記録があっても材料へ戻れるとは限らない

出荷品から使った材料へ戻るには、作業ごとの記録がどう結び付くかを知る必要があります。実際の品物に沿って、記録で分かる範囲と人への確認が要る箇所を聞き取ります。

  • 出荷品から聞き始める 実際に出荷した品物を選び、材料を調べた出来事と、最初に参照した記録を明らかにします。
  • 材料の対応をたどる 材料が分かれる場面、混ざる場面、作り直す場面を通じて、出荷品との対応を確かめます。
  • 支援する範囲を分ける 記録でたどれた範囲と人への確認が要った箇所を整理し、商品で支援できる範囲を分けます。

材料をたどる聞き取りには、実際の出荷品の選択が要る

扱い方の説明だけでは、個々の出荷品から材料へ戻れるかは分かりません。材料を調べた経験がある出荷品を、相手に選んでもらいます。

  • 相手に品物を選んでもらう 材料を調べた経緯と、参照した記録を説明できる出荷品を選んでもらいます。
  • 対象を見分ける 品名だけで特定できるかを聞き、ほかの出荷品と区別するために使った情報を押さえます。
  • 実際の経緯を聞く 通常の扱い方と、選んだ出荷品で実際に行った調査を分けて聞き取ります。

出荷品の選び方

確かめること方法注意
選ぶ出荷品材料を調べた経験のある品物を挙げてもらいます。説明しやすさだけで架空の品物に置き換えません。
見分ける情報対象の出荷品を特定した情報を聞きます。品名が同じでも同じ出荷品とは限りません。
実際の出来事その品物の材料を調べた経緯を聞きます。通常の扱い方の説明とは分けます。
該当する経験実際に調べた経験の有無を聞きます。経験がなければ、実際の調査は未確認とします。
表は編集部作成の例です。

材料を調べる範囲は、知りたかった内容で分かれる

材料を調べる仕事は、何が分かれば終えられるかによって、たどる範囲が変わります。始まりの出来事と、実際に調べ終えた地点を対にして聞きます。

  • 知りたかった内容を聞く 誰が、選んだ出荷品の材料について何を知りたかったのかを聞き取ります。
  • 調べ終えた地点を聞く 材料の名前が分かった時点で終えたのか、同じ名前の材料のうち実際に使った物まで特定したのかを押さえます。
  • 調べずに済んだ理由を聞く 似た出来事でも材料を調べなかった場合があれば、知りたかった内容の違いを聞きます。

調査の始まりと終わり

区分聞くこと注意
始まり材料を調べることになった出来事を聞きます。出来事の呼び名だけで調査の内容を決めません。
知りたい人誰が何を知りたかったかを聞きます。調べた人と知りたかった人を混同しません。
調査の終わり何が分かった時点で調べ終えたかを聞きます。知りたかった内容がすべて分かったかも聞きます。
調べない場合材料を調べずに済んだ理由を聞きます。調べる必要がなかった場合と、調べられなかった場合を分けます。
表は編集部作成の例です。

記録同士の対応は欄の名前だけで決まるとは限らない

最初に見た記録から、次に何を見たかを順に聞きます。同じ名称の欄があっても、同じ品物や材料を指しているかは別に確かめます。

  • 最初の記録を押さえる 選んだ出荷品を調べる際、最初に参照した記録と、その中で見た箇所を聞きます。
  • 次の記録への道筋を聞く どの記載を手掛かりに、次の作業や材料の記録を見つけたかを聞き取ります。
  • 記載が指す対象を聞く 欄の名前や記載の一致に加え、それぞれが何を指すかと、対応を確かめた根拠を聞きます。

記録を結ぶ手掛かり

区分確かめること注意
最初の記録最初に見た記録と参照箇所を聞きます。普段使う記録と、実際に見た記録を分けます。
次の記録次に開いた記録を見つけた手掛かりを聞きます。記録の所在を知っているだけでは対応は分かりません。
欄の意味それぞれの欄が指す品物や材料を聞きます。欄の名前が同じでも指す対象は違うことがあります。
対応の根拠記録同士が対応すると分かった理由を聞きます。記載で分かったのか、人に尋ねたのかを分けます。
表は編集部作成の例です。

材料が分かれた後は、行き先との対応の記録が要る

元の材料が別々の作業へ分かれると、分けた後の行き先が残っていなければ出荷品との対応が分からないことがあります。分けた後の行き先から、元の材料へ戻れるかを聞きます。

  • 分かれた場面を聞く 元の材料をどの作業へ分けたかを聞き、どの行き先が選んだ出荷品になったかを押さえます。
  • 元の材料への戻り方を聞く 分けた後の記録から、元の材料をどの記載で見分けたかを聞き取ります。
  • 残った材料の行き先を聞く 残った材料を別の仕事に使った場合は、その仕事の記録と元の材料との対応を聞きます。

分かれた材料と行き先

区分見分け方扱い
分ける前元の材料を特定した記載を聞きます。材料の名前だけで区別できたかを確かめます。
分けた後行き先ごとの作業を見分けた記載を聞きます。どの行き先が選んだ出荷品に対応するかを聞きます。
元との対応行き先から元の材料へ戻った手掛かりを聞きます。行き先が分かることと、元へ戻れることを分けます。
残った材料別の仕事で使った記録の見分け方を聞きます。使うと決めた理由ではなく、その仕事の記録から元の材料へ戻れるかを聞きます。
表は編集部作成の例です。

混ぜた物の記録だけでは元の材料が分かるとは限らない

別々の材料を一緒に使った後は、出来上がった物から元の材料へ戻れるかが要点です。後から追加した材料も、同じ出荷品との対応を聞きます。

  • 一緒に使った場面を聞く どの作業で別々の材料を一緒に使い、その後どの品物になったかを聞き取ります。
  • 元の材料への対応を聞く 混ぜた物の記録から、使った材料をそれぞれ見分けられた手掛かりを聞きます。
  • 後からの追加を聞く 途中で材料を加えた場合は、その記録と、追加先の物を結び付けた記載を押さえます。

一緒に使った材料の対応

区分聞くこと注意
一緒に使う前別々の材料を見分けた情報を聞きます。同じ名前の材料も区別していたかを聞きます。
一緒に使う場面どの材料をどの作業で一緒に使ったかを聞きます。予定していた材料と実際に使った材料を分けます。
混ぜた後混ぜた物から元の材料へ戻った記録を聞きます。材料の名前の一覧だけで個々の対応が分かるとは限りません。
後からの追加追加した材料と追加先を結ぶ記載を聞きます。追加前の記録だけで調査を終えていないかを聞きます。
表は編集部作成の例です。

前の作業へ戻して作り直す場合は、戻す前後を結ぶ手掛かりが要る

加工途中の物を前の作業へ戻すと、通常の作業順だけでは材料をたどれないことがあります。戻す前と後を結ぶ記録と、加えた材料の対応を聞きます。

  • 戻した場面を押さえる 選んだ出荷品に作り直しがあったかを聞き、どの状態の物をどの作業へ戻したかを押さえます。
  • 前後の記録の結び方を聞く 戻した後の記録から、戻す前の物と、それまでに使った材料へ戻れるかを聞き取ります。
  • 追加した材料を分ける 作り直す際に加えた材料と、戻した物に元から含まれる材料を、どう見分けたかを聞きます。

作り直しをまたぐ対応

区分確かめること注意
戻した物どの状態の物を、どの作業へ戻したかを聞きます。通常の作業順の説明だけで済ませません。
戻す前後前後の記録を結び付けた手掛かりを聞きます。呼び名が変わった場合も同じ物をたどれるかを聞きます。
元からある材料戻す前に使った材料へ戻れるかを聞きます。作り直した後の記録だけで判断しません。
加えた材料追加した材料と作り直した物の対応を聞きます。元からある材料と追加した材料を分けて聞きます。
表は編集部作成の例です。

後から書いた記録には、品物と材料を結ぶ手掛かりが要る

材料を使う場面と記録を残す場面が離れていた場合は、記録するまでの間に品物と材料の対応を何で確かめられる状態にしていたかを聞きます。

  • 使う場面と書く場面を聞く 材料を使った場面に対して、どの作業の前後で記録を残したかを聞き取ります。
  • 間に残った手掛かりを聞く 後から記録した場合は、使った材料と品物の対応を何で確かめて書いたかを聞きます。
  • 手掛かりがない場合を聞く 参照できる手掛かりがなかった場合は、誰への確認や記憶に頼ったかを押さえます。

使用から記録までの手掛かり

場面聞くこと注意
材料を使う時品物と使った材料をどう見分けていたかを聞きます。使う予定の材料の説明と分けます。
記録を残す時使用後のどの場面で記録したかを聞きます。後から書いたことだけで、たどれないと決めません。
間の手掛かり記録するまで対応を知るために残っていた物や記載を聞きます。選んだ出荷品で実際に参照した手掛かりを聞きます。
手掛かりなし誰に何を尋ね、どこまで分かったかを聞きます。思い出せた内容と確かめられた内容を分けます。
表は編集部作成の例です。

材料を特定できなかった箇所には、事実と推測の区別が要る

途中で人に尋ねて材料が分かった場合も、記録だけで分かった場合とは分けます。止まった箇所と、確認後も分からなかった対応を聞き取ります。

  • 止まった箇所を特定する どの記録までは読めて、次のどの記録や材料との対応が分からなくなったかを聞きます。
  • 人に尋ねた内容を聞く 誰に何を尋ね、どの記載や作業時の記憶によって対応を補ったかを聞き取ります。
  • 推測が残った範囲を分ける 根拠を確かめられた内容と、可能性として残った内容を分け、調べ終えた時点の状態を押さえます。

確認できた範囲と残った不明点

区分確かめること注意
止まった箇所対応が分からなくなった記録の組み合わせを聞きます。記録がない場合と、記録同士を結べない場合を分けます。
人への確認誰に何を尋ねて対応を補ったかを聞きます。尋ねた相手だけでなく、回答の根拠も聞きます。
確かめた内容追加の記録などで裏付けられた対応を聞きます。説明を得たことだけで確認済みとしません。
推測のまま材料の候補や対応が絞り切れなかった箇所を聞きます。調査を終えたことと、すべて分かったことを分けます。
表は編集部作成の例です。

支援を約束するには、確認できた機能との照合が要る

聞き取った困りごとを、そのまま商品で解決できるとは言い切れません。記録の対応を扱える範囲と、記録にない対応を人が確かめる範囲を分けます。

  • 商品の働きと照らす 提案する商品について確認できた働きと、聞き取った記録同士の対応を照らし合わせます。
  • 分岐と混合を分けて扱う 材料が分かれる場面と混ざる場面を分け、実際の記録の対応を商品で扱えるかを確かめます。
  • 人が補う範囲を残す 記録にない対応や根拠の足りない内容は、商品で分かる扱いにせず、人への確認が要る範囲とします。

商品と人が担う範囲

区分扱い注意
記録同士の対応対応を記録して参照する働きがあるかを確かめます。記録を保管できることだけで支援できるとしません。
分かれた場面元の材料と別々の行き先を扱えるかを確かめます。行き先の記録から元へ戻れるかも見ます。
混ざった場面混ぜた物と元の材料それぞれを扱えるかを確かめます。後から加えた材料や作り直しも含めて見ます。
記録にない対応人への確認や判断が要る内容として分けます。商品が記録にない事実まで示せると考えません。
商品の未確認点商品で扱えるか未確認の内容として残します。紹介資料の表現だけで支援できると言い切りません。
表は編集部作成の例です。

支援範囲を見極めるには、未確認の箇所の明示が要る

選んだ出荷品に沿って、聞き取った内容を確認表にまとめます。分かった内容の根拠と未確認の箇所を分け、次に参照する記録や尋ねる相手を残します。

  • 同じ出荷品でまとめる 別の品物の説明を混ぜず、選んだ出荷品について実際にたどった内容をまとめます。
  • 対応の根拠を添える 記録の名前だけでなく、次の記録や元の材料を見つけた手掛かりを聞き取り結果に添えます。
  • 未確認の点を残す 未確認の点と確かめ方を示し、聞き取り結果を置く記録先と、支援できる範囲を明記します。

材料をたどる仕事の確認表

項目確認内容項目確認内容
選んだ出荷品品物と、それを見分けた情報を記します。調べた出来事誰が何を知りたくて、どこまで調べたかを記します。
最初の記録最初に見た記録と、次の記録を結ぶ手掛かりを記します。分かれた後の行き先行き先と元の材料を結ぶ記載を記します。
一緒に使った後混ぜた物と元の材料、追加した材料の対応を記します。作り直しの記録戻す前後の記録と、元の材料・追加した材料の対応を記します。
記録を残した時点使用から記録までの間に参照した手掛かりを記します。たどれなかった箇所どの記録から先をたどれなかったか、人への確認で分かった内容、残った推測を記します。
支援できる範囲商品の働きを確認できた範囲と、人の判断が残る範囲を記します。未確認の点と記録先未確認の内容、次の確認先、聞き取り結果の記録先を記します。
表は編集部作成の例です。