次の仕事の開始は、前の仕事の終了だけでは決まらない

普段の作業が分かっても、別の品目や案件を始める準備まで分かったとは限りません。前の仕事から残るものと、開始を認める根拠をたどります。

  • 聞き取る対象を決める 切り替えが起きる場面と担当者を特定し、前の仕事から残る物や情報を聞き取れます。
  • 開始の確認事項を決める 変更するもの、混ざってはいけないもの、準備が済んだと判断する根拠を分けます。
  • 提案前の確認範囲を決める 商品の支援範囲と人の判断が残る範囲を分け、未確認の点を確認表に残します。

切り替えの対象は、品目や案件の名前だけでは分かるとは限らない

品目や案件が変わっても、準備の内容が同じとは限りません。作業条件が変わる境目と、その準備を担う人を対応させます。

  • 変わる境目を捉える 前の仕事を終える動作と、次の仕事の準備を始める動作を分けて聞き取ります。
  • 準備を担う人を捉える 切り替えに伴って何を扱うかを聞き、準備する内容ごとに担当を記します。
  • 担当の交代を見分ける 担当が変わる場面では、作業条件も変わるかを聞きます。人の交代だけで切り替えと決めません。

切り替えの場面の整理

確かめること方法注意
品目が変わる扱う物や準備の変更をたどります。品目名が違うだけで準備も違うと決めません。
案件が変わる案件ごとの条件と準備する人を対応させます。同じ作業でも案件固有の条件を確認します。
担当者が変わる交代に伴う設定や準備の変更を聞き取ります。人の交代と仕事の条件の変更を分けます。
表は編集部作成の例です。

切り替えには、前の仕事から残るものの把握が必要だ

作業場所にある物だけでなく、参照する情報や入力済みの内容も次の仕事に残ります。残る理由を判断する前に、何がどこに残るかを整理します。

  • 残る物を捉える 使いかけの物や途中まで仕上げた物について、置き場所と見分け方を聞き取ります。
  • 残る情報を捉える 前の案件の指示や記録について、次の仕事でも見える場所と参照する場面を確認します。
  • 開いた時点で入っている内容を見る 設定や書式に前の仕事の内容が残る箇所を聞きます。開いたときに入っている値も対象にします。

残るものの整理

区分聞くこと注意
残る物残る物の種類と置き場所を聞き取ります。保管する物と次に使う物を混同しません。
残る情報指示や記録の残る場所を聞き取ります。残っていることと参照してよいことを分けます。
残る設定や書式前の値や記入内容が残る箇所を聞き取ります。見た目が空でも設定が残る場合を確認します。
表は編集部作成の例です。

そのまま使えるかは、次の仕事の条件で決まる

前の仕事で使えたものが、次の仕事でも使えるとは限りません。残るものを、継続して使う対象、変更する対象、確認後に決める対象に分けます。

  • 使い続ける根拠を聞く 共通して使える条件を聞き取ります。変更がないという説明だけで判断せず、次の仕事の条件を満たすかを確かめます。
  • 変更の範囲を聞く 取り替える物や書き換える内容について、変更する箇所と変更後の状態を記します。
  • 決められない対象を残す その場で扱いが決まらないものは、必要な確認内容と確認先を記します。

残るものの扱い

区分見分け方扱い
そのまま使う次の仕事でも使用条件を満たすと確認します。使い続けてよい根拠を記します。
変更する次の仕事の条件と異なる箇所を見つけます。変更対象と変更後の状態を記します。
確認後に決める使用条件との一致をまだ判断できません。確認内容と確認先を記します。
表は編集部作成の例です。

準備が済んだかは、現在の状態と比べる基準で分かれる

変更作業を終えたことと、次の仕事に必要な状態になったことは別です。何を根拠に、どの箇所を比べているかを聞き取ります。

  • 参照する根拠を特定する 指示や図のどこを見ているかを聞きます。次の品目や案件に対応する内容かも確認します。
  • 比べる箇所を特定する 見本を使う場合は、形や内容のどこを比べ、どの違いを認めるかを聞き取ります。
  • 記憶の内容を具体化する 記憶を頼りにする場合は、思い出している条件と、迷ったときの確認先を記します。

必要な状態の確認方法

区分聞くこと注意
指示や図参照する箇所と比べる対象を聞き取ります。次の仕事に使う指示や図かを確認します。
見本一致させる特徴と認められる違いを聞き取ります。見本に似ているだけで準備完了と決めません。
担当者の記憶判断に使う条件と迷う箇所を聞き取ります。記憶の内容を推測で補いません。
表は編集部作成の例です。

前の仕事の残りが混ざるのを防ぐには、使う物の確認が要る

前の仕事の物や記録を残す場合は、次に使う対象と区別できる状態が必要です。置き場所だけでなく、実際に取り出す場面や参照する場面をたどります。

  • 使う場所までたどる 保管場所から作業場所へ移す際に、前の仕事の物が紛れない確かめ方を聞き取ります。
  • 参照する内容をたどる 前の案件名や指示、記入済みの内容が、次の仕事に入り込まない確認方法を聞き取ります。
  • 確認の担当を特定する 誰がどの対象まで確かめるかを記します。確認済みと未確認の範囲を分けます。

前の仕事の残りの確認

確かめること方法注意
物の残り次に使う物の識別方法をたどります。保管する物まで取り除く前提にしません。
情報や記録の残り参照先や記入内容の確認箇所を聞き取ります。前の内容が複写される箇所も対象にします。
確認する人確認対象と担当を対応させます。誰かが確認するという説明で終えません。
表は編集部作成の例です。

次の仕事を始められるかは、準備完了と判断する根拠で分かれる

準備の作業が終わっても、開始してよいと判断されているとは限りません。作業を終える人と開始を認める人の関係を聞き取り、判断の根拠を記します。

  • 判断する役割を特定する 開始を認める役割を聞き取ります。準備をした人が判断も担う場合は、その範囲を記します。
  • 根拠と判断を対応させる 確認結果のどこを見て、次の仕事を始めてよいと判断するかを聞きます。確認できない項目がある場合の扱いも記します。
  • 開始の伝わり方を追う 次の仕事を始めてよいという判断が、作業する人へ伝わる方法を聞きます。伝達がない場合の扱いも確認します。

準備完了の判断の整理

区分聞くこと注意
判断する人開始を認める役割と判断の範囲を聞き取ります。準備した人が判断も担うと決めつけません。
根拠始めてよいと判断する条件と確認結果を聞き取ります。作業の終了報告だけで判断できると考えません。
判断の伝え方判断の伝達先と伝達方法を聞き取ります。伝わっていない状態では始められると扱いません。
表は編集部作成の例です。

予定外の切り替えでは、準備の確かめ直しが要る

予定していた仕事が変わると、済ませた準備がそのまま使えるとは限りません。変更の理由ではなく、切り替えによって追加される作業と確認を聞き取ります。

  • 済んだ準備の扱いを聞く 急な差し込みでは、準備済みの物や情報をどこに置き、次の対象とどう区別するかを記します。
  • 準備の前提を調べる 順番が変わる場面では、直前の仕事を前提にしていた準備と、改めて必要になる確認を聞きます。
  • 再開する対象を調べる 中断した仕事を再開する際は、残していた物や情報の状態と、開始前に確認し直す範囲を聞きます。

予定外に変わる準備

場面確かめること注意
急な差し込み準備済みの物や情報の置き方を聞き取ります。急いでいても省けない確認を分けて記します。
順番の入れ替え直前の仕事が変わることで必要な準備を聞き取ります。順番を決める基準ではなく、変わった後の準備を聞きます。
中断して戻る再開前に状態を確かめ直す対象を聞き取ります。中断前の確認結果が今も使えるかを確認します。
表は編集部作成の例です。

切り替えで残す記録は、後で確かめる目的で変わる

切り替えた事実だけでは、何を変更し、何を根拠に始めたかをたどれません。記録を使う場面から、残す内容と記録する人を聞き取ります。

  • 対象と結果を結び付ける 前後の仕事、変更した箇所、確認結果、開始の判断の関係を、記録から追えるかを聞きます。
  • 記録の担当を見分ける 作業の結果と開始の判断を誰が残すかを聞きます。未記入の箇所を確認する役割も記します。
  • 使う場面から内容を見る 再開時や似た切り替えで参照する内容を聞きます。以前の記録をそのまま使える条件も確認します。

切り替えの記録の整理

区分聞くこと注意
記録する内容変更箇所、確認結果、開始の判断の残し方を聞き取ります。どの仕事の切り替えか分かるように記します。
記録する人内容ごとに記録を担う役割を聞き取ります。未記入と未確認を同じ意味で扱いません。
次に使う場面記録を開く場面と参照する内容を聞き取ります。以前の結果だけで今回も始められるとはしません。
表は編集部作成の例です。

商品の支援範囲には、人の判断との区別が必要だ

手順を参照できることや結果を記録できることだけでは、次の仕事を始められるかは決まりません。自社商品で扱える作業と、商談先の担当者が行う判断を分けます。

  • 参照を助ける範囲を分ける 必要な手順や情報を示す支援について、対象となる品目や案件を正しく選べる条件を整理します。
  • 記録を助ける範囲を分ける 確認結果を残す支援について、誰のどの確認かを記録できる範囲を、商品の仕様で確かめます。
  • 開始の判断を分ける 支援後も人が見て判断する対象を明記します。未確認の機能は提案できる機能として扱いません。

支援と判断の切り分け

区分扱い注意
手順や情報の参照必要な内容の表示や参照を支援できるか調べます。参照先が今回の仕事に合うかの確認を残します。
確認の記録対象と確認結果を対応させて残せるか調べます。記入済みでも実物の確認が済んだとは限りません。
開始できるかの判断判断に使う根拠と人が担う範囲を明記します。表示や記録の機能から判断の代行を推測しません。
表は編集部作成の例です。

切り替えの確認表には、未確認の点の明示が必要だ

聞き取った内容を、切り替えの場面から開始の判断まで対応させて記します。分からない箇所は推測で埋めず、確認先と記録先を残します。

  • 具体的な場面で記入する 前後の品目や案件を特定して記入します。場面によって違う扱いを、共通の手順としてまとめません。
  • 事実と提案を分ける 商談先で行っている作業を先に記します。商品の支援範囲には、仕様を確認できた内容だけを入れます。
  • 未確認の点を残す 分からない内容、確かめる相手、追記する記録先を記します。空欄だけで確認状況を表しません。

営業先を絞って実施を依頼する流れ

確認項目記入する内容確認項目記入する内容
場面と担当者前後の仕事と準備する人を記します。判断する人と根拠開始を認める人、根拠、伝え方を記します。
残る物と情報残る物、情報、設定や書式の場所を記します。予定外の扱い追加する準備と確かめ直す対象を記します。
使うものと変える物継続使用、変更、確認待ちに分けて記します。記録の残し方記録内容、記録する人、次の参照場面を記します。
必要な状態の確認指示や見本などの根拠と比べる箇所を記します。支援できる範囲商品の支援範囲と人に残る判断を記します。
残りの混入の確認物や情報の識別方法と確認する人を記します。未確認点と記録先未確認の内容、確認先、追記先を記します。
表は編集部作成の例です。