作業中の指示の確かめ方を知るには、実際の場面の確認が要る

指示を見ているという説明だけでは、両手がふさがった場面での確かめ方は分かりません。実際の場面から、必要な内容と見るための動作を聞き取ります。

  • 見直す内容を分ける 作業前に覚えて進める内容と、作業中に改めて見る内容を分けられます。
  • 確かめる動作を捉える 両手の動作から、指示を見る動作と、別の人に読んでもらう場面まで整理できます。
  • 提案する範囲を決める 内容の不足と参照のしにくさを分け、商品で支援できる範囲を絞れます。

聞き取りには、実際に指示を確かめた場面の特定が要る

まず、作業中に実際に指示を確かめた場面を相手に選んでもらいます。その場面で行っていた作業と、必要になった指示を対応させます。

  • 実際の場面から始める 両手がふさがった作業で、指示を確かめた経緯を具体的に説明できる場面を選んでもらいます。
  • 作業と指示を結び付ける そのとき行っていた作業に対し、指示のどの内容が必要になったかを整理します。
  • 普段の説明を分ける 普段のやり方と、選んだ場面で実際に行った動作を分けて記録します。その場面で行ったか確認できない動作は、未確認と記します。

実際の場面を選ぶ整理表

確かめること方法注意
選ぶ場面実際に指示を確かめた場面を選んでもらいます。想像した場面を実際の出来事として扱いません。
行っていた作業指示を見る直前に行っていたことを聞き取ります。仕事全体の説明だけで済ませません。
必要だった指示その場面で見た内容を特定します。普段見る内容とは分けて記録します。
表は編集部作成の例です。場面を思い出せない場合は、普段の説明として残し、実際の動作は未確認とします。

両手がふさがる状態は、作業の最初から最後まで続くとは限らない

両手がふさがるという説明を、それぞれの手が担う動作に分けます。その状態が続く範囲と、指示を見るために変えた動作を聞き取ります。

  • それぞれの手を分ける 片方の手ともう片方の手について、持っていた物と行っていたことを分けて記録します。
  • ふさがる範囲を捉える どの動作からどの動作まで両手がふさがっていたかを、選んだ場面の中で確かめます。
  • 見る際の変化を捉える 指示を見るために変えた手の動きや目の向け先を、実際の動作として聞き取ります。

両手の動作を分ける整理表

区分聞くこと注意
それぞれの手持つ物と行う動作を手ごとに聞き取ります。物を持つことだけで手の役割を決めません。
状態が続く範囲両手がふさがる始まりと終わりを捉えます。作業全体で同じ状態だと決めません。
見る際の変化指示を見る前後で変えた動作を聞き取ります。動作を変えずに見られたと推測しません。
表は編集部作成の例です。

作業前に見た指示を、作業中に見直さないとは限らない

着手前に確かめた内容と、作業中に改めて見た内容を分けます。同じ内容を作業中にも見た場合は、その理由を聞き、覚えていたかどうかも確かめます。

  • 着手前の内容を捉える 作業を始める前に見た指示と、そのうち覚えて進めた内容を聞き取ります。
  • 作業中の内容を捉える 作業中に必要になった内容を、着手前にも見ていたかどうかと併せて整理します。
  • 見直す理由を残す 覚えている内容でも見直した理由を確かめ、記憶から抜けたためだと決めつけません。

指示を見る場面の区分表

区分確かめること注意
作業前着手前に見た内容と覚えて進めた内容を分けます。指示全体を覚えているとは扱いません。
作業中改めて見た内容と必要になった箇所を捉えます。着手前と重なる内容も残します。
見直す理由覚えていても見た理由を聞き取ります。覚え方の問題だけに置き換えません。
表は編集部作成の例です。

見直すきっかけを知るには、直前に気づいたことの確認が要る

指示を見る直前に何が起きたかをたどります。次の作業へ進むための確認と、現物を指示や見本と比べて違いに気づいた確認を分けて捉えます。

  • 次へ進む前を捉える 次に行うことを決めるために見た内容と、その直前まで行っていた作業を対応させます。
  • 違いへの気づきを捉える 現物を何と比べ、どの点が違うと感じて指示のどの内容を見直したかを聞き取ります。
  • きっかけの根拠を残す 思い出した説明と、残っている記録で確かめたことを分けます。分からない部分は未確認とします。

見直すきっかけの整理表

区分見分け方扱い
次へ進むため次の作業を決めるために見たかを確かめます。進む前に必要だった内容を残します。
現物との違い現物を何と比べて気づいたかを確かめます。気づいた点と見直した内容を対応させます。
きっかけが曖昧説明を支える記録の有無を確かめます。記録がなければ記憶に基づく説明と明記します。
表は編集部作成の例です。同じ場面で複数のきっかけが重なっていた場合は、無理にどれかへ絞りません。

指示が見える場所にあっても、確かめやすいとは限らない

指示がある場所だけでなく、必要な内容にたどり着くまでを聞き取ります。見る前の動作から、確認後に元の動作へ戻るまでをたどります。

  • 見る前の動作を捉える 持っていた品物や道具をどう扱ってから指示を見たかを、実際に行った順に聞き取ります。
  • 探した箇所を捉える 指示のどこから見始め、何を手がかりに必要な箇所へたどり着いたかを確かめます。
  • 戻る動作まで捉える 内容を確かめた後、どの動作へどう戻ったかを残し、見る前後の変化を整理します。

見る前後の動作をたどる表

区分聞くこと注意
見る前品物や道具の扱いに生じた変化を聞き取ります。置き方や持ち方の提案へ広げません。
指示を探す動作見始めた箇所と探す手がかりを確かめます。指示が見えることと内容が見つかることを分けます。
見た後元の動作へ戻るまでの流れを聞き取ります。指示を読み終えたところで聞き取りを終えません。
表は編集部作成の例です。

別の人が伝えた内容には、指示と補った判断の区別が要る

別の人に読んでもらう場合は、求めた内容と実際に伝えられた内容を分けます。指示を読んだ部分と、その人が判断して補った部分を確かめます。

  • 相手と内容を捉える 誰に、どの作業について、何を確かめてもらったかを対応させて記録します。
  • 指示の見分け方を捉える 読む人が対象の作業をどう把握し、該当する指示をどう見分けたかを聞き取ります。
  • 補った判断を分ける 書かれた内容を読んだ部分と、読む人が解釈や経験から補った部分を分けて残します。

別の人を介した確認の整理表

区分確かめること注意
尋ねた相手と内容相手の役割と確かめてもらった内容を捉えます。人の名前だけで確認先を記録しません。
対象の指示作業と指示を対応させた手がかりを聞き取ります。同じ指示を見ていたと推測しません。
伝えられた内容読んだ内容と補った判断を分けます。区別できない部分は未確認として残します。
表は編集部作成の例です。

指示を確かめられなくても、進めてよいとは限らない

指示を確かめられなかった場面では、その後の作業の扱いを聞き取ります。続けたという事実だけで、続けてよいと判断できるわけではありません。

  • その後の扱いを捉える 作業を続けたか、止めたか、別の作業へ移ったかを、実際の出来事として記録します。
  • 相手と根拠を捉える 進め方を誰に確かめ、どの指示や説明を根拠にしたかを分けて聞き取ります。
  • 継続の判断を代わりに行わない 営業側は、聞き取った進め方を記録し、商談先に代わって作業の継続を判断しません。

指示を確かめられない場面の整理表

場面聞くこと注意
指示を見られない見られなかった理由と、その後の作業を捉えます。続けた事実を、続けてよい根拠にしません。
確認相手がいない別の確認先の有無と実際の対応を聞き取ります。代わりの相手を営業の判断で指定しません。
根拠が分からない説明や記録からたどれる範囲を確かめます。根拠を推測で補わず、未確認とします。
表は編集部作成の例です。

確かめにくい理由の整理には、内容の有無と読めるかの確認が要る

必要な内容が指示にない場合と、内容はあるのに見られない場合を分けます。指示そのものを確かめていない箇所は、どちらにも決めません。

  • 内容の不足を捉える 必要になった内容と実際の指示を照らし合わせ、書かれていない箇所や説明が足りない箇所を残します。
  • 参照のしにくさを捉える 内容があると確かめたうえで、両手の動作や探す動作のどこで見にくかったかを整理します。
  • 分からない点を残す 指示の内容と見る動作のどちらが未確認かを明記し、解消できると先に約束しません。

内容の不足と参照のしにくさの区分表

区分確かめること注意
内容が足りない必要な内容が指示に記されているかを確かめます。見つからないだけで、記載がないと決めません。
参照しにくい内容の存在と、見る際につまずく動作を確かめます。見やすくなれば内容も足りるとは扱いません。
区別できない内容と動作のどちらを確かめていないかを残します。内容の不足と参照のしにくさが重なる場合も残します。
表は編集部作成の例です。

商品の支援は、確認した機能の範囲に限られる

聞き取った困りごとを、そのまま商品の支援範囲にはしません。指示の参照を助ける機能、確認内容を記録する機能、作業を続けてよいかの判断を分けます。

  • 参照の支援を分ける 指示や記録を見る動作のうち、商品の機能で助けられる部分を、確認できた範囲で示します。
  • 記録の支援を分ける 何を確かめたかを残せるか、商品で確かめます。記録が残ることと内容が十分なことは分けます。
  • 人の判断を分ける 作業を続けてよいかは、商談先で判断する人と根拠を確かめ、商品の支援範囲と区別します。

商品と人が担う範囲の整理表

区分扱い注意
指示や記録の参照見る動作を助ける機能の有無を確かめます。実際の両手の状態で使えるかも確かめます。
確認したことの記録確認内容を残せる範囲を確かめます。残せない内容まで記録できると説明しません。
作業を続ける判断判断する人と根拠を商談先に確かめます。参照や記録の支援があるだけで、商品が継続の判断まで担えるとは説明しません。
表は編集部作成の例です。機能を確かめていない部分は、支援できる範囲に含めず、確認事項として残します。

確認表には、実際の動作と未確認の点の区別が要る

選んだ場面を軸に、内容と動作を確認表へ記入します。聞けなかった点も残し、商品で支援できると判断した根拠を後からたどれるようにします。

  • 同じ場面で記入する 途中で別の場面の説明が出た場合は区別し、選んだ場面の動作と混ぜずに残します。
  • 確認の根拠を添える 相手の説明で把握したことと、実際の指示や記録で確かめたことを分けて記入します。
  • 未確認の点を残す 未確認の内容、次に確かめる相手、記録先を記入し、空欄を確認済みとして扱いません。

指示を確かめる場面の確認表

確認する項目記入欄確認する項目記入欄
選んだ場面行っていた作業と、必要だった指示を記します。両手の動作それぞれの手で持つ物と、ふさがる範囲を記します。
作業前と作業中の内容作業前に覚えた内容と、作業中に見直した内容を記します。見直すきっかけ直前の出来事と、説明を支える記録を記します。
指示までの動作見る前の動作、探す動作、戻る動作を記します。読んでもらう場面読んでもらった相手、指示の見分け方、補った判断を記します。
確かめられない場合作業の扱いと、確認先と根拠を記します。内容と参照の区別内容の不足、参照のしにくさ、未確認の箇所を分けて記します。
支援できる範囲確認した機能と、人が判断する範囲を記します。未確認の点と記録先確かめる内容と相手、追記する記録先を記します。
表は編集部作成の例です。各欄には、説明から分かったことか、指示や記録で確かめたことかも書き添えます。