聞き取る範囲は、取り出した物と残る物の両方に及ぶ

仕分けていますという説明だけでは、混ざった現物をどう扱ったかは分かりません。取り出した物と残る物の行き先から、提案に必要な内容を整理します。

  • 聞き取る場面を決める 実際に選り分けた場面を選び、混ざり方と取り出したい物の用途を確かめます。
  • 判断と行き先を分ける 見分ける手掛かりを聞き、判断できない物と取り出さなかった物の扱いを分けます。
  • 提案できる範囲を決める 受け渡しや分け直しの記録をたどり、商品で支援できる範囲と人の判断が残る範囲を記します。

実際の選り分け方は、普段の説明と同じとは限らない

普段の説明には、実際には行わなかった扱いが含まれることもあります。商談先に実際の場面を選んでもらい、その場で起きたことをたどります。

  • 実際の場面を選ぶ 混ざった状態から、分けた後の行き先まで説明できる場面を選んでもらいます。
  • 始めたきっかけを聞く その場面で何を取り出す必要が生じ、どの説明や依頼を受けて作業を始めたかを聞きます。
  • 前後の状態を比べる 作業前に混ざっていた状態と、作業後に分かれた状態を記し、普段の説明と区別します。

実際の場面を選ぶ整理表

確かめること方法注意
選んだ場面現物の扱いを説明できる場面を選んでもらいます。普段の流れだけで記入しません。
始めたきっかけ取り出す必要が生じた出来事を記します。作業名だけで済ませません。
作業前後の状態混ざった状態と分かれた状態を対にして記します。実際に起きたことと補足説明を分けます。
表は編集部作成の例です。選んだ場面を以降の聞き取りでも使います。

届いた際の説明だけで、中身が分かるとは限らない

混ざっているという説明だけでは、取り出したい物が何と、どのような状態で混ざっているかは分かりません。何が混ざり、選り分ける前にどこまで分かっていたかを聞きます。

  • 混ざっている物を聞く 届いた物の種類を商談先の呼び方で記し、取り出したい物と一緒に何が入っていたかを聞きます。
  • 混ざった経緯を分ける 受け取る前から混ざっていたのか、受け取った後に混ざったのかを分けて記します。
  • 分からない内容を残す 受け取る際の説明で分かった内容と、現物を選り分けるまで分からなかった内容を分けます。

選り分ける前の状態を整理する表

区分聞くこと注意
混ざっている物何と何が混ざり、どのような状態で届いたかを聞きます。同じ呼び名の物だけとは決めつけません。
混ざった経緯受け取る前後のどちらで混ざったかを聞きます。分からない経緯を推測で埋めません。
分かっていた内容届いた際の説明から分かった内容を記します。作業後に分かった内容を混ぜません。
分からなかった点選り分ける前には分からなかった内容を記します。受け取り時に説明されなかった内容と、現物を見ても判断できなかった内容を分けます。
表は編集部作成の例です。受け取る手順ではなく、選り分ける前の混ざり方を扱います。

取り出したい物の分け方は、使う目的で変わる

同じ呼び名の物でも、使う目的が違えば分け方が変わることがあります。何を取り出すかに加え、誰が何に使うかまで確かめます。

  • 取り出す目的を聞く 何を取り出すために選り分けたのかを聞き、作業名とは別に使う目的を記します。
  • 使う人までたどる 取り出した物を渡す相手と、実際に使う人を聞き、同じ相手かどうかを確かめます。
  • 用途による違いを聞く 用途が違うと、取り出す物の種類や、ひとまとめにして渡す範囲が変わるかを確かめます。

取り出す物と用途を結ぶ整理表

区分確かめること注意
取り出す物何を取り出したかったかを記します。実際に取り出せた物と分けて記します。
使う相手渡す相手と使う人を記します。受け渡し先だけで用途を決めません。
使う目的取り出した物を何に使うかを記します。用途が未定なら、そのまま残します。
分け方の違い用途によって変わる扱いを記します。別の用途にも同じ扱いを当てはめません。
表は編集部作成の例です。用途が分からない物は、確認が必要な点として残します。

指示に書かれた内容だけで、見分けられるとは限らない

取り出す物の説明があっても、現物で何を見ればよいかまで書かれているとは限りません。作業で使った手掛かりと、その手掛かりで分かった内容を聞きます。

  • 見た箇所を聞く 作業する人が現物の何を見て、取り出す側か残す側かを判断したかを聞きます。
  • 指示と現物を分ける 指示に書かれていた内容と、現物を見て初めて分かった内容を分けて記します。
  • 手掛かりの不足を残す 手掛かりが足りなかった物について、判断を止めたか、追加の説明を得たかを聞きます。

判断に使った内容を整理する表

区分見分け方扱い
指示の内容指示のどの記載を判断に使ったかを記します。その記載で分かった範囲を残します。
現物の手掛かり現物の何を見て判断したかを記します。指示への補足があれば分けて残します。
足りない手掛かり現物を見ても分からなかった点を記します。手掛かりが足りなかったときの対応と、その物の扱いを残します。
表は編集部作成の例です。見分け方を教える表ではなく、実際の判断を聞き取る表です。

判断できない物には、確認中の行き先が要る

確認する相手が分かっていても、回答を待つ間にその物をどこに置くかは分かりません。迷った物をたどり、確認中の扱いと答えが出た後の扱いを分けます。

  • 迷った理由を聞く 実際に判断できなかった物を挙げてもらい、何が分からず判断を止めたかを記します。
  • 確認先をたどる 誰に何を確かめ、どの説明を受けて扱いが決まったかを聞きます。
  • 確認中の扱いを聞く 確認中の物をどこに置き、判断済みの物とどう見分け、答えが出た後に誰が動かすかを聞きます。

判断を止めた物の行き先を整理する表

区分聞くこと注意
迷った物判断できなかった内容を記します。迷った理由を作業の難しさだけで済ませません。
確認先確認する相手と伝えた内容を記します。答えを受け取る人も記します。
確認中の行き先置き先と判断済みの物との区別を記します。答えが出た後の行き先と分けます。
確認後の扱い決まった行き先と物を動かす人を記します。答えが出なかった場合の扱いも残します。
表は編集部作成の例です。判断できない物を、取り出さないと決めた物に含めないようにします。

取り出さなかった物にも、行き先の確認が要る

取り出した物の用途が分かっても、残った物の扱いまでは分かりません。取り出さないと決めた物について、引き取る相手とその後の扱いを聞きます。

  • 引き取る相手を聞く 残った物を誰が引き取るかを聞き、作業場所に残る場合はその後に扱う人を確かめます。
  • 別の用途を確かめる 取り出さなかった理由と、別の用途があるかを分けて聞き、使う相手を記します。
  • 未定の扱いを残す 行き先が決まっていない物の置き先と、次の扱いを決める人を確かめます。

残った物の扱いを整理する表

区分確かめること注意
引き取る相手残った物を次に扱う相手を記します。取り出した物と同じ相手とは決めつけません。
別の用途別に使う目的と使う相手を記します。取り出さなかった理由から用途を推測しません。
行き先が未定置き先と次の扱いを決める人を記します。判断できずに残した物と区別します。
表は編集部作成の例です。残ったという状態と、取り出さないという判断を分けて記します。

分け終えた物を、次の相手が受け取れるとは限らない

分け終えたという説明と、次の相手が受け取れるという確認は別です。実際の受け渡しをたどり、現物の状態と一緒に渡す説明を聞きます。

  • 受け取れる状態を聞く 次に受け取る人が現物の何を確かめ、どの条件を満たしたため受け取ってよいと判断したかを聞きます。
  • 渡す説明を確かめる 用途や選り分けた際の判断について、現物と一緒に何を伝えたかを記します。
  • 戻された場面を聞く 受け取り側から戻された物について、申し出の内容と戻った後の扱いを聞きます。

受け渡しの確認を整理する表

場面聞くこと注意
渡す前受け取れる状態として求められた内容を記します。分け終えたことだけで受け渡し済みにしません。
渡す際現物に添えた説明と受け取り側の確認を記します。伝えた内容と確認された内容を分けます。
戻された際戻された理由と、その後の扱いを記します。物の分け方と説明の不足を分けて聞きます。
表は編集部作成の例です。取り出した物と残った物の、それぞれの受け渡しに使えます。

分け直す範囲を知るには、記録が指す現物の確認が要る

分け直しの理由が分かっても、どの現物まで見直すかが分かるとは限りません。判断が変わった経緯と、記録からたどれる現物の範囲を分けて聞きます。

  • 出来事からたどる 分け直すことになった出来事を聞き、どの物の扱いが変わったかを記します。
  • 前後の判断を分ける 最初に判断した際の手掛かりと、後で分かった内容を分け、判断が変わった理由を残します。
  • 記録と現物を結ぶ 残った記録がどの現物を指すかを聞き、分け直す物と既に渡した物をたどれるか確かめます。

分け直しの経緯と現物を整理する表

区分確かめること注意
きっかけ分け直すことになった出来事を記します。受け取り側の不満の申し出だけに限りません。
最初の判断その際に分かっていた内容と判断を記します。後で得た内容を含めません。
後で分かった点新たに分かった内容と変えた扱いを記します。理由と分け直す範囲を分けます。
記録が指す現物記録から特定できる現物と行き先を記します。既に渡した物をたどれるかも残します。
表は編集部作成の例です。記録が残ることと、その記録から現物が分かることは別です。

支援を約束するには、確かめた機能との照合が要る

商品が記録の保存や確認結果の共有を支援できても、作業する人が現物を見て分け方を決める仕事まで任せられるとは限りません。聞き取った仕事と商品の説明を照らし、提案する範囲を分けます。

  • 現物と行き先を記す 分けた現物と行き先を結び付けて残す仕事について、商品で扱える内容を確かめます。
  • 確認の経緯を記す 判断できない物の確認先や回答を残す仕事と、その回答を受けて扱いを決める仕事を分けます。
  • 人の判断を明記する 現物を見る判断や例外の扱いについて、商品で支援できると確認できていない範囲を明記します。

商品で支援できる範囲を分ける表

区分扱い注意
現物と行き先現物と行き先を結ぶ記録を扱えるか確かめます。記録できるだけで現物を特定できるとしません。
確認の記録確認先と回答の経緯を残せるか確かめます。回答を残すことと扱いを決めることを分けます。
現物を見て分ける判断誰が現物を見て判断するかを記します。説明のない機能を商品に付け加えません。
支援範囲が未確認商品側で確かめる内容を記します。確認が済むまで提案できる範囲に含めません。
表は編集部作成の例です。商品の提供元が示す内容と照らして記入します。

確認表には、行き先の確認済みと未確認の区別が要る

選んだ場面を起点に、混ざった状態から分けた後までを記します。聞けていない点は推測で埋めず、次に確かめる内容と記録先を残します。

  • 同じ場面で記入する 選んだ場面の説明で各欄を埋めます。別の場面で補足された内容は、その違いが分かるように記します。
  • 行き先を分けて残す 取り出した物、判断できない物、取り出さなかった物を分けて記し、それぞれの行き先を残します。
  • 未確認の点を残す 次に確かめる相手と内容、回答の記録先を記し、支援できると分かった範囲と分けます。

選り分ける仕事の確認表

記入する項目記入する内容記入する項目記入する内容
選んだ場面きっかけと作業前後の状態を記します。混ざって届く物混ざり方と届いた際に分からなかった点を記します。
取り出したい物と用途取り出す物と使う人、使う目的を記します。見て分ける手掛かり指示と現物から分かった内容を分けて記します。
残った物の扱い引き取る相手と別の用途、未定の扱いを記します。判断できない物の行き先確認先と確認中の置き先、回答後の扱いを記します。
分け直しと記録判断が変わった理由と記録が指す現物を記します。受け取る人の確認受け取れる状態と渡す説明、戻された理由を記します。
支援できる範囲商品で扱える仕事と人の判断が残る仕事を記します。未確認の点と記録先確かめる相手と内容、回答を残す場所を記します。
表は編集部作成の例です。未確認と該当する場面がなかった場合を区別して記入します。