仕事量の見通しは、そのまま提案の前提になるとは限らない

依頼が増える見通しでも、その根拠や準備の決め方は商談先によって違います。予測から準備を決める過程を聞くと、商品の機能と照らして、提案で支援する範囲を絞れます。

  • 予測の成り立ちを捉える 誰がどの場面で予測し、何を手掛かりに見通しを立てているかが分かります。
  • 準備を変える条件を捉える 予測を基に決める準備と、見通しが変わったときに見直す内容が分かります。
  • 提案で支援する範囲を決める 商品で支援できる作業と人の判断が残る部分を分け、提案の前提を記録します。

仕事量の予測に必要な範囲は、使う目的で変わる

同じ仕事でも、人の手配と物の用意では必要な見通しが違います。予測する人、予測する場面、その予測で決めることを組にして聞き取ります。

  • 予測する人を特定する 情報を集める人と、仕事量の見通しを判断する人を分けて記録します。
  • 予測する場面を押さえる 何の準備を決める前に、どの仕事の、いつ頃までの量を見通すかを整理します。
  • 予測を使う目的を押さえる 予測を受け取る人と、その見通しを基に決める内容を対応させます。

予測する人と場面の整理

確かめること方法注意
誰が予測するか情報を集める役割と見通しを判断する役割をたどります。商談の窓口が予測を判断するとは限りません。
いつ予測するか準備を決める場面と、予測の対象期間を対応させます。予測を作る時点と対象期間を混同しません。
何に使うか予測を使って決める準備から、どの仕事の量を予測しているかを整理します。別の目的で作った予測をそのまま使えるとは限りません。
表は編集部作成の例です。

予測の手掛かりがあっても、依頼が確定したとは限らない

過去の記録、取引先からの連絡、受け付け済みの依頼は、予測への使い方が異なります。それぞれから何を読み取り、仕事量の見通しに加えているかを整理します。

  • 手掛かりの出所を分ける 過去から推測した量と、連絡や受付で把握した量を区別します。
  • 予測への使い方を聞く 参考にするだけか、増減の判断に使うか、予測の一部として数えるかを整理します。
  • 情報の重なりを見つける 同じ依頼が連絡と受付の両方に含まれる場合、予測に重ねて加えていないかを聞き取ります。

手掛かりと予測への使い方

手掛かり聞くこと注意
過去の同じ時期今回も参考になると判断した条件を聞き取ります。時期が同じでも、依頼元や仕事の内容が同じとは限りません。
取引先からの連絡連絡の内容と、それを予測に加える判断を聞き取ります。増える可能性の連絡と、具体的な依頼を区別します。
受付済みの依頼受け付けた仕事の量と、実施時期の決まり方を聞き取ります。受付後にも量や時期が変わり得るかを確かめます。
表は編集部作成の例です。

予測に必要な細かさは、準備する内容で分かれる

仕事量が増えるという見通しだけでは、必要な準備を判断できない場合があります。何を準備するために、仕事の種類や時期まで見通す必要があるかを聞き取ります。

  • 予測と準備を対応させる どの見通しを基に、人の手配、物の用意、順番の調整を決めたかを記録します。
  • 必要な細かさを押さえる 全体の量だけで決められる準備と、仕事の種類や時期まで必要な準備を分けます。
  • 準備を決める時点を押さえる 準備をいつまでに決める必要があり、それまでにどの情報が要るかを整理します。

準備からたどる予測の範囲

準備確かめること注意
人の手配仕事の種類と重なる時期を、手配の判断にどう使うかを整理します。仕事の総量だけでは、必要な役割まで分かるとは限りません。
物の用意必要な物と用意する時期を、どの見通しから決めるかを整理します。依頼全体の増加が、すべての物の増加を意味するとは限りません。
順番の調整必要な物が届く時期や作業を始められる時期の見通しを、仕事の順番にどう反映するかを整理します。量が変わらなくても、時期が変われば順番の調整が要るかを確かめます。
表は編集部作成の例です。

実際との差だけでは、次の予測の直し方が決まるとは限らない

予測と実際が違っても、どの手掛かりを見直すべきかは差だけでは分かりません。照合の手順ではなく、その差を次の予測にどう使っているかを聞き取ります。

  • 差を何に使うかを聞く 差の大小を見るだけか、手掛かりの選び方や予測の立て方も変えるかを整理します。
  • 比較しない背景を聞く 比べていない場合は、予測の妥当さを何で判断しているかを聞き取ります。
  • 理由と推測を分ける 確認できた差の理由と、まだ推測にとどまる説明を区別します。

実際との差の予測への反映

区分聞くこと注意
比べている差を見た後、次の予測の何を変えているかを聞き取ります。差の把握だけで、予測の立て方まで改善したとは扱いません。
比べていない比べない理由と、見通しを修正する別の手掛かりを聞き取ります。比較していないことだけで、予測が役立たないとは判断しません。
差の理由の記録理由を残す場所と、次の予測で参照する場面を聞き取ります。記録した理由を、次回も当てはまる事実とは扱いません。
表は編集部作成の例です。

予測が外れたときの扱いは、準備を変えられる範囲で分かれる

予測が外れたときは、仕事量の変化だけでなく、既に決めた準備を変更できるかが問題になります。増減や時期のずれを、準備の変更にどう結び付けて判断するかを整理します。

  • 外れ方を分ける 予測より多い、予測より少ない、時期がずれる場合を分け、変更する準備を記録します。
  • 変更できる範囲を聞く 予測が変わっても維持する準備と、変更や取り消しができる準備を区別します。
  • 変更の判断者を押さえる 新しい見通しを踏まえて、準備を変えるかどうかを誰が決めるかを記録します。

外れ方と準備の変更

場面聞くこと注意
予測より多かった場合不足が見込まれたとき、追加の準備を決める条件を聞き取ります。予測を上方に直すことと、準備を追加できることを分けます。
予測より少なかった場合不要になる準備を、維持・縮小・取り消しのどれで扱うかを聞き取ります。予測が減っても、既に決めた準備を減らせるとは限りません。
時期がずれた場合量の見通しを保ったまま、準備の時期を動かせるかを聞き取ります。時期のずれを、依頼そのものの減少と混同しません。
表は編集部作成の例です。

新しい情報が届いても、商談先が予測を更新するとは限らない

新しい連絡が届いても、見通しや準備の判断が変わるとは限りません。情報が入る時点と、予測を見直す時点を分けて整理します。

  • 定期の見直しを押さえる 決まった業務の節目に見直す場合は、そこで使う情報と判断する人を記録します。
  • 随時の見直しを押さえる どの情報が入ると、それまでの予測を見直すかを具体的な変化として残します。
  • 見直さない扱いを聞く 見通しを変えずに使う範囲と、新しい情報を準備の判断へ反映する方法を整理します。

見直す時点ときっかけ

区分確かめること注意
決まった時点どの業務の節目で、予測を見直すかを整理します。見直す予定があっても、毎回予測が変わるとは限りません。
新情報の入手時依頼内容や実施時期のどの変化を、見直しのきっかけにするかを整理します。情報の受領と、予測を変える判断を区別します。
見直さない当初の予測を使い続ける理由と、使用を終える場面を整理します。見直さない予測を、その時点の最新の見通しとは扱いません。
表は編集部作成の例です。

商談先の見通しは将来の仕事量の確定とは限らない

提案に使う見通しには、成り立つための前提と変わり得る点があります。何を前提に提案し、何が変われば提案も見直すかを明記します。

  • 見通しの前提を残す 過去と同じ条件が続くことなど、予測を成り立たせている前提を記録します。
  • 変わり得る点を残す 依頼の量や時期が変わる可能性を、未確認の情報と分けて記録します。
  • 提案への影響を分ける 予測が変わっても必要な支援と、仕事量や時期に応じて見直す支援を分けます。

見通しを提案に使う際の扱い

区分扱い注意
見通しの前提見通しと、その見通しが成り立つ条件を併記します。条件を省いて、仕事量だけを提案の根拠にしません。
変わり得る点量・時期・仕事の内容のうち、変わる可能性がある部分を記録します。変化があり得ることと、情報が未確認であることを区別します。
提案の前提範囲今回の提案に使う見通しと、提案を見直す条件を記載します。商談先の見通しは判断材料にしますが、その仕事量が発生する確約とは扱いません。
表は編集部作成の例です。

予測の材料を整理できても見通しの判断は残る

記録を参照できることと、将来の仕事量を判断できることは別です。商品の仕様で確認できた作業と、商談先に判断が残る部分を分けます。

  • 支援する作業を特定する 過去の記録の参照や依頼の記録など、商品で扱えることを仕様に沿って示します。
  • 残る判断を特定する 今回も過去と同じ傾向になるか、連絡を予測に加えるかなどの判断を明記します。
  • 支援の条件を添える 必要な記録や入力がなければ支援できない作業は、その条件も提案に記載します。

商品による支援と残る判断

区分扱い注意
過去の記録の参照必要な期間や仕事の記録を参照できるか、仕様で確認します。過去の傾向が今回にも当てはまるかは、別に判断します。
依頼の記録依頼内容や変更を記録できる範囲を、仕様で確認します。記録があるだけで、その内容が最新だとは限りません。
見通しの判断手掛かりから仕事量を見通す際に、人が判断する部分を記載します。記録を扱う機能だけを根拠に、予測の正しさを約束しません。
表は編集部作成の例です。特定の商品が備える機能を示すものではありません。

予測の根拠と判断時点を残せば、前提を見直せることになる

仕事量の見通しだけを記録すると、後から根拠や使う場面を確かめられない場合があります。予測から準備を決めた経緯と、今後見直す条件を一緒に残します。

  • 予測の出所を残す 誰の見通しか、いつ判断したものか、何に使う予測かを記録します。
  • 予測と準備を結び付ける 手掛かりから立てた見通しと、それを基に決めた準備を対応させて書きます。
  • 未確認を見分けられる 聞き取った内容と営業側の推測を区別し、未確認の点には確認先を添えます。

聞き取った予測の記録項目

記録項目書くこと理由
予測する人と場面予測する人、判断時点、対象の仕事と期間、使う目的を書きます。誰が何のために作った見通しかを判別できます。
手掛かり情報の出所、内容、予測への使い方を書きます。見通しを立てた根拠をたどれます。
準備見通しを基に決めた準備と、決定の時点を書きます。予測が変わった際に影響する準備が分かります。
実際との差の見方比較の有無、差の理由、次の予測への反映を書きます。どの経験を予測の修正に使っているかが分かります。
外れたときの扱い外れ方ごとに、変更できる準備と判断者を書きます。予測の修正後に必要な判断が分かります。
見直す時点見直す場面、きっかけ、判断者を書きます。提案の前提を再確認する場面が分かります。
表は編集部作成の例です。記録先も残し、次の確認時に参照できるようにします。

確認表で未確認の点を整理すれば、提案前に聞く相手が分かる

聞き取った内容を確認表にまとめると、提案に使える前提と未確認の点を見分けられます。分からない欄を推測で埋めず、次に確認する相手や情報を残します。

  • 同じ予測について書く 対象の仕事と期間を明記し、異なる目的で作られた見通しを混ぜずに記入します。
  • 判断が残る箇所も書く 商品で支援できる範囲の欄に、商品が支援する部分と、見通しや準備について人が決める部分を分けて記入します。
  • 空欄の意味を明らかにする 未確認と該当なしを区別します。未確認の点には確認先を添え、記録の参照先を残します。

営業先を絞って実施を依頼する流れ

記録項目記入欄記録項目記入欄
予測する人予測する場面と目的
使う手掛かり予測に基づく準備
実際との差の見方外れたときの扱い
見直す時点ときっかけ提案で前提にする範囲
商品で支援できる範囲未確認の点と記録先
確認表は編集部作成の例です。記入内容には確認した時点も添えます。