途中の引き継ぎは、次の人が続けるための情報で分かれる

業務の流れを聞くだけでは、担当者が交代するときに渡される内容までは分かりません。進行中の仕事を次の人が再開する場面に絞り、聞き取りの順序を整理します。

  • 引き継ぎの場面を定める 仕事のどの段階で、誰から誰へ渡すのかを整理します。聞き取りの対象となる場面と時点を絞ります。
  • 再開に必要な情報を分ける 渡すもの、口頭の補足、開始時の確認、後から戻る質問を分けます。追加で聞く内容を絞ります。
  • 商品の支援範囲を定める 商品の機能で扱える内容と、人の判断が必要な内容を分けます。提案前に確認する範囲を絞ります。

引き継ぎの場面は仕事を続ける人の交代で決まる

仕事全体の説明から、進行中の作業を別の人が続ける箇所を取り出します。工程の移動、交代制、不在時の代行を分けると、調べる場面を定められます。

  • 工程の境目を探す 前の作業の結果を受けて、別の人が次の作業を始める箇所を拾います。部署の区分だけで判断しません。
  • 作業中の交代を拾う 同じ作業でも、交代時に残っている仕事を確認します。作業名が同じでも、渡す内容まで同じとは限りません。
  • 代行する範囲を分ける 不在中に代わって進める作業と、元の人を待つ作業を分けます。代行を終えて戻す場面も対象にします。

途中で仕事を渡す場面

場面確かめること注意
工程が変わる別の人が作業を始める境目を確認します。部署が変わる箇所だけに絞りません。
交代制で替わる交代時に残る作業を確認します。作業が完了した前提で聞きません。
不在時に代行する代行する作業と戻す作業を確認します。不在中の仕事すべてを代行するとは限りません。
表は編集部作成の例です。実際に起きている場面に当てはめて使います。

引き継ぎの範囲は、受け手と渡す時点で分かれる

引き継ぎがあると分かったら、渡す側と受ける側を作業上の役割で記録します。送った時点と、受け手が続きを始める時点を分けて捉えます。

  • 役割で相手を記録する 誰から誰へ渡すかを、受け持つ作業と合わせて記録します。名前だけでは交代後の役割が分かりません。
  • 前後の作業を結ぶ どの作業を終えて渡し、何を受けて次へ進むかを追います。渡す条件と受け取る条件の違いも残します。
  • 受け手ごとに分ける 同時に複数へ渡す場合は、それぞれが続ける作業を分けます。共有を受けるだけの人とは区別します。

引き継ぎの境目を定める型

確かめること方法注意
誰から誰へ渡す側と受ける側の作業を対応させます。宛先に含まれるだけで受け手と決めません。
どの作業の後か渡す直前と受けた直後の作業を並べます。送った時点を作業開始と扱いません。
同時に複数へ受け手ごとに続ける作業を記します。全員が同じ内容を使うとは限りません。
表は編集部作成の例です。相手の氏名だけでなく、作業上の役割を記録します。

渡した記録だけで仕事を再開できるとは限らない

引き継ぎでは、帳票や記録、現物、口頭の説明が組み合わされることがあります。何を渡したかと、その場で何を補ったかを別々に記録します。

  • 記載内容まで見る 帳票や記録の名称だけで終えず、受け手が使う記載箇所を確認します。空欄のまま渡す項目も対象です。
  • 現物の状態を分ける 現物と一緒に、処理済みの箇所や未処理の箇所をどう伝えるかを確認します。置き場所だけでは足りない場合があります。
  • 口頭の補足を取り出す 渡す際にだけ説明する内容を拾います。記録を読めば分かる内容と、その場で初めて伝わる内容を分けます。

渡している内容の分け方

区分確かめること注意
帳票や記録続きを始めるために使う記載箇所を確認します。記録の存在だけで十分と判断しません。
現物現物の状態と残る作業の伝え方を確認します。置き場所と作業状況を分けます。
口頭の説明記録にない補足内容を確認します。記載内容の読み上げとは区別します。
表は編集部作成の例です。口頭の説明は文例ではなく、補足する情報の種類で記録します。

続きを始めるには、終わった作業と残る判断の区別が要る

受け取った直後に何を確かめるかを聞くと、再開に必要な情報が見えてきます。終わった作業、決まった内容、判断が残る内容を分けて整理します。

  • 完了の境目を聞く どこまで終えたと判断するかを確認します。作業をした状態と、確認を終えた状態を区別します。
  • 決定した内容を聞く 次の作業で前提にする決定事項と、その確認先を聞きます。仮の扱いを決定済みと混同しません。
  • 未決でも進めるか聞く 未決の内容、決める人、決定まで進められる作業を整理します。待つ必要がある箇所も記録します。

受け手が再開前に確認する内容

確かめる内容聞くこと注意
完了した作業完了の根拠と、確認が残る作業を聞き取ります。作業済みと確認済みを分けます。
決まった内容次の作業で従う決定事項を聞き取ります。仮の内容が混じっていないかを見ます。
未決の内容決める人と、決定を待つ作業を聞き取ります。未決でも進められる範囲を分けます。
表は編集部作成の例です。渡す側の説明に加え、受け手が実際に見る内容を記録します。

引き継ぎ後の聞き直しは、記入漏れが原因とは限らない

前の担当者へ戻る質問を、再開時や作業中などの発生場面と結び付けます。情報がなかった場合と、あっても見つからない場合や判断できない場合を分けます。

  • 質問が戻る箇所を追う 引き継ぎ後のどの作業で、何の確認が必要になったかを記録します。返答を受けて進めた作業まで追います。
  • 聞けない場合を拾う 前の人へすぐ確認できないときの対応を聞きます。別の確認先、待つ作業、仮に進める範囲を分けます。
  • 聞き直す理由を分ける 記載がない、見つからない、意味が曖昧、引き継ぎ後に状況が変わった場合を区別します。

戻る質問から理由を捉える型

場面聞くこと注意
再開時に戻る作業を始める前に確認した内容を聞き取ります。質問の内容と発生した作業を結び付けます。
作業中に戻る途中で必要になった情報を聞き取ります。引き継ぎ後の変更による質問を分けます。
聞き直せない別の確認先と、止める作業を聞き取ります。推測で進めた内容を決定済みと扱いません。
表は編集部作成の例です。聞き直しをなくす前提ではなく、発生した理由を確認します。

引き継ぎには、作業結果に加えて判断の理由が要る

作業結果が残っていても、約束や判断の理由が伝わらなければ、次の対応を選べないことがあります。商談先で実際に抜けた情報と、その影響を聞き取ります。

  • 約束の条件を拾う 相手先と合意した内容のうち、次の作業を制約する条件を確認します。通常と異なる対応も記録します。
  • 判断の理由を残す 選んだ対応と、その理由を分けて聞きます。同じ判断を続けてよいか見直すための条件も拾います。
  • 変更の経緯を追う 途中で変えた内容と、変更前の情報が残る場所を確認します。受け手が現在の扱いを見分ける方法も聞きます。

結果だけでは伝わらない情報

情報確かめること注意
相手先との約束次の対応に影響する条件を確認します。通常の手順と異なる扱いを省きません。
判断の理由選択の根拠と、見直す条件を確認します。結果だけから理由を推測しません。
途中の変更変更した内容と、現在の扱いを確認します。古い情報が残る場所も確認します。
表は編集部作成の例です。抜けやすさを決め付けず、実際に抜けた内容を確認します。

引き継ぎの記録があっても更新されるとは限らない

記録の有無だけでなく、誰が作成し、引き継ぎ後の補足を誰が残すかを確認します。渡す側と受ける側で記録先が違う場合は、参照する場所も聞き取ります。

  • 渡す側の記録を聞く 作成する人、記録する時点、記録先を聞きます。渡した後に内容が変わった場合の更新も確認します。
  • 受ける側の補足を聞く 受け手が確認した内容や聞き直しへの回答を、誰がどこへ残すかを確認します。個人の控えか共有記録かも分けます。
  • 記録なしの扱いを聞く 記録がない場合は、引き継いだ内容を後から何で確認するかを聞きます。記録がない理由も残します。

作成と更新の受け持ち

区分確かめること注意
渡す側が残す作成者、記録時点、更新する人を確認します。作成者が更新もするとは限りません。
受ける側が残す補足の記録先と、共有する相手を確認します。個人の控えを共有記録と扱いません。
記録がない後から確認する方法と相手を確認します。記録の必要性を実際の支障から考えます。
表は編集部作成の例です。引き継ぎ後の聞き直しへの回答を残す人も含めます。

商品が支援できる範囲は確認できた機能に限られる

聞き取った困りごとを、提案する商品の機能と照らし合わせます。記録や表示を支援できても、何を書くか、次へ進めてよいかの判断は別に確認が必要です。

  • 共有の条件を照合する 必要な記録を受け手が参照できるか、機能と利用条件を確認します。情報を入力する人も別に定めます。
  • 表示の根拠を確認する 進み具合を何に基づいて表示するかを確認します。表示の更新と、作業完了の判断を分けます。
  • 判断する人を確かめる 判断理由の記録と、判断そのものを区別します。例外対応や未決事項を決める人は、業務側で定めます。

商品の機能と人の受け持ち

区分扱い注意
記録の共有参照できる相手と内容を機能で確認します。記録の作成や修正を担う人を確かめます。
進み具合の表示表示する状態と更新方法を確認します。表示だけで完了を判断できるとは限りません。
判断の引き継ぎ理由を記録できる範囲を確認します。記録できることと判断できることを分けます。
表は編集部作成の例です。特定商品の機能を示す表ではありません。

聞き取りの記録には確認済みと未確認の区別が必要だ

聞き取った内容は、引き継ぎの場面ごとに記録します。確認できた事実に確認元を添え、推測や未確認の点が事実と混ざらない形にします。

  • 場面ごとに書き分ける 工程の移動、交代、代行を同じ記録に混ぜません。受け手や渡す時点が違う場合も分けて記録します。
  • 情報の違いを残す 渡した情報、再開時に確認した情報、後から聞き直した情報を分けます。抜けた内容も対応する欄へ添えます。
  • 未確認を明記する 分からない箇所は空欄にせず、未確認と記します。確認する相手と、商品の支援可否を調べる内容も残します。

聞き取り内容の記録型

記録項目書くこと理由
場面引き継ぐ作業と起きる条件を書きます。別の場面の運用との混同を防げます。
相手と時点双方の役割と、渡す前後の作業を書きます。引き継ぎの区切りが分かります。
渡すもの記録、現物、口頭の補足を分けて書きます。どの情報が残るかを見分けられます。
確かめる内容完了、決定、未決を分けて書きます。再開するための条件が分かります。
戻る質問内容、発生場面、理由、抜けた情報を書きます。聞き直しが起きた理由を追えます。
記録作成者、更新者、記録先、確認元を書きます。補足する人と確認先が分かります。
表は編集部作成の例です。商品の支援範囲と未確認の点は、次の確認表にも記入します。

途中引き継ぎの確認には場面ごとの整理が必要だ

聞き取り後は、同じ引き継ぎ場面について各欄を埋めます。分からない箇所に未確認と記すことで、追加で聞く内容と確認する相手を明確にできます。

  • 同じ場面で記入する 誰から誰へ、いつ、何を渡すかを同じ場面で記入します。受け手によって違う内容は別の表に分けます。
  • 人に残る仕事も記す 商品の支援範囲には、確認した機能を記入します。人が記録する内容や判断する内容も併記します。
  • 確認先まで残す 未確認の点には確認する相手を添えます。記録先の欄には、引き継ぎの記録を作成・更新する人も記入します。

営業先を絞って実施を依頼する流れ

確認項目記入欄確認項目記入欄
引き継ぎの場面口頭で補っているもの
誰から誰へ続きを始めるときに確かめる内容
時点前の担当者へ戻る質問
渡しているもの商品で支援できる範囲
抜けやすい情報未確認の点と記録先
表は編集部作成の例です。該当なしと未確認を区別し、記入内容に確認元を添えます。