引き受ける内容は、聞いた依頼だけでは決まるとは限らない

依頼を受けた人が内容を記録していても、補った情報や判断の経緯まで残るとは限りません。口頭で依頼を受けてから、引き受ける内容が決まって伝わるまでをたどります。

  • 受け方を捉える 依頼が生じる場面と受ける人を特定し、聞き取る項目を整理します。
  • 判断の過程を捉える 補っている情報と引き受けが決まる時点、伝え方や聞き違いへの対処を整理します。
  • 支援の範囲を分ける 商品で支援できる範囲と人に残る範囲を分け、未確認の点まで確認表に記録します。

口頭の依頼が届く場面は、電話の受付に限られない

電話の受付だけを見ると、来訪時や現場で受けた依頼を見落とすことがあります。実際にあった依頼を取り上げ、どこで、何をしているときに受けたかをたどります。

  • 場面を具体化する 連絡の手段だけでなく、依頼を受けた場所や、そのとき行っていた作業も記録します。
  • 依頼の種類を分ける 新たな仕事の依頼か、進行中の仕事への追加や変更かを分けます。
  • 受付と捉える時点を聞く 相談や声掛けが、仕事の依頼として扱われ始める場面を捉えます。

口頭の依頼が生じる場面

場面確かめること注意
電話で受ける誰につながり、どの仕事の依頼を受けたかをたどります。代表窓口への電話だけに絞りません。
来訪時に受ける訪問の用件と、依頼が出た場面を分けて捉えます。来訪の用件と依頼内容が同じとは限りません。
現場で受ける作業中の声掛けを、いつ依頼として扱ったかを捉えます。作業への相談と追加の依頼を混同しません。
表は編集部作成の例です。実際に口頭の依頼がある場面に合わせて使います。

口頭の依頼は、決まった人が受けるとは限らない

受付の窓口が決まっていても、実際には近くにいる人が依頼を受ける場合があります。通常の受け方と、受けられないときの扱いを分けて聞き取ります。

  • 実際の受け手を追う 役職や窓口の名称だけで判断せず、取り上げた依頼を実際に受けた人を捉えます。
  • 受ける範囲を分ける 用件を預かるところまでか、詳しい条件の聞き取りまで行うかを分けます。
  • 不在時の扱いを捉える 別の人が受ける場合と、折り返しまで受付を待つ場合の扱いを記録します。

受ける人と対応範囲の捉え方

聞くこと方法注意
誰が受けるか実際の依頼を入口からたどり、受けた人を特定します。窓口の名称だけで受け手を決めません。
受け手は固定か依頼の種類や勤務状況による交代の有無を聞きます。人による違いには役割上の理由もあります。
受けられない時代理で受ける範囲と、後で聞き取る範囲を分けます。不在時も通常と同じ受け方とは限りません。
表は編集部作成の例です。受ける人の違いを、受付の不備と決めつけないための整理です。

依頼の記録と聞き取った内容は、同じとは限らない

残された記録だけでは、何を尋ね、何を相手から伝えられたかが分からない場合があります。聞き取る項目と記録する項目を分け、依頼内容を把握する過程を捉えます。

  • 決まって聞く項目を拾う 依頼の対象や希望条件など、受付の際に決まって聞いている項目を挙げます。
  • 相手が自分から伝えた情報を分ける 依頼元が自分から伝えた情報と、受けた人が尋ねて得た情報を区別します。
  • 抜けやすい条件を捉える 聞けなかった項目がある場合は、その場の状況と後で必要になった理由を聞きます。

聞き取る内容の区分

区分確かめること注意
決まって聞く毎回聞く項目と、条件に応じて聞く項目を分けます。記録欄があるだけで毎回聞くとは判断しません。
相手が伝える相手が話した範囲で把握している項目を挙げます。話に出ないことを、希望がないと解釈しません。
聞き漏らしやすい後で不足に気づいた項目と、その際の状況をたどります。意図的に後で聞く項目とは分けます。
表は編集部作成の例です。項目を増やす前に、現在の聞き取り方を把握します。

依頼の内容は、相手が話した情報だけとは限らない

依頼の内容には、過去の取引や相手の事情を知る人が補った情報も含まれます。相手が話した内容と、受けた人が補った内容を分けて記録します。

  • 情報の出所を残す 相手の発言、過去の記録、受けた人の記憶や判断のどれを基にしたかを分けます。
  • 今回も使える根拠を聞く 過去と同じ条件を使う場合は、今回も当てはまると判断した根拠を捉えます。
  • 確認の有無を記す 補った内容を相手に確認したか、社内の判断として扱っているかを記録します。

補った情報と根拠の分け方

補い方確かめること注意
過去の依頼を使う参照した依頼と、今回に当てはめた条件を聞きます。前回の条件を今回の希望と同一視しません。
相手の事情で補う知っていた事情と、そこから補った内容を分けます。事情が変わっていないかの確認方法も捉えます。
自分の判断で補う判断の根拠と、相手への確認の有無を聞きます。経験に基づく判断を一律に排除しません。
表は編集部作成の例です。補う行為の良否ではなく、情報の出所と確認状況を整理します。

依頼の引き受けが決まる時点は、受け方で変わる

用件を受け付けても、引き受ける範囲や条件は後で決めることがあります。社内で決めた時点と、決まった内容を依頼元へ伝えた時点を分けてたどります。

  • 決まった範囲を特定する 受け付けた内容のうち、その場で決まった条件と、保留になった条件を分けます。
  • 判断の条件を捉える 何の確認が済み、誰が判断したことで引き受ける内容が決まったかを記録します。
  • 依頼元への伝達を追う 決定後に伝えた内容と、依頼元に確認が必要な条件が残っていないかを捉えます。

引き受けが決まる時点と決める人

時点聞くこと注意
その場で決まるその場で決められる条件と判断の根拠を聞きます。用件を預かった返答と引き受けの決定を分けます。
後の確認で決まる確認する内容と、結果を受けて決める人を聞きます。確認待ちの間に進められる作業も捉えます。
別の人が決める判断する人に渡す情報と、決まった結果を受け取る人を聞きます。受けた人が決定を把握する経路も追います。
表は編集部作成の例です。受付、社内の決定、依頼元への伝達を区別して記録します。

受付後の伝達は、依頼内容を渡すだけとは限らない

受けた内容を伝える際には、保留中の条件や補った情報も引き継ぐ場合があります。伝える手段とともに、何を渡し、届いたことをどう把握しているかを聞き取ります。

  • 渡す相手と時点を追う 誰に、どの作業を始める前に伝えているかを、受けた依頼に沿ってたどります。
  • 保留や判断の伝え方を捉える 決まった内容のほか、確認待ちの条件や、受けた人が補った情報がどう伝えられるかを捉えます。
  • 変更後の伝達を追う 後から内容が変わった場合は、元の情報を受け取った人への伝え方も記録します。

伝達手段ごとの確認内容

伝え方確かめること注意
メモで伝える渡す相手、置く場所、読まれたことの把握方法を聞きます。記載のない情報を別に伝えている場合もあります。
口頭で伝える伝える時点と、不在時や変更時の伝え方を聞きます。記録がなくても内容を確認する手順は捉えます。
帳票に書く転記する内容と、保留や補足を書き分ける方法を聞きます。転記時に省く内容の扱いも捉えます。
表は編集部作成の例です。手段の優劣ではなく、渡される内容と確認方法を整理します。

聞き違いへの対処は、確認する順序と確認先で分かれる

聞き違いや抜けに気づいたときは、受けた人や残された記録から確認する場合もあります。実際にあった場面から、気づいたきっかけと、内容を確定できた根拠をたどります。

  • 気づいた場面を捉える 誰のどの作業で疑問が生じたかを聞き、受付時には分からなかった条件も分けます。
  • 確認の順序を追う 何を先に確認し、解消しなかった場合にどこへ聞いたかをたどります。
  • 訂正の行き先を追う 内容が分かった後に、どの記録を直し、誰へ伝え直したかまで記録します。

現在の対処と確認できる根拠

対処聞くこと注意
相手に聞き直す聞き直す条件と、確認した内容の記録先を聞きます。当初の聞き違いと後からの依頼変更を分けます。
受けた人に聞く記憶、手元のメモ、情報を補った際の判断理由のどれを確認するか聞きます。思い出した内容と記録で確認した内容を分けます。
記録をたどる参照する記録と、内容が食い違ったときの扱いを聞きます。記録だけで解消しない場合の確認先も残します。
表は編集部作成の例です。事例がない場合は仮定の対処と明記し、実際の運用と分けます。

商品で支援できる範囲は、確認できた機能に限られる

口頭の依頼を記録できても、その内容で引き受けてよいかまで判断できるとは限りません。提案する商品の機能と利用条件を確認し、現在の作業に対応させて支援範囲を分けます。

  • 作業ごとに対応させる 記録、伝達、内容の判断を分け、確認できた機能がどの作業を支援するかを記します。
  • 使える条件を残す 入力する人や利用する場面など、支援が成り立つ条件を記録します。
  • 人の判断を明記する 希望の解釈や引き受け条件の決定など、人による確認や判断が必要な範囲を残します。

支援範囲を分ける型

区分扱い注意
記録を支援する残せる情報と、人が入力や修正をする範囲を分けます。記録された内容の正しさを誰が確認するか残します。
伝達を支援する渡せる相手や内容と、人が補足する範囲を分けます。送れたことと、理解されたことを区別します。
内容を判断する機能で扱える処理と、人が決定する条件を分けます。未確認の機能を支援できる範囲に含めません。
表は編集部作成の例です。特定の商品に記録・伝達・判断の機能があると示すものではありません。

聞き取りの記録には、事実と解釈の区別が必要だ

聞き取った内容を要約する際に、確認した事実と提案側の解釈が混ざることがあります。同じ依頼の流れとして記録し、根拠がある内容と未確認の内容を区別します。

  • 同じ依頼をたどる 場面から伝達までを同じ依頼で記録し、別の依頼の受け方を混ぜないようにします。
  • 根拠を添える 説明した人と参照した記録を添え、事実として確認できた範囲を示します。
  • 不明な点を残す 分からない内容は推測で埋めず、次に確認する点と確認先を記します。

依頼の流れを記録する項目

記録項目書くこと理由
依頼の場面場所、受けた経路、依頼の種類を書きます。どの場面についての説明かを特定できます。
受ける人実際の受け手と、代理で受ける場合の扱いを書きます。受け方が変わる条件を残せます。
聞く項目決まって聞く内容と、相手から伝わる内容を書きます。情報を得た経路を区別できます。
補っている情報補った内容、根拠、相手への確認の有無を書きます。相手の発言と受け手の判断を区別できます。
決まる時点決定の条件、決める人、依頼元への伝達時点を書きます。受付と引き受けの決定を分けられます。
受けた後の伝え方伝える相手、手段、内容、変更時の扱いを書きます。受付後に情報が渡る経路を追えます。
表は編集部作成の例です。各項目に、説明した人や参照した記録などの根拠を添えます。

支援範囲の判断には、未確認の点を残す欄が必要だ

確認表には、分かったことだけでなく、まだ判断できないことも残します。同じ依頼について記入し、商品で支援できる根拠と人に残る作業を見渡せる状態にします。

  • 対象の依頼を明記する 確認表の対象を特定し、通常の受け方と異なる点はその条件も書き添えます。
  • 支援範囲に根拠を添える 商品の確認済みの機能と、利用に必要な条件を書き、人に残る作業と区別します。
  • 未確認を空欄にしない 未確認の内容、確認先、関連する記録の場所を残し、確認できたら更新します。

営業先を絞って実施を依頼する流れ

確認項目記入する内容確認項目記入する内容
依頼の場面経路、場所、依頼の種類を記します。受ける人受け手と不在時の扱いを記します。
聞き取る項目尋ねる内容と相手が伝える内容を分けます。補っている情報内容、根拠、確認の有無を記します。
引き受けの決定時点決める人、条件、時点を記します。受けた後の伝え方相手、手段、保留や変更の伝え方を記します。
聞き違いの今の対処抜けも含め、確認から訂正までを記します。商品の支援範囲確認した機能と利用条件を記します。
人に残る範囲人が確認、補足、判断する内容を記します。未確認の点と記録先未確認の内容、確認先、記録の場所を記します。
表は編集部作成の例です。各欄の案内を、実際に聞き取った内容に置き換えて使います。