データがあっても、そのまま使えるとは限らない
受け取ったデータと、仕事で使うデータの間には、加工が入る場合があります。加工前後の内容から、決まった手順どおりに進める部分と、内容に応じて人が判断する部分を見分けます。
- 加工の対象を決める どのデータを誰が加工し、何のためにどこで使うのかを整理します。
- 判断する箇所を捉える 加工の操作を分け、途中で人が判断する箇所と、情報の意味が変わる箇所を記録します。
- 支援の範囲を捉える 結果の確かめ方と渡し方を踏まえ、商品で支援できる範囲を確認表にまとめます。
加工する人は、データを受け取る人とは限らない
受け取った人から別の人へ渡った後に、加工が始まる場合があります。加工前後のデータを対応させ、実際に手を加える人と対象の仕事を特定します。
- 加工前後を対応させる 受け取った時点の内容と、加工を終えた内容を並べ、同じ仕事で使うデータかを確認します。
- 加工する人を特定する 受け取り、加工、使用を担う人を分けます。加工を引き継ぐ場合は、その境目も記録します。
- 対象の仕事を絞る 同じデータでも、仕事によって必要な加工が違う場合があります。今回扱う仕事と加工の始まり・終わりを決めます。
加工の対象と担当を特定する
| 確かめること | 方法 | 注意 |
|---|---|---|
| どのデータか | 加工前後の内容を並べ、対応する部分を示します。 | 名前が同じでも、内容が同じとは限りません。 |
| 誰が加工するか | 手を加える人と、加工を引き継ぐ人を記録します。 | 受け取る人の説明だけでは、途中の加工が分からない場合があります。 |
| どの仕事か | 加工を始める場面と、終える場面を記録します。 | 別の仕事向けの加工を混ぜないようにします。 |
同じ受け取り元でも、届く形が同じとは限らない
受け取る形が変わると、加工を始める前の準備も変わります。受け取り元ごとに、届いた状態と加工を始められる状態の違いを記録します。
- 届いた状態を押さえる 項目の並び、見出し、まとまり方を確認します。手直し済みの内容だけで判断しないようにします。
- 受け取り方を分ける 社内から受け取る場合、取引先から受け取る場合、自分で集める場合を分けて記録します。
- 形が変わる場合を残す 届く形が変わる条件と、その際に追加される作業を記録します。
受け取り元ごとに加工の出発点を記録する
| 区分 | 聞くこと | 注意 |
|---|---|---|
| 社内の別部署 | 渡される時点の項目と、既に加えられた加工を整理します。 | 部署で使う形と、今回必要な形を分けます。 |
| 取引先 | 相手ごとの項目の並びや、記載のまとまり方を整理します。 | 同じ取引先でも、届く形が変わる場合を残します。 |
| 自分で集める | 集めた内容を、加工前にどのように並べているかを整理します。 | 集めながら行う分割や省略も、加工として記録します。 |
必要な加工は、目的と使う先で変わる
見やすく整えるという説明だけでは、必要な加工は決まりません。加工後に行う作業を起点に、残す内容と変える内容を整理します。
- 次の作業から考える 加工後に何を行うのかを記録し、その作業に必要な項目やまとまり方を確認します。
- 残す内容を明らかにする 使う場面で必要な区別や経緯を記録します。見やすさだけを理由に省かないようにします。
- 使う先ごとに分ける 渡す相手や用途によって加工が違う場合は、それぞれの完成形を分けて記録します。
使う先から加工の目的を整理する
| 区分 | 確かめること | 注意 |
|---|---|---|
| 次の作業に渡す | 次の作業で必要な項目と、受け取れる形を記録します。 | 渡した後の手直しも、必要な加工を知る手掛かりにします。 |
| 人が見て判断する | 判断に使う内容と、残す必要がある区別を記録します。 | 補足や経緯を省くと、判断の前提が変わる場合があります。 |
| 別のデータと合わす | どの項目や記録どうしを対応させるかと、加工後も対応を確認できるかを記録します。 | 対応する項目が分からなくなる加工に注意します。 |
加工の種類は、加工前後の変化で分かれる
整えるという呼び方には、異なる操作が含まれます。加工前後で何が変わったかを見て、操作の種類と行う順番を記録します。
- 変えた部分を示す 作業の呼び名だけでまとめず、どの項目のどの部分に手を加えたかを記録します。
- 操作を分けて書く 分ける、まとめる、省く、足す、並べ替える、置き換える操作を区別します。
- 行う順番を残す 同じ内容に操作を重ねる場合は、順番も記録します。各操作の前後で対応する項目や値も記録します。
加工前後の変化から操作を見分ける
| 区分 | 見分け方 | 扱い |
|---|---|---|
| 分ける・まとめる | 項目の区切りや、内容のまとまりが変わっています。 | 分ける境目と、まとめる対象を記録します。 |
| 省く・足す | 元にあった内容が消えるか、元にない内容が加わっています。 | 省く対象と、足した内容の出どころを記録します。 |
| 並替・置換 | 並ぶ位置が変わるか、記載された内容が別の内容になっています。 | 位置だけの変更と、内容の変更を分けて記録します。 |
例外の加工には、操作と別に判断が要る
手順が決まっていても、そのまま進められない内容が現れる場合があります。作業が止まる箇所を起点に、判断の根拠と判断する人を記録します。
- 手が止まる箇所を探す 決まった操作を続けられなくなる内容と、そのときに調べることを記録します。
- 操作と判断を分ける 置き換える操作と、何に置き換えるかを決める判断を別に記録します。
- 決められない場合を残す 判断を保留する条件、確認する相手、加工を再開する条件を記録します。
操作の途中にある判断を記録する
| 箇所 | 聞くこと | 注意 |
|---|---|---|
| 当てはまらない値 | 決められた扱いに当てはまらない内容と、その対応を整理します。 | 似た内容に合わせる場合は、その判断の理由を残します。 |
| 読み替え | 元の表記をどう読み替えるかと、その条件と根拠を整理します。 | 表記を変えるだけなのか、解釈も変えるのかを分けます。 |
| 例外の扱い | 判断する人と、保留や差し戻しになる条件を整理します。 | その場限りの判断を、共通の手順として扱わないようにします。 |
形を整えたデータでも、意味が同じとは限らない
加工によって、元にあった区別や経緯が見えなくなる場合があります。加工前後を並べ、使う人が同じ意味で理解できるかを確認します。
- 消えた区別を見つける まとめた内容から、元の違いを読み取れるかを確認します。商談先が残す必要があると考える区別と、加工後も見分ける方法を聞きます。
- 消えた経緯を見つける 省いた補足が、残った内容の読み方に影響するかを確認します。
- 変えた意味を明記する 置き換えによって解釈が変わる場合は、その理由と加工後の意味を記録します。
加工によって失われる内容を確認する
| 区分 | 確かめること | 注意 |
|---|---|---|
| まとめて消える区別 | まとめる前に分かれていた内容が、加工後も見分けられるかを確認します。 | 同じ項目に入っていても、元の意味が同じとは限りません。 |
| 省いて消える経緯 | 省いた説明が、残した内容の条件や背景を示していないかを確認します。 | 空欄や注記を省くと、記載がない理由も分からなくなる場合があります。 |
| 置換で変わる意味 | 置き換え前後で、内容の指す対象や状態が変わらないかを確認します。 | 使う人が元と同じ意味だと思い込まないよう、変更を伝えます。 |
合計の一致だけでは、加工の完了とは限らない
合計や件数が合っていても、項目の対応や意味が変わっている場合があります。実際に行う確認を、加工によって起こり得る違いと対応させます。
- 照らす対象を決める 加工前後で同じになる部分と、意図して変える部分を分け、確認する対象を記録します。
- 見比べる箇所を残す 分割した境目や置き換えた内容など、加工ごとに見比べる箇所を記録します。
- 違いが出た後を押さえる 違いを見つけた後にどの加工の段階に戻って直すかと、直した内容を再び確かめる方法を記録します。
加工の結果と確認方法を対応させる
| 方法 | 聞くこと | 注意 |
|---|---|---|
| 合計や件数を照らす | 何を照らし、どの違いを加工の漏れとして扱うかを整理します。 | まとめる操作などで意図して変わる部分は、別に扱います。 |
| 元と見比べる | 元のどの部分と対応させ、何が残っているかを見るのかを整理します。 | 値だけでなく、項目との対応や意味の変化も確認対象にします。 |
| 使う人からの指摘 | 指摘が届く場面と、加工のどこへ戻って直すかを整理します。 | 指摘がないことだけで、確認が済んだとは扱わないようにします。 |
加工後のデータだけでは、変更の内容が伝わるとは限らない
加工した内容を渡しても、何を変えたかまでは伝わらない場合があります。受け取る人が加工の前提を理解できるよう、渡す形と説明を記録します。
- 受け取る形を押さえる 次の作業で扱える項目の並びやまとまり方と、渡した後に必要な手直しを確認します。
- 加工の説明を添える 省いた内容、足した内容、読み替えた意味のうち、使う人に伝えるものを決めます。
- 元のデータをたどる方法を残す 加工後の内容から元のデータをたどる方法と、確認が必要になった際の連絡先を記録します。
データと一緒に渡す説明を整理する
| 確かめること | 方法 | 注意 |
|---|---|---|
| 渡す形 | 受け取る人が次の作業を始められる状態を確認します。 | 加工する側の完成と、使う側の受け取り完了を分けます。 |
| 加工内容の説明 | 変更した内容と、残っている保留事項の伝え方を記録します。 | 意味が変わる加工は、見た目だけで伝わると考えないようにします。 |
| 元のデータの扱い | 元のデータの保管先と、加工後の内容との対応の残し方を記録します。 | 問い合わせの際に、別の元データを参照しないようにします。 |
商品で支援できる範囲は、操作と条件で分かれる
決まった操作でも、受け取る形や例外によって扱いが変わります。商品の対応内容と実際の作業を照らし、支援できる範囲と人の判断が残る範囲を分けます。
- 操作ごとに照らす 加工全体をまとめて判断せず、操作と入力の条件ごとに、商品の対応内容を確認します。
- 記録の支援も分ける 加工そのものの支援と、変更内容を残す支援を分けます。必要な記録が残るかも確認します。
- 人の判断を明記する 例外や読み替えを決める人と、その判断を待つ箇所を記録します。未確認の機能は分けて残します。
作業と商品の対応内容を照らす
| 区分 | 扱い | 注意 |
|---|---|---|
| 決まった操作 | 同じ条件で繰り返す操作を、商品の機能と照らします。 | 受け取る形が変わる場合も対応できるかを確認します。 |
| 加工内容の記録 | 変更箇所と理由を残す作業について、支援できる内容を確認します。 | 操作の記録だけで、判断の理由まで残るとは限りません。 |
| 例外や読み替え | 操作を実行する部分と、人が内容を決める部分を分けます。 | 判断を含む支援は、実際の対応内容を確認してから記載します。 |
支援範囲の判断には、未確認の点の記録が要る
加工の操作が分かっても、途中の判断や渡し方が不明な部分は、支援範囲を保留します。確認できた内容と未確認の点を、同じ確認表に残します。
- 同じ仕事で記録する 加工の対象から渡し方まで、同じ仕事の内容で埋めます。用途が違う場合は確認表を分けます。
- 根拠をたどれる形にする 加工前後の内容や説明の記録先を添えます。判断の根拠を後から確認できるようにします。
- 未確認を空欄にしない 未確認の内容、確認する相手、回答の記録先を残します。支援範囲は確認できた内容から記載します。
営業先を絞って実施を依頼する流れ
| 確認する項目 | 記録する内容 | 確認する項目 | 記録する内容 |
|---|---|---|---|
| 加工するデータと人 | 対象のデータ、加工する人、対象の仕事を書きます。 | 受け取り元と形 | 受け取り元と、届いた状態の項目やまとまり方を書きます。 |
| 目的と使う先 | 加工の目的と、加工後に行う作業や使う人を書きます。 | 操作の種類 | 変える箇所、操作の種類、行う順番を書きます。 |
| 人が判断する箇所 | 判断が入る条件、判断する人、判断の根拠を書きます。 | 意味が変わる箇所 | 失われる区別や経緯、置き換えで変わる意味を書きます。 |
| 結果の確かめ方 | 照らす対象、確認する人、違いが出た後の対応を書きます。 | 次に使う人への渡し方 | 渡す形、添える説明、元のデータの参照先を書きます。 |
| 支援できる範囲 | 商品の対応を確認した操作と、人の判断が残る部分を書きます。 | 未確認の点と記録先 | 未確認の内容、確認する相手、回答や根拠の記録先を書きます。 |
