配置を変える相談には作業の聞き取りが必要だ

人・物・作業台を動かす相談では、その位置で行う作業も変わり得ます。商品の説明に進む前に、置く物と作業、受け渡す相手を聞き取ります。

  • 変えたい位置を捉える 何と何の位置関係を変えたいのかを聞き、きっかけの出来事と決める人を確かめます。
  • 移動と受け渡しを捉える 今の配置と変更案で同じ作業をたどり、人や物の移動と受け渡しの違いを記録します。
  • 支援する範囲を分ける 変える前の条件と未確認の点を残し、商品で支援できる範囲と人が決める範囲を分けます。

配置の相談相手が変更を決める人とは限らない

配置を変えたい人と、動かしてよい範囲を決める人は分かれる場合があります。対象の区画と位置関係を具体的にしてから、決める人を記録します。

  • 何との位置関係かを聞く 動かしたい物だけでなく、近づけたい相手や離したい物を聞き、変更の対象を捉えます。
  • 対象の区画を区切る 相談に含む区画と、その外で受け渡しに関わる場所を分けて記録します。
  • 決める人を記録する 希望を伝える人、使う人、変更を決める人の関わりを、対象ごとに聞き取ります。

変更対象の聞き取り

確かめること方法注意
動かしたい対象何を今のどこから動かしたいかを記録します。移す先が未定なら、未定のまま残します。
変えたい関係人・物・作業台のどの関係を変えたいかを聞きます。物の名前だけで対象を表しません。
対象の区画相談に含む場所の境目を聞き取ります。隣の区画まで変更できるとは扱いません。
位置が決まる物位置が決まっている物と、その位置を決めた人を聞きます。今回も動かせないかは別に確かめます。
決める人対象ごとに変更を決める人を記録します。相談相手だけで決められると見なしません。
表は編集部作成の例です。

作業中の困りごとは、配置が原因とは限らない

配置を変えたい理由を聞きます。きっかけとなった出来事がある場合は、起きたことと、配置が関わったと考える理由を分けて聞き取ります。

  • 出来事を具体的に聞く 配置を変えたいと思った場面に戻り、作業のどこで何が起きたかを記録します。
  • その場の作業を聞く そのとき誰がどこで何を扱い、誰に渡そうとしていたかを聞き取ります。
  • 見立てを分けて残す 配置との関係は、そう考えた理由とともに残します。出来事の記録とは分けて扱います。

出来事と見立ての整理

区分聞くこと注意
起きたこと作業のどの場面で、何が起きたかを聞きます。困っているという評価だけで終えません。
そのときの作業誰がどの位置で何を扱っていたかを聞きます。普段の作業と、その場面の作業を混ぜません。
配置との関係どの位置関係が出来事に関わったと考えたかを聞きます。配置が原因だと決まったものとして扱いません。
別の事情物の置き方や受け取る相手など、普段と違った点を聞きます。配置以外に関わった事情も残します。
表は編集部作成の例です。

配置図だけで各所の作業が分かるとは限らない

同じ作業台でも、扱う物や行う作業は場面によって変わります。場所の呼び名に加えて、その位置で何を受け取り、何をして、どこへ渡すかを聞きます。

  • 扱う物と作業を結ぶ 各位置で扱う物と、受け取ってから渡すまでに行う作業を対応させて記録します。
  • 見る情報と使う物を聞く 作業中に見る情報や使う物が、手元にあるのか、別の場所にあるのかを聞き取ります。
  • 仮置きも記録に入れる 図にない置き場所も、何をどの作業の間に置く場所なのかを確かめます。

各位置で行う作業の整理

区分確かめること注意
扱う物その位置で受け取る物と、作業後に渡す物を聞きます。同じ物でも作業前後の状態を分けます。
行う作業その位置で物に対して行う作業を聞きます。場所の呼び名から作業を推測しません。
情報と使う物見る情報や使う物と、それぞれの置き場所を聞きます。手元にあるものとして話を進めません。
仮置き置く物と、置いてから取り出すまでの作業を聞きます。図にないことを、使っていない根拠にしません。
表は編集部作成の例です。

人の移動だけでは、物の受け渡しが分かるとは限らない

作業する人の行き先と、扱う物の行き先は同じとは限りません。人と物を分けてたどり、運ぶ人から受け取る人へ渡る場所を聞き取ります。

  • 人の移動をたどる 出発する位置、向かう位置、そこで行う作業を続けて聞き、途中の立ち寄りも残します。
  • 物の移動をたどる 物が置かれた位置から受け取られる位置まで、運ぶ人と受け取る人を記録します。
  • 置いて渡す場面を聞く 直接渡す場面と、いったん置いて別の人が取る場面を分け、誰が何を確かめた時点で受け渡しが終わるのかを聞きます。

移動と受け渡しの整理

区分聞くこと注意
人の移動どこからどこへ、何の作業のために移るかを聞きます。移動先だけでは目的を判断しません。
物の移動何を誰が運び、どこで誰が受け取るかを聞きます。運ぶ人と作業する人を同じと見なしません。
途中の立ち寄り途中で寄る場所と、そこで行う作業を聞きます。出発点と行き先だけで移動を表しません。
置いて渡す場面置いた物を誰が取り、受け取ってよい状態だと何を見て判断するかを聞きます。物を置いた時点で受け渡しが終わるとは扱いません。
表は編集部作成の例です。

その物を今の位置に置き続ける必要があるとは限らない

今の配置には、以前の作業に合わせて決めた位置が残っている場合があります。置いた経緯と、その位置を今も使う理由を分けて聞き取ります。

  • 近くに置く理由を聞く 近くに必要な相手や物を挙げてもらい、離れるとどの作業が変わるかを聞きます。
  • 見える必要を聞く その場から見る対象と、見た内容を使う作業を聞き、位置との関わりを記録します。
  • 以前の理由と分ける 以前の変更で決まった配置は、当時の理由と今も残っている作業を分けて記録します。

現在の位置を使う理由

区分確かめること注意
近くにいる相手近くにいる必要がある相手と、その相手との作業を聞きます。話しやすいという説明から具体的な作業まで聞きます。
近くに置く物近くに置く物と、それを使う場面を聞きます。よく使うという説明だけで理由を確定しません。
見える対象その位置から何を見て、作業をどう進めるかを聞きます。見えることと、見える必要があることを分けます。
以前からの配置位置を決めた経緯と、当時から続く作業を聞きます。以前の理由だけで今の必要性を判断しません。
表は編集部作成の例です。

同じ場所でも、使う場面によって必要な物は変わる

普段の作業だけを聞くと、同じ場所を使う別の仕事が記録から抜けることがあります。使う人が替わる場面や、置く物を入れ替える場面も聞き取ります。

  • 別の使用者を聞く 同じ場所を使う別の人と、その人が持ち込む物や行う作業を記録します。
  • 切り替える作業を聞く 場所の使い方を変えるとき、何をどこへ移し、次に何を置くかを聞き取ります。
  • 普段と違う場面を聞く 一時的に別の仕事で使う場面も聞き、使用後に戻す物や位置を記録します。

場所の使い分けの整理

場面聞くこと注意
別の人が使う使う人が替わったときの作業と持ち込む物を聞きます。相談相手の使い方だけで場所を捉えません。
仕事を切り替える移す物、移した先、代わりに置く物を聞きます。入れ替え中に物を置く場所も残します。
一時的に使う普段と違う作業で占める場所と、周りへの受け渡しを聞きます。普段行わないことを、不要な作業と見なしません。
元の使い方に戻す誰が何を戻し、次の作業を始めるかを聞きます。使用が終われば元に戻るとは扱いません。
表は編集部作成の例です。

配置の変更には、動かしてよい範囲と条件の確認が要る

作業する人の希望だけでは、動かしてよい範囲が分からない場合があります。施設などの担当者に確かめる事項と、まだ確認していない条件を記録します。

  • 範囲を決める人を聞く 動かしてよい範囲を誰が決めるかを聞き、その判断に必要な確認事項を記録します。
  • 確認する相手を分ける その場所での作業に関する事項と、施設や備え付けの物に関する事項を確認先ごとに分けます。
  • 未確認の条件を残す 確認していない条件には、確かめる相手と回答を残す場所を記し、確認済みの条件と分けます。

変更前の確認事項

区分確かめること注意
動かしてよい範囲範囲を決める人と、判断前に確かめる事項を聞きます。希望する範囲を、そのまま動かせる範囲にしません。
施設側への確認施設の担当者に確かめる対象と事項を聞きます。営業側の推測で条件を補いません。
備え付けの物移す前に確認が要る物と、その確認先を聞きます。見た目だけで移せると判断しません。
未確認の条件未確認の内容、確認する相手、回答の記録先を残します。回答がない条件を確認済みとして扱いません。
表は編集部作成の例です。

移動が減る案でも受け渡しが減るとは限らない

位置が変わると、作業する人や物を受け取る相手も変わる場合があります。現在と変更案で同じ作業をたどり、増える受け渡しと減る受け渡しを聞き取ります。

  • 同じ作業を並べる 扱う物と作業の始まり・終わりを同じにして、現在と変更案で行うことを聞きます。
  • 受け渡しの違いを聞く 誰から誰へ、どこで何を渡すかを並べ、増える箇所と減る箇所を分けて記録します。
  • 別の人への影響を聞く 位置を変える人に加え、その前後で物を渡す人や受け取る人の作業も聞き取ります。

同じ作業で比べる項目

区分聞くこと注意
比べる作業同じ物を扱う作業の始まりと終わりを定めて聞きます。変更案だけ一部の作業を省いて比べません。
増える受け渡し新たに誰へ何を渡し、どこで受け取るかを聞きます。移動が減っても、渡す作業が増える場合を残します。
減る受け渡しなくなる受け渡しの後、誰がその物を扱うかを聞きます。受け渡しがなくなるだけで作業も消えると見なしません。
別の人の作業渡す側と受け取る側で、新たに行う作業を聞きます。変更する人の説明だけで確定しません。
未確認の想定変更後の作業で、関わる人にまだ聞いていない点を残します。変更案の説明を確認済みの事実と混ぜません。
表は編集部作成の例です。

記録できる商品でも、配置を変える判断まで担えるとは限らない

配置や受け渡しを記録することと、変更する位置を決めることは別の仕事です。商品の説明では、確かめた機能で支援できる作業と、人に残る判断を分けます。

  • 記録を支援する 位置と作業の対応を残せるかは、商品の機能を確かめたうえで説明します。
  • 受け渡しを一覧にする 渡す人・受け取る人・物・場所を扱える範囲を示し、扱えない項目も伝えます。
  • 人が決める範囲を示す 条件の確認と配置を決める判断は、誰が行うかを残します。商品の機能と同じ扱いにはしません。

商品と人が担う範囲

区分扱い注意
配置と作業の記録位置と作業を対応させて残せる機能があるかを確認します。記録できることを、配置を決められることと混同しません。
受け渡しの一覧誰が何をどこで渡すかを扱える範囲を示します。商品で扱えない項目の記録先も残します。
条件の確認関わる人への確認と、確認結果の記録を分けます。記録があるだけで条件を満たすとは扱いません。
配置を決める判断変更するかどうかと、位置を決める人を記録します。配置を変える判断を商品に任せられるかを確かめてから説明します。
表は編集部作成の例です。

確認表には作業の記録と未確認の条件が必要だ

聞き取った内容は、位置・作業・受け渡しが結び付く形で残します。未確認の点には確認先と記録先を添え、次に聞く内容が分かるようにします。

  • 同じ対象名で記入する 人・物・作業台の呼び名を欄ごとに変えず、同じ作業を後からたどれるように書きます。
  • 事実と見立てを分ける 実際に起きたこと、変更案で想定すること、まだ聞いていないことを区別して記入します。
  • 未確認の点を引き継ぐ 空欄には未確認であることを書き、確認する相手と回答を追記する場所を残します。

営業先を絞って実施を依頼する流れ

確認項目記入する内容確認項目記入する内容
位置関係と決める人変えたい位置関係、対象の区画、決める人を記入します。きっかけの出来事起きた出来事と、配置との関係の見立てを分けて記入します。
各所の作業各位置で扱う物、見る情報、使う物、行う作業を記入します。人と物の移動人の出発点と行き先、物を運ぶ人と受け取る人、立ち寄る場所を記入します。
今の位置の理由近くにいる必要がある相手、近くに置く物、見える必要がある対象、以前から残る配置を記入します。別の仕事での使用同じ場所を使う別の担当者、切り替えで置き換える物を記入します。
変える前の条件動かしてよい範囲を決める人、設備や施設の担当者に確かめる事項を記入します。変更案の受け渡し同じ作業で増える受け渡しと減る受け渡し、関わる人を記入します。
支援できる範囲商品で支援できる範囲と、人の判断が残る範囲を記入します。未確認の点と記録先未確認の点、確認する相手、回答の記録先を記入します。
表は編集部作成の例です。