説明を再開するには伝えた内容と条件を確かめる必要がある
商品の知識があっても、説明の途中で言葉が出なくなることがあります。再開するときは、覚えた文章を思い出そうとする前に、伝え終えた内容と次に伝える内容を確かめます。
- 詰まった状態を分ける 言葉が出ないのか、答えとなる事実が分からないのかで、その後の対応を決めます。
- 再開する位置を決める 伝え終えた内容を確かめ、資料から次に伝える項目を選び直します。
- 省けない条件を確かめる 短く言い直しても省けない商品の条件を確かめ、次の商談で参照できるメモに残します。
詰まった後の対応は事実を知っているかどうかで分かれる
言葉が出ない状態と、答えとなる事実が分からない状態では、必要な対応が違います。まず、説明しようとしている事実を把握しているかを確かめます。
- 事実の理解を確かめる 利用者が行うこと、提供側が行うこと、利用に必要な条件を把握しているか、資料と照らして判断します。
- 文章の再現をやめる 事実は分かるのに文章が出ない場合は、覚えた文章をそのまま再現しようとせず、資料を見て伝える内容を短く組み直します。
- 不明な内容を保留する 事実が分からない場合は、推測で説明を続けず、確認が必要な項目として扱います。
状態の見分け方
| 状態 | 見分け方 | すること |
|---|---|---|
| 言葉が出ない | 事実や条件は分かるが、文章にできません。 | 資料の記述から短く伝え直します。 |
| 事実が分からない | 内容や条件の正しさを判断できません。 | 不明な項目を切り分けて確認します。 |
| 判断がつかない | 知っている内容と推測が混ざっている、または正確か確信が持てません。 | 資料と照合し、確認できた範囲を分けます。 |
言葉に詰まったら文を区切って説明中の項目に戻ると通る
覚えた文章の続きを探しても、その場で思い出せるとは限りません。言いかけた文を無理につながず、内容を確認するために説明を区切ります。
- 続きを探すのを止める 思い出せない部分を探し続けず、途中の文を止めて、説明していた項目に戻ります。
- 資料を見ると伝える 内容を確認するために資料を見ることを相手に伝え、該当箇所を開きます。
- 理由の説明を重ねない 詰まった理由を長く説明せず、再開に必要な内容と条件の確認に移ります。
説明を区切る判断
| 場面 | すること | 避けること |
|---|---|---|
| 文の途中で止まる | 文を区切り、説明中の項目を確認します。 | 文を言い終えるために、確かでない内容を付け足します。 |
| 資料を開く | 資料で内容を確認することを伝えます。 | 何をしているか示さず探し続けます。 |
| 理由が気になる | 説明内容の確認に戻ります。 | 詰まった理由の説明を重ねます。 |
戻る位置は伝え終えた内容を確かめると分かる
直前の項目が分かっても、その項目を最後まで説明したとは限りません。言い終えた内容と途中の内容を分けると、戻る位置を選べます。
- 直前の項目を見つける 資料の見出しや直前に扱った作業を手がかりに、どの項目を説明していたか確かめます。
- 途中の内容を分ける 説明済みの内容と、まだ説明していない内容を分けます。項目名を口にしただけで完了とは扱いません。
- 必要な位置まで戻る 最初から繰り返さず、途中の内容が理解できる位置から再開します。どこまで聞いたかが不明なら、相手にどこまで伝わったかを尋ねます。
戻る位置の確認
| 確かめること | 方法 | 注意 |
|---|---|---|
| 直前の項目 | 資料の見出しと直前の説明を照合します。 | 次に話す予定だった項目と混同しません。 |
| 言い終えた内容 | 事実と条件のどこまで伝えたか振り返ります。 | 話し始めたことを説明済みと扱いません。 |
| 途中の内容 | 抜けた部分を資料で特定します。 | どこまで伝わったか不明なら、相手に尋ねます。 |
次に伝える内容は覚えた順番ではなく資料から選べる
覚えた順番を思い出せなくても、今扱っている作業や条件は資料から確認できます。説明中の項目で何が未説明かを見て、次に伝える内容を選び直します。
- 今の項目を押さえる 利用の流れ、提供条件、対象範囲など、今どの内容を説明しているのかを確認します。
- 未説明の内容を選ぶ 該当箇所から、今の説明を理解するために必要で、まだ伝えていない内容を選びます。
- 順番の前提を確認する 説明順序の指定がなければ、覚えた順番に戻す必要はありません。ただし、後の説明の前提となる条件は先に伝えます。
次に伝える内容の選び方
| すること | 方法 | 注意 |
|---|---|---|
| 項目を確認する | 説明中の作業や条件を資料で特定します。 | 思い出せる別の項目へ飛びません。 |
| 次の内容を選ぶ | 未説明で、今の理解に必要な内容を選びます。 | 資料の次の見出しを機械的に選びません。 |
| 前提を確認する | 選んだ内容に必要な条件を読みます。 | 説明の順番を変えても前提は省きません。 |
短い説明にも誰が何をするかと条件が要る
短く伝え直すときも、誰が何をするのかが曖昧だと商品の内容は伝わりません。確認できる事実を文ごとに分け、必要な条件を残します。
- 誰が何をするかを残す 利用者と提供側の役割を分け、誰が何をするのかを資料の記述から取り出します。
- 覚えた言い回しを外す 覚えた言い回しを再現せず、作業や機能を表す言葉で短く伝え直します。
- 条件は近くに置く 対象や制限を省かず、関係する事実と続けて伝えます。文を分けても、条件との関係を保ちます。
短い説明に残す内容
| すること | 方法 | 注意 |
|---|---|---|
| 役割を分ける | 利用者と提供側が行う作業を分けます。 | 誰の作業かを曖昧にしません。 |
| 事実を取り出す | 資料で確認できる動作や対象を選びます。 | 覚えた言い回しの再現に戻りません。 |
| 文を分ける | 異なる作業や条件を文ごとに分けます。 | それぞれの条件がどの機能や作業に付くものかを保ちます。 |
言い直すときも条件なしと条件付きは分ける必要がある
言い直すときに条件を落とすと、相手は本来の提供範囲を超えて利用できると受け取ります。無条件でできることと、条件を満たした場合にできることを分けます。
- 可能な範囲を保つ 対象、制限、追加対応の要否を確認し、条件付きの内容を無条件にできることとして伝えません。
- 空白を推測で埋めない 言葉が出ない部分を、意味の近そうな表現や曖昧な約束で埋めません。資料の記述に戻ります。
- 不明な条件を示す 条件を思い出せないときは、未確認の項目があることを伝え、確認できるまで可否の判断を保留します。
条件を保つ対応
| 場面 | すること | 避けること |
|---|---|---|
| 条件付きで可能 | 可能になる条件と対象を伝えます。 | 無条件で利用できると説明します。 |
| 表現を忘れた | 資料と同じ意味になる言葉を選びます。 | 似た言葉で提供範囲を広げます。 |
| 条件が不明 | 未確認の項目を示し、確認方法を決めます。 | 推測で利用可否を答えます。 |
資料を示すだけでは、同じ箇所を見ているとは限らない
資料を開いても、相手が説明中の記述を見つけたとは限りません。見出しや表の位置を示し、同じ箇所を確認してから説明を再開します。
- 見る箇所を示す ページだけでなく、見出し、表の行、注記など、確認してほしい記述の位置を示します。
- 相手が見ている箇所を確かめる 該当箇所を見つけたかを確認します。別の箇所を見ている場合は、説明を進める前に位置を示し直します。
- 記述に沿って再開する 事実と条件を資料に沿って伝えます。口頭で整った文章を言い切ることを目的にせず、記述の意味が伝わることを優先します。
資料を共有するときの確認
| 場面 | すること | 注意 |
|---|---|---|
| 該当箇所を示す | 見出しや表の行まで位置を示します。 | ページの案内だけで終えません。 |
| 相手が探している | 該当箇所を見つけたか確認します。 | 探している間に説明を進めません。 |
| 記述から再開する | 本文と関係する条件を続けて伝えます。 | 離れた注記を見落としません。 |
再開後の進め方は相手の反応によって変わる
再開する内容が決まっても、相手が説明の続きを待っているとは限りません。質問や発言を確認し、今応じるべき内容を判断します。
- 待っていれば再開する 続きを待っている場合は、選び直した内容から再開します。沈黙だけで理解や賛同を判断しません。
- 質問には内容で応じる 質問が出たら、その内容を確認します。分かる事実で答え、分からない点は未確認と伝えて、説明の続きとは別に確認します。
- 別の話なら意向を確認する 別の話が始まったら、先に扱いたい内容かを確認します。途中の説明は、戻れるよう記録します。
相手の反応と対応
| 反応 | すること | 注意 |
|---|---|---|
| 続きを待っている | 未説明の内容から再開します。 | 待つ姿勢を理解や賛同と決めつけません。 |
| 質問した | 質問の内容と回答できる範囲を確認します。 | 説明を完了させるために質問を後回しにしません。 |
| 別の話を始めた | 先に扱いたい内容か確認します。 | 途中の説明が済んだことにはしません。 |
再開用のメモには詰まった箇所と参照先が要る
詰まった経験を、うまく話せなかったという感想だけで終えると、次に確認する内容が残りません。箇所と状態を記録し、再開に必要な参照先を用意します。
- 箇所を具体的に残す 説明していた項目と、どの事実や条件の前後で止まったかを記録します。
- 状態を分けて書く 言葉が出なかったのか、事実が不明だったのかを分けて書きます。原因は分かる範囲で書き、分からなければ未確認と残します。
- 参照できるメモにする 次回見る箇所、短く伝える事実、省けない条件を記します。詰まった後の相手の反応も添えます。
再開用メモの記録項目
| 記録項目 | 書くこと | 理由 |
|---|---|---|
| 詰まった箇所 | 説明中の項目と止まった位置を書きます。 | 再開する位置を特定できます。 |
| 状態と原因 | 状態を分け、原因は分かる範囲で書きます。 | 言葉の問題と事実の不明を分けられます。 |
| 再開した内容 | 伝え直した事実と条件を書きます。 | 説明した範囲を残せます。 |
| 相手の反応 | 待機、質問、別の話などを記します。 | 再開後の対応を振り返ることができます。 |
| 次の準備 | 参照先と確認が必要な項目を書きます。 | 次回の確認場所を決められます。 |
確認表に条件と対応を書くと次回に見る箇所が分かる
商談前に条件と参照先を記入し、商談後に詰まった状態と対応を追記します。同じ表に残すと、次回どこを見て何を伝えるかが分かります。
- 商談前に参照先を書く 説明する項目、省けない条件、資料の参照箇所を記入し、説明中に見返せる場所に置きます。
- 商談後に対応を書く 詰まった箇所と状態、伝え直した内容、相手の反応を、記憶が残っているうちに追記します。
- 記録先を決める 商談記録などの保存先を記入します。未確認の条件はその旨を残し、確認後に更新します。
説明再開の確認表
| 記録項目 | 記入欄 | 記録項目 | 記入欄 |
|---|---|---|---|
| 商談日と相手 | 説明する項目 | ||
| 省けない条件 | 資料の参照箇所 | ||
| 詰まった箇所 | 詰まった状態の種類 | ||
| 伝え直した内容 | 相手の反応 | ||
| 記録先 |
