成果物を再利用していても、確認作業は残ることになる

過去の成果物を使っていても、今回使える内容を選び直す作業が残る場合があります。商談では、実際に再利用した成果物に沿って、変更と確認の内容を聞き取ります。

  • 再利用の対象を絞る 元にする成果物と探し方、選ぶ基準を聞き、どの成果物の再利用を扱うかを決めます。
  • 残っている作業を分ける 当時と今回の違いから、引き継ぐ部分、作り直す部分、確かめ直す内容を分けます。
  • 支援の範囲を見極める 取り違えと確認者を記録し、商品で支援できる作業と人の判断が残る範囲を分けます。

元の成果物と今回の成果物を見比べれば、再利用の実態が分かる

過去のものを使うという説明だけでは、何を引き継いでいるかは分かりません。実際に使った成果物を起点に、元の所在と探した人を特定します。

  • 実際に使ったものを扱う 作業手順書や集計資料など、今回の作成に使った成果物を具体的に記録します。
  • 元の所在までたどる 今回の成果物の保存先に加え、元にした成果物をどこから取り出したかを聞きます。
  • 探した人を区別する 探した人と使った人が違う場合は、誰から何を受け取ったかを記録します。

再利用の対象を特定する型

確かめること方法注意
何を使ったか今回の作成に使った元の成果物を特定します。参考に眺めただけか、内容を引き継いだかを分けます。
どこから探すか元の成果物を取り出した場所を記録します。今回の保存先と取り違えません。
誰が探すか探した人と受け取った人を記録します。作成者が自分で探したとは限りません。
表は編集部作成の例です。探しにくさの調査を広げる前に、今回の再利用元を特定します。

元にする成果物は、新しさだけで選ばれるとは限らない

似た案件の成果物、最近の成果物、出来が良かった成果物では、選ぶ理由が違います。採用した理由と、候補から外した理由を聞き取ります。

  • 似ている点を具体化する 案件名が似ているかどうかだけでなく、作業の目的や条件のどこが共通していたかを聞きます。
  • 新しさの意味を分ける 最近作られたものか、内容が最近確認されたものかを区別して記録します。
  • 出来の良さを分解する 構成、説明、確認済みの内容など、今回も使いたいと判断した箇所を聞きます。

選ぶ基準を聞き取る型

基準聞くこと注意
似ている案件今回と共通する目的や条件を聞きます。見た目が似ていても、使う前提は違う場合があります。
最近のもの作成時と内容を確認した時のどちらを重視したかを聞きます。新しい成果物にも古い記載は残り得ます。
出来の良いもの評価された箇所と今回使いたい箇所を聞きます。当時の評価が今回にも当てはまるとは限りません。
候補の比較採用した理由と候補を外した理由を聞きます。比較していない場合は、その事実を残します。
表は編集部作成の例です。

引き継げる内容は、当時と今回の前提の違いで分かれる

文章を直さずに使えても、その内容を支える前提が変わっている場合があります。相手先、条件、時期の違いを、影響する箇所と結び付けます。

  • 相手先の違いを捉える 名称の違いに加え、使う人や運用の違いが内容に影響するかを聞きます。
  • 成立する条件を比べる 対象範囲や作業条件を比べ、同じ説明や手順が今回も成り立つかを整理します。
  • 時期による変化を拾う 当時から変わった運用や参照情報を聞き、影響する記載を対応させます。

前提の違いを整理する型

区分確かめること注意
相手先使う人、役割、運用の違いを聞きます。名称の置き換えだけで済むと決めません。
条件対象範囲や作業の成立条件を比べます。明記されていない前提も確認対象に含めます。
時期当時から変わった運用や参照情報を聞きます。作成時が新しくても、前提が古い場合があります。
影響する箇所前提の違いがどの記載に影響するかを聞きます。影響が分からない箇所は未確認として残します。
表は編集部作成の例です。

成果物の再利用には、部分ごとの区分が要る

成果物を再利用していても、内容のすべてを引き継ぐとは限りません。部分ごとに、そのまま使う、直して使う、新しく作るに分けます。

  • そのまま使う根拠を残す 変更しない箇所にも、今回の前提で使えると判断した理由を記録します。
  • 修正の範囲を明らかにする 表現の修正か、内容の変更かを分け、その修正でほかの説明や数値も変える必要があるかを聞きます。
  • 新しく作る部分を分ける 元に記載がない内容と、前提が違うため使えない内容を区別します。

部分ごとの扱いを分ける型

区分見分け方扱い
そのまま使う今回も同じ内容が成り立つ根拠があります。箇所と根拠を記録し、確認対象に残します。
直して使う元の内容の一部は使えるが、今回に合わせた変更が要ります。変更点と関連する箇所を記録します。
新しく作る必要な内容がないか、元の前提を使えません。必要な情報と作成する範囲を記録します。
表は編集部作成の例です。判断できない箇所は区分を決めず、未確認として残します。

記載を引き継いでも、内容の確認は残るとは限らない

変更しない記載でも、今回使えるかを確かめ直している場合があります。何を、何と照らし合わせ、どこまで確認しているかを聞き取ります。

  • 照合する情報を聞く 記載を見直すだけか、現在の情報や今回の条件と照合するかを区別します。
  • 固有の内容を見つける 相手先名に加え、独自の手順や前提など、前の相手先だけに当てはまる内容を聞きます。
  • 数字や日付の根拠を追う 値だけでなく、対象範囲や基準となる時点、計算の前提も確かめ直すかを聞きます。

確認作業を聞き取る型

内容聞くこと注意
古い記載現在も使えるか、何と照合しているかを聞きます。以前確認済みでも、今回の確認が不要とは限りません。
相手先固有の内容名称以外に独自の手順や条件を見直すかを聞きます。相手先名がなくても固有の内容は残り得ます。
数字や日付根拠、対象範囲、基準時点の確認方法を聞きます。値の置き換えだけで確認を終えません。
関連する記載変更箇所に関係する説明も確認するかを聞きます。同じ内容が別の箇所にも記載されている場合があります。
表は編集部作成の例です。

取り違えの聞き取りには、発生箇所の特定が要る

再利用で起きた取り違えは、注意不足という説明だけでは確認作業に反映できません。何が残り、どこで気付き、何を直したかを聞き取ります。

  • 残った内容を特定する 直し忘れた記載や混ざった内容を、成果物のどの箇所にあったかまで記録します。
  • 気付いた場面を聞く 誰が何を見て気付いたかを聞き、それ以前の確認で対象にしていたかを整理します。
  • その後の確認を聞く 修正した範囲と、その後に追加した確認を記録します。実際に続けているかも聞きます。

取り違えを整理する型

場面聞くこと注意
直し忘れ変更対象だった箇所と気付いた場面を聞きます。変更対象として把握していなかった場合と分けます。
別の相手の内容残った内容と、確認時に見ていた範囲を聞きます。名称以外の条件や手順も対象にします。
前提の見落とし当時と今回のどの違いに気付かなかったかを聞きます。記載だけを見ても分からない違いを区別します。
発見後の対応修正範囲と追加した確認を聞きます。起きた事実と今後の懸念を混ぜません。
表は編集部作成の例です。事例が挙がらない場合は、その旨と確認した相手を記録し、取り違えがないとは断定しません。

確認者の名前だけでは、確認範囲が分かるとは限らない

誰かが確認していても、引き継いだ内容まで見ているとは限りません。確認者とともに、対象の箇所、判断の根拠、確認する段階を聞き取ります。

  • 作成した人の確認範囲を聞く 直した箇所だけか、変更せず引き継いだ箇所も見直すかを記録します。
  • 別の人に渡す情報を聞く 成果物とともに、元の前提や変更点、未確認の点を渡しているかを聞きます。
  • 確認しない範囲を残す 確認しない箇所とその理由を聞き、今回使えるかを誰が判断しているかを記録します。

確認者と確認範囲を整理する型

区分確かめること注意
作成した人見直す箇所と照合する情報を聞きます。作成したこと自体を確認済みの根拠にしません。
別の人確認範囲と、判断に必要な情報の受け渡しを聞きます。見た目の確認か、内容の確認かを分けます。
確かめない確認を省く範囲と理由、使用を判断する人を聞きます。確認しないことを、問題がないことと混同しません。
確認する段階修正の前後や、使う前のどこで確認するかを聞きます。確認後の変更を再び見直すかも記録します。
表は編集部作成の例です。

商品で支援できると示せる範囲は、確認済みの機能に限られる

成果物を見つけること、変更候補を把握すること、今回使えると判断することは別の作業です。商品の機能と利用条件を照合し、人が担う確認を明記します。

  • 作業ごとに機能を照合する 聞き取った作業を分け、商品の説明や実際の動作で確認できた機能と対応させます。
  • 候補の提示と判断を分ける 変更候補を示せても、漏れがないか、今回使えるかの判断まで任せられるとは限りません。
  • 人が担う範囲を残す 商品の支援後に必要な確認と判断者を記録し、機能が未確認の部分は提案を保留します。

支援の範囲を分ける型

区分扱い注意
成果物の探し方対象の保管場所や探し方に対応できるかを照合します。見つけられても、元にする成果物を選べるとは限りません。
直す箇所の把握変更候補を把握する機能と対象範囲を確認します。記載されていない前提の違いも拾えると推測しません。
使えるかの判断今回の条件を踏まえて判断する人を記録します。商品の出力だけで使用可能と決めません。
機能が未確認確認する機能と条件を記録し、提案を保留します。希望する動作を、できることとして説明しません。
表は編集部作成の例です。この表は作業を分けるための型であり、特定商品の機能説明ではありません。

再利用の記録には、箇所と判断理由が要る

再利用しているという要約だけでは、作り直す作業や確認の負担が伝わりません。成果物のどの箇所を、なぜ引き継ぎ、何を確かめるかを記録します。

  • 対象をたどれるようにする 元の成果物と今回の成果物を区別し、対象箇所を後から見直せる情報を残します。
  • 理由を変更点と結び付ける 前提の違いと作り直す箇所を対応させ、何が変わったために直すかを書きます。
  • 未確認の点を分けて残す 聞けた事実、営業側の推測、未確認の点を分け、次に確認する人と記録先を残します。

聞き取りを記録する型

記録項目書くこと理由
成果物と探し方元の成果物、取り出した場所、探した人を書きます。どの再利用についての記録かを特定できます。
選ぶ基準選んだ理由と比較した候補を書きます。次回も同じ基準で選べるかを検討できます。
前提の違い当時と今回の違い、影響する箇所を書きます。変更が必要な理由を説明できます。
部分ごとの扱いそのまま使う、直して使う、新しく作る箇所を書きます。引き継げる内容と残る作業を区別できます。
取り違え残った内容、発見した場面、修正範囲を書きます。追加で確認すべき箇所を検討できます。
確認と支援範囲照合内容、確認者、支援範囲、未確認の点を書きます。商品で支援する作業と人の判断を区別できます。
表は編集部作成の例です。

確認表の空欄だけでは、未確認の内容が分かるとは限らない

聞き取った内容を、同じ再利用事例に沿って記入します。分からない項目は空欄にせず、未確認の理由と次に確認する相手を残します。

  • 同じ事例で記入する 成果物や案件が異なる話を混ぜず、元の成果物から今回の利用までを記録します。
  • 判断理由も書き添える 選ぶ基準や部分ごとの扱いには理由を添え、直して使う部分と新しく作る部分を分けて記入します。
  • 未確認の点を明示する 該当しない場合と未確認を分け、商品で支援できる範囲の確認結果も記録先に残します。

営業先を絞って実施を依頼する流れ

確認項目記入欄確認項目記入欄
再利用する成果物元の成果物と今回の用途を書きます。探し方取り出した場所と探した人を書きます。
選ぶ基準選んだ理由と外した候補を書きます。当時の前提と今回の違い変わった前提と影響する箇所を書きます。
そのまま使う部分対象箇所と使える根拠を書きます。直して使う部分・新しく作る部分直して使う箇所と新しく作る箇所を書きます。
確かめ直す内容対象の記載と照合する情報を書きます。起きた取り違え残った内容と気付いた場面を書きます。
確かめる人確認者、確認範囲、確認する段階を書きます。未確認の点と記録先未確認の理由、確認する相手、記録先を書きます。
表は編集部作成の例です。取り違えの事例が挙がらない場合は、その旨を記入します。