同時に関わる必要は、作業の条件で分かれる

一人では進められない作業でも、担当者別の説明だけでは互いの動きが見えない場合があります。同じ場面で何を見て、何を受けて動くのかを聞き取ります。

  • 聞き取る場面を決める 同じ時間に働く場面から、互いの動きに合わせて進める作業を取り出します。
  • 動作の関係を記録する 参加者ごとの動作と、その場の合図・返答・変更・完了の確認を記録します。
  • 支援の範囲を分ける 同時に関わる理由を作業の条件から整理し、商品で扱える内容と人の判断を分けます。

担当者別の説明だけでは、作業の関係が分かるとは限らない

担当する仕事の一覧だけでは、その場で互いに合わせる動きを捉えられません。一人では進められないとされた作業から、動作が重なる場面を探します。

  • 仕事から場面へ絞る 担当する仕事全体から、相手を見たり合図を受けたりして動く場面を取り出します。
  • 動作が重なる所を聞く 説明する人の動作中に相手が何をしているかを聞き、同じ場面として記録します。
  • 説明の根拠を残す 一人では進められない理由を、相手にしてもらっている動作とともに記録します。

対象の作業を絞る整理表

確かめること方法注意
担当する仕事仕事の説明から、相手が関わる場面を取り出します。担当範囲を聞くだけで終えません。
互いに合わせる動き説明する人の動作中に行われる相手の動作を聞きます。別の場面の説明を混ぜません。
一人では進まない所相手のどの動作が必要かを記録します。人手が要るという説明だけで決めません。
表は編集部作成の例です。実際の説明に合わせて記入します。

同じ時間に働いていても、動きを合わせる必要があるとは限らない

同じ場所や時間に働いていても、各自の判断で別々に進められる場合があります。相手の今の動きによって、説明する人の動作が変わるかを見分けます。

  • 独立して進む所を分ける 相手の動きを見ずに進められる部分を聞き、同時に関わる部分と分けて記録します。
  • 相手を見る理由を聞く 相手の何を見て、動き始める・続ける・止める判断をしているかを聞き取ります。
  • 居合わせるだけか分ける 同じ場所にいる事実と、相手の動きを受けて動作を変える事実を区別します。

同じ時間に行う作業の見分け方

区分見分け方扱い
別々に進められる相手の今の動きを知らなくても進められます。独立して進める部分として記録します。
互いの動きが必要相手の動きに合わせて自分の動作を変えます。同時に関わる場面として詳しく聞きます。
同じ場所にいる居合わせているが、動作の関係が分かりません。場所だけで判断せず、関係を未確認とします。
表は編集部作成の例です。同じ作業でも、場面によって区分が変わります。

動作の関係を捉えるには、同じ場面での比較が要る

別々に聞いた説明でも、同じ合図や状態を起点にすると動作の関係を追えます。何を見て、何を行い、相手の動きで何が変わるかを並べます。

  • 場面の起点を定める 説明の起点となる合図や状態を記録し、そのときの各参加者の動作を聞きます。
  • 見る物と動作を分ける 見ている対象と、操作する内容や伝える内容を分けて書きます。
  • 動作の変化を結び付ける 相手の動作を受けて変わる説明する人の動作を、変化の前後が分かる形で記録します。

同じ場面に並べる動作の項目

区分聞くこと注意
見ている対象その場で見ている物や相手の状態を聞きます。見られる物と、実際に見ている物を分けます。
行っている動作操作する内容と、相手に伝える内容を聞きます。仕事の名称だけで記録しません。
相手による変化相手のどの動作で、説明する人の動作が変わるかを聞きます。きっかけと変わった動作を一緒に残します。
表は編集部作成の例です。参加者名や役割名を添えて記録します。

その場で伝わる情報は声や言葉に限られない

声や合図に加え、相手の様子を見ることで伝わる情報もあります。商談先の手順書などに書かれた内容だけでなく、作業中に何を読み取っているかを聞き取ります。

  • 伝える内容を聞く 声や合図の有無だけでなく、何を知らせ、どの動作に使われているかを聞きます。
  • 見て判断する内容を聞く 相手の姿勢や手の動きなど、言葉にせず判断に使っている様子を記録します。
  • 書かれていない情報を拾う 手順書などがある場合はその記載と実際の場面を照らし、その場だけで伝え合う内容を残します。

その場で伝わる情報の整理表

区分確かめること注意
声や合図伝える内容と、伝える人・受け取る人を記録します。合図の形だけで意味を推測しません。
相手の様子どの様子から何を読み取っているかを聞きます。見えた事実と、その解釈を分けます。
手順書にない連絡作業中に補って伝えている内容を聞きます。手順書にないことを、伝達がないことと扱いません。
表は編集部作成の例です。情報の内容と、伝わる方法を分けて記録します。

次へ進める条件は、返答の意味で分かれる

返答を受けても、受け取ったという知らせなのか、動きを変える指示なのかで意味が違います。同じ場面の中で、返答を待つ動作と進める条件を聞き取ります。

  • 待つ動作を特定する どの動作の途中で、誰からの何の返答を待っているかを記録します。
  • 返答の意味を分ける 受け取ったことの確認と、次の動作を認めたり指定したりする返答を区別します。
  • 返答がない場面を聞く 返答を確認できなかった場面で、実際にどの動作を続け、どこで止まったかを聞きます。

返答と次の動作の整理表

区分聞くこと注意
進むきっかけ誰のどの返答を受けて、何を始めるかを聞きます。返答を待つのか、前の工程の完了を待つのかを分けます。
返答の意味受領の確認か、動作の許可や指示かを聞きます。うなずきなどの形だけで意味を決めません。
返答がない場合返答が分からないときの実際の動きを聞きます。返答がないことを了承と読み替えません。
表は編集部作成の例です。作業中の返答と、その直後の動作を対応させます。

変化に気づく人と動きを変える判断者は同じとは限らない

予定と違う状態への気づきから、動きを変えるまでの間に判断が入ります。気づいた人、変更を決めた人、変更を知った参加者を分けて聞き取ります。

  • 気づいた状態を聞く 予定との違いを何から見つけ、誰にどの内容を伝えたかを記録します。
  • 変更を決める人を聞く 変更する内容ごとに、判断した人と、判断に使ったその場の情報を聞きます。
  • 変更の伝わり方を聞く 決まった変更を誰に伝える必要があるかと、その伝え方、伝わったことを確かめる動作を記録します。

作業中の変更を追う整理表

区分確かめること注意
違いへの気づき気づいた人と、予定から変わった状態を聞きます。気づいた人を変更の判断者と決めません。
変更の判断誰が何を根拠に、どの動作を変えたかを聞きます。役職だけから判断する人を推測しません。
変更の伝達伝える相手と伝え方、伝わったことの確認方法を聞きます。発信したことと、伝わったことを分けます。
表は編集部作成の例です。変更前と変更後の同じ場面を対応させます。

一人の動作が終わっても、全体が完了したとは限らない

一人の操作が終わっても、相手の状態を見届ける動作が残る場合があります。一緒に行う作業を終えたと判断する状態と、その確かめ方を聞き取ります。

  • 各自の終了を聞く どの状態になれば各自の動作を終えるのかを、参加者ごとに記録します。
  • 全体の完了を聞く 全体の完了を確認する人と、完了したことを各参加者が知る方法を聞きます。
  • 終了後に残る動きを聞く 各自の動作を終えた後も続ける見守りや返答などを、同じ場面の中で記録します。

各自の終了と全体の完了の整理表

場面聞くこと注意
各自の動作が終了終了と判断する状態と、その見分け方を聞きます。手を止めたことだけで終了と決めません。
全体の完了を確認確認する人と、参加者が完了を知る方法を聞きます。完了を告げることと、確認することを分けます。
相手の動作が継続各自の動作の後に残る確認や返答を聞きます。成果物の取りまとめに話を広げません。
表は編集部作成の例です。一緒に行う場面を終える条件を記録します。

同時に行う理由を知るには、作業の条件の確認が要る

以前から一緒に行っているという説明だけでは、同時に関わる必要性を判断できません。その瞬間に得る情報と、動作を合わせる必要が生じる状態を聞きます。

  • その場だけの情報を聞く 参加者が動作を決めるために、その瞬間に見る必要がある状態や合図を記録します。
  • 失われる確認を聞く 別々に行う場合に見られなくなる状態や、伝えられなくなる合図を聞き取ります。
  • 不明な理由を残す 説明と作業の条件が結び付かない部分を未確認として残し、推測で補いません。

同時に関わる理由と条件の整理表

区分確かめること注意
その場だけの情報どの状態を、その瞬間に見る必要があるかを聞きます。後から残る記録と、その場の情報を分けます。
別々では失う確認動作を合わせないと何を確認できないかを聞きます。作業の進め方を変える提案にしません。
理由が分からない根拠が聞けていない説明と、未確認の条件を残します。慣習だけを根拠に必要・不要を決めません。
表は編集部作成の例です。必要性の判断には、作業の状態に関する説明を使います。

支援できる範囲は、確認済みの機能と作業条件で分かれる

参加者や手順を記録できても、その場の判断まで扱えるとは限りません。聞き取った作業の条件を、提案する商品の確認済みの機能と照らします。

  • 記録できる内容を分ける 参加者や手順など、商品に記録できることを確認できた項目だけを挙げます。
  • 伝達と記録を区別する 情報を残せることと、必要な場面で相手に伝わり返答を得られることを分けます。
  • 人の判断を明記する 状態の読み取りや変更の判断について、人が担う部分と商品で扱えるか未確認の部分を残します。

商品で扱う内容と人の判断の整理表

区分扱い注意
参加者と手順記録できる項目を確認済みの機能と対応させます。記録できることから作業全体の支援を推測しません。
伝え合う情報情報の記録、相手への伝達、返答の確認を分けます。保存された情報がその場で伝わるとは決めません。
その場の判断状態の解釈や変更の判断のうち、人が担うと確かめた部分と未確認の部分を分けて記します。商品で扱えるか不明な内容を支援可能と書きません。
表は編集部作成の例です。提案する商品の機能は、確認できた内容だけを記載します。

作業の確認表には動作の関係と未確認の点が必要だ

対象の場面を決め、動作・情報・判断を同じ作業の記録としてまとめます。分からない点と説明の記録先を残すと、どの根拠を補う必要があるか分かります。

  • 同じ場面で記入する 作業名だけでなく、互いの動きに合わせる場面を記し、各項目の対象を明らかにします。
  • 理由と条件を書き分ける 動作を合わせる必要があるか、その理由、理由を確認できたかを分け、裏付ける具体的な状態を別の欄に書きます。
  • 根拠へ戻れる形にする 未確認の点に関係する説明者と記録先を残し、聞けた内容と推測を混ぜません。

営業先を絞って実施を依頼する流れ

確認項目記入する内容確認項目記入する内容
対象の作業作業名と対象の場面を記入します。同時に関わる理由動作を合わせる必要の有無、理由、確認できたかを記します。
参加者ごとの動作見る対象と行う動作を参加者別に記します。伝え合う情報内容・伝え方・伝える相手を記します。
返答を待つ箇所待つ動作・返答の意味・次の動作を記します。変更を決める人気づく人・判断する人・伝える相手と伝え方を記します。
完了の確認各自の終了条件と全体の完了確認を記します。作業の条件その場だけの情報と、別々では失う確認を記します。
支援できる範囲確認済みの機能と、人が担う判断を記します。未確認の点と記録先不明点・説明者・根拠を残した場所を記します。
表は編集部作成の例です。記入できない欄には、未確認であることを残します。