浮かんだ質問のすべてを尋ねる必要はない
商談の途中で浮かんだ疑問は、その後の説明で解消することもあります。質問を書き留め、残った疑問をいつ、どう扱うかを決めます。
- 控える内容を決める 何についての疑問か、どの発言から浮かんだか、聞く目的を書き留めます。
- 尋ねる時点を決める 説明で解消した疑問を外し、残った質問を話の区切りや商談の終わりに扱います。
- 残った質問の扱いを決める その場で聞かない質問は、自社で確かめる・相手に改めて聞く・聞かなくてよい、に分けて記録します。
質問の控えは、説明の記録と分けて置くことができる
説明の記録に疑問が混ざると、後で尋ねる内容を探しにくくなります。質問専用の欄を決め、話の途中では短く控えます。
- 文を整えずに短く書く 疑問が浮かんだら、対象が分かる短い語句で控えます。文章を整えるのは話の区切りにします。
- 書く場所を固定する 質問欄を説明の記録と分けておきます。浮かぶたびに書く場所を探さずに済みます。
- 見せる範囲を決める 控えは自分用にします。相手と確認するときは、確認したい項目だけを示します。
浮かんだときの扱い
| 場面 | すること | 注意 |
|---|---|---|
| 相手の話の途中 | 疑問の対象を短く控えます。 | 書き終えるために説明を止めません。 |
| 書き留める位置 | 決めた質問欄に追記します。 | 相手の発言として記録しません。 |
| 相手に見せる時 | 確認したい項目だけを示します。 | 未確認の推測を事実として見せません。 |
控えには、きっかけの発言と聞く目的も添える必要がある
疑問の対象だけでは、後で見たときに何を知りたかったか迷うことがあります。きっかけになった発言と、聞く目的も短く残します。
- 疑問の対象を書く 何について分からないのかを書きます。広い話題名だけで終えず、不明な部分まで絞ります。
- 発言との関係を残す 疑問が浮かんだ発言の要旨を添えます。自分の推測は、相手が述べた内容と分けます。
- 聞く目的を添える 答えを何の判断に使うかを書きます。目的が見当たらない疑問は、尋ねる必要を見直します。
質問欄に残す内容
| 書くこと | 方法 | 注意 |
|---|---|---|
| 何について | 対象と不明な部分を記します。 | 話題名だけで済ませません。 |
| 元になった発言 | 発言の要旨や記録の位置を添えます。 | 発言と推測を混ぜません。 |
| 聞く目的 | 答えを何の判断に使うかを記します。 | 単なる関心と商談上の必要を分けます。 |
答えが出ても、聞く目的まで満たしたとは限らない
関連する説明が出ても、疑問がすべて解消したとは限りません。控えた目的に必要な答えが得られたかで、質問を残すか決めます。
- 解消した質問を外す 必要な答えが出たら解消済みの印を付け、尋ねる一覧から外します。根拠となる説明は残します。
- 未解消の部分だけ残す 一部だけ答えが出たら、答えが出た範囲を記します。質問は残った不明点に絞り直します。
- 推測で消さない 説明から推測できるだけなら、解消済みにはしません。事実の確認が必要かを見直します。
説明後の質問の見直し
| 場面 | すること | 注意 |
|---|---|---|
| 答えが出た | 解消済みにして尋ねる一覧から外します。 | 根拠となる説明を残します。 |
| 一部だけ分かった | 未解消の部分を書き直します。 | 元の質問をそのまま尋ねません。 |
| 解消か迷う | 聞く目的に必要な答えが説明に含まれていたかを確かめます。 | 推測だけで解消と決めません。 |
尋ねる時点は、答えが必要になる場面から選べる
思い付いた順に尋ねると、後の説明で答えが出る質問も挟みがちです。答えが必要になる場面を考え、尋ねる時点を控えに付けます。
- 区切りで聞く対象を選ぶ この先の説明を理解するために必要な疑問は、話の区切りで尋ねる候補にします。
- 説明の完了を待つ 説明の全体を聞いてから尋ねる必要があるかを判断できる疑問は、相手が話し終えた後に見直します。
- 終わりに残す対象を選ぶ 話の理解を妨げない疑問は、商談の終わりに扱えます。次の行動に必要なものを優先します。
答えが必要な場面と尋ねる時点
| 場面 | すること | 避けること |
|---|---|---|
| 話の区切り | 続きの理解に必要な疑問を尋ねます。 | 浮かんだ質問をまとめて挟みません。 |
| 説明が終わった後 | 全体を聞いて残った疑問を選びます。 | 答えが出た質問を、確認と示さずにそのまま尋ねません。 |
| 商談の終わり | 次の行動に必要な疑問を優先します。 | 残り時間を超えて質問を並べません。 |
尋ねる前に説明と照らすと、聞く範囲を絞ることができる
控えた質問は、尋ねる直前にも相手の説明と照らします。新たな疑問、理解の確認、聞き逃しを分けると、必要な範囲に絞れます。
- 控えと説明を照らす 尋ねたい内容への答えが、すでに出ていないか見直します。答えが足りない部分だけを残します。
- 理解の確認だと示す 説明を聞いたうえでの確認だと伝え、自分がどう理解したかと確認したい点を分けて示します。
- 聞き逃した範囲を示す 聞き取れなかったことと、その範囲を伝えます。説明全体を最初から求めない形にします。
尋ねる内容を絞る型
| 場面 | すること | 注意 |
|---|---|---|
| 答えが見つかった | 説明と聞く目的を照らします。 | 目的を満たせば質問を外します。 |
| 理解を確認したい | 説明された内容、自分の理解、確認したい点の順に伝えます。 | 未説明の内容として扱いません。 |
| 聞き逃した | 聞き取れなかった箇所を伝え、その部分だけを改めて聞きます。 | 相手の説明不足と決めつけません。 |
商談の終わりには、自分と相手の残った質問を確かめる必要がある
自分の質問を終えても、相手に疑問が残っていることがあります。双方の未解消の質問を確認し、その場で扱うものと後に残すものを分けます。
- 残った項目を読み上げる 未解消の項目名を短く読み上げます。解消済みの質問は含めず、残っている範囲を共有します。
- 今聞くか後にするか決める 残り時間と回答の準備状況を見て決めます。後にする場合は、確認する人と時期を記します。
- 相手の疑問も確認する 相手からの未解消の質問も確認します。すぐ答えられない内容は、返答する人と時期を決めます。
終了前に確認する順序
| すること | 方法 | 注意 |
|---|---|---|
| 残った項目を示す | 未解消の項目名を読み上げます。 | この時点で回答をまとめて求めません。 |
| 扱う時点を決める | 今扱う項目と後で扱う項目に分けます。 | 後で扱う項目にも、確認する担当者と時期を付けます。 |
| 相手の疑問を確認 | 回答が必要な内容が残っているか確認します。 | 未回答の内容と返答予定を記します。 |
保留した質問は、自社で確かめるか相手に聞くかで分かれる
その場で聞かなかった質問を、すべて次回へ持ち越す必要はありません。社内で確認できるか、相手に聞く必要があるか、確認自体が不要かを分けます。
- 社内で確認する 自社の記録を見るか自社の関係者に聞けば分かる内容は、確認先と期限を決めます。推測で相手の事情を補いません。
- 相手に改めて聞く 相手の回答が必要な内容は、次回の商談や電話・メールなど、次に確認する機会を記します。予定が未定なら調整する人を決めます。
- 確認不要の理由を残す 前提が変わり、答えを使わなくなった質問は外します。解消済みと区別して理由を残します。
その場で聞かない質問の分類
| 区分 | すること | 注意 |
|---|---|---|
| 社内で確かめる | 確認先・確認する人・期限を記します。 | 社内で分からなければ扱いを見直します。 |
| 相手に改めて聞く | 確認する機会と尋ねる範囲を記します。 | 確認の機会が未定のまま放置しません。 |
| 聞かなくてよい | 確認不要とした理由を記します。 | 未確認の内容を解消済みにしません。 |
電話では、疑問と聞き取れなかった箇所を分けて控える必要がある
電話では、内容への疑問と、声が聞き取れなかった箇所が、控えの中で混ざることがあります。通話中の控えを分け、終了後に説明内容と照らします。
- 短く書き足す 通話前に質問欄を用意し、浮かんだ対象だけを短く書き足します。書くことより聞くことを優先し、清書は通話後に行います。
- 疑問と聞き取り不足を分ける 内容への疑問は話の区切りに扱います。聞き取れず続きが理解できない場合は、その場で聞き返します。
- 通話後すぐに整理する 控えを説明と照らし、解消済みか未解消かを記します。思い出せない箇所は推測で埋めません。
電話で疑問を控える場面
| 場面 | すること | 注意 |
|---|---|---|
| 疑問が浮かんだ | 用意した欄へ短い語句で追記します。 | 書くことで聞き取りを妨げません。 |
| 聞き返すかどうか | 疑問か聞き取り不足かを分けます。 | 続きの理解に必要な聞き返しは、その場で行います。 |
| 通話が終わった後 | 説明と照合し、質問の扱いを追記します。 | 記憶が曖昧な部分には未確認と記します。 |
解消の根拠と未解消の扱いを記すと、次に聞くことが分かる
質問だけを残しても、すでに答えが出たのか、これから聞くのかが分かりません。解消の経緯と未解消の質問の扱いを、同じ記録で確認できる形にします。
- 疑問の出発点を残す 浮かんだ質問と、きっかけになった発言、聞く目的を残します。後から判断の経緯を確認できます。
- 解消の根拠を記す どの説明や回答で解消したかを記します。自分の推測と、相手から得た回答を分けます。
- 未解消の質問の扱いを記す 未解消の質問には、確認する人・確認先・時期を記します。回答を得たら状態を更新します。
後から扱いを追える記録
| 記録項目 | 書くこと | 理由 |
|---|---|---|
| 浮かんだ質問 | 対象・きっかけ・聞く目的を記します。 | 何を知りたかったか分かります。 |
| 解消の経緯 | 根拠となった説明や回答を記します。 | 解消済みとした理由が分かります。 |
| 残った質問の扱い | 状態・確認する人・確認先・時期を記します。 | 次に必要な対応が分かります。 |
質問ごとに経緯を追える控えなら、未確認の質問が分かる
商談中は疑問の対象を短く控え、説明を聞いた後に解消状況を更新します。商談の終わりと終了後に、該当する欄を埋めると、質問の扱いを追えます。
- 商談中に控える 質問ごとに欄を使い、対象から書き始めます。きっかけの発言と聞く目的は、区切りで補います。
- 説明後に更新する 解消状況と根拠を記します。尋ねた場合はその時点を、尋ねなかった場合はその理由を残します。
- 終わりに扱いを決める 残った質問の扱いと次回に聞く内容を記します。記録先を決め、次の商談前に見直します。
質問ごとに使う記入シート
| 記入項目 | 記入欄 | 記入項目 | 記入欄 |
|---|---|---|---|
| 商談日と相手 | 浮かんだ質問 | 対象と不明点: | |
| きっかけになった発言 | 発言の要旨: | 聞く目的 | 何の判断に使うか: |
| 尋ねた時点 | 時点/尋ねなかった理由: | 相手の説明で解消したか | 解消状況と根拠: |
| 残った質問の扱い | 区分・確認する人・確認先・時期: | 次回に聞く質問 | 未解消の範囲: |
| 記録先 | 保存する場所: |
