完成前に見せる仕事の聞き取りは、回答の反映の過程に及ぶ

完成前の品物を見せる仕事では、顧客に何を判断してもらうかを聞き取ります。その回答で残りの作業がどう変わるかまで把握します。

  • 見せる対象を特定する 品物と見せる段階を特定し、その状態で判断してもらう内容を整理します。
  • 回答後の扱いを整理する 回答の記録から作業への反映までを把握し、回答がない場合や変更が大きい場合も整理します。
  • 提案の範囲を分ける 聞き取った仕事を確認表にまとめ、商品で支援できる範囲と人の判断が残る範囲を分けます。

顧客が判断できる内容は、品物を見せる段階で分かれる

同じ品物でも、作業の進み具合によって判断できる内容が変わります。品物の名称に加えて、どこまでできた状態を見せるかを聞き取ります。

  • 品物を特定する 顧客に見せる対象と、実際に作業を進めている品物との関係を聞き取ります。
  • 段階を作業で捉える 見せる時点でできている部分と、回答を受けてから仕上げる部分を分けます。
  • 見せる人を把握する 品物を見せる人と、作業の進み具合を把握している人との関係を確認します。

見せる対象の特定

確かめること方法注意
見せる品物名称と、判断の対象になる部分を聞き取ります。名称が同じでも対象の部分が違う場合を確認します。
見せる段階直前に終える作業と、回答後に行う作業を聞き取ります。途中という呼び方だけで段階を決めません。
見せる人顧客に品物を示す役割と、状態を説明する役割を確認します。作る人と見せる人が同じとは限りません。
表は編集部作成の例です。複数の段階で見せる場合も、それぞれの段階と残る作業を対応させます。

品物を見せるだけで求める判断が伝わるとは限らない

見せる理由と、顧客に判断してもらう内容は分けて聞き取ります。回答を得ることで、残りの作業の何を決めたいのかを把握します。

  • 仕上がりの確認を捉える 予定する仕上がりが顧客の意向に合っているかを、品物のどの部分から判断してもらう仕事かを聞き取ります。
  • 選ぶ対象を特定する 顧客に選んでもらう部分と、作る側で決める部分の境目を把握します。
  • 不都合の対象を捉える 何について不都合を見つけてもらい、その指摘をどの作業に反映するかを聞き取ります。

理由と求める判断の区別

区分聞くこと注意
仕上がりの確認仕上がりが意向に合うと判断してもらう対象を聞き取ります。部分への了承を品物全体への了承として扱っていないか確認します。
選択選べる部分と、選んだ後に決まる作業を聞き取ります。感想と選択の回答を区別しているか確認します。
不都合の発見顧客の事情に照らして確かめてもらう部分を聞き取ります。指摘がないだけで、すべて確認済みとしていないか確認します。
表は編集部作成の例です。理由が重なる場合は、それぞれで必要になる回答を分けて記録します。

見た目だけで未完成の部分が伝わるとは限らない

見せる方法と、その場で伝えている内容を聞き取ります。顧客が見た範囲と説明を受けた範囲を把握し、回答の前提を整理します。

  • 見える範囲を捉える 商談先が実際に品物を見せている方法と、その方法で顧客が確かめられる部分を聞き取ります。
  • 説明の内容を把握する 見た目だけでは分からない点や、判断に必要な前提を何で補っているかを確認します。
  • 未完成の伝達を捉える 仮の状態と仕上がった部分を、現在どのように区別して伝えているかを聞き取ります。

現在の見せ方の聞き取り

区分確かめること注意
見せる方法品物全体と対象部分のうち、顧客が見られる範囲を確認します。見せた範囲と、判断を求めた範囲の違いを記録します。
説明する内容作業の進み具合や判断の前提として伝える内容を確認します。説明した内容と、品物から読み取れる内容を分けます。
未完成の部分未着手の部分や仮の状態について、伝えている内容を確認します。顧客が仮の状態を完成後の状態と受け取らないよう、どう説明しているかを聞き取ります。
表は編集部作成の例です。見せ方の良し悪しを提案する前に、現在の方法と説明の内容を記録します。

作業が進んだだけで顧客に見せてよいとは限らない

見せる段階に達したことと、顧客に見せてよいと判断することを分けます。社内で何を確かめ、誰が判断してから見せるかを聞き取ります。

  • 見せてよい状態を捉える 顧客に判断してもらえる状態に達したかを、誰が、どの部分を見て、何を基準に確かめているかを聞き取ります。
  • 説明する役割を捉える 説明する人が品物の状態を把握する方法と、不明点を社内で確かめる相手を聞き取ります。
  • 答えられる範囲を捉える 想定される質問と、その場で答える範囲、社内に持ち帰る範囲を確認します。

社内確認の聞き取り

確かめること方法注意
見せてよい状態見せるために必要な状態と、その状態を確認する役割を聞き取ります。完成していないこと自体を、見せられない理由と決めつけません。
説明する人作る人から説明する人へ、状態を伝える方法を確認します。変更された部分が説明に反映されているかも聞き取ります。
想定される質問社内で答えを用意する内容と、持ち帰る判断の基準を聞き取ります。説明する役割に、変更を決める役割もあるとは限りません。
表は編集部作成の例です。見せられない状態だった場合に、何を直して再び社内で確かめるかも記録します。

顧客の回答の記録には、対象と発言者が要る

回答の内容だけでは、どの状態の品物への判断か分からなくなることがあります。回答を受け取る方法と、対象や発言者を残す方法を聞き取ります。

  • 受け取り方を把握する 見せた場で得る回答と、後から届く回答を、誰が受け取るか確認します。
  • 対象と回答を結び付ける 見せた状態、回答が指す部分、回答内容を、どこに記録するか聞き取ります。
  • 回答した立場を捉える 発言した人と、その回答で決められる範囲を確かめる方法を把握します。

回答を残す方法の聞き取り

区分聞くこと注意
受け取り方その場の回答と後から届く回答の受け取り先を聞き取ります。別の相手に届いた回答を把握する方法も確認します。
記録する内容対象の状態、回答内容、条件や保留点の記録先を聞き取ります。回答の原文と社内での解釈を区別しているか確認します。
回答した人発言者と、顧客側の判断として扱える範囲を聞き取ります。個人の感想を顧客側の決定と扱っていないか確認します。
表は編集部作成の例です。回答が食い違う場合に、誰へ確かめ直し、どの回答を作業に使うかも聞き取ります。

回答の記録だけで残りの作業が変わるとは限らない

回答を残した後に、作業のどこを変えるか決める仕事があります。回答の解釈から作業への伝達、反映した部分の確認までを聞き取ります。

  • 反映する役割を捉える 回答を作業内容に置き換える人と、実際に品物へ反映する人を把握します。
  • 伝達する内容を捉える 回答の対象部分と変更内容を、残りの作業に関わる人へ伝える方法を確認します。
  • 反映後の確認を捉える 回答どおりになったかを誰が確かめ、結果をどこへ残すか聞き取ります。

回答から作業への反映

区分確かめること注意
反映する人作業内容を決める役割と、作業を行う役割を確認します。曖昧な回答を作業する人だけで解釈していないか聞き取ります。
反映の伝え方対象部分、変更内容、変えない部分の伝達方法を確認します。以前の作業内容との取り違えをどう防ぐか聞き取ります。
反映の確認回答を反映した後の品物の状態が、回答の内容に合っているかを確かめる方法を確認します。社内で反映を確かめることと、顧客に再び見せることを分けます。
表は編集部作成の例です。反映しない回答がある場合は、その理由と顧客への伝達も聞き取ります。

顧客から回答がなくても、作業の進行を了承したとは限らない

回答を待つ間にも、進められる作業と止める作業があり得ます。回答がない状態で何を根拠に判断し、その判断をどこに残すかを聞き取ります。

  • 待つ間の作業を分ける 顧客の回答に左右される作業と、回答がなくても進められる作業を確認します。
  • 回答を促す役割を捉える 回答を促す人、連絡する相手、未回答の内容を把握する方法を聞き取ります。
  • 進める判断を把握する 回答なしで進める場合の条件、判断する人、顧客へ伝える内容を確認します。

未回答時の扱い

場面聞くこと注意
回答を待つ間進める作業と止める作業を分ける基準を聞き取ります。後から届いた回答によって、やり直しが必要になる作業があるかも確認します。
回答を促す際連絡の方法と、回答が必要な内容の管理方法を聞き取ります。連絡できたことと、回答を得たことを区別します。
回答なしで進行進める条件と、判断の根拠を残す方法を聞き取ります。社内の進行判断と顧客の了承を、記録上でどう区別しているかを確認します。
表は編集部作成の例です。一部だけ回答が得られた場合は、回答済みの部分と未回答の部分を分けます。

変更の扱いは、残りの作業への影響で分かれる

見た目の小さな変更でも、できている部分の作り直しに及ぶ場合があります。変更の広がりを誰が見極め、進め方をどう決めるか聞き取ります。

  • 変更の広がりを捉える 回答が指す部分に加え、作り直す部分や変更の影響を受ける作業を確認します。
  • 判断する役割を捉える 作業担当者が自分で判断して変更できる範囲と、別の人に判断を求める条件を聞き取ります。
  • 顧客への伝達を捉える 変更に伴う影響と、顧客に改めて判断してもらう内容を伝える方法を確認します。

大きな変更の判断

区分聞くこと注意
変更の範囲変更箇所から、できている部分と残る作業への影響を調べる方法を聞き取ります。見える変更箇所の広さだけで判断していないか確認します。
判断する人作業者が別の人に判断を求める条件と、その判断を担う人を聞き取ります。見極めている間に進めてよい作業も確認します。
顧客への伝達反映できる範囲と、改めて判断が必要な内容の伝達方法を聞き取ります。変更の希望を受けたことと、反映すると決めたことを区別します。
表は編集部作成の例です。完成前に受けた回答による変更を対象に、残りの作業への影響を記録します。

支援を提案できるのは、機能を確かめた範囲に限られる

聞き取った仕事を、記録や伝達を支える部分と判断を担う部分に分けます。提案する商品の実際の機能と照らし合わせて、支援できる範囲を定めます。

  • 記録の機能を照合する 見せた段階と顧客の回答を対応させて残せるか、商品の機能を確認します。
  • 反映の記録を照合する 回答から決まった作業と、反映を確かめた結果を扱えるか確認します。
  • 人が決める範囲を残す 見せてよいか、回答をどう解釈するか、変更を受け入れるかの判断を誰が担うか明記します。

支援範囲の切り分け

区分扱い注意
段階と回答品物の状態と回答を対応させる機能の有無を確認します。回答を残せるだけで、対象の状態まで特定できるとは限りません。
反映の記録変更する作業と反映の確認結果を残す機能を確認します。記録上の処理と、品物への実際の反映を分けます。
見せる判断見せてよい状態かを決める役割を記載します。記録の機能があっても、状態の判断まで任せられるとは限りません。
回答の解釈曖昧な回答を確かめ直し、作業内容を決める役割を記載します。文章の分類だけで、顧客の意図を決めつけません。
例外の判断未回答での進行や大きな変更を決める役割を記載します。商品で扱える記録と、人が決める内容を分けます。
表は編集部作成の例です。機能が未確認の部分は、支援できると記載せず、確認が必要な部分として残します。

提案の範囲を決めるには、未確認の点の記録が要る

聞き取った内容を、見せる品物から回答後の作業まで確認表にまとめます。分からなかった点は空欄にせず、確かめる相手と記録先を残します。

  • 対象の仕事を固定する 品物と見せる段階を起点に記入し、異なる段階の回答や作業を混ぜないようにします。
  • 役割のつながりを記す 回答を受け取る人、作業内容を決める人、変更を作業者へ伝える人、反映を確かめる人が分かるように書きます。
  • 未確認の点を残す 未確認の内容、確かめる相手、追記する場所を記し、推測で支援範囲を埋めません。

営業先を絞って実施を依頼する流れ

確認項目記入する内容確認項目記入する内容
品物と段階品物、できている部分、残る作業、見せる人を書きます。理由と求める判断見せる理由と、顧客に決めてもらう内容を書きます。
見せ方と説明見せる方法、説明内容、未完成の部分の伝え方を書きます。事前の社内確認見せてよい状態の基準、説明する人、質問への備えを書きます。
回答の受取と記録受け取る方法、回答者、対象の状態、記録先を書きます。残る作業への反映反映する人、伝える方法、反映を確かめる方法を書きます。
未回答時の扱い待つ間の作業、回答を促す方法、進行の判断を書きます。大きな変更の判断影響を調べる方法、判断する人、顧客への伝達を書きます。
支援できる範囲確認済みの機能で支援できる仕事と、人が決める内容を書きます。未確認点と記録先未確認の内容、確かめる相手、追記する場所を書きます。
表は編集部作成の例です。記入する内容は聞き取りの項目です。商談先の実際の仕事に沿って記入します。