予行演習で直接確かめたことと、本番の推測とは違う

予行演習で進行できても、本番の条件すべてを確かめたとは限りません。再現した条件と省いた条件を分けて聞くと、提案で支援する範囲を考えられます。

  • 対象と目的を定める 予行演習を行う業務と参加する人を特定し、何を確かめようとしているかを整理します。
  • 結果を使える範囲を分ける 本番と同じ条件と省いた条件を分け、分かったことをどの判断に使うかを整理します。
  • 支援と判断を分ける 本番への備えを確認表に残し、商品で支援できる範囲と人の判断が残る範囲を分けます。

予行演習で見える問題は、誰が参加したかで分かれる

催事全体の予行演習でも、受付や案内の担当が参加しているとは限りません。業務の区切りと参加した担当者を対応させると、観察できる範囲が分かります。

  • 業務の区切りを押さえる 開始から終了までのうち、実際に動きを再現する範囲を特定します。
  • 参加する役割を分ける 作業する人、相手役を務める人、進行を調整する人を役割で分けます。
  • 見る人の持ち場を押さえる 観察する人の位置と見る対象を結び付け、誰も見ていない場面を残します。

業務と参加者の整理

確かめること方法注意
対象業務受付開始から案内への引き渡しまでなど、再現する範囲を記します。前後の業務との接点が含まれるかを分けます。
参加する人実際の担当役と相手役を役割ごとに記します。欠席した担当者の役割を、参加者の誰かが兼ねたかを見ます。
見る人観察する位置と確認を受け持つ場面を記します。進行を担いながらでは見切れない場面を分けます。
表は編集部作成の例です。参加していない役割の動きは、予行演習で確認済みとして扱いません。

予行演習を終えただけでは目的を満たしたとは限らない

最後まで進められたことと、狙った内容を確かめられたことは別です。手順、人の動き、物や設備ごとに、何を見て判断するかを聞き取ります。

  • 手順の接点を見る 作業の順番だけでなく、次の担当者へ引き継ぐ合図や受け渡しを確認対象に含めます。
  • 人の動きを見る 移動、待機、呼び出しが重なる場面で、何を観察するかを整理します。
  • 使用場面で物を見る 必要な物の有無と、その場で取り出して使えるかを分けます。

確認目的の整理

区分聞くこと注意
手順どおりの進行開始の合図、作業の順序、引き渡しの成立を確認対象として聞き取ります。途中の助言で進めた場面を、自力で進めた場面と分けます。
人の動き移動の交差や待機場所の使い方について、見る場面を聞き取ります。進行を知っている相手役の動きだけで、本番の相手も同じに動くとは判断しません。
物や設備配置、取り出し、操作をどの場面で確かめるかを聞き取ります。置いてあることと、使用中に支障がないことを分けます。
表は編集部作成の例です。確認目的は、観察する場面と判断に使う事実を組み合わせて記します。

予行演習の結果を使える範囲は、本番との条件差で分かれる

場所や設備が本番と同じでも、人の振る舞いや業務の重なりまで同じとは限りません。確認する内容ごとに、同じ条件、近づけた条件、省いた条件を分けます。

  • 同じ条件を特定する 会場、配置、担当の役割など、どの部分を本番と同じにしたかを記します。
  • 近づけた方法を残す 相手役や代用品を使った場合は、再現できた部分と本番との差を併記します。
  • 省いた条件を残す 省略した作業や出来事は、問題がなかったのではなく、試していない条件として扱います。

再現条件の分類

区分見分け方扱い
同じにしている本番と同じ場所、配置、役割で実施した部分を特定します。その条件で観察できた事実として残します。
近づけている相手役や代用品で置き換えた部分を特定します。置き換えによる違いを結果と併記します。
省いている実施しなかった作業や再現しなかった状況を特定します。本番での対応を別に検討する対象として残します。
表は編集部作成の例です。同じ条件で確認できた場合も、本番全体の結果を確かめたことにはなりません。

気づいた問題の対応は手順の修正だけとは限らない

予行演習で見つかった問題には、手順を直すものも、本番で注意して見るものもあります。観察した事実と、その後に選んだ対応を分けて聞き取ります。

  • 事実と対応を分ける 起きたことに場所や配置などの条件を添えて記し、そこから選んだ対応を別に残します。
  • 対応の理由を押さえる 手順の修正、担当の変更、当日の注意のうち、どれを選んだかと理由を記します。
  • 保留した問題を残す 対応が決まらなかった問題は、判断を待つ理由と本番までの扱いを明記します。

発見事項と対応の整理

区分確かめること注意
手順を直す止まった場面ごとに、順序や合図をどう変えたかを記します。変更案が出た状態と、変更が決まった状態を分けます。
担当を変える役割の重なりと、役割を移す相手を記します。移した先に別の負担が生じないかも残します。
本番で注意する見守る場面、気づく人、対応を始める条件を記します。注意事項として残すだけでは、問題が解消したとは扱えません。
表は編集部作成の例です。予行演習での気づきと、その気づきへの対応状況は別々に記録します。

手順を変えた後には、影響する場面の再確認が要る

ある場面を直すと、前後の役割や合図にも影響することがあります。変更を決める人と判断理由に加え、変更後に何を確かめたかを聞き取ります。

  • 判断する役割を押さえる 変更を提案する役割と、本番で使う手順を決める役割を分けます。
  • 変えない理由を残す 変更を見送った理由と、残る問題に本番でどう備えるかを記します。
  • 変更の影響をたどる 修正箇所の前後で、受け渡しや人の動きに生じる違いまで再確認の対象に含めます。

変更判断の整理

確かめること方法注意
変える人提案する役割、決定する役割、変更を伝える役割を記します。参加者の合意だけで本番の変更が決まるとは限りません。
変えない理由現行の手順を維持する理由と、残る問題を記します。変更しない判断を、問題がないという判断と分けます。
変更後の再確認変えた箇所と影響する場面について、確認済みの範囲を記します。変更前の予行演習の結果を、そのまま変更後に当てはめません。
表は編集部作成の例です。再確認できなかった変更は、本番前の未確認事項として残します。

予行演習で出なかった事象への備えも、聞き取りに及ぶ

予行演習で出なかった事象も、本番では対応が必要になる場合があります。判断する役割、連絡の経路、代わりの進め方を結び付けて聞き取ります。

  • 判断の境目を聞く 現場で続けられる範囲と、進行を止めて判断を求める範囲を分けます。
  • 連絡が届く道筋を記す 異変に気づく役割から判断する役割までの経路と、不在時の連絡先を記します。
  • 代わりの進め方を記す 設備が使えない場合や担当者が対応できない場合に、切り替える条件と進め方を残します。

本番で初めて起きた事象への備え

区分確かめること注意
判断する役割継続、停止、切り替えを決める役割と判断の範囲を記します。判断する人が対応できない場合の代わりも残します。
連絡の経路気づいた場所から判断する役割への伝達経路を記します。連絡が届いたことを誰が把握するかも含めます。
代わりの進め方使えない設備や欠けた役割ごとに、切り替える条件を記します。代わりの進め方を試していない場合は、その旨を残します。
表は編集部作成の例です。すべての事象を再現する前提ではなく、再現できない事象への対応を聞き取ります。

予行演習を行わない業務が確認不要とは限らない

予行演習を行わない理由には、別の確認で足りる場合と、実施条件を整えられない場合があります。実施の有無だけで確認が足りているかを決めず、理由と残る未確認事項を分けます。

  • 行う理由を聞き取る 関係者が一緒に動いて確かめる必要がある受け渡しなど、予行演習を必要とする理由を記します。
  • 行わない理由を分ける 予行演習を不要と判断した理由と、代わりに行っている確認を記します。
  • 実施できない事情を残す 会場や参加者などの制約で実施できない場合は、確認が残る場面を特定します。

予行演習の有無と理由の比較

区分聞くこと注意
行う理由同時に動く役割や受け渡しなど、実演で見る必要がある場面を聞き取ります。慣例だけでなく、今回の確認目的を残します。
行わない理由実施しない判断の根拠と、別の方法で確認している内容を聞き取ります。他の業務での経験だけを根拠に不要と判断していないかを確かめます。
実施できない会場、設備、参加者など、実施を妨げる条件を聞き取ります。実施できないことを、確認する必要がないことと混同しません。
表は編集部作成の例です。業務の名称よりも、役割の接点と再現する必要のある条件を比較します。

予行演習の記録は、実施条件がなければ結果を使えるとは限らない

気づいた点だけを残すと、どの条件で起きたことかが後から分からなくなります。気づいた点、直した点、次回に引き継ぐ点を、実施条件と結び付けて残します。

  • 気づきに条件を添える 起きた場面と再現した条件を記し、観察した事実と原因の推測を分けます。
  • 変更と確認を分ける 直した内容に加え、変更後の動きを確認できたかを残します。
  • 引き継ぐ先を明らかにする 次の実施で参照する場所と、未確認事項を引き継ぐ役割を決めます。

記録する内容の整理

区分確かめること注意
気づいた点場面、実施条件、起きた事実、観察した役割を残します。原因の推測を、観察した事実と同じ扱いにしません。
直した点変更箇所、判断理由、変更後の確認状況を残します。変更の完了と、変更後の確認の完了を分けます。
引き継ぐ点省いた条件、残る懸念、次に確認する役割と記録先を残します。次の実施で条件が変わる場合は、そのまま当てはめません。
表は編集部作成の例です。本番で初めて分かったことは、予行演習で分かったことと区別して残します。

商品で記録を支援できても本番に近いかの判断は残る

提案する商品の機能で、手順の共有や気づきの記録を支援できる場合があります。本番に近い条件か、進行を変えるかは、商談先の誰が判断するかを別に確かめます。

  • 共有の支援範囲を記す 手順や役割を共有する機能の有無と、実際に支援できる作業を対応付けます。
  • 記録の支援範囲を記す 気づきに実施条件や対応状況を添えられるか、確認できた機能の範囲で記します。
  • 人が決める範囲を残す 本番との差の評価や変更の採否は、商品に任せられると決めつけず、判断する役割を残します。

商品による支援と人の判断の整理

区分扱い注意
手順や役割の共有共有できる内容と閲覧する役割を、確認した機能に基づいて記します。閲覧できることと、理解して動けることを分けます。
気づいた点の記録条件、事実、対応状況を残す作業のうち、支援できる部分を記します。記録できることだけで、原因や対応が決まるとは扱いません。
本番に近いか再現条件が確認目的に足りるかを判断する役割を記します。商品を使ったことだけで、本番に近いと判断しません。
表は編集部作成の例です。商品の機能が未確認の場合は、支援できる範囲として断定せず、未確認欄に残します。

確認表には、分かったことと未確認の点の区別が要る

聞き取った内容は、予行演習で分かったことと、本番まで判断が残ることを分けて記入します。空欄の意味を曖昧にせず、未確認の点には確認する相手と記録先を添えます。

  • 条件と結果を対応させる 分かったことには、その結果が得られた条件を添えます。近づけた条件には本番との差も残します。
  • 未確認の理由を残す 聞けていない内容と、予行演習で再現していない内容を分けて記します。
  • 提案する範囲を点検する 商品で支援する作業と人が判断する内容を照合し、機能の未確認事項も残します。

営業先を絞って実施を依頼する流れ

確認項目記入する内容確認項目記入する内容
業務と参加する人対象範囲、参加する役割、観察する役割を記します。確かめたい内容確かめようとしている内容と、判断に使う事実を記します。
本番と同じ条件同じにした条件と、近づけた条件の本番との差を分けて記します。省いている条件省いた作業や状況と、本番で残る懸念を記します。
分かったことの扱い観察した事実に対する修正、担当変更、当日の注意を記します。手順を変える判断決める役割、変えない理由、変更後の再確認状況を記します。
本番初の事象への備え予行演習で確かめていない事象が本番で起きた場合に対応を決める人、連絡経路、代替手順を記します。行わない業務との差行わない業務との違いとして、実施理由、不要とする理由、制約を記します。
記録の残し方気づいた点、直した点、次回に引き継ぐ点の残し方を記します。未確認の点と記録先未確認の内容、確認する相手、記録先を記します。商品の機能確認も含めます。
表は編集部作成の例です。各欄は記入内容の型です。商談先から聞き取った事実と判断に置き換えて使います。