を社内にも記録します。

  • 送る条件を決める 初めて商談する相手には確認すると決めるなど、送る条件と送る役割を社内で明確にします。
  • 確認の連絡を短くする 確定済みの日時・場所または接続方法・参加者を簡潔に再掲します。候補を選び直す依頼にはしません。
  • 不要との希望に従う 相手から確認連絡は不要と言われたら送りません。ただし、日時や参加方法の変更は別途知らせます。

前日確認の判断(編集部作成の例)

場面確認連絡
初めて商談する前日に、確定した日時・参加方法・参加者を短く伝えます。
不要と言われる確認連絡を送らず、不要との希望を社内に記録します。
変更が発生する前日の確認を待たず、変更内容を伝えて確定し直します。
確定していない確認連絡で確定扱いにせず、電話で相手の意向を確かめます。

予定表と営業管理表には、同じ確定内容を書く

確定した日時・参加方法・参加者は、社内の予定表と営業管理表の両方に記録します。変更時も両方を更新し、引き継ぎで予定が食い違うのを防ぎます。

  • 予定表に参加情報を書く 開始と終了の時刻、場所や接続先、参加者を記録し、予定表から当日の情報を確認できるようにします。
  • 管理表に経緯も残す 確定内容に加え、確定の連絡日・変更履歴・次に行う連絡とその予定日を記録します。
  • 変更時は両方を直す 連絡をした人が両方を更新するなど、役割を決めます。古い予定を現在の予定と区別します。

記録先ごとの記載内容(編集部作成の例)

書く場所書くこと
予定表に書く確定した日時・場所または接続先・参加者を記録します。
営業管理表に書く同じ確定内容と、確定の連絡日・変更履歴・次の予定を記録します。
両方を更新する変更後の内容を反映します。取り消した予定は、有効な予定と区別できるようにします。

相手の担当者が複数いるときは、窓口を決める

相手の参加者が複数いる場合は、日程調整の窓口と確定連絡の共有方法を確認します。相手の担当者ごとに違う返答があったとき、どれかをそのまま確定扱いにしないようにします。

  • 返答の窓口を確かめる 誰から日程の返答をもらうかを確認し、相手側の参加可否をまとめてもらえるかを窓口の担当者に尋ねます。
  • 共有方法を決める 全員へ同じ確定連絡を送るか、窓口から転送してもらうかを決めます。変更も同じ方法で知らせます。
  • 参加者の追加を確認する 自社の参加者を増やすときは、氏名と役割を伝えて相手に確認します。確定後に参加者欄を更新します。

複数人が関わる場合の対応(編集部作成の例)

場面対応
窓口を決める日程の返答を取りまとめる人を確認します。
全員へ直接送る共有してよい宛先を確認し、全員へ同じ確定内容を送ります。
窓口から転送する確定連絡の転送を頼み、参加者へ共有されたかを窓口の担当者に確認します。
参加者を追加する追加する人の氏名と役割を伝え、相手に確認してから案内を更新します。
返答が食い違う窓口に参加可否を確認し、合意できた日時で確定連絡を出します。

日程調整で伝える要素を、メモに書き出す

ここまでの内容を、自社で使う日程調整のメモにまとめます。迷ったときに確認できるよう、伝える項目と連絡する順番を書き残します。

  • 候補と参加方法を決める 自社から候補を出す手順と、日時・場所・接続方法の記載項目を書きます。
  • 確定と変更の型を書く 確定時の項目と、変更時に候補を示す順番を書きます。前日確認の有無も決めます。
  • 記録と見直しを決める 予定表と営業管理表に何を誰が書くかを決めます。実際に起きた行き違いを踏まえて、このメモを見直します。

日程調整の記入メモ(編集部作成の例)

決めること自社の決め方を書く決めること自社の決め方を書く
候補をどう出すか確定時に何を書くか
候補に何を書くか変更をどう伝えるか
参加方法をどう示すか前日に確認するか
両方に何を記録するかいつ見直すか
「両方」は社内の予定表と営業管理表です。「いつ見直すか」には見直し日を記入します。