自社からの連絡かは記録を確かめて答える
営業先から連絡の出どころを聞かれたら、その場の記憶だけで断定しません。この資料で、照合から回答、記録までの進め方を決めます。
- 聞き取る内容を決める 相手が受け取った連絡について、何を聞き、どの記録と照合するかを決めます。
- 結果の伝え方を決める 該当する連絡が記録で確認できた場合と、確認が続く場合に伝える事実と、相手が自分で確認できる窓口を決めます。
- 記録先と見直す点を決める 問い合わせと照合結果の記録先を決め、外注先の名乗り方と記録の受け取り方を見直します。
その場で断定せず確認して折り返す
自分に心当たりがなくても、別の担当者や外注先が連絡している場合があります。確認して折り返すことを伝え、回答の担当と連絡方法を決めます。
- 記憶だけで否定しない 自分が連絡していないことと、自社から連絡していないことを分けて考えます。
- 社名だけで認めない 自社の名前が使われていても、送付・架電・送信の記録を確かめるまでは自社の連絡と認めません。
- 次の連絡を決める 確認する範囲と折り返しの目安を伝えます。回答が間に合わない場合も、途中経過を知らせます。
断定による行き違いと防ぎ方
| 起きること | 相手に起きること | 防ぎ方 |
|---|---|---|
| 自社の連絡を否定 | 受け取った連絡と説明が食い違います。 | 別の担当者や外注先の記録も確認します。 |
| 未確認で認める | 相手は、心当たりのない連絡を、自社(営業側)からの連絡だと信じてしまいます。 | 記録と照合するまで判断を保留します。 |
| 説明が途切れる | 何を待てばよいか分からず不安が残ります。 | 折り返しの目安と連絡方法を決めます。 |
相手が受け取った連絡の内容を聞き取る
照合の手がかりは、相手が実際に受け取った連絡の内容です。分かる範囲を聞き取り、不明な部分を推測で埋めずに記録します。
- 手段と日時を聞く 手紙・電話・問い合わせフォームなど、どの手段で受け取ったかと、受け取った日時を聞きます。手紙は到着日と発送日を区別します。
- 名前と用件を聞く 名乗った会社名や個人名、用件を聞きます。覚えている言葉と、相手の推測を分けて記録します。
- 示された連絡先を聞く 番号やアドレスは分かる範囲で聞きます。確認のために、相手にその連絡先へ連絡するよう求めません。
照合のための聞き取り項目
| 聞き取ること | 内容 | 分からない場合 |
|---|---|---|
| 連絡の手段 | 手紙・電話・問い合わせフォームなど、どの手段で受け取ったか | 分かる特徴だけ記録します。 |
| 受け取った日時 | 受け取った日や時間帯はいつか | おおよその時期を聞きます。 |
| 名乗った名前 | 会社名・部署名・個人名は何か | 覚えている部分だけ記録します。 |
| 用件 | 何を案内され、何を求められたか | 覚えている内容だけ聞きます。 |
| 示された連絡先 | どの番号やアドレスが示されていたか | 不明と記録して他の情報で照合します。 |
送付・架電・送信の記録を照合する
営業管理表に名前があるだけでは、その連絡を行ったとは判断できません。聞き取った日時や用件を、実際の送付・架電・送信の記録と照合します。
- 実際の連絡を確かめる 営業先として登録した記録と、実際に連絡した記録を区別します。依頼や予定だけでは判断しません。
- 複数の項目を照合する 相手の会社名だけでなく、日時・用件・名乗った名前を照合します。一致した点と違う点を営業管理表に残します。
- 食い違いを調べる 聞き取った内容と記録が違う場合は、入力した人や連絡した人に確認します。記録がない場合は、連絡していないのか、記録が漏れたのかを確かめます。
記録ごとの照合内容
| 照合する記録 | 確かめること | 食い違いの例 |
|---|---|---|
| 営業管理表 | 担当と連絡履歴が記録されているか | 予定だけがあり、実施の記録がありません。 |
| 発送の記録 | 宛先・発送日・用件が一致するか | 同じ会社だが宛先の部署が違います。 |
| 架電の記録 | 架電先・日時・担当・用件が一致するか | 日時は近いが用件が違います。 |
| フォーム送信記録 | 送信先・日時・内容が一致するか | 依頼はあるが送信の記録がありません。 |
外注先が行った連絡も照合の対象にする
社内の記録に見当たらなくても、外注先が連絡している場合があります。依頼した内容に加えて、実際に行った連絡と名乗った名前を確認します。
- 記録の受け取り方を決める 問い合わせ時に照合できるよう、外注先の記録を受け取る方法と、確認を依頼する窓口を決めます。
- 実際の名乗り方を聞く 取り決めた名乗り方と、実際に名乗った会社名や個人名を確かめます。違いがあれば理由も聞きます。
- 照合に必要な内容を渡す 相手・手段・日時・用件などを必要な範囲で共有し、該当する記録があるか、聞き取った内容と食い違う点がないかの回答を求めます。
外注先に確認する内容
| 確かめること | 内容 | 確認できなかった場合 |
|---|---|---|
| 記録の受け取り方 | 記録の保管先と受け取る方法を確認します。 | 確認窓口と回答の目安を決めます。 |
| 実際の連絡 | その営業先への連絡が実際に行われたかを確認します。 | 実際に連絡した人へ確認を依頼します。 |
| 名乗り方 | 取り決めた名乗り方と、連絡時に名乗った会社名や個人名を照合します。 | 連絡時に名乗った名前を調べてもらいます。 |
| 照合の依頼内容 | 相手・手段・日時・用件を伝えます。 | 不足している手がかりを相手に聞き直します。 |
照合の結果に応じて、確認できた事実と確認中の点を伝える
該当する連絡が記録で確認できたら、その事実を伝えます。確認できなければ、調べた記録には該当がないことと、引き続き確認していることを分けて伝えます。
- 一致した事実を伝える 記録で確かめた連絡の手段・日時・用件を伝えます。外注先が行った連絡なら、自社の依頼で行った連絡であることも説明します。
- 未確認の点を区別する 該当する記録がなくても、自社からの連絡ではないと断定しません。確認済みの範囲を伝えます。
- 途中経過を知らせる 外注先の回答待ちなど、残る確認事項を伝えます。次に状況を知らせる目安も決めます。
照合結果ごとの回答方針
| 照合の結果 | 伝えること | 注意 |
|---|---|---|
| 該当する連絡あり | 記録と一致した事実と連絡の経緯を伝えます。 | 記録で確認できていない内容まで認めません。 |
| 該当する記録なし | 調べた記録には該当がなく、引き続き確認中と伝えます。 | 記録がないことだけで断定しません。 |
| 確認に時間が必要 | 残る確認事項と次の連絡の目安を伝えます。 | 回答待ちのまま連絡を途切れさせません。 |
相手が自分で確認できる窓口を案内する
こちらの説明だけでは、相手の不安が解けない場合があります。自社サイトを自分で開くなど、相手自身で窓口を確かめて問い合わせる方法を案内します。
- 自分で探せる方法を示す 受け取った連絡内の番号やリンクだけに頼らず、自社サイトに掲載された問い合わせ先を確認できるようにします。
- 窓口で話が通じるようにする 代表窓口にも問い合わせの経緯と照合状況を共有し、連絡が来た際に回答できる担当へ取り次げるようにします。
- 確認を急がせない 案内した窓口を相手が自分で確かめる時間を取れるようにします。確認が済む前に、営業担当者は営業の話を進めません。
相手が照合状況を確認する経路
| 案内する窓口 | 内容 | 注意 |
|---|---|---|
| 自社サイトの窓口 | 相手に自分で自社サイトを開いてもらい、掲載されている問い合わせ先を確認してもらいます。 | 受け取った連絡のリンクだけを頼りにしません。 |
| 代表窓口 | 公開されている窓口から照合状況を確認できるようにします。 | 問い合わせの経緯を事前に共有します。 |
| 担当部署の窓口 | 担当者の所属を代表窓口などで確認できるようにします。 | 担当者の個人名だけで信用するよう、相手に求めません。 |
連絡元を確認できていない連絡について、似た問い合わせが他にないか確かめる
心当たりのない連絡について問い合わせを受けたら、他の窓口にも似た相談が来ていないか確認します。営業責任者に事実を報告し、調べる範囲を決めます。
- 他の問い合わせを調べる 代表窓口や営業部門に、似た名前・用件・連絡先についての問い合わせがないか確認します。
- 外注先にも確認する 依頼した外注先にも、似た問い合わせの有無と、同じ名乗り方で行った連絡を確かめます。
- 営業責任者へ事実を報告する 分かったことと未確認のことを分けて報告します。追加確認の担当と、相手への回答担当を決めます。
追加確認の進め方
| 確かめること | 確認先 | 対応 |
|---|---|---|
| 他の問い合わせ | 代表窓口や営業部門に確認します。 | 似た名前・用件・連絡先の相談を調べます。 |
| 外注先への相談 | 依頼した外注先に確認します。 | 似た相談と関連する連絡記録を調べます。 |
| 調べる範囲 | 営業責任者に報告し、指示を受けます。 | 追加確認の対象と担当を決めます。 |
| 回答の状況 | 問い合わせを受けた窓口に確認します。 | 説明の食い違いや未回答がないか確かめます。 |
停止や削除の希望は範囲を確かめて対応する
連絡の停止や記録の削除を求められたら、希望する対象と範囲を確かめます。連絡元の照合が続いていても、希望への対応は並行して進めます。
- 希望の範囲を確かめる どの連絡を止めたいか、どの記録を削除したいかを確認します。停止と削除を同じ意味で扱いません。
- 社内と外注先へ反映する 停止対象を社内と外注先へ伝え、予定中の連絡も確認します。削除は、対象の記録と保管先を調べてから、対応する内容を相手に伝えます。
- 対応結果を記録する 希望の内容と反映先、完了したことを記録します。停止を続けるために残す必要がある情報は、その理由を説明します。
希望に応じた対応と記録
| 場面 | すること | 記録 |
|---|---|---|
| 停止を求められた | 対象となる相手と連絡手段を確認します。 | 希望する停止範囲を残します。 |
| 削除を求められた | 削除を希望する記録と保管先を確認します。 | 対象と対応状況を残します。 |
| 予定中の連絡あり | 社内と外注先へ停止を依頼し、反映を確認します。 | 依頼先と反映結果を残します。 |
| すぐに完了できない | 残る確認事項と結果を知らせる目安を伝えます。 | 未完了の内容と担当を残します。 |
| 対応が完了した | 完了した範囲を説明します。停止のために残す情報があれば、それも説明します。 | 伝えた内容と対応日を残します。 |
照合結果を残して名乗り方と記録を見直す
問い合わせへの回答後も、何を根拠に判断したか分かる記録を残します。照合で困った点を振り返り、外注先の名乗り方や記録の受け取り方を見直します。
- 判断の根拠を残す 参照した記録と確認先を残します。別の人でも、照合結果に至った経緯をたどれるようにします。
- 伝えた内容を残す 相手に伝えた事実、案内した窓口、次の連絡の約束を記録します。未確認の事項も明記します。
- 取り決めを見直す 照合を妨げた記録の不足や名乗り方の違いを確かめます。外注先と変更内容を決め、変更が実際の連絡と記録に反映されたか確認します。
問い合わせ後に残す記録
| 記録項目 | 書くこと |
|---|---|
| 問い合わせ日 | 受け付けた日と対応した人を書きます。 |
| 問い合わせをした相手 | 会社名、部署名、応対した人の氏名など、対応に必要な情報を書きます。 |
| 聞き取った内容 | 手段・日時・名前・用件・示された連絡先を書きます。 |
| 照合結果 | 参照した記録、社内と外注先の回答、未確認事項を書きます。 |
| 伝えたこと | 回答内容、案内した窓口、次の約束、停止や削除への対応を書きます。 |
| 見直し | 名乗り方や記録の変更内容、担当、反映状況を書きます。 |
問い合わせを受けたときの対応を決める
ここまでの内容を、自社で使う対応メモに書き込みます。実際の記録名や確認先まで決め、問い合わせを受けた人が次の行動を選べるようにします。
- 実際の確認先を書く 社内の記録名と保管先、外注先の確認窓口を書きます。判断に迷った場合の相談先も決めます。
- 回答の方針を決める 断定を保留する条件と、照合結果ごとに伝える内容を決めます。確認が続く場合に相手へ途中経過を伝える担当者も決めます。
- 使えるか確かめる メモを見て記録を探せるか、確認先へ連絡できるかを確かめます。不足があれば書き足します。
連絡の真偽を確認されたときの対応メモ
| 決める項目 | 自社で書き込む内容 |
|---|---|
| 聞き取る項目 | 手段・日時・名乗った名前・用件・連絡先を確認する順番を書く: |
| 照合する記録 | 送付・架電・送信の記録名、保管先、確認する担当を書く: |
| 外注先への確認 | 確認窓口、照合を依頼する内容、記録の受け取り方を書く: |
| 伝え方の方針 | 照合できた場合とできない場合の回答、折り返しの担当を書く: |
| 案内する窓口 | 相手が自分で探して確認できる窓口と、社内の共有先を書く: |
| 記録先 | 問い合わせと照合結果の保存先、追加確認と見直しの担当を書く: |
