顧客の要望だけで製作の指定が決まるとは限らない

顧客の希望が製作の指示になるまでには、情報を補う仕事があります。その内容と判断の根拠を聞き、提案する商品で支援できる範囲を見定めます。

  • この資料で決めること 要望を受ける人から製作する人まで、誰の仕事を聞くべきかが分かります。
  • 聞き取る内容を決める 要望に補う内容と根拠、顧客への確認、製作する人への伝達を整理します。
  • 提案する範囲を決める 記録と未確認の点を確認表に残し、商品で支援できる仕事と、商談先の担当者が判断する仕事を分けます。

要望を受ける人が指定をまとめるとは限らない

受付の窓口だけでは、指定にまとめる仕事の全体は分かりません。要望を受ける人、指定にまとめる人、製作する人の役割をたどります。

  • 受付の役割を聞く 要望を受けた後、どこまで内容を整理して誰に渡すかを聞きます。
  • まとめる役割を聞く 指定にまとめる人と、不足する情報を補う人が同じかを確かめます。
  • 製作側の役割を聞く 製作する人が、受け取った指定を確認するだけか、内容を補うこともあるかを聞きます。

要望から製作までの役割をたどる

確かめること方法注意
要望を受ける人受付後に行う仕事と引き渡す相手を聞きます。窓口の名前だけで役割を判断しません。
指定をまとめる人要望を整理し、内容を補う人を聞きます。役職と実際に行う仕事を分けて捉えます。
製作する人指定を受け取り、確認する人を聞きます。指定を受け取る人と製作する人の違いも残します。
表は編集部作成の例です。役割を兼ねている場合も、それぞれの仕事を聞きます。

同じ見本や写真でも、顧客が望む部分は同じとは限らない

要望は、言葉だけでなく見本や写真、以前の品でも伝わります。受け取る形と、その中で希望として扱う部分を分けて聞きます。

  • 言葉の残り方を聞く 顧客が伝えた言葉と、受けた側が整理した内容を区別できるかを聞きます。
  • 示された部分を聞く 見本や写真のどの部分を希望として受け取り、どの部分は参考にしているかを聞きます。
  • 以前との違いを聞く 以前の品を使う場合、引き継ぐ内容と今回変えたい内容をどう把握するかを聞きます。

受け取る形と読み取る内容を分ける

区分聞くこと注意
言葉で伝わる口頭や文章で受けた内容をどう残すかを聞きます。整理した表現を顧客の言葉と同じものとして扱いません。
見本や写真希望を示す部分をどう特定するかを聞きます。示されたものの全体が要望とは限りません。
以前の品引き継ぐ内容と変更する内容の把握方法を聞きます。以前と同じという判断の根拠も聞きます。
表は編集部作成の例です。要望が複数の形で届く場合は、それぞれの役割を聞きます。

指定に補った内容には、根拠の確認が要る

製作に必要な情報が、顧客の要望に含まれていない場合があります。何を補い、どの情報を根拠に、誰が判断しているかを聞きます。

  • 補う部分を見分ける 顧客から受けた内容と、商談先が補った内容を分けて聞きます。
  • 根拠の出所を聞く 過去の記録や製作上の条件など、補う判断に使う情報と、その確認方法を聞きます。
  • 判断する人を聞く 内容を補う人と、その内容で進めてよいと判断する人を確かめます。

補う内容と判断の根拠をたどる

区分確かめること注意
補う内容要望だけでは決まらず、商談先で補う部分を聞きます。顧客が伝えた内容と混ぜません。
根拠になる情報判断に使う情報の出所と確認方法を聞きます。過去の情報を今回も使えると判断する理由を聞きます。
補う人情報を補う人と、その内容で製作を進めてよいと判断する人を聞きます。記入する人が内容を決めているとは限りません。
表は編集部作成の例です。指定の表現ではなく、内容を補う仕事を聞き取ります。

商談先が補った内容が顧客の希望とは限らない

要望を補っても、顧客の意図と合っているかは別に確認が必要です。確かめ直す内容の選び方と、回答を指定に反映するまでを聞きます。

  • 確認の境目を聞く 顧客に確かめ直す内容と、商談先の判断で補う内容をどう分けるかを聞きます。
  • 確認の方法を聞く 補った部分や解釈が分かれる部分を、顧客にどう示して確認するかを聞きます。
  • 回答の扱いを聞く 回答を誰が受け取り、指定に反映するかを聞きます。回答が明確でない場合の扱いも残します。

顧客への確認と回答の扱いをたどる

区分聞くこと注意
確かめ直す内容顧客への確認が必要になる条件を聞きます。不足している情報の確認と、補った内容の確認を分けます。
確かめる方法対象となる部分を顧客にどう示すかを聞きます。どの内容に対する回答か分かる方法かを聞きます。
回答の受け取り方回答を受ける人と指定に反映する人を聞きます。返答がないことを了承として扱っていないかを聞きます。
表は編集部作成の例です。商談先が要望をどう解釈し、その解釈を顧客にどう確かめているかを聞き取ります。

製作する人への指示は、記録しただけでは伝わるとは限らない

指定を残すことと、製作する人へ渡すことは別の仕事です。渡す形、製作のどの段階で渡すか、変更したときの伝え方を聞きます。

  • 渡す経路を聞く 指定をどの形で、誰から誰へ渡すかを聞きます。口頭で補足する内容も確かめます。
  • 渡す段階を聞く 製作に取りかかるまでの、どの段階で指定を渡すかを聞きます。未確認の内容の扱いも残します。
  • 変更の伝達を聞く 変更した部分をどう知らせ、以前の指定が使われないようにしているかを聞きます。

指定が製作する人に届く経路をたどる

確かめること方法注意
渡す形指定の受け渡し方法と参照する場所を聞きます。口頭の補足がどこに残るかも聞きます。
渡すタイミング製作の段階と受け渡しの関係を聞きます。未確認の内容を含む場合の扱いも聞きます。
変更の伝え方変更を知らせる相手と方法を聞きます。以前の指定と区別できるかを確かめます。
表は編集部作成の例です。渡した事実と、内容を理解したことの確認は分けます。

指定を受け取っても理解できたとは限らない

受け取りの返事だけでは、指定の解釈が合っているかは分かりません。理解を確認する方法と、不明な点が残ったときの扱いを聞きます。

  • 理解の確かめ方を聞く 受領の確認とは別に、製作する人が内容をどう理解したかを確かめる方法を聞きます。
  • 問い合わせをたどる 不明な点を誰に伝え、誰が回答するかを聞きます。回答を指定に残す方法も確かめます。
  • 確認できない時を聞く 理解を確認できない場合、製作を進めるか保留するかを誰が判断するかを聞きます。

受領と理解の確認を分ける

区分聞くこと注意
確認の方法指定の解釈が合っていると判断する方法を聞きます。受領の返事だけで理解を判断していないかを聞きます。
問い合わせの扱い問い合わせ先、回答する人、回答の残し方を聞きます。回答が関係する人にも伝わるかを聞きます。
確認できないとき判断を求める相手と製作の扱いを聞きます。問い合わせがないことを理解の証拠にしません。
表は編集部作成の例です。理解の確認が行われていない場合は、未確認として残します。

要望と指定の食い違いには、判断の根拠の確認が要る

食い違いには、要望の読み取り違い、補った内容が顧客の意図と合わない場合、変更の伝達漏れなどがあります。気づいた場面から、判断と顧客への説明までをたどります。

  • 発見した場面を聞く 誰がどの段階で気づき、何を比べて食い違いと判断したかを聞きます。
  • 直す判断を聞く 顧客の要望、補った根拠、確認済みの回答を誰が確かめ、対応を決めるかを聞きます。
  • 顧客への説明を聞く 食い違った内容と対応を誰が伝え、顧客の回答を指定にどう反映するかを聞きます。

発見から対応の判断までをたどる

場面確かめること注意
食い違いに気づく気づいた人、段階、比較した情報を聞きます。顧客の希望が変わった場合と分けて聞きます。
対応を判断する判断する人と、確認に使う情報を聞きます。現在の指定だけで原因を決めていないかを聞きます。
顧客へ伝える説明する人と回答を反映する方法を聞きます。修正を伝えるだけで終わらず、回答の扱いも聞きます。
表は編集部作成の例です。商談先が想定している対応と、実際に行ったと確かめられた対応を区別して記録します。

最新の指定だけでは判断の経緯が分かるとは限らない

現在使う指定だけでは、元の要望や補った理由をたどれない場合があります。何を誰が残し、必要な場面でどう探して使うかを聞きます。

  • 残す内容を聞く 要望、補った根拠、顧客の回答、指定の変更を、互いの関係が分かる形で残しているかを聞きます。
  • 残す役割を聞く 誰が何を記録するかを聞きます。口頭で決まった内容を残す人も確かめます。
  • 探して使う場面を聞く 問い合わせや食い違いへの対応で、どの記録を参照し、どう探すかを聞きます。

記録する仕事と使う仕事を分ける

区分聞くこと注意
記録する内容要望を指定にまとめた経緯と、その後に指定を変更した理由の残し方を聞きます。現在使う指定と過去の記録を区別できるかを聞きます。
記録する人記録する人と、記録漏れを確かめる人を聞きます。他の人が残すと思っている内容がないかを聞きます。
記録を使う場面参照する人、探す手掛かり、使う目的を聞きます。保存されていても必要な人が探せるとは限りません。
表は編集部作成の例です。記録の有無だけでなく、必要な内容をたどれるかを聞きます。

支援を提案できる範囲は、確かめた機能で分かれる

聞き取った仕事を、提案する商品の機能と照らし合わせます。記録や参照を支援できても、要望に何を補うかの判断まで任せられるとは限りません。

  • 記録と参照を分ける 必要な内容を残せるかと、必要な人が探して参照できるかを分けて確認します。
  • 確認結果を扱う 回答や理解の確認を記録できる範囲と、内容を確かめる人の仕事を分けます。
  • 判断する人を明記する 補う内容や食い違いへの対応を決める仕事は、判断する人と根拠を明らかにして扱います。

商品の支援と人の判断を分ける

区分扱い注意
要望と指定の記録必要な記録と参照が機能で支援できるかを確認します。保存できるだけで、関係をたどれるとは限りません。
確認結果の記録確認した内容、相手、回答を残せるかを確認します。記録する機能と、確認が十分かを判断する仕事は分けます。
補う内容の判断判断する人と根拠を残し、支援する部分を絞ります。機能を確認できていない仕事まで支援を約束しません。
表は編集部作成の例です。提案する商品の機能を確認したうえで、支援できる範囲を記入します。

商談後の確認表には、聞けた事実と未確認の点の区別が要る

聞き取った内容を、要望から指定までの仕事に沿って残します。確認した事実と推測を分け、未確認の点には確認する相手と記録先を添えます。

  • 事実と確認相手を残す 各欄に、実際の扱いと確認した相手を記入します。人によって説明が違う部分も残します。
  • 空欄の理由を残す 聞けていないことと、その仕事がないことを分けます。確認が必要な内容と相手を残します。
  • 提案前に見直す 支援できる範囲に根拠があるかを見直し、人の判断が残る仕事を明記します。

営業先を絞って実施を依頼する流れ

確認項目記入欄確認項目記入欄
受ける人とまとめる人要望の形
補う内容と根拠確かめ直す内容と方法
指定の渡し方理解の確認
食い違いの扱い記録の残し方
支援できる範囲未確認の点と記録先
表は編集部作成の例です。受ける人とまとめる人の欄には、製作する人も記入します。