普段の作業順だけでは、順番を変えられる条件は分からない

作業を行った順番だけでは、その順番が必要な理由までは分かりません。実際の仕事をたどり、作業同士の前後関係と、順番が変わる条件を分けて聞き取ります。

  • 聞き取る範囲を定める 仕事の始まりと終わりを確認し、実際に行った作業を並べる範囲を定めます。
  • 理由を分けて記録できる 受け渡し、準備、途中の状態、担当の都合から、順番が決まる理由を分けて記録できます。
  • 支援の範囲を区切れる 順番が変わった条件を踏まえ、商品で支援できる範囲と人の判断が残る範囲を区切れます。

作業を並べる範囲は、仕事の始まりと終わりで分かれる

仕事の範囲が曖昧だと、前提となる作業と途中で行った作業が混ざります。実際に終えた仕事を相手に選んでもらい、始まりの出来事と終わりの状態を押さえます。

  • 実際の仕事を選んでもらう 作業の経緯を説明できる仕事を選んでもらいます。別の仕事の説明が混ざった場合は、最初に選んだ仕事の話に戻して聞きます。
  • 始まりを出来事で捉える 何が起きて仕事に着手したかを聞きます。着手前から用意されていたものも分けて残します。
  • 終わりを状態で捉える どの状態になったため終えたと判断したかを聞きます。作業の名称だけで終わりを決めません。

聞き取る範囲を定める表

確かめること方法注意
選んだ仕事実際に終えた仕事を相手に選んでもらいます。普段の説明と混ぜません。
始まりの出来事着手につながった出来事を記録します。着手前の準備は分けて書きます。
終わりの状態終えたと判断した状態を記録します。最後の作業名だけで済ませません。
表は編集部作成の例です。

作業の前後関係を知るには、手順の名称以外の聞き取りが要る

同じ手順名でも、実際に行った動作は異なる場合があります。選んだ仕事で行ったことを動作として書き、行った人と追加された作業を添えます。

  • 動作が分かる言葉で書く 何をどう扱ったかが分かる形で書きます。広い作業名の中に別の動作があれば、分けて残します。
  • 行った人を添える 各作業に、実際に行った人を書き添えます。決められた担当と異なった場合も、そのまま残します。
  • 追加作業を位置づける 途中で追加された作業を、実際に行った位置に入れます。追加されたきっかけも記録します。

実際の作業を並べる表

区分聞くこと注意
実際の動作何に対して何を行ったかを聞きます。手順名だけを転記しません。
行った人その動作を実際に行った人を聞きます。決められた担当で補いません。
追加した作業追加の動作と、その前後の作業を聞きます。普段はない作業も省きません。
表は編集部作成の例です。

先に行った事実だけでは、前後関係の理由が分かるとは限らない

先に行った作業が、後の作業に必要なものを用意している場合があります。渡した物や情報と、その使い道を対応させて聞き取ります。

  • 用意したものを捉える 先の作業で用意した物や情報を記録します。後の作業へ渡ったものと、渡らなかったものを分けます。
  • 後の使い道を記録する 渡されたものを、後の作業のどの動作に使ったかを聞きます。受け取った事実だけで済ませません。
  • 受け渡しがない場合も残す 直接渡すものがない作業も残します。それだけで順番を入れ替えられるとは扱いません。

渡すものと使い道の表

区分確かめること注意
用意したもの先の作業で何を用意したかを記録します。元からあったものと分けます。
後で使うものどの動作に何を使ったかを記録します。渡しただけで必要性を決めません。
受け渡しなし直接渡すものがないことを確認します。直接の受け渡しがなくても、準備や状態の関係は別に確かめます。
表は編集部作成の例です。

逆にした場合の違いは、経験の有無で分かれる

逆の順番では進められないという説明にも、経験に基づくものと予想に基づくものがあります。実際に起きた違いと、起きると考えられている違いを分けます。

  • 逆に進めた経験をたどる 同じ作業を普段とは逆の順番で行った経験の有無を聞きます。経験があれば、普段の順番で行ったときとの違いを記録します。
  • 事実と予想を分ける 実際に起きたことと、予想されることを別に書きます。経験がない場合は、その旨を残します。
  • 説明の根拠を残す 当時の記録や関わった人など、説明を確かめられる手がかりを残します。根拠のない点は未確認とします。

逆の順番についての説明を分ける表

区分見分け方扱い
実際の違い逆に進めた仕事と起きたことが示されます。その仕事の条件とともに残します。
予想する違い経験がない場合に、何が起きると考えているかと根拠を聞きます。予想と分かる形で残します。
根拠が未確認記録や関わった人をまだ確かめていません。確かめる先を添えて残します。
表は編集部作成の例です。

準備が増えることと順番の可否は、分けて聞くことになる

前の作業で整えた準備を次でも使うために、順番が決まっている場合があります。準備をやり直す説明と、後の作業を先に行えない説明を分けて聞き取ります。

  • 引き継ぐ準備を特定する 前の作業で用意した道具や設定などのうち、次の作業でもそのまま使ったものを聞きます。準備のどの部分を共用したかまで残します。
  • 増える準備を聞き取る 逆の順番で必要になった準備を聞きます。経験がなければ、必要になると説明された内容を分けて残します。
  • 変更の可否と分ける 準備の追加で済むという説明か、それでも先に行えないという説明かを分けます。聞き手だけで決めません。

共用する準備を聞き取る表

区分聞くこと注意
共用する準備前の準備の何を次でも使ったかを聞きます。作業の似ている点だけで判断しません。
増える準備逆の順番で何の準備が加わるかを聞きます。経験と予想を分けます。
変更の可否準備の追加で済むと考える根拠を聞きます。準備が増えるだけで変更不可としません。
表は編集部作成の例です。

受け渡すものが同じでも後で使える状態とは限らない

物や情報は、作業を経ることで状態が変わる場合があります。何を渡すかに加えて、後の作業で使うためにどの状態を保つ必要があったかを聞き取ります。

  • 前後の状態を書き分ける 前の作業を行う前と後で、物や情報がどう変わったかを記録します。名前が同じでも状態は分けて捉えます。
  • 後で必要な状態を捉える 後の作業が、どの状態を前提に行われたかを聞きます。その状態が必要な動作も添えます。
  • 別の作業の影響を分ける 間に別の作業が入った場合の状態の変化を聞きます。実例と、変わると考えられる理由を分けて残します。

保つ必要がある状態の表

区分確かめること注意
前の作業の後物や情報の状態がどう変わったかを記録します。渡すものの名称だけで済ませません。
後で必要な状態どの動作にどの状態が必要かを記録します。望ましい状態と必要な状態を分けます。
別の作業の影響間に入った作業が状態に及ぼした影響を聞きます。実例がない説明は予想として残します。
表は編集部作成の例です。

同じ人が続けた事実だけでは、続ける必要性が分かるとは限らない

同じ人が続けて作業した事実だけでは、その人が続ける必要性は分かりません。続けた理由と、別の人に渡す際に必要になる説明や確認を分けて聞き取ります。

  • 続けて行った範囲を捉える 同じ人が続けて行った作業を並べます。普段の担当の区切りと、実際に行った範囲は分けて残します。
  • 続けた理由を分ける その人が知っていた経緯や担当の割り当てなど、続けた理由を聞きます。受け渡しや状態の理由と分けます。
  • 引き継ぎの中身を捉える 別の人に渡す際に増える説明や確認を聞きます。人が変わるだけで順番も変えられるとは扱いません。

担当と順番の関係を聞き取る表

場面聞くこと注意
同じ人が続ける実際に続けて行った作業の範囲を聞きます。決められた担当範囲と混ぜません。
継続が必要その人が続ける必要がある理由を聞きます。単なる慣れと決めつけません。
別の人に渡す説明する内容と確認する内容を聞きます。担当の変更と順番の変更を分けます。
表は編集部作成の例です。

別の仕事で使えた順番が今回も使えるとは限らない

普段と違う順番で進めた仕事は、順番が変わる条件を知る手がかりになります。変わった条件と変わらなかった条件を記録し、今回の仕事への当てはめは分けて扱います。

  • 違った前後関係を捉える 普段と違う順番で進めた仕事を聞きます。どの作業同士の前後が違ったかを、実際の動作で残します。
  • 条件の差を記録する 準備、状態、担当など、その仕事で違っていた条件を聞きます。同じだった条件も併せて残します。
  • 他の仕事への説明を分ける その順番を使えた事実と、他の仕事でも使えるという説明を分けます。理由が未確認なら、その旨を残します。

順番が変わった場面の確認表

区分確かめること注意
違った順番どの作業同士の前後が違ったかを記録します。異なる作業を同じものとして比べません。
条件の差違った条件と同じだった条件を記録します。違った条件を原因と決めつけません。
他の仕事他でも使えるとする説明の根拠を聞きます。実例をそのまま今回に当てはめません。
表は編集部作成の例です。

記録や連絡を支援できても、順番の判断まで担えるとは限らない

聞き取った作業を商品で支援できても、順番を変えてよい根拠まで得られるとは限りません。商品の確認済みの機能と、商談先で判断する内容を対応させます。

  • 記録の支援範囲を区切る 作業、行った人、渡すもののうち、商品で記録できる内容を示します。必要な記録を誰が残すかも聞き取ります。
  • 連絡と判断を分ける 順番の変更を伝える機能があれば、伝えられる内容を示します。連絡することと変更を決めることは分けます。
  • 人が判断する内容を残す 順番を変えるかを誰が何に基づいて決めるかを聞きます。商品を使う作業が前後の作業に及ぼす影響も確かめ、分からない点は未確認と記します。

支援と判断を分ける表

区分扱い注意
作業の記録必要な記録と確認済みの機能を対応させます。記録できる内容を推測しません。
変更の連絡伝える相手と内容を、支援範囲に照らします。連絡できても変更可とは扱いません。
順番の判断決める人と判断に使う条件を残します。前後の作業への影響を省きません。
表は編集部作成の例です。

順番の確認表には、理由の根拠と未確認の点が要る

確認表には、実際の作業順と、その順番を必要とする理由を分けて残します。実例、予想、未確認を区別すると、説明のどこまで確かめたかが分かります。

  • 選んだ仕事を軸に書く 始まりと終わりを定めた仕事について記入します。別の仕事の実例を添える場合は、区別して残します。
  • 作業同士を対応させる 渡すもの、準備、状態、担当の都合を、関係する作業同士に対応させます。説明の根拠となる記録の所在も添えます。
  • 未確認を空欄にしない 分からない点は未確認と書き、確かめる先を添えます。支援できる範囲には、人の判断が残る内容も併記します。

作業の順番の確認表

確認項目記入欄確認項目記入欄
仕事の始まりと終わり選んだ仕事、始まった出来事、終えたと判断した状態を書きます。実際の作業と行った人実際の動作、行った人、途中で追加された作業を書きます。
渡すもの先の作業で用意した物や情報と、後の作業での使い道を書きます。逆にした場合の違い逆に進めた経験の有無と、実際の違いか予想かを書きます。
共用する準備前の準備を次でも使う場面と、変えると増える準備を書きます。保つ状態前の作業が変える状態と、後の作業に必要な状態を書きます。
担当の都合同じ人が続ける作業と、その理由、渡す場合に増える確認を書きます。条件で変わった場面普段と違う順番で進めた仕事と、そのとき変わっていた条件を書きます。
支援できる範囲確認済みの機能で扱える内容と、人に残る判断を書きます。未確認の点と記録先未確認の内容、確認する相手、記録先を書きます。
表は編集部作成の例です。各欄には、実例・予想・未確認の別を添えます。