部署ごとの違いは統一すべき問題とは限らない

同じ仕事でも、扱う相手や必要な確認によって、やり方が異なることがあります。違いが生じた経緯と、今も必要かどうかを分けて聞き、提案の前提を決めます。

  • 違いの理由を捉える 同じ仕事のどこが違い、その違いが今も必要かどうかを整理します。
  • 残す部分と共通部分を分ける 違いを残す必要がある部分と、共通にできる部分を理由付きで整理します。
  • 提案の前提を決める 聞き取りで確かめた条件をもとに、どの部署のどの仕事を提案の対象にするかを決めます。

部署ごとの違いは手順の差だけとは限らない

同じ名前の仕事でも、比べている作業の範囲が異なることがあります。仕事の始まりと終わりを定め、手順・記録・担当の違いを分けて捉えます。

  • 比べる仕事を定める 何を受け取って始め、何が済めば終わる仕事かを定めます。範囲が異なる仕事は、そのまま比較しません。
  • 違いを具体化する 部署名と作業を対応させ、順序・記録する内容・担当の分け方のどこが違うかを書き出します。
  • 違いの評価を急がない 違う点を特定した段階では、必要な違いかどうかは未確認です。理由を聞く前に変更の対象と決めません。

同じ仕事の違いを分ける

区分確かめること注意
手順作業の順序と、途中で分かれる条件を確かめます。順序の差と、作業自体の有無を分けます。
帳票や記録使う帳票と、記録する項目・用途を確かめます。名称や見た目の差だけで判断しません。
担当の分け方作業を受け持つ範囲と、担当が替わる条件を確かめます。役職名だけで同じ役割と判断しません。
表は編集部作成の例です。

違いが生じた理由と今も残る理由は同じとは限らない

過去の出来事をきっかけに、部署独自のやり方が始まった場合があります。始まった経緯を聞いたうえで、現在もその条件が続いているかを捉えます。

  • 始まった経緯をたどる 部署の成り立ちや過去の出来事と、やり方が変わった箇所を結び付けます。
  • 現在の理由を分ける 当時の事情が続いているのか、別の理由で続けているのかを分けます。経緯だけで必要性を決めません。
  • 判断の根拠を残す 担当者の判断から始まった場合も、何を避け、何を満たすためだったかを記録します。

始まった事情と続ける理由を捉える

経緯聞くこと注意
部署の成り立ち部署が担ってきた仕事と、独自のやり方を持った事情を聞きます。設立時の事情が今も続くとは限りません。
過去の出来事変更のきっかけと、防ごうとした支障を聞きます。出来事の説明だけで必要性を確定しません。
担当者の判断そのやり方を選んだ際の条件と、その方法で何を実現しようとしたかを聞きます。個人の好みと決め付けず、判断の根拠を聞きます。
表は編集部作成の例です。

仕事の名称が同じでも必要なやり方は同じとは限らない

やり方の違いは、扱う相手や物、その後の使われ方と結び付いている場合があります。どの条件があると違いが必要になるのかを具体化します。

  • 利用する相手を捉える 仕事の結果を誰が何に使うかを聞きます。部署名だけでなく、利用する場面との関係を捉えます。
  • 扱う条件を分ける 扱う物の性質や量によって、作業の順序や記録の細かさが変わる条件を整理します。
  • 理由の及ぶ範囲を絞る 特定の仕事や利用者にだけ必要な違いは、その条件を書き添えます。部署の全業務へ広げません。

違いが必要になる条件を捉える

区分確かめること注意
仕事の結果を受け取る相手相手が結果を何に使うかと、相手が受け取れる情報の条件を確かめます。相手の要望と、部署内の判断を分けます。
扱う物や量物の性質や量の違いが、作業に及ぼす影響を確かめます。部署全体ではなく、影響する作業を特定します。
後の工程結果を使う工程と、そこで必要な内容を確かめます。今の受け渡し方法だけを、違いの理由にしません。
表は編集部作成の例です。

確認の違いを残すかどうかは、確認の目的で分かれる

確認する項目や人が違っても、目的まで異なるとは限りません。何を判断する確認なのかを起点に、項目・人・時点の違いを聞き取ります。

  • 確認の目的を捉える 何が分かれば次へ進めるのかを整理します。確認項目の多さだけで必要性を判断しません。
  • 人と役割を結び付ける その人が持つ情報や判断できる範囲を聞きます。役職が同じでも、担う確認が同じとは限りません。
  • 時点の理由を捉える その時点で確認しないと何が困るかを整理します。情報が得られる時点との関係も記録します。

確認の違いを目的から捉える

確かめること聞くこと注意
確認する項目項目ごとに、何を判断するために使うかを聞きます。項目名が同じでも判断内容を確かめます。
確認する人必要な情報と、その人に求める判断を聞きます。役職や所属だけで代わりが利くと判断しません。
確認の時点その時点で確認が必要になる条件を聞きます。早い確認ほどよいとは決め付けません。
表は編集部作成の例です。

違いを残す判断には、変えた場合の支障の把握が要る

違いを続けている事実だけでは、残す必要がある範囲は分かりません。その違いがなくなった場合に、誰のどの仕事へ支障が出るかを聞き取ります。

  • 支障を具体化する 困るという説明を、満たせなくなる条件やできなくなる判断まで具体化します。
  • 残す対象を絞る 必要なのが記録項目なのか、確認の時点なのかを分けます。やり方全体を残すと決めません。
  • 未確認は保留にする 支障がまだ分からない部分は、不要とも必要とも決めません。確かめる相手と条件を残します。

違いを残す必要がある範囲を捉える

区分確かめること注意
相手先の都合相手先が必要とする条件と、満たせない場合の支障を確かめます。過去の要望が現在も続くかを分けて確認します。
仕事の性質扱う仕事に欠かせない手順や確認を確かめます。必要な結果と、現在の方法を分けて捉えます。
部署の判断部署が守ろうとしている条件と、その根拠を確かめます。部署独自という理由だけで不要と判断しません。
表は編集部作成の例です。

名称の一致だけでは共通にできるとは限らない

共通にできる部分は、仕事の条件と必要な確認を踏まえて整理します。共通にできるという判断と、実際に同じ方法へ変える判断は分けて扱います。

  • すでに同じ部分を捉える 目的・扱う内容・完了の条件を比べます。名称が異なっても、同じ内容を扱っている場合があります。
  • 支障のない範囲を捉える 部署ごとに必要な条件を満たしたまま共通にできる範囲を整理します。支障がない根拠が未確認なら、候補として残します。
  • 希望と条件を分ける 同じにしたいという希望には、対象の作業と理由を添えます。希望だけで共通にできるとは判断しません。

共通にできる部分を理由付きで整理する

区分見分け方扱い
すでに同じ部分目的・内容・完了の条件が一致しているかを見ます。一致を確認できた範囲を記録します。
支障のない部分必要な条件や確認を損なわないかを見ます。条件付きなら、その条件を添えます。
同じにしたい部分希望する部署と、その理由を捉えます。希望として記録し、支障の確認と分けます。
表は編集部作成の例です。

部署内で必要な違いは引き渡しでも必要とは限らない

部署内では異なるやり方でも、引き渡す内容は共通の場合があります。部署間で情報を渡す際に項目名や形式を変えているか、内容をどう読み替えているかを聞き、違いがどこまで及ぶかを捉えます。

  • 引き渡す内容を捉える 何を渡せば次の部署が使えるかを聞きます。部署内の記録と、渡す内容を分けます。
  • 読み替えの意味を残す 項目や区分を読み替える場合は、対応関係と判断の根拠を記録します。項目名の置き換えだけでなく、項目が表す内容も確認します。
  • 合わせる範囲を捉える どちらかの方法に合わせる場合は、その理由と適用する場面を聞きます。部署内の方法まで広げません。

部署をまたぐときの扱いを捉える

場面聞くこと注意
引き渡しの形式渡す項目や並びと、受け取る側が必要とする条件を聞きます。内部の記録をすべて渡す必要があるとは限りません。
読み替え区分や項目の対応と、対応しない内容の扱いを聞きます。読み替えで伝わらなくなる情報があれば、その内容を記録します。
片方に合わせる合わせる側・対象・理由を聞きます。引き渡し時の扱いを部署全体の方法とみなしません。
表は編集部作成の例です。

ある部署のやり方が全体の前提とは限らない

詳しく聞けた部署のやり方を、確かめずに他部署へ当てはめると、必要な違いを見落とす場合があります。理由を確認できた範囲を踏まえ、提案の対象部署と仕事を明示します。

  • 前提の部署を明記する どの部署の仕事をもとに提案するかを明記します。その部署にだけ当てはまる条件も添えます。
  • 対象の仕事を区切る 部署名に加え、含める作業と含めない作業を示します。共通部分を扱う場合も境界を定めます。
  • 未確認の部署を分ける 理由を聞けていない部署は、同じ条件とみなしません。確認後に判断する範囲として記録します。

提案で前提にする部署と範囲を定める

区分扱い注意
ある部署から理由を確認できた部署の仕事を前提にします。他部署にも当てはまると説明しません。
共通部分から関係部署で共通と確認できた作業を前提にします。部署独自の部分と接する箇所を明記します。
全体を対象に対象となる各部署の条件と、残す違いを前提に含めます。全体を対象にしても、同じ方法になるとは限りません。
表は編集部作成の例です。

違いと理由を結び付けて記録すれば、残す根拠が分かる

違う点だけを並べると、なぜ残すのか、どこまで共通にできるのかが伝わりません。同じ作業にひも付けて、理由・条件・判断を記録します。

  • 同じ作業にひも付ける 対象部署と作業を明記し、違う点から判断までを追えるようにします。
  • 確認と推測を分ける 聞いて確認できた内容と、営業側の推測を分けて書きます。理由が不明な部分は空欄で済ませません。
  • 根拠をたどれるようにする 確認相手と記録先を添えます。条件付きの判断は、当てはまる条件と未確認の点を残します。

違いから判断までを記録する

記録項目書くこと理由
違う点対象部署と、同じ作業で異なる箇所を書きます。比較した範囲を明らかにします。
経緯と理由始まった経緯と、現在続ける理由を分けて書きます。過去の事情だけで判断することを防ぎます。
結び付き仕事・利用者・必要な確認との関係を書きます。違いが必要になる条件を示します。
残す部分残す箇所と、変えた場合に生じる支障を書きます。変えた場合の支障を根拠に、残す範囲を判断できます。
共通にできる部分対象の作業と、共通にできる根拠や条件を書きます。希望と確認済みの判断を区別できます。
表は編集部作成の例です。

確認表には、違いの理由と提案の対象範囲が要る

確認表では、違いの一覧から提案の前提までを続けてたどれるようにします。対象の仕事ごとに記入し、未確認の点も判断材料として残します。

  • 仕事ごとに記入する 同じ仕事を比べる表として使います。部署の全業務に当てはまる説明と、個別の条件を混ぜません。
  • 理由から判断をたどる 残す部分と共通にできる部分には、経緯だけでなく、現在の仕事や確認との結び付きを添えます。
  • 未確認の扱いを決める 未確認の点には、確かめる相手と記録先を記入します。提案に含めるか保留するかも明記します。

営業先を絞って実施を依頼する流れ

確認欄記入欄確認欄記入欄
対象の仕事仕事名:/始まり:/終わり:部署ごとに違う点部署名:/作業:/違う点:
違いの経緯と理由始まった経緯:/現在の理由:仕事・利用者との関係扱う仕事や利用者:/違いが必要な条件:
必要な確認の違い目的:/項目:/人:/時点:残す必要がある部分残す箇所:/変えた場合の支障:
共通にできる部分対象の作業:/根拠:/条件:部署間での扱い引き渡す内容:/読み替え:/合わせる範囲:
提案の部署と範囲前提にする部署:/含める仕事:/対象外:未確認の点と記録先未確認の点:/確認相手:/記録先:/提案での扱い:
確認表は編集部作成の例です。空欄には聞き取った内容を記入します。