集計の提案範囲は、表の使い道で分かれる

集計を楽にしたいという相談には、表を作る負担だけでなく、結果を判断に使う難しさが含まれる場合があります。元の記録から使い道までたどり、提案する作業を分けます。

  • 対象の集計表を決める 対象にする集計表と、元になる記録から結果の使い道までの確認範囲を決めます。
  • 決まりと使い道を整理する まとめる決まりや例外の扱いと、結果を使う人が判断する内容を区別します。
  • 提案する範囲を分ける 商品で支援できる作業と人の判断が残る作業を分け、未確認の点を記録します。

同じ名前の集計表でも、作る目的は同じとは限らない

売上集計などの名前だけでは、対象の表を特定できません。実際の表を見ながら、何をまとめ、誰がどの時点で作るかを整理します。

  • 表の中身で区別する 表の名称に加え、行や列に並ぶ項目と集計の対象を記録します。
  • 実際に作る人を押さえる 部署名だけで終えず、元の記録を扱い、集計表を作る人を特定します。
  • 作るきっかけを捉える 定例で作るのか、特定の判断が必要になったときに作るのかを分けます。

集計表を特定するための整理

確かめること方法注意
何の集計か行・列の項目と集計対象を見ます。表の名前だけで同じ集計と扱わないようにします。
誰が作るか実際に記録を加工している人を特定します。表を提出する人と作る人を区別します。
いつ作るか作成を始めるきっかけと完成の時点を整理します。定例の作成と臨時の作成を分けます。
表は編集部作成の例です。実際の集計表に合わせて項目を調整します。

集計対象の範囲は、元の記録の集め方で変わる

表に載った結果だけでは、集計に含まれなかった記録は分かりません。元の記録の所在から、受け取り方と不足時の扱いまでたどります。

  • 元の記録を特定する 集計項目ごとに元になる記録を対応させ、表に入るまでの経路を整理します。
  • 受け取り方を捉える 誰から受け取るかに加え、自分で取り出す記録と送られてくる記録を分けます。
  • 不足時の扱いを残す 記録が集まらないときに、待つ、除く、仮の値を置くなどの扱いを記録します。

元の記録から集計表までの経路

聞くこと方法注意
どの記録から集計項目と元の記録を対応させます。加工済みの記録なら、加工の内容も残します。
誰から受け取るか記録の保管先と受け取り方を整理します。同じ記録を別の経路で重ねて受け取る場合は、重複の扱いを確かめます。
揃わない場合不足したまま作った表の扱いをたどります。記録がない場合と、該当する出来事がない場合を分けます。
表は編集部作成の例です。記録の不足を、出来事がないことと混同しないための整理です。

集計結果の意味は、分類と数え方で変わる

同じ記録を使っても、分類や数え方が違えば結果の意味が変わります。表の項目名から推測せず、記録をまとめる決まりを具体化します。

  • 分類の境目を明らかにする 何を根拠に分類するかを整理し、複数の分類に当てはまる記録の扱いも残します。
  • 数える対象を区別する 記録、案件、取引先など、何を数えているかを特定し、重複の扱いを記録します。
  • 単位と期間を結び付ける 表示の単位と対象期間に加え、どの日付を基準に集計へ含めるかを整理します。

集計結果の意味を決める条件

決まり確かめること注意
分類の基準分類に使う項目と区分の境目を整理します。名称が似ていても、同じ分類とは扱いません。
数え方数える対象と重複を除く条件を整理します。記録の件数と取引先の数を混同しません。
単位元の記録と表に表示する単位を対応させます。単位の換算や端数の扱いも残します。
期間対象期間と採用する日付の項目を特定します。発生した日と記録した日を区別します。
表は編集部作成の例です。集計表の項目名だけでは分からない決まりを記録します。

通常の決まりだけでは、扱えない記録が残ることになる

分類できない記録や後から変わる数字には、通常とは別の扱いが生じます。実際に手直しした箇所をたどり、条件と判断の所在を整理します。

  • 分類できない理由を分ける 情報が足りない場合と、既存の分類に当てはまらない場合を分けて記録します。
  • 直す場所を明らかにする 元の記録を直すのか、集計表だけを直すのかを分け、表を作り直したときに手直しが引き継がれるかも残します。
  • 扱いの違いの理由を聞く 人によって処理が違う箇所は、その理由を整理し、商談先が決まりにできると考えているかを聞きます。

例外と手直しを整理する観点

場面聞くこと注意
分類できない保留、別区分、除外の使い分けを整理します。分類できない記録を黙って除かないようにします。
後から数字を直す修正の理由と直す場所を特定します。作り直すと修正が消える場合は、その条件を残します。
人で扱いが違う判断に使った事情と処理の違いを整理します。理由を確認せず、どちらかを正しい扱いにしません。
表は編集部作成の例です。例外をすべて同じ処理にまとめず、理由ごとに整理します。

集計項目の要不要は、結果から決める内容で分かれる

表を完成させても、必要な判断に使えるとは限りません。誰がどの項目を読み、何を決める場面で使うのかを対応させます。

  • 見る人と決める人を分ける 表を受け取る人だけでなく、結果を読み取る人と判断を下す人を特定します。
  • 項目と判断を対応させる 優先する対象や対応の変更など、決める内容ごとに使う集計項目を整理します。
  • 判断する時点を押さえる 表を見る場面と判断する時点を整理し、結果以外に必要な情報も記録します。

集計結果と判断の対応

確かめること方法注意
見る人受け取る人、読む人、決める人を分けます。配布先に入っているだけで利用者とは扱いません。
決める内容使う項目と、その結果で決める内容を対応させます。状況を知るだけの場合は、判断に使う場合と分けます。
見るタイミング表を見る場面と判断する時点を整理します。判断の時点より後に届く場合は、間に合っていない場面として記録します。
併せて使う情報集計結果以外に参照する情報を整理します。表だけで判断できると決めつけません。
表は編集部作成の例です。実際に結果を使った場面をもとに整理します。

作り続けている集計表が、必要とは限らない

作成が続いていても、結果が判断に使われていない場合があります。見られない理由や代わりの資料をたどり、作成を支援する必要性を見極めます。

  • 見られない理由を分ける 届く時点、項目の不足、判断の機会の有無を分け、使われない事情を記録します。
  • 代わりの資料をたどる 別の資料で判断している場合は、どの情報が使われているかを整理します。
  • 作らない場合も捉える 作成をやめた表は、困った場面と残った用途を調べ、不要と即断しないようにします。

使われない集計表の確認

場面確かめること注意
作るだけで見ない見られない理由と、作成を続ける用途を整理します。作る負担だけを理由に、作成の支援を提案しません。
別の資料で代用代わりの資料で判断できる理由を整理します。資料が重複していても、用途が同じとは限りません。
作らなくなった作成をやめた理由と、その後に困った場面を整理します。普段は使わなくても、必要になる場面が残る場合があります。
表は編集部作成の例です。利用の有無と、残しておく必要性を分けて扱います。

集計表が完成しても、判断が終わったとは限らない

表を作る作業と、表から状況を読み取って決める作業には別の難しさがあります。集める、まとめる、読み取る、決めるに分けて相談の対象を整理します。

  • 表を作る作業を切り出す 記録の収集と、決まりに沿った分類や計算を、表を作る作業として整理します。
  • 読み取る作業を切り出す 結果の偏りや特徴を捉え、理由を調べる作業は、分類や計算とは分けて扱います。
  • 決める作業を切り出す 他の情報や制約も踏まえて対応を選ぶ作業を分け、どこで困っているかを記録します。

集計に関わる作業の分け方

作業内容扱い
集める対象の記録を取り出し、不足や重複を調べます。表を作るための準備として扱います。
まとめる決まりに沿って分類や計算を行います。表を作る処理として扱います。
読み取る結果の特徴を捉え、理由を調べます。判断に必要な意味を読み取る作業として扱います。
決める制約も踏まえて、対応する内容を選びます。選択を伴う判断として扱います。
表は編集部作成の例です。同じ人が行う場合も、作業の内容を分けて記録します。

商品で支援できる範囲は、確認できた機能に限られる

集計の作業を分けても、そのすべてを商品で支援できるとは限りません。商品の機能と使える条件を照らし、人が扱う例外や判断を明示します。

  • 収集の条件を照らす 扱える記録と取得の条件を確認し、人が記録を集めたり補ったりする範囲を残します。
  • 決まりを扱えるかを見る 分類、数え方、修正の決まりを商品で扱えるか確かめ、未確認の機能は約束しません。
  • 人が決める範囲を残す 結果の表示と対応の決定を分け、事情の解釈や例外の採否を誰が判断するか記録します。

商品の機能と人の作業の区分

区分扱い注意
集める扱える記録と取得条件が合う範囲を支援対象にします。取得できない記録や不足情報を誰が補うか残します。
まとめる分類や計算の決まりを扱える範囲を支援対象にします。例外処理や手直しができるかも確認します。
判断する判断に必要な表示と、人が決める内容を分けます。表示できることを、判断まで任せられる根拠にしません。
表は編集部作成の例です。商品の支援範囲は、実際の機能と利用条件に基づいて判断します。

決まりと使い道を記録すれば、提案の抜けが分かる

表の名前や作成手順だけの記録では、判断に使う条件が残らない場合があります。聞き取れた内容と未確認の点を分け、元の記録から判断までたどれる形で残します。

  • 表ごとに記録をまとめる 対象の表を特定できる情報を付け、元の記録、決まり、例外、使い道を記入します。
  • 確認と推測を区別する 確認した内容には確認先を添え、推測した内容は未確認として残します。
  • 次に調べる対象を残す 未確認の点ごとに、確認する相手や記録の所在を添え、更新する記録先を決めます。

聞き取り記録に残す内容

記録項目書くこと理由
集計表種類、作る人、作るきっかけを書きます。別の表の情報と混ざることを防げます。
元の記録記録の所在、受け取り方、不足時の扱いを書きます。表に含まれる記録の範囲が分かります。
決まり分類、数え方、単位、期間を書きます。集計結果が何を表すかを読み返せます。
例外例外の条件、処理、判断する人を書きます。通常の処理だけでは扱えない範囲が分かります。
使う人と判断使う項目、判断内容、使う場面を書きます。作成後の使い道まで提案に含めるか判断できます。
未確認の点未確認の内容、確認先、更新する記録先を書きます。推測を確定した条件として扱うことを防げます。
表は編集部作成の例です。回答が異なる場合は、違いを消さずに未確認の点として残します。

集計表の確認表で、提案前の未確認の点が分かる

確認表は、対象の集計表ごとに記入します。記入できない欄には未確認と記し、確認先と提案への影響を残します。

  • 記録から判断までたどる 元の記録、まとめる決まり、結果の使い道を順に読み、説明が抜けた箇所を見つけます。
  • 使われない場合も残す 判断する内容の欄には、見るタイミングに加え、使わない理由や代わりの資料も記入します。
  • 提案の条件を明示する 商品の支援範囲と人の判断が残る範囲を併記し、未確認の条件を確定事項に含めません。

営業先を絞って実施を依頼する流れ

確認項目記入欄確認項目記入欄
集計表の種類名称と集計対象を記入します。例外の扱い分類できない記録や修正の扱い、判断する人を記入します。
作る人と時期作る人と作成のきっかけを記入します。結果を使う人読む人と決める人を記入します。
元になる記録記録の種類と所在を記入します。判断する内容使う項目、決める内容、見る時点、使わない場合を記入します。
集める方法受け取り方と不足時の扱いを記入します。商品で支援できる範囲支援する作業、必要条件、人の判断が残る範囲を記入します。
まとめる決まり分類、数え方、単位、期間を記入します。未確認の点と記録先未確認の内容、確認先、提案への影響、記録先を記入します。
表は編集部作成の例です。未確認の点は空欄にせず、確認できていない内容を明記します。