報告書に残す内容は、読む人の次の対応で決まる

商談の報告書は、読む人が次の対応を決めるために書きます。話した順に並べる前に、何が決まり、何が残ったかを整理します。

  • 書く目的を定める 読む人と、その人が報告書を読んで決めることを定めます。
  • 残す項目を七つにする 七つの項目を使い、相手の言葉と自分の解釈、決まったことと決まらなかったことを書き分けます。
  • 読んだ後の動きを決める 結論から同じ様式で書き、読んだ後に誰が何をするかまで定めます。

商談の感想ではなく、決まったことと次の対応が要る

商談の雰囲気を書いても、次に何をすべきかが伝わるとは限りません。読む人が迷う箇所から、書く内容と順番を見直します。

  • 感想の根拠を書く 手応えを書くときは、そう考えた根拠となる発言や出来事も記します。
  • 結論を先に置く 会話の流れを冒頭から追わせず、次の対応と決まったことを先に読める形にします。
  • 誰が動くかを書く 次に行うことだけでなく、動く人と着手する時点も記します。

読みにくさを内容と順番から直す

起きること原因直し方
感想だけが残る印象を支えた発言が書かれていません。相手の発言と、自分が考えたことを分けます。
長くて読まれない結論より先に会話の経緯が続いています。次の対応と決まったことを冒頭に置きます。
次の動きが止まる誰が何をするかが書かれていません。動く人、行うこと、着手する時点を書きます。
表は編集部作成の例です。

報告書に要る項目は、読む人が何を決めるかで変わる

同じ商談でも、上司と同席者では知りたいことが違います。誰が何を決めるために読むかを定め、その答えとなる内容を残します。

  • 読む人を定める 報告を届ける相手を定め、その人が商談に出席していたかも考えて書きます。
  • 決めることを絞る 支援の要否や次に伝える内容など、読んだ後に決めてほしいことを明らかにします。
  • 根拠まで残す 結論に加え、その結論を考えるもとになった発言や未解決の点を記します。

読む人から残す内容を考える

読む人決めること要る項目
営業部門の上司社内からどのような支援を出すかを決めます。目的、決まらなかったこと、次の対応を読みます。
商談の同席者自分が引き受けた対応の進め方を決めます。決まったこと、伝えたこと、次の対応を読みます。
引き継ぐ人相手に何を尋ね、何を伝えるかを決めます。相手と出席者、聞いたこと、伝えたことを読みます。
表は編集部作成の例です。

報告書の七つの項目から、商談の結果と次の対応が分かる

相手と出席者、目的、聞いたこと、伝えたこと、決まったこと、決まらなかったこと、次の対応を残します。どの項目にも、商談で分かった範囲を書きます。

  • 商談の前提を書く 相手と出席者を明らかにし、何を確かめ、何を決めるための商談だったかを記します。
  • 聞いたことと伝えたことを分ける 相手から聞いた内容と、こちらから伝えた内容を別の項目に書きます。
  • 結果と行動を書く 決まったことと決まらなかったことを分け、それぞれを踏まえた次の対応を記します。

七つの項目に残す内容

項目書くこと注意
相手と出席者/目的相手の会社、出席者の氏名と役割、商談の目的をそれぞれ記します。相手と出席者の欄と、目的の欄を分けます。
聞いたこと相手が述べた課題、希望、条件を記します。自分の解釈を相手の発言として書きません。
伝えたことこちらが伝えた提案、条件、回答を記します。準備した内容ではなく、実際に伝えた内容を書きます。
決まったこと双方で確かめた決定内容と、その条件を記します。提案しただけの内容を含めません。
決まらなかったこと持ち越した点と、断られた点を分けて記します。理由が分からないときは、推測で埋めません。
次の対応動く人、行うこと、着手する時点を記します。相手と約束した対応と、社内で考えた対応を分けます。
表は編集部作成の例です。

相手の言葉と自分の解釈には、分けて書く印が要る

聞いたことの欄に自分の推測を混ぜると、相手が話した内容と読まれることがあります。発言、解釈、まだ確かめていない点を分けて残します。

  • 相手の発言を残す 誰が何について話したかを記します。短くまとめるときも、条件や否定の意味を変えません。
  • 解釈と分かる形にする 自分がそう考えた内容には解釈と記し、もとになった発言も添えます。
  • 未確認の点を残す 聞けていないことや意味が定まらないことは、確かめていない点として書きます。

聞いた内容を性質で書き分ける

区分書き方混ぜると起きること
相手の発言発言した人と、発言の内容や条件を記します。発言した人が分からず、個人の発言が会社全体の考えに見えます。
自分の解釈解釈であることと、そう考えた根拠を記します。相手が述べていない意向まで、発言したように伝わります。
未確認の点分かっていない点と、相手に尋ねたい内容を記します。まだ分からないことを前提に、次の対応が決まります。
表は編集部作成の例です。

決定と持ち越しと断りでは、次の対応が違う

話題に出たことが、そのまま決まったことになるわけではありません。決まらなかったことも、話が続く内容と断られた内容に分けて書きます。

  • 決まった範囲を書く 決定内容に条件が付いているときは、その条件まで記します。返答のない提案は含めません。
  • 持ち越した点を書く 何が決まっていないかと、その理由を記します。理由を聞けていなければ未確認と書きます。
  • 断られた範囲を書く どの提案や条件が断られたかを記します。その返答が及ぶ範囲を広げて書きません。

商談の結果から対応を分ける

区分書くこと次の対応
決まったこと双方で確かめた内容と、付いている条件を記します。決まった内容を進める人と、着手する時点を記します。
持ち越したこと未決定の点と、決めるために足りない内容を記します。誰に何を確かめ、いつ改めて話し合うかを記します。
断られたこと断られた提案や条件と、聞けた理由を記します。相手の意向を踏まえ、提案を終えるか変更を考えるかを記します。
表は編集部作成の例です。

結論を先に置くと、読む人が決めることが分かる

報告書は、商談で話した順番どおりに書くものとは限りません。相手と出席者、目的を冒頭で示したうえで、次の対応から書きます。

  • 次の対応を先に書く 進める対応や、読む人に決めてほしいことを先に記します。未決定なら、その点も明示します。
  • 商談の結果を続ける 決まったことの直後に、決まらなかったことを別欄で置き、次の対応の理由を伝えます。
  • 経緯は後に置く 聞いたことと伝えたことを分けて書き、結果を理解するために要る経緯を後に添えます。

本文は次の対応から読む順番にする

  1. 次の対応
  2. 決まったこと
  3. 聞いたこと・伝えたこと
  4. 経緯
決まらなかったことは、決まったことの直後に別欄で記します。

報告書と議事録では、読む人と残す範囲が違う

報告書は、社内で次の対応を決めるために商談の結果をまとめます。議事録は、話し合った内容や決定に至る流れを参加者などが読み返せるように残します。

  • 読む人から考える 商談に出ていない人へ報告するときは、出席者の間だけで通じる言葉を補います。
  • 残す範囲を変える 報告書では次の対応に関わる内容を選び、議事録では議題ごとの発言や経緯も残します。
  • そのまま写さない 議事録をもとに報告書を書く場合も、読む人が決めることに合わせて内容と順番を整えます。

読む目的から文書を分ける

区分報告書議事録
読む人社内で次の対応を考える人を中心に想定します。参加者や、話し合いを確認する関係者を中心に想定します。
残す範囲商談の結果、根拠、次の対応を中心に残します。議題ごとの発言、経緯、決定内容を残します。
書く場面商談の結果を社内へ伝え、対応を求めるときに書きます。話し合いの内容を参加者などと確認するときに書きます。
表は編集部作成の例です。

同じ様式で残すと、知りたい項目の場所が分かる

項目の名前や並びが毎回違うと、知りたい内容を探すことから始まります。項目、保管する場所、読み返す場面を社内で決めます。

  • 項目と並びを決める 七つの項目の名前と並びを共通にし、次の対応を冒頭で読めるようにします。
  • 空欄を残さない 該当する内容がないのか、まだ分からないのかを記し、空欄だけで済ませません。
  • 読み返す場所を決める 報告書を置く場所と開く場面を定め、商談の相手と日付から探せるようにします。

様式と読み返し方を社内で決める

決めること内容注意
様式の項目項目の名前、書く内容、並べる順番を決めます。書くことがない場合と、未確認の場合を分けて記します。
保管する場所商談の報告書を置く場所と、探し方を決めます。同じ報告書を複数の場所で書き換えないようにします。
読み返す場面次の連絡前や社内の打ち合わせ前など、開く場面を決めます。保存しただけで終わらせず、次の対応を考える際に読みます。
表は編集部作成の例です。

報告書を読んだ後に、対応を決める人が要る

読む人が内容を知るだけでは、動く人や進め方が未定のまま残ります。対応を決めること、聞き返すこと、営業管理表へ記すことまで定めます。

  • 対応を決めて伝える 報告を読んで決めた内容を記し、誰が何をするかを商談の担当者に伝えます。
  • 足りない点を聞き返す 次の対応を決められない箇所は、どの項目の何が分からないかを示して尋ねます。
  • 管理表へ要点を記す 営業管理表には決まった次の対応を記し、詳しい経緯は報告書で読み返せるようにします。

読んだ人の行動まで決める

読んだ人すること記録
対応を決める人次の対応を決め、動く人へ伝えます。決めた内容、動く人、着手する時点を記します。
疑問を持った人商談の担当へ、分からない点を聞き返します。質問した点と、回答によって分かったことを記します。
管理表へ記す人決まった次の対応を営業管理表へ反映します。次の対応と、もとの報告書が分かる情報を記します。
表は編集部作成の例です。

項目ごとに読み直すと、書き足す内容が分かる

提出前に、読む人が次の対応を決められる内容かを見直します。七つの項目に加え、記入者と日付も確認します。

  • 内容の区切りを見る 聞いたことと伝えたこと、相手の言葉と自分の解釈が混ざっていないかを見直します。
  • 未決定の点を見る 決まったことに提案だけの内容が含まれていないか、持ち越しと断りが分かれているかを見ます。
  • 読む人の動きを見る 誰が何をするかと、読む人に決めてほしいことが読み取れるかを確認します。

商談の報告書を項目ごとに確認する

確認する項目記入する内容確認する項目記入する内容
相手と出席者を記す。相手の会社と、双方の出席者の氏名や役割を書きます。目的を記します。商談で何を確かめ、何を決めようとしたかを書きます。
聞いたことを記す。相手の発言、自分の解釈、未確認の点を分けて書きます。伝えたことを記します。こちらから実際に伝えた提案、条件、回答を書きます。
決まったことを記す。双方で確かめた決定内容と、付いている条件を書きます。決まらなかったことを記します。持ち越した点と断られた点を分け、聞けた理由を書きます。
次の対応を記す。動く人、行うこと、着手する時点と、読む人に決めてほしいことを書きます。記入者と日付を記します。書いた人の氏名と、商談を行った日、報告書を書いた日を分けて書きます。
表は編集部作成の例です。