必要な作業は依頼に書かれているとは限らない

依頼ごとに仕事内容が違うときは、必要な作業を決める過程に着目します。記載から読み取る作業と、判断で補う作業を分けて聞き取ります。

  • 作業を決める過程を捉える 誰がいつ、依頼の何を根拠に必要な作業を決めるのかが分かります。
  • 補い方と決まらない場合を捉える 書かれていない作業の補い方と、必要な作業が決まらない場合の対応が分かります。
  • 支援できる範囲を分ける 聞き取った根拠を確認表に残し、商品で支援する範囲と人が判断する範囲を分けます。

依頼を受けた人が作業を決めるとは限らない

依頼の受付と、必要な作業の決定を分けて捉えます。実際の依頼をたどり、作業の候補を挙げる時点と、必要だと決める時点を押さえます。

  • 実際の依頼をたどる 受け付けてから着手するまでを追い、必要な作業が挙がった場面を記録します。
  • 候補と決定を分ける 作業を挙げた人と、その作業を必要だと決めた人が同じかを押さえます。
  • 決定の区切りを捉える 何が分かった時点で作業を決めたのかを、判断に使った情報とともに残します。

作業を決める場面の整理

確かめること方法注意
受付時の決定受けた人がその場で挙げた作業と根拠をたどります。受付時の見込みを決定済みと扱いません。
着手前の決定着手前に担当者が追加・除外した作業をたどります。受付後に得た情報も押さえます。
複数人での決定作業の候補を持ち寄り、必要だと決める場面をたどります。参加した人全員が決定するとは限りません。
表は編集部作成の例です。扱うのは必要な作業の決め方です。作業の担当を振り分ける基準とは分けて記録します。

依頼には、作業名でなく求める結果だけが書かれる場合が残る

依頼には、求める結果や条件だけが書かれていることがあります。記載の箇所と、そこから必要だと判断した作業を対応させます。

  • 記載の箇所を押さえる 依頼全体をまとめず、どの記載を見て作業が必要になったのかを特定します。
  • 条件の読み取りを捉える 数量や条件から、作業を加える・省く・変える判断がどう生じたかを聞き取ります。
  • 添付資料までたどる 本文だけでなく、添付資料のどこを見て必要な作業を判断したのかも残します。

記載から作業への対応

記載聞くこと注意
明記された内容求められた内容と、それを満たすために挙げた作業を聞きます。求める結果と作業そのものを区別します。
数量や条件条件を読み取り、追加・変更した作業と理由を聞きます。同じ記載でも判断が分かれる条件を残します。
添付された資料参照した箇所と、その箇所から生じた作業を聞きます。添付されているだけで参照済みと扱いません。
表は編集部作成の例です。記載から作業に至る理由が不明なら、対応関係を推測で埋めず未確認として残します。

依頼にない作業は、補った根拠を確かめれば理由が分かる

依頼に書かれていなくても、必要だと判断して加える作業があります。何を補ったかに加え、その根拠と依頼元への確認の有無を押さえます。

  • 補った作業を分ける 記載から読み取った作業と、記載の外から補った作業を区別して残します。
  • 過去の例の使い方を捉える 参照した依頼との共通点と違いを押さえ、今回も必要とした理由を聞き取ります。
  • 確認と推測を分ける 依頼元に確認できた内容と、経験に基づいて仮に置いた前提を混ぜずに記録します。

記載のない作業の補い方

補い方確かめること注意
過去の例から補う参照した依頼と、今回も作業が必要になる理由を押さえます。似た依頼でも条件の違いを確かめます。
依頼元に確かめる確認して得た情報と、それにより加えた作業を押さえます。回答前の想定と回答後の決定を分けます。
経験で判断する判断に使った経験と、成立すると考えた前提を押さえます。経験に基づく判断を依頼元の指定と扱いません。
表は編集部作成の例です。担当者の判断で補う場合も、判断を否定せず、必要とした理由を具体的に残します。

作業名が同じでも、必要になる条件は同じとは限らない

同じ名前の作業でも、すべての依頼で必要になるとは限りません。依頼のどの条件によって作業が追加・省略・変更されるのかで区分します。

  • 共通とする範囲を定める どの種類の依頼で毎回必要なのかを残し、確認できた範囲の外まで広げません。
  • 変化を生む条件を残す 作業の違いだけでなく、その違いを生んだ依頼の条件も記録します。
  • 新たな判断を区別する 既知の条件で決まる作業と、依頼を読んで新しく考える作業を分けます。

作業の変わり方による区分

区分見分け方扱い
毎回同じ対象とする依頼で、条件によらず必要かを確かめます。共通作業とする依頼の範囲を残します。
条件で変わる特定の条件で追加・省略・変更されるかを確かめます。条件と作業の変化を対応させて残します。
依頼ごとに決める既知の条件だけで必要な作業を決められるかを確かめます。新たに判断した点と根拠を残します。
表は編集部作成の例です。確認した依頼で共通していただけの作業は、毎回必要だと断定しません。

作業が未決定でも依頼全体を止めるとは限らない

必要な情報が足りず、作業を決めきれない依頼もあります。未決定の部分と進められる部分を分け、決定までの扱いを押さえます。

  • 決まらない理由を残す 不足している情報や解釈が分かれる記載を特定し、決められない作業と対応させます。
  • 仮決めの範囲を押さえる 仮に置いた前提と進める作業を残し、どの情報で見直すのかを聞き取ります。
  • 再開の条件を押さえる 依頼元への確認や保留の後に、何が分かれば誰が作業を決められるかを残します。

未決定の作業の扱い

場面聞くこと注意
依頼元に戻す不足情報、確認先、回答後に決める作業を聞きます。依頼全体を戻すのか、一部だけ確認するのかを分けます。
仮に決めて進める仮の前提、進める範囲、見直す条件を聞きます。仮決めを確定した作業と混ぜません。
保留する止める作業と、判断を再開できる条件を聞きます。回答が来るだけで決定できるとは限りません。
表は編集部作成の例です。未決定は作業が不要という意味ではありません。必要性を判断できていない状態として残します。

作業一覧の確認だけで抜けを見つけられるとは限らない

作業が並んでいても、依頼に必要な作業がすべて含まれているかは、別に確かめることになります。誰が何と照らし、追加や修正を決めるのかを押さえます。

  • 確認する人を押さえる 本人が見直すのか、別の人が見るのか、決定前には確認しないのかを区別します。
  • 照らす情報を押さえる 依頼の記載、添付資料、補った前提のうち、確認時に何を参照するかを残します。
  • 確認後の変更を捉える 確認によって加わった作業や除いた作業を、変更した理由とともに聞き取ります。

洗い出しの確認方法

区分確かめること注意
本人だけで確認見直す時点と、一覧を依頼のどの記載と照らすかを押さえます。一覧を読み返すだけか、依頼まで戻るかを分けます。
別の人が確認確認する人が見る情報と、追加・修正の決め方を押さえます。補った前提が伝わっているかも確かめます。
確認しない作業を決めた後、見直さず着手する範囲を押さえます。確認がないことと、抜けがあることを同一視しません。
表は編集部作成の例です。作業の成果を検査する方法ではなく、必要な作業を挙げられているかの確認に絞ります。

後から増えた作業が洗い出しの抜けとは限らない

後から作業が増えても、当初の見落としとは限りません。必要性に気づいた場面と、その根拠となる情報が得られた時点を照らします。

  • 気づいたきっかけを残す どの場面で何を見て、足りない作業があると分かったのかをたどります。
  • 当初の情報に戻る 作業を決めた時点で根拠があったのか、後から新しい条件が加わったのかを分けます。
  • 抜けの原因を分ける 後から条件が加わったのか、記載の見落とし、条件の読み違い、補う作業の不足のどれに当たるかを確かめます。

作業の不足に気づく場面

場面確かめること注意
作業中進められなくなった作業と、足りなかった準備を押さえます。着手後に初めて得られた情報を分けます。
納品前依頼の条件と照らして、追加が必要になった作業を押さえます。作業の抜けと、実施した作業の誤りを分けます。
依頼元からの指摘指摘の根拠と、その情報を把握できた時点を押さえます。当初の依頼と、後から加わった要望を分けます。
表は編集部作成の例です。抜けが起きた理由は、当初の依頼や判断の記録で確かめられた範囲だけを記載します。

商品で支援できると示せる範囲は、確認済みの機能に限られる

作業を記録することと、必要な作業を判断することは別です。商談先の決め方と商品の仕様を照らし、支援できる部分と人の判断が残る部分を分けます。

  • 作業ごとに機能を照らす 記録や参照などの行為に分け、商品で扱える内容を仕様や実際の操作で確かめます。
  • 参照と決定を区別する 過去の例を見られるだけで、今回の作業の必要性まで判断できるとは扱いません。
  • 人が決める条件を残す 情報不足や条件の食い違いがあるとき、誰が何を根拠に決めるかを残します。

支援範囲の分け方

区分扱い注意
作業一覧の記録作業と根拠、仮決めの状態を記録できるか確かめます。一覧を保存できても、根拠や仮決めの状態まで残せるとは限りません。
過去の例の参照条件と作業の対応を探して参照できるか確かめます。参照した例を今回に使えるかは別に判断します。
作業を決める判断条件の解釈や未記載の作業の要否を扱えるか確かめます。確認できない判断まで商品に任せる提案をしません。
表は編集部作成の例です。未検証の機能は支援できる範囲に含めず、確認が必要な点として残します。

作業名だけの記録では、決めた理由が分かるとは限らない

聞き取った作業は、依頼の記載や判断の根拠と対応させて記録します。確認できた事実と未確認の点を分け、後から根拠をたどれるようにします。

  • 依頼と判断を対応させる 対象の依頼が分かる情報を添え、どの記載からどの作業が生じたかを残します。
  • 事実と未確認を分ける 説明を受けた内容、資料で確認した内容、まだ確認できていない点を区別します。
  • 記録先を明らかにする 根拠や補足を残した場所を記し、確認する人や抜けに気づく場面も参照できるようにします。

聞き取り内容の記録項目

記録項目書くこと理由
決める人と時点候補を挙げる人、必要と決める人、決める場面を書きます。誰のどの判断を確かめたかが分かります。
記載と作業の対応参照箇所、生じた作業、必要とした理由を書きます。記載から作業に至る根拠をたどれます。
補い方記載にない作業、補った根拠、確認の有無を書きます。依頼の指定と判断で加えた内容を区別できます。
共通作業と変わる作業共通作業と、条件による変更や新たな判断を書きます。依頼による違いがどこで生じるか分かります。
決まらない依頼不足情報、仮の前提、保留範囲、再判断の条件を書きます。未決定を不要や確定と取り違えずに済みます。
表は編集部作成の例です。説明を受けた範囲を超えて、社内全体の決まりとして記録しないようにします。

確認表には、結論と未確認の点を分けて書くことになる

対象の依頼を定め、聞き取った内容を確認表に記入します。分からない欄は推測で埋めず、未確認の内容と確かめる相手を残します。

  • 依頼ごとに記入する 表の冒頭に対象の依頼を記し、その依頼で確認できた事実を各欄に書き込みます。
  • 未確認の理由を残す 不明なのか、説明が食い違うのかを区別し、確認する内容と相手を残します。
  • 提案の根拠として使う 表の内容と確認済みの機能を照らし、支援できる部分と人が判断する部分を別記します。

営業先を絞って実施を依頼する流れ

確認項目記入内容確認項目記入内容
作業を決める人候補を挙げる人と決定する人を書きます。決める時点場面と、その時点で得ている情報を書きます。
作業が生じる記載記載箇所、作業、必要とした理由を書きます。書かれていない作業の補い方補った作業と根拠、確認の有無を書きます。
毎回同じ作業共通作業と、対象とする依頼の範囲を書きます。依頼ごとに変わる作業変わる条件と、新しく判断する内容を書きます。
決まらない依頼の扱い不足情報、仮決めや保留、再判断の条件を書きます。洗い出しを確かめる人確認する人、照らす情報、確認時点を書きます。
抜けに気づく場面気づく場面と、当初の情報の有無を書きます。未確認の点と記録先未確認の内容、確認相手、根拠の記録先を書きます。
表は編集部作成の例です。対象の依頼と確認した相手を表に添え、該当しない項目にはその理由を記します。