お詫びが要るかどうかは詫びる事実があるかで決まる

質問や依頼の前に、お詫びの言葉が出ていませんか。伝えたい用件は何か、実際に迷惑や誤りがあったかを確かめると、必要な言葉を選べます。

  • 口癖の箇所を見つける お詫びの言葉を口癖として使っている箇所を見つけ、詫びる事実があるかを確かめてお詫びが必要な場面を見分けます。
  • 場面ごとの伝え方を決める 質問・依頼・お礼・聞き返しで、何を伝えるかを決めます。
  • 話し方の確認方法を決める お詫びが必要だった事情と、次に変える話し方を確認表に残します。

お詫びの言葉が出ても、詫びたいとは限らない

お詫びの言葉を使った直前と直後を振り返ります。何を詫びたかったかが分からない箇所は、質問やお礼の代わりに使っていないかを調べます。

  • 言葉が出た位置を残す 話し始め、質問の前、返答の後など、言葉が出た位置を記録します。
  • 本来の用件を書き出す そのとき聞きたかったことや頼みたかったことを、記録の横に書きます。
  • 詫びる対象を探す 実際の迷惑や誤りがあったかを確認します。言葉が出た位置だけで口癖とは決めません。

お詫びの言葉が出た位置を調べる

場面起きていること注意
話し始め用件より先に、お詫びの言葉が出ています。直前に遅刻や連絡漏れがなかったかを確認します。
質問の前確認したい内容を、お詫びから切り出しています。新しい質問なのか、一度聞いた説明をもう一度求めているのかを分けます。
返答の後答えてもらった後に、お詫びの言葉が出ています。お礼を伝えたいのか、負担を詫びたいのかを確認します。
表は編集部作成の例です。

お詫びが要るのは誤り・手間・守れなかった約束に限られる

誤った案内や約束の不履行があったなら、その事実を詫びます。依頼や質問をしたという理由だけで、毎回お詫びを添える必要があるとは限りません。

  • 誤りを具体的に捉える 案内や資料のどこが誤っていたかを確認し、お詫びの対象を決めます。
  • 増やした手間を捉える こちらの不備で、再提出や再確認などの手間を増やしたかを確認します。
  • 守れなかった約束を捉える 約束した内容と実際の対応を比べ、果たせなかったことを明らかにします。

お詫びが必要な事実を整理する

場面詫びること添えること
誤りがあった誤った情報を伝えたことを詫びます。誤っていた箇所と、正しい情報を示します。
手間をかけた不備によって追加の作業を求めたことを詫びます。増やした作業と、こちらで対応できる範囲を示します。
約束を守れなかった約束した対応を果たせなかったことを詫びます。現在の状況と、今後の対応予定を示します。
表は編集部作成の例です。

詫びる事実がない質問では確認したい対象から伝えると通る

詫びる事実がない質問では、何を確認したいかを先に伝えます。対象と答えてほしい範囲が分かれば、相手が質問の意図を読み取る負担を減らせます。

  • 確認の目的を伝える 何を判断するための質問かを整理し、確認したいことがあることと、その目的を伝えます。
  • 質問の対象を示す 資料の項目や検討中の条件など、どの話について聞くのかを示します。
  • 答える範囲を絞る 知りたい項目を分けて尋ねます。分からない場合や未定の場合も答えられる形にします。

質問の場面ごとに伝える内容を決める

場面伝えること注意
話題を変える確認したい用件と、質問する目的を伝えます。背景の説明だけで、質問の内容を埋もれさせません。
対象を絞る確認する資料や項目、対象期間を示します。何を指すか分からないまま、回答を求めません。
回答を求める答えてほしい項目と範囲を示します。用意した選択肢だけに回答を絞りません。
表は編集部作成の例です。

詫びる事実がない依頼では頼む作業と条件から伝えると通る

詫びる事実がない依頼では、頼みたい作業を具体的に伝えます。内容、期限や条件、理由が分からないままでは、相手は引き受けられるかを判断できません。

  • 頼む作業を示す 何を確認し、何を返してほしいのかを整理します。完了した状態が分かるように伝えます。
  • 期限と条件を示す 希望する期限や必要な条件を伝えます。調整できる部分も明らかにします。
  • 依頼の理由を添える その作業が必要な理由を添えます。事情を説明しても、引き受けることを前提にしません。

依頼を判断するための情報を伝える

場面伝えること注意
作業を頼む頼む作業と、作業後に送ってほしい資料や回答を示します。確認や対応という言葉だけで作業を任せません。
期限を伝える希望日と、変更できない条件を示します。希望する期限を、合意済みの期限として扱いません。
理由を添える依頼した結果を何に使うかを伝えます。こちらの都合だけで、急な対応を当然としません。
表は編集部作成の例です。こちらの不備で負担を増やした場合は、その事実も詫びます。

相手がしてくれたことにはお詫びではなくお礼が要る

時間や資料をもらった場面では、相手がしてくれたことに対してお礼を伝えます。こちらの不備による負担もあった場合は、そのお詫びを別に伝えます。

  • 使ってもらった時間にお礼を言う 面談や確認のために時間を使ってもらったことにお礼を伝えます。
  • 提供された資料にお礼を言う 受け取った資料を特定してお礼を伝えます。まだ読んでいない内容を評価しません。
  • 答えてもらった内容にお礼を言う 回答によって分かったことを整理し、説明や確認へのお礼を伝えます。

相手の対応に合わせてお礼の対象を決める

場面伝えること注意
時間をもらった面談や確認の時間を設けてもらったことに感謝します。予定を超過させた場合は、その事実を別に詫びます。
資料をもらった資料を用意し、提供してもらったことに感謝します。受け取ったことへのお礼と、内容を読んだ後の感想や質問は分けて伝えます。
回答をもらった質問への説明や調査をしてもらったことに感謝します。追加で確認したいことは、お礼の後に対象を示します。
表は編集部作成の例です。

聞き返し方は聞き取れないのか意味が分からないのかで分かれる

聞き返すときは、音声を聞き取れなかったのか、意味を理解できなかったのかを分けます。確認したい箇所を示すと、説明を求める範囲を絞れます。

  • 聞こえなかった箇所を示す 聞き取れた部分を手掛かりに、不明だった箇所を特定して、その箇所をもう一度言ってもらいます。
  • 分からない用語や条件を示す 意味が分からなかった用語や条件を示し、その説明を求めます。音量の問題と混同しません。
  • 確かめたい内容を示す 日時や対象範囲など、理解が正しいか確かめたい項目を示します。

不明な点に合わせて聞き返す

場面伝えること注意
聞き取れなかった聞き取れなかった箇所を示し、その部分をもう一度言ってもらいます。特定できる場合は、説明全体をやり直してもらいません。
意味が分からない不明な用語や条件を示し、その意味の説明を求めます。同じ言葉の繰り返しだけでは解消しない点を伝えます。
理解を確認したい確認する項目と、自分が理解した内容を示します。推測した内容を、相手が話した事実として扱いません。
表は編集部作成の例です。不注意などで説明をやり直させた場合は、その事情も詫びます。

詫びる事実がある場面には理由と次の対応が要る

詫びる事実がある場面では、何が起きて、どのような迷惑や誤りが生じたかを伝えます。確認できた原因と次の対応を添え、分からないことは断定しません。

  • 詫びる事実を明らかにする 起きた出来事と、相手に生じた手間や支障を示します。お詫びの対象を曖昧にしません。
  • 確認できた原因を伝える 原因は確認できた範囲で説明します。調査中でも、判明している事実へのお詫びは伝えます。
  • 次の対応を伝える 修正や確認の内容と連絡予定を示します。実行できるか不明な対応は約束しません。

お詫びに添える情報を整理する

伝えること方法注意
詫びる対象誤った対応と、確認できた影響を具体的に示します。曖昧な表現で、何が起きたかをぼかしません。
原因の説明確認済みの原因と、調査中の事項を分けます。事情の説明だけで、お詫びを済ませません。
次の対応対応内容と、次に状況を知らせる時期を示します。完了時期が不明なら、確認後の連絡予定を伝えます。
表は編集部作成の例です。

詫びる事実がなければ用件か名乗りから始めると通る

詫びる事実がない場面では、用件や名乗りから話を始めます。相手の返答に続けるときは、その内容に触れてから次の用件を伝えます。

  • 用件から始める 名乗りが済んでいる場面では、確認や依頼など、これから伝える用件を示します。
  • 名乗りから始める 誰からの連絡か分からない場面では、所属と名前を伝えてから用件を示します。
  • 返答の内容から始める 回答へのお礼や、説明で分かったことを伝えてから、次の質問や依頼に進みます。

場面に合わせて話し始めを選ぶ

場面すること避けること
用件を切り出す質問や依頼の目的を先に示します。詫びる対象がないまま、お詫びを前置きしません。
初めて連絡する所属と名前を伝え、連絡の用件を示します。名乗りや用件の代わりに、お詫びを繰り返しません。
返答に続ける返答の内容に触れてから、次の用件を示します。お礼を伝えたい場面を、お詫びだけで終えません。
表は編集部作成の例です。詫びる事実がある場合は、そのお詫びを後回しにしません。

お詫びの回数だけでは話し方の良し悪しは分かるとは限らない

お詫びが減っても、必要な説明まで抜けていれば見直しが必要です。使った場面と伝えたかった内容を記録し、同僚の指摘や相手の反応と照らします。

  • 同僚に聞いてもらう お詫びの対象と用件が分かったかを聞きます。気になった箇所を具体的に挙げてもらいます。
  • 場面と一緒に数える 回数を数え、使った位置と理由も残します。減らすことだけを目指しません。
  • 反応を手掛かりにする 相手が質問を聞き直したり、依頼の条件を確かめたりした箇所を見ます。表情だけで理解を判断しません。

確認方法ごとに見えることを分ける

方法分かること注意
同僚に聞いてもらうお詫びの対象や用件が伝わるかを確認できます。丁寧さの印象だけでなく、分からなかった箇所を聞きます。
自分で数えるお詫びの言葉が繰り返し出る場面を探せます。必要なお詫びと、口癖で出た言葉を分けて記録します。
相手の反応を見る用件や条件の説明が不足した可能性を探れます。反応の理由を、お詫びの言葉だけに結び付けません。
表は編集部作成の例です。

場面と用件を記録して同僚の指摘と照らすと直す箇所が分かる

架電や商談の後に、使った言葉と本来の用件を同じ表に残します。必要だったお詫びも記録すると、省くべきでない言葉を区別できます。

  • 場面と意図を記録する どこでお詫びの言葉が出て、何を伝えたかったかを書きます。詫びる事実の有無も残します。
  • 変更後の伝え方を記録する 置き換えた言い方の欄には、質問の対象から始めるなど、伝える内容と順序を記録します。
  • 次の確認に使う 同僚の指摘から、次に変える箇所を選びます。記録先を決め、次の架電や商談の前に見ます。

架電・商談の後に記入する確認表

架電・商談の日付と相手お詫びの言葉を使った場面そのとき伝えたかったこと置き換えた言い方(伝える内容と順序)お詫びが必要だった場面と理由同僚の指摘次に変えること記録先
確認表は編集部作成の記入欄です。置き換えた言い方は、会話文ではなく伝える内容と順序で記入します。